鏡に映った自分の顔をじーっと見つめていると違和感 / その科学的理由が判明か

ロケットニュース24 / 2012年5月17日 22時0分

鏡に映った自分の顔をじーっと見つめていると違和感 / その科学的理由が判明か

鏡の前に立ち何気なく自分の顔の一点をぼーっと見つめていたら、突然化け物のような顔が映っていたという経験、あなたにもあるだろうか。何のことを言っているのかわからないという方は、実際に試してみるといい。自分の顔が徐々に歪んでいき、何か別の物のように感じられる。たとえばそれは、ホラー映画に出てくるようなお化けかもしれない……。

しかし、たとえ鏡の中の自分の顔が怪物のような不気味なものに変化したとしてもご安心いただきたい。それはあなたが疲れているせいでもなければ、頭がおかしくなっているわけでもない。もちろん超常現象でもない。では、一体なぜこのようなことが起こるのだろうか。

海外サイト『io9』でその理由が説明されている。それによると、この現象には脳の働きが大きく影響しているとのこと。というのも、私たちは普段目で見ることによって様々な情報を得ているのだが、脳は視界に映るものすべてに注目しているわけではないというのだ。

例えば、あなたがパソコンの画面を見ているとき、視界にはパソコンが置いてある机やその周囲にあるものが映っているだろうが、脳はそれらを見てはいない。だから、パソコン画面に集中していると、時々周囲の物のちょっとした変化に気付かないことがあるのだ。

つまり、脳は目で見たものの中から重要なものだけに注目し、そうでないものを無視するため見えない部分が出てくるのだという。

この現象を簡単に実感するには、水色の円が描かれた図をご覧いただきたい。円の中央にある赤い点をしばらくのあいだ見つめていると、1分も経たないうちに水色の円が消えていくのがわかるだろう。

これは「トロクスラー効果」と呼ばれるものだ。赤い点に注目したことで、青い円は脳に無視されて白い背景に同化し、消えたように見えるのである。

これこそが、鏡に映る自分の顔が化け物のように見える理由だという。顔の一点だけを見つめていると、見ていないところはその周囲の部分と同化していき、顔の一部が消えたり歪んだりしているように見えてくる。すると、人は本能的に、それを自分が理解できる何かに結び付けようとするため、「お化けだ」と恐怖心を抱いたりするというのだ。

実際、この現象を実験によって示したある研究報告がある。それによると、被験者に鏡の中の自分の顔を10分間見つめてもらったところ、人によって鏡に映った物の捉え方が異なっていたそうだ。

いちばん多かったのは、「自分の顔が歪んで見える」というそのままの回答。しかしその他にも、「実際には存在しない怪物のようなもの」「知らない人の顔」「少しだけ変化した自分の親の顔」「猫や豚、ライオンなどの動物の顔」など、何に見えるかは人それぞれだったのだ。

この仕組みを知ったうえで、もう一度鏡に映る自分を見つめてみると面白いかもしれない。ちなみに、少し照明を落としてやってみると、鏡の中の変化が現れやすいようだ。あなたの顔は何に見えただろうか……。

参照元:io9(英文)
photo: flickr Sam Howzit


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