【秘密の工場見学】日本航空(JAL)の機内食工場に行ってみた / 機械式でない人の手と目で行われる製造過程に感動した

ロケットニュース24 / 2013年12月13日 12時0分

【秘密の工場見学】日本航空(JAL)の機内食工場に行ってみた / 機械式でない人の手と目で行われる製造過程に感動した

飛行機の楽しみと言えば、やっぱり「機内食」! 空の旅に華をそえてくれる機内食だが、一体どうやって作られているか、皆さんはご存知だろうか?

そこで、今回、日本航空(JAL)の機内食工場に潜入してみたところ……驚いた! 正直、「工場のラインで大量生産してるんじゃないの?」と、思っていたのだが、とんでもない。あの大量の機内食が、一食一食、人の手で作られていたのだ!
・JALの機内食工場「ジャル ロイヤル ケータリング」
今回、見学した機内食工場は、成田空港から程近い「ジャル ロイヤル ケータリング(JRC)」だ。JRCでは、JALの成田空港発ロサンゼルス、パリ、ロンドンなど10路線で提供される機内食を作っている。こちらでは、使用済みの食器の回収・洗浄、機内食の調理、盛り付け、飛行機への搬送までを行っているそうだ。
・「ベルトコンベア式のライン」は、ほぼ存在せず
JRCには、いわゆる「ベルトコンベア式のライン」は、ほとんど存在しない。大量の食器こそ洗浄機で洗うが、本当にキレイになったかどうかは、全て人の目でひとつひとつ確認する。汚れや曇りがあったら、人の手で洗ったり、磨いたりするという。

そして、調理は学校の調理室にありそうな調理台に人が立って行う。調理から盛り付け、さらに機内に運ぶカートへのセットまで全てが手作業だ。ファーストやビジネスの分だけではない、エコノミークラスもである。JRCでは1日当たりおよそ4000食が作られ、しかもメニューは路線や搭乗クラスにより異なる。これを全て人の手で行っているとは……想像しただけで気が遠くなるほどの作業量だ。
・その日の機内食はその日に作る / 作りおきはしない
さすがに、作りおきの料理もあるのでは……と思ったが、JRCでは作った料理は24時間以内に必ず提供しているそうだ。作りおきをしないので、急なフライトの遅延や欠航があると機内食を作りなおす、ということもあるという。

また、機内食は一般の料理とは違って一度調理したものを冷却して運搬し、さらに機内で温めてから提供される。鮮度と美味しさを保つため、工場内では料理の冷却温度や冷却時間も厳密に決められていた。
・JALの人に聞いてみた「ライバル社に負けない点って何ですか?」
JALの機内食がかなりの人の手を経て作られていることはよくわかった。ほかにJALならではのポイントはないのだろうか? 思い切って「ANAに代表される競合他社に負けない点」を聞いてみたぞ! すると、それは「メニュー開発」であるという。

たとえば、JALでは有名レストランのシェフや吉野家など有名チェーンとのコラボメニューが提供されている。コラボメニューは他社でも実施されているが、実際にはコラボ先からレシピをもらうだけ、というケースもあるそうだ。
・監修シェフが実際に開発に携わる
しかし、JALでは、「コラボ企業・レストランにメニューを作ってもらう → JRCで機内食用に調整 → コラボ先に実食してもらい確認」というプロセスでメニューを開発しているとのこと。実際に監修シェフも開発に携わっているのである。これはJAL機内食の特色として自信をもって推せるポイントであるそうだ。

だが、地上と違い空の上では食材や調理法に制限がある。何度も試作と監修シェフの試食、検討が繰り返され、ひとつのメニュー開発に3~4カ月かかることもあるという。ここにも時間と人の力がかかっているんだなぁ……。
・作ってくれた人のことを思うと泣けてきた
JALの機内食は、開発から製造まで「これでもか!」というほど人的コストがかけられているようだ。配られた瞬間、封を解かれてしまうナプキン包みのカトラリーでさえもスタッフが丁寧に梱包していたのを見たときは、何も考えずにびゃーっと開封していたのを申し訳なく思ったほどである。

まったく、1つのプレートが提供されるまでに一体何人の人が携わっているのだろう? そう思うと改めて感謝の気持ちが沸いてくる。機内食の見方もちょっと変わってはこないだろうか?

Report:沢井メグ
Photo:RocketNews24.

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