傷ついた人ほど太りやすい? 人種差別と肥満との関連性が指摘され話題

ロケットニュース24 / 2014年3月12日 23時0分

傷ついた人ほど太りやすい? 人種差別と肥満との関連性が指摘され話題

食べ過ぎ、飲み過ぎ、運動不足……。「太る原因」としてこれらはよく知られている。また、「そもそも元を正せば自己管理能力が欠如しているからだ」と言う人もいるに違いない。

今アメリカでは、肥満の原因として意外なものが挙げられ、話題になっている。それは「人種差別」である。

・肥満はアメリカの社会問題
アメリカの社会問題になっている肥満。特に黒人女性の肥満率はここ数十年で著しく増加しており、現在は約半数が肥満なのだという。

そんな肥満と人種差別の関連性を調査したのは、アメリカ・ボストン大学。研究者たちは、約5万9000人のアフリカ系アメリカ人女性を対象に、人種差別と肥満との関連性を12年間にわたってリサーチした。

まず、被験者に対する質問で、毎日の生活の中でどれだけ頻繁に人種差別を感じているかが調べられた。例えば、レストランでひどい接客を受けたり、職場で不公平に扱われたなどである。

・人種差別を頻繁に受けていると感じている人は太りやすい
その結果を肥満率と照らし合わせるとと、日々何らかの形で人種差別を感じていると回答した女性は、人種差別を感じる頻度が低い人に比べて約1.7倍も肥満になりやすいことが判明。

最終的に「人種差別を受けていると感じている女性は、肥満になるリスクが高くなる」と結論づけられたのだ。同時に、「アフリカ系アメリカ人女性の間で見られる肥満率の増大は、人種差別体験によって一部説明できるかもしれない」とも。

・心の傷を紛らわせるために食に走る
この原因は、医学的に見れば、長期間ストレスにさらされることで、重要な神経内分泌機能が異常をきたし、結果的に食べ過ぎてしまうからだという。

また、過食や肥満が専門の心理学者、ケリー・ウォーター氏は「彼女たちは心の傷を紛らわせようとして、食べ物に走るのです」と指摘する。ウォーター氏よると、そのような人々は、人種差別だけでなく、肥満蔑視にも苦しんでいるとのこと。

・思い込みの発言は避けるべき
人種差別と肥満の関連性とはいかにもアメリカ的だが、精神的な傷が要因にもなることを考えると、肥満は必ずしも本人の自己管理だけが原因とは言えないだろう。

「食欲を抑えられず食べ過ぎで太っている」と思われている女性が、実は繊細で傷つきやすい神経の持ち主であるがゆえに、そうなっていることも十分に考えられるからだ。思い込みの発言で、それらの人々を傷つけことは避けたいものである。

参照元:Mail OnlineHealth&Wellbeing(英語)
執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.

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