【東日本大震災・追悼特集】放置せざるをえなかった命 / 誰も責められない「人間の責任」

ロケットニュース24 / 2012年3月11日 16時46分

【東日本大震災・追悼特集】放置せざるをえなかった命 / 誰も責められない「人間の責任」

東日本大震災がもたらした、大津波と原発事故という未曽有の大災害。原発事故は人災だという声もあるが、皆さんはどのように考えているだろうか? とにかく、天災でも人災でも目の前にある命を助けることが先決だ。

当編集部は4月上旬に福島県の浪江町や小高区を訪れ、置き去りにされた飼い猫や飼い犬を一時的に保護するボランティア団体に密着取材をした。この周辺は放射線量が高いといわれており、住民がすべて避難してゴーストタウンと化していた。そして、そこには多くのペットたちが置き去りにされていた。

犬や猫を一時的に保護し、放射線の影響を受けない地域に移動させるボランティア団体に同行した記者。ゴーストタウンになってもそこで生きてきた動物たちは、いつもと同じように「息をして生きている」。いつもと違うのは、人間がいないことと、エサをもらえないこと。

もともと飼われていた動物たちは、久しぶりに表れた人間に驚きつつも近づいてきてなついてくる。エサを与えると砂漠でオアシスを見つけた遭難者のようにガツガツと食べ、空腹を満たしていた。話によると、飢えのために雨水を飲んでいた動物たちは内部被曝のおそれがあるという。

クサリをはずさないで放置された犬もいて、そのまま餓死しているケースも多々あるという。飼い主はすぐに帰れると思っていたのだろう。まさかこのような事態に発展するとは思いもしなかったに違いない。

さらに最悪のケースは、農場に放置された牛たちだ。我々が発見したときには、すでに数十頭の牛たちが餓死していた。さすがに、小規模なボランティア団体では牛を移動させることはできない。せめてお腹をいっぱいにしてあげて、水もたっぷりと飲ませてあげようと、農場にあったワラと水をたらふく与えて農場をあとにした。

その後、農場の主とコンタクトをとることができ、やむを得ずそのままにしてきたことがわかった。しかし、だからといって農場主を責めることはできない。助けたくても、どうしようもできないのだから。

Photo: RocketNews24.
Correspondent: Kuzo

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