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BiSHモモコグミカンパニーと遠野遥が語る「書くこと」の意味

Rolling Stone Japan / 2020年12月28日 12時0分

左からBiSHのモモコグミカンパニー、遠野遥(Photo by Kana Tarumi)

BiSHのモモコグミカンパニーによる、インタビュー&エッセイ連載「モモコグミカンパニーの居残り人生教室」。9回目は作家の遠野遥氏との対談です。

こんにちは! BiSHのモモコグミカンパニーです。今回は作家の遠野遥さんとお話しさせていただきました。私自身、2冊目の本(『きみが夢にでてきたよ』)を執筆する際、「書くこと」に対して以前よりも深く向き合うことになりました。第163回芥川賞作家の遠野遥さんとBiSHのメンパーである私は、一見して別の世界にいるように思えますが、「書くこと」「見られること」という共通点から意外なお話を楽しくすることができました。

遠野:『目を合わせるということ』面白かったです。

モモコ:本当ですか!?

遠野:過不足ないというか、大げさに言ってもいないし、不足してもいない。文章がうまいなって思いました。

モモコ:ありがとうございます。以前、村田沙耶香さんとお仕事でお話ししたことがあったんですけど、村田さんの作品を読んでると作家の人間性が見えてこないというか、著者と作品が切り離されてる感じがあったんです。そのときと同じ感覚が遠野さんの『改良』『破局』を読んだときにもあって。『破局』を最初に読んだんですけど、遠野さんの人間性、心が見えない。いい意味で著者と作品が切り離されていて、これを書いたのはどういう人なんだろう?と思って。あと、私もエッセイの二作目(『きみが夢にでてきたよ』)を書いていた時期だったので、同じ世代でもある遠野さんにぜひお話しを聞きたいなと。

遠野:実際、怖い人だと思われたりすることもありますね。

モモコ:私は一作目の『目を合わせるということ』を書いた時、エッセイだからというのもあるからなのかもしれないですけど、日記の延長線上で書いてた部分があると思うんです。でも二作目を書くにあたって、自分のスタイルは何なんだろう?って考えたんですよね。遠野さんは自分のスタイルを自覚したのはいつ頃ですか?

遠野:私は大学3年生から書き始めたんですけど、その時にたぶん今の土台みたいなものは出来ていて。夏目漱石を参考にしたんですよ。

モモコ:夏目漱石ですか。

遠野:はい。夏目漱石の文章の上っ面だけ勉強した、みたいな感じで。中身はあんまりわかってないんです。

モモコ:そういう読み方があるんですね!

遠野:そう。場面を転換させる時はどうやってるのかなとか、ポイントでしか読んでなくて。ストーリーもあんまり覚えてないです。

モモコ:太宰治や芥川龍之介ではなく、夏目漱石だった。

遠野:夏目漱石が一番クセがないような。その時はそう感じられたんです。太宰治とかって結構クセあるじゃないですか。

モモコ:そうですね。「太宰治っぽい」ってなるかもしれない。

遠野:でも、夏目漱石は文章のクセがあまりないような気がして。そこから夏目漱石の作品を参考にしつつ、「ここはこうしたほうがいいだろうな」ってところだけ自分で試行錯誤していった感じです。モモコさんは、大学生活とBiSHの活動を並行していた時期があったんですよね。

モモコ:そうですね。私は器用じゃないので、大学卒業する頃にはBiSHの活動がメインで学校にバイト感覚で行くみたいな感じだったので、卒論どうしようかなと考えた結果、自分について書いたんですよ。モモコグミカンパニーについての考察みたいな。

遠野:それがすごく面白いなと思いました。

モモコ:フィールドワークも行けないから、自分を題材に書きました。そしたら結構いいものができたなって。

遠野:自分にしか書けないですもんね。

モモコ:一作目も二作目もBiSHの活動の中で感じたものを言葉にしているって感じで、そういう点で遠野さんのインプットって何かあるんですか? 普段の生活から?

