高橋しょう子、新境地開拓「アコギの練習は筋トレと一緒」
Rolling Stone Japan / 2020年11月16日 23時30分
セクシー女優・高橋しょう子の音楽連載コラム。今回はアコースティックギターと愛機を守るケースについて書いてみた。
・アコースティックギター、全集中の呼吸
アコースティックギターを久しぶりに練習してみた。アコースティックを練習した方がエレキが上達すると言われたことがあり、やらなければと思いつつ、エレキの練習を優先してしまっていた。せっかくならと、今回は日数を空けずに継続して練習してみることにした。
久しぶりに弾くと感覚がエレキギターとは全然違い、最初は違和感しか感じなかった。難しい。
お洒落なコードを弾きたくて、森恵さんがギター弾き語りでカバーしたキリンジさんの「エイリアンズ」を練習し始めた。
【画像】高橋しょう子、愛器鳴らす「ピック」のこだわり(写真)
弾き始めた1日目は指が痛くて、コードチェンジもスムーズにできなかった。腕が鉛のように重く、右手をどの位置で安定させていいのか分からなかった。
エレキギターと違い、アコースティックギターはまず、フォームから違う。右腕や手のひらでミュートをする癖がついているのでルート音が残りにくく、右手は力んでしまい、とても弾きにくかった。原因を探ったら、右腕の関節の置く位置や、右手首が沿っている事が分かった。自分で手元を動画で撮って確認したらフォームが崩れていることが分かった。
2日目は少しずつ指が動いてきたが、まだ音が出しづらく、アコースティック特有の柔らな音が出ない。きんきんと耳につく汚い音だ。ジャズでよく使われる難しいコードを押さえるので精一杯で、苦手なコードチェンジの箇所を何度も練習した。スムーズに弾けるようになってから音を改善しようと思った。
3日目はびっくりするほど簡単にコードチェンジができるようになった。昨日まであんなに苦戦していたのに、嘘みたいに簡単に弾けるようになっていた。苦手なコードも難なく抑えられるようになってきた。しかし、指に水ぶくれができ、長時間弾くことができなかった。ようやくスタートラインに立てて楽しく感じてきた。
今回弾いていて、気づいたことがある。インテンポで曲を弾けるようになってからは、呼吸をするタイミングが難しいと感じた。ゆっくり弾いている時は、深呼吸ができたが速く弾いている時は、息をする間がない。不思議なことに、呼吸を止めていると素早く次のコードが弾けるのだ。息をするタイミングは特にコードチェンジで意識した。人間、息をする時が一番リズムがよれる。
自分の呼吸の音が演奏中にとても気になるので、鼻呼吸の練習までもが大切だと思った。身体全体で演奏するのだ。特に今後レコーディングの時、マイクを使って音を拾うときに息が入らないように気をつけるのも大切だと思った。
久しぶりにアコースティックギターをしっかり練習した感想は、筋トレと一緒。サボればその分返ってくる。指先の肉も柔らかいし、フォームも忘れる。1日では絶対に上達しない。継続しなくてはならないのだ。エレキギターと考え方を切り替えて、全く新しい楽器だと思ってから始める必要がある。
・オーダーメイドで機材を守るグッズを作成
昔からふらっと楽器屋に行くのが好きだった。楽器屋には様々なグッズが揃っている。学生時代は、種類の豊富なピックが特に好きだった。あまり分からなかったがデザインが可愛くて、いろいろな形をコレクションしたりしてワクワクした。
コンパクトエフェクターもメーカー、用途、色、デザインで見ていて飽きない。ただ、ケース類などはメーカー純正のものだとサイズ感や好みが合わないものもあるので、そのなかでオリジナルやオーダーという言葉はとても魅力的に感じる。
自分が最初に作ってもらったギターのオリジナルグッズはギターワイヤレスの革製ケース。当時、自分が使っていたワイヤレスはLINE6 Relay G70。楽器屋で革製品のワイヤレスケースが売っているのは見かけたことがなかったので、飛びついた。「Zill and Rei+」と名前も印刷してもらい、世界に一つだけの自分だけのケースとなった。使う度に革が馴染んできてとても愛着が湧いた。
その他、機材が変わる度に、オーダーを細かく聞いてもらって自分だけのケースを作ってもらっている。その方が演奏にも気合いが入る。一番のお気に入りは、ギターケースだ。以前この連載で取り上げたオーダーメイドのトラベルギターだが、それに合うケースが無いことに気づき、ケースも作ってもらったのだ。手ぶらで動けるように背中が当たる部分には肩紐をつけ、機材を衝撃から守るためにクッションもつけてもらった。
日頃から機材を大切に扱う意識はあるが、何かとバタバタしたりして、移動の際に壊れやすかったりするから、サイズに合ったケースはとても大切だと思った。
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