牛が状況に応じて鳴き声を使い分けていたことが判明 / ベテラン酪農家からも「そう思っていた」とのお墨付きが

ロケットニュース24 / 2014年12月25日 10時30分

牛が状況に応じて鳴き声を使い分けていたことが判明 / ベテラン酪農家からも「そう思っていた」とのお墨付きが

牛を愛するみなさんに朗報だ! 牛の鳴き声は「モーモー」だが、実はその「モー」の中にも様々な「モー」があることが分かったのである!! 

つまり、牛は状況によって鳴き声を使い分けているというのだ。今回発表された研究結果では、3種類の牛の鳴き声が識別されたのだが、一体どんなふうに違うのだろうか? ちょっと結果を見てみよう!

・牛によって声が違う!
イギリス・ノッティンガムシャーのとある農場で行われたこの調査。ノッティンガム大学とロンドン大学クイーン・メアリーカレッジが共同で、10カ月間牛の鳴き声をデジタル録音し、その後1年間かけてコンピューター解析を行ったのだ。

すると……人間でも人によって声が違うように、牛も個体によって鳴き声が違うことが分かったのだ。

・母牛と子牛の鳴き声の違い
さらに、牛が状況によって鳴き声を変えることも判明したのである。今回分かったのは、「母牛が子牛を呼ぶときに、その距離で鳴き声を使い分けている」ことと、「子牛が母牛に “お乳飲みたいよ~” と訴える鳴き声が存在する」ということだ。

・3種類の鳴き声が識別される
実際の鳴き声は、「低周波」「大声の高周波」「子牛がお乳を求める声」の3つのタイプに分かれるという。まず「低周波」は、母牛が近くの子牛を呼ぶときに使われる。比較的静かな声で、口は閉じたまま、または若干開いた状態で発せられる。

次が「大声の高周波」。これは、視界に入らないほど遠くにいる子牛を呼びかけるときに母牛が発するのだとか。そして3つ目が、「子牛がお母さんを求め、“お乳が欲しい” と鳴く声」である。しかも、牛たちはどの声が自分の母親、もしくは子供のものであるか、ちゃんと聞き分けているという。

・動物の福祉向上にも役立つかも
今回の調査を行ったモニカ・パディラ・ド・ラ・トーレ博士とアラン・マクエリオット博士は、本調査で使用した最先端の音響分析技術を用いれば、今後は牛がストレスを感じたときの声などを特定することも可能であり、動物福祉向上のために役立たせることができると話している。

・ベテラン農家さんにもお墨付きをもらう
実は、これまでにも牛が鳴き声を使い分けて、互いにコミュニケーションを図っていると考えられてきたが、実際に調査で明らかになったのは今回が初めて。そして、牛と接して60年というベテラン酪農家のジェイムス・ボーンさんは、今回の調査結果を、経験からすでに “知っていた” と話している。

「落ち着いた状態にある母牛たちは、近くの子牛に向かって低く語りかけるように鳴きます。でも、子牛が見えなくなったりしたときは、甲高い声で鳴きます。親も子もそれぞれの声を、聞き分けています」とのこと。確かに、今回の調査結果と合致している。

私たちの耳には単調に聞こえてしまう「モー」という声にも、実は牛たちの様々な気持ちが含まれていることが分かった今回の調査。そんな “牛たちの声” に耳を傾けることで、動物福祉が向上するなんて実に素晴らしい! 是非とも実現してほしいものだ。

参照元:BBC (英語)
執筆:小千谷サチ
Photo:Rocketnews24
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