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性暴力に遭った娘を亡くした母が自殺、レイプ犯は罪問われず

Rolling Stone Japan / 2020年12月9日 6時45分

2016年1月25日、ユタ州パークシティのテンプルシアターにて 2016年サンダンス映画祭での『オードリーとデイジー』プレミア上映に出席したデイジー・コールマン(左)と母親のメリンダ・コールマン。(Photo by Matt Winkelmeyer/Getty Images)

今年8月、23歳で亡くなった故デイジー・コールマンさんの母親、メリンダ・コールマンさんが現地時間5日に死去した。

コールマンさんは性犯罪被害者で、8月に自宅で自殺しているのが発見された(当時、メリンダさんはFacebookで娘の訃報を伝えた)。なおメリンダさんの死因も自殺とされている。

デイジーさんは14歳の頃、米ミズーリ州のメリーヴィルのパーティでレイプされた。別の少年が一部始終を携帯電話で録画。暴行から数時間後、彼女は凍てつく寒さの中Tシャツ1枚の姿で屋外に放り出された。ミズーリ州代表の元下院議員の孫で、当時19歳のマシュー・バーネットが加害者と見られた。彼は性的暴行の重罪で逮捕・起訴されたが、のちに起訴は取り下げられ、未成年に対する危険行為という軽い罪に軽減された。最終的に禁固4カ月を言い渡されたが、2年間の保護観察に減刑され、コールマンへの損害賠償1800ドルの支払いを命じられた。

【写真特集】極悪非道なレイプ犯に「将来の可能性」はあるのか? 判事の裁定めぐる不条理

2016年のNetflixのドキュメンタリー『オードリーとデイジー』でも特集された彼女の壮絶な半生は多方面に衝撃を与えた。また彼女は、学校での性暴力を防ぐことを目的とした非営利団体SafeBaeを設立。今回、メリンダさんの件もSafeBaeのInstagramページで投稿された。「メリンダ・コールマンさんが自殺しました。SafeBAEファミリーを含め、私たちもショックを受け、信じられない思いです」と、Instagramには書かれていた。

デイジーだけでなく、2018年に交通事故で夫とデイジーの弟トリスタンを亡くしたことこともメリンダさんには耐えがたかったのだろう、とも伝えられた。投稿の中でメリンダさんは「優秀な獣医で、家族思いの母親であり妻、そして才能のあるボディビルダー」で、「子供たちを愛し、信じていた」と紹介されている。

自殺する数時間前、メリンダさんはFacebookにデイジーの死について投稿。「冷たくなってボロボロになった死体を抱きしめながら、本当はもっと愛していると言ってあげられたはずなのに言えなかった」とメリンダさん。「私はあなたを赤子のように抱きしめていた。私の大事な娘。最初にこの世に生まれてきたときに、この胸に抱いた娘。あなたの母親、そして親友でいられたことは、私にとってずっと最高の栄誉であり、喜びでした。ママより」

メリンダさんの後には2人の息子ローガンさんとチャーリーさんが遺された。

性犯罪・性暴力に関する相談窓口「性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター一覧」

from Rolling Stone US

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