【絶滅秒読み】埼玉の辺境で昭和の自販機グルメ旅をしてみた Byクーロン黒沢

ロケットニュース24 / 2014年3月10日 12時0分

【絶滅秒読み】埼玉の辺境で昭和の自販機グルメ旅をしてみた Byクーロン黒沢

埼玉県行田市。JR高崎線吹上駅から徒歩30分の殺伐としたバイパス道路脇に佇む、平凡かつ閑散としたゲームセンター。実はここ、70〜80年代に一世を風靡し、今や絶滅寸前のレトロなフード自販機が人知れず生き残る貴重な店として、その筋のマニアから「聖地」と崇められている。

都心では全滅、郊外で辛うじて生き残る骨董級フード自販機。自販機グルメを自認するマニアたちは日夜、存命自販機の情報交換に余念がないが、なかでも北関東最強クラスのラインナップと言われるのが、こちらのお店「鉄剣タロー」なのであった!

・ハンバーガー、トースト、そして手作りうどんの自販機まで!
毒々しいピンク色に照らされた店内に足を踏み入れると、壁に沿ってハンバーガー、うどん、トースト。3種類のレトロ自販機が並んでいた。日に焼けた写真といい、ロゴといい、そんじょそこらの自販機とは格が違う重厚な面持ち。

ただしどれも瀕死の重傷といった感じで、ベタベタ貼られた注意書きや手書きの売り切れ表示が痛々しい。ハンバーガーの自販機は60年代、トースト自販機は70年代生まれと、どれもみな相当な老齢。ここでこうして動いていること自体が奇跡なのだ。

・待望の試食。お味はいかに?
まずは小学生のとき何度か食べた記憶のある自販機バーガーから試食。ボタンを押して、しばし待たされた後、ゴトンと落ちたアツアツの箱を開く。

オリジナルのバーガーを製造していた某社はずいぶん前に撤退。今は群馬県にある食品会社が細々と製造・供給しているというが、箱入りの可愛らしいハンバーガーは味も香りも、小学生のとき食べたあの記憶と同じ。ホカホカの分厚い合い挽き肉は独特の食感。まずくはない。というか、ジューシーでかなりうまい!

・豪快なうどん自販機にも挑戦
続いては300円の天ぷらうどんにチャレンジ。お金を入れると中で湯切りする音が聞こえ、刑務所風の地味なプラスチック容器に入ったうどんが、自販機の取り出し口周辺を汁まみれにしながらゴトリと出現。豪快すぎ……。

どんだけマズいか期待しながら恐る恐る箸でひと口。するとまあ、ごく普通の立ち食いうどん。後から知ったが、自販機から出てくるうどんは既製品ではなく、オーナーがひとつひとつ、毎朝手作りしたものなのだそうな。

・トーストかと思いきや、なぜか手ぬぐいを……
空腹感はとっくに消え失せていたが、せっかく来たからとトースト自販機にもコインを投入。例によって数十秒待たされる……が、何も出てこない。諦めようかと思うも、物は試し、貼り紙の連絡先に電話してみると──10分ほどでオーナーが駆けつけ、湯気の立ったトーストとお詫びの手ぬぐいをくれた。なんだか申し訳ないことをしたような。

店内を照らし出すピンクの照明で壊滅的にマズそうだが、ここだけの話、ハンバーガーも天ぷらうどんもトーストも、見た目とは裏腹に懐かしウマイ。ただ、自販機は皆、命からがら動いてるといった感じで、明日無くなっても不思議ではない。どうかチャンスがあるうち、昭和の食べ納めをしていただきたい。

・今回ご紹介したお店の詳細データ
店名 オートレストラン・鉄剣タロー
住所 埼玉県行田市下忍315-1
時間 24時間

Report : クーロン黒沢
Photo : Rocketnews24.

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