遠野:そうですね。『破局』も通ってた大学の話だし。

モモコ:そうなんですね。

遠野:慶應(慶應義塾大学)に通ってたから、慶應で見た景色も出てきます。経験したことを参考にして書いてる感じはしますね。

モモコ:大学のシーンがすっごいリアルだなと思って! 自分的にめちゃくちゃ共感したところが、主人公の陽介が学園祭のお笑いライブを灯ちゃんと一緒に見るじゃないですか。でも灯ちゃんは途中で気持ち悪くなって会場を出てしまう。その原因がカフェラテっていう。飲み物の中で一番好きだと言ってもいいくらい灯ちゃんはカフェラテの味が好きなのに、なぜか気持ち悪くなってしまった。それを読んで「わかる!」と思って。

遠野:私も実際、カフェラテは気持ち悪くなる時があって。でも味好きなんですよ。灯はそれを承知で時々飲んでるんですけど、私はもう怖くなっちゃって飲めない。私に出来ないことを代わりにやってもらった感じですね(笑)

モモコ:(笑)あれ、なんなんですかね?

遠野:気持ち悪くならないカフェラテもあって。種類にもよるけど、体調にもよる。怖くて飲めないです。

モモコ:遠野さん自身の体験だったんですね。

遠野:はい(笑)。

モモコ:実は私も小説書いたことあるんです。

遠野:ほんとですか? すごく読みたいです。

モモコ:恐れ多いのですが、『目を合わせるということ』を出した後にBiSHのファンクラブ限定企画として、短編小説を書かないかという話があって。私、書けないのに! 何千文字って文字数だったので書いてみたんですけど、そのときに思ったのは、歌詞やエッセイで書いた自分の気持ちを人に読まれるのは恥ずかしい、でも小説は”自分”じゃない主人公を出しているはずなのに一番恥ずかしかったです。

遠野:ほんとですか。私は小説は全然恥ずかしくなくて、エッセイの依頼があって自分の話をってなると、途端にぎこちなくなってしまう。SNSはやってるんですけど、自分の話がまったくできない。ただひたすら意味のないことばっか言ってる(笑)。

モモコ:遠野さんのTwitter、たしかによく分からないです(笑)。小説を読んだ時と同じように、「この人はどういう人なんだろう?」と思いました。

遠野:何か意味のあることを書きたくなる時もあるんですよ。でもすぐに自分の中の別の部分からカウンターが来て、書く前に潰される。まあでも何か書きたくなるのは稀で、基本的には自分を出したくないですね。

モモコ:SNSでも出したくない……?

遠野:SNSは特に出したくないですね……。苦手ですね(笑)。

モモコ:「枕がお餅みたい」って画像付きでツイートしてましたけど、お餅みたいだなぁと共感したけど、遠野さんのことは何もわからないなって(笑)。すごい印象に残ってます、あのツイートが。

枕ってかわいいですよね

デカい餅みたいで pic.twitter.com/hzSH1XEjnW — 遠野遥 (@TONOHARUKA) October 23, 2020

遠野:小説を書くのが仕事だから、Twitterに何かを書いて仕事した気になっちゃうとまずいなって思ってて。

モモコ:ああ~! すごいわかるかもしれないです!

遠野:作家でもTwitterを上手く使ってる人はいますけどね。自分はそんなに書いてしまったら書くことなくなってしまうんじゃないかとか、単純に時間も使うし、仕事した気になってしまうかもと思ってしまうので、枕……。

モモコ:そういう思考があっての、枕だったんですね(笑)。

遠野:そうです。考えた末の枕です。

モモコ:SNSはTwitterしかやってないんですけど、そのなかでどうやってモモコグミカンパニーを出していこうかとか、自撮り一枚でもどういう顔してイメージをつけるかとか、私も結構考えます。SNSでは自分を出さず、本性は本の中で出す感じですか?

遠野:そういうことでもないと思います。本性って難しいですよね。何が素なんですかって言うと……。

モモコ:たしかに。難しい……。

遠野:私はもう考えるのも面倒くさいと思っていて。これが素ですって決めなくてもいいかなって。


小説を書く「筋肉」の鍛え方

モモコ:芥川賞は前から意識されてたんですか。

遠野:賞はなんとなくチラつきますよね。とくに芥川賞っていうのは。小説を書いてるとどこかにその存在がチラついてくる。そこから解放されたので、賞が取れてよかったです。自分が取りたいか取りたくないかに関わらず、出版社の方も言ってくるので。そういう煩わしいことから離れられてよかった。取っちゃったら気にしなくていいから。

モモコ:いいですね、その発想! 遠野さんは毎日の中で小説を書く「筋肉」ってどうやって鍛えていますか? 私はどんなにたくさん本を読んでいても書くこととは違うなと思ってて。それで今年に入ってから手始めに毎日日記をつけるようにしてるんです。

遠野:それは凄い。自分も難しいなと思っていて、ギターとかだったらフレーズの練習をしたり曲をコピーしたりしてる時に、上手くなっていくのかなと思ってたんですけど、小説って何をしてる時に上手くなるんだろうなっていうのがよくわからないんですよね。先輩の作家さんに訊くと、とりあえずいっぱい読めって言われる。だから読むのも大事なのかなと思ってます。あと、デビュー前から日記をつけてたって作家も多い。

モモコ:毎日どこかしらに書く・読むを生活の中で取り入れていく。

遠野:そうですね。何かしら書くっていうのが大事なんじゃないのかなっていう気はしてます。

モモコ:じゃあ、日記は間違ってなかったってことですね!

遠野:いいと思います。私は日記をやってこなかったタイプなんですけど、ちょっと取り入れたほうがいいのかなって。

モモコ:日記の中でも何を書くのかすごい迷うこともありますね。自分の中で引っかかった人の言葉とか。今日の心を書くべきか、例えば事実だけ書くかとか。「今日はこの本を読了した」とか「○○って曲を知った」とか。

遠野:書くことで考えが深まることもあると思うし。いろいろ効き目がある気がします。文章も単純に上手くなるし、日記を書くことによって自分がこんなことを考えてたんだってことがわかって、自分のことが理解できたりとか整理できたりもするだろうなって。日記書いたことない人間の想像ですが……。

モモコ:今後書く予定はあるんですか。

遠野:そうですね……。トレーニングとしてやってみてもいいかなとは思いますね。

モモコ:私、BiSHのメンバーと交換日記をやってるんですよ。

遠野:ほんとですか。それ、いいな。

モモコ:メンバーのリンリンと。2冊目に入ったんですけど、結構面白い(笑)。

遠野:それは世には出ないんですか。

モモコ:出ないですね。本当に細々と始めたことなんです。毎回ランキングを考えないといけないんですよ。いろんなコーナーがあって(笑)。○○ランキングとか。この前は嫌いな木のランキングとか。ネタ尽きてるって思って(笑)。ベスト3まで考えないといけない。絵しりとりとかね。

遠野:それいいじゃないですか。そういうのもエッセイの題材になりそうですね。

モモコ:そうですね。大人になってからやると思わなかったので、ちょっと面白いです。

遠野:たしかに学校みたいな感じ。

【画像を見る】対談中のモモコグミカンパニーと遠野遥



私たちにしか出来ないこと

モモコ:普段音楽とか聴きますか?

遠野:聴いてますね。それこそ対談の話をいただいてから、BiSHのMVとか――前から見てたんですけど、より意識して見るようになって。「My landscape」のサビに出てくる八の字を描くようなダンスが好きで。曲も好きなんですけど、小説書いている時、肩をほぐす時にサビのフリをしてます。



モモコ:めっちゃ面白いですね(笑) 。考えたことなかったです。肩ほぐしとしての動きだとは。

遠野:助かってます。

モモコ:これからも使っていただいて(笑)。

遠野:はい。「My landscape」はずっと聴けるなって思いましたね。実際ずっと聴いてて。1日8時間ぐらい延々とリピートして聴いたりとかもしてて。

モモコ:それ最高記録かもしれないですね!

遠野:サビのメロディがすごくいいなと思います。サビ前の「まだリスクリスク~」と「またいつかいつか~」の部分もいいですよね。

モモコ:好きな曲を延々とリピートするタイプなんですか。

遠野:そうですね。執筆する時って、曲を切り替えないほうが集中ができるから。8時間聴きながらずっと書いてる、みたいