全世界ですごい勢いで視聴される動画『KONY2012』に込められたメッセージ

ロケットニュース24 / 2012年3月8日 23時0分

全世界ですごい勢いで視聴される動画『KONY2012』に込められたメッセージ

アメリカのシンガー、リアーナがTwitterで紹介したことを機に、現在(2012年3月7日)世界中で急速に視聴されている動画があります。その動画はアフリカ・ウガンダの社会問題について訴えかけるもので、これをきっかけにして解決へと導こうという取り組みなのです。動画の内容もさることながら、これを公開した団体の活動アプローチにも驚かされます。

動画を撮影したのは、「インビジブル・チルドレン」という非営利団体です。彼らは2003年、大学生だったときにウガンダを訪れ、ドキュメンタリー映画を撮影しました。その作品は、反政府武装勢力「神の抵抗軍(LRA)」の非人道的な行為と、その被害者の現実を克明に描いたものです。

この国の子どもたちは「ナイトコミュータ」と呼ばれており、夜になると自宅から安全な場所へと避難します。自宅から出かけていく方が危険なのでは? と思われるかもしれませんが、実は武装したLRAが子どもたちを誘拐に来るのです。したがって、家にいると連れ去られてしまうために、政府軍の目の届く場所へと移動するのです。

しかし残念ながら、連れ去られてしまう子どもも少なくありません。その数はこれまでに30万人以上と言われています。家族と引き裂かれた子どもたちは少年兵にされ、銃器を手に戦う日々を強いられます。それだけでなく、家族と決別させるために、自分の手で家族を殺すように強要されるのです。そして逃れることは許されず、幹部によって殺されることさえあります。

動画の制作全編に携わったジェイソン・ラッセル氏は、この恐ろしい現実をジェイコブという少年を通して訴えます。ジェイコブは、兄を目の前で殺されました。幸い彼はLRAを逃れたものの、生きていること自体に希望が見出せずに、ジェイソンにこう伝えるのです。
 
「出来ることなら、あなたの手で僕を殺してくれ。この地上にもう居たくない。僕たちにはもう未来も何もない。死ねば天国で兄さんに会える。もう1度兄さんに会いたい」
 
この悲痛な叫びを受け止めて、ジェイソンは「僕たちがすべてを終わらせる」と約束し、非営利団体を立ち上げるに至ったのでした。それから約10年の歳月を経て、インビジブル・チルドレンはアメリカ政府の協力を得ることに成功。現地に職業訓練校を作り、少年兵の社会復帰の支援を行い、さらに問題解決のための新たな足がかりを作ることになったのです。

それがこの動画、『KONY2012』。KONYとはLRAの指導者ジョゼフ・コニーです。活動の輪を広げるにあたり、彼らはとても重要なことに気付きました。数多くの非道な行いをし、国際刑事裁判所に告発されているにも関わらず、指導者のことを世界中の人が知らないのです。もっと多くの人にウガンダの悲劇を知ってもらうために、30分のショートムービーを制作しました。

さらに、20人の文化人と12人の政治関係者に協力を仰ぎ、世界的規模での活動展開を開始したのです。リアーナもこの32人のうちの1人。こうして、LRAならびにジョゼフ・コニーの包囲網を作っていく計画です。

動画はYoutubeとvimeoで公開され、わずか1週間足らずで累計50万回近く視聴されています。また、動画を紹介しているリアーナのつぶやきは2万2000回以上もリツートされています。今後もこのムーブメントは世界中を駆け抜けそうな勢い。やや長い(約30分)の動画ですが、興味のある方はご覧になってみてはいかがでしょう。ただし、一部ショッキングなシーンが含まれているので、視聴される際には注意してください。

参照元:Youtube invisiblechildreninc

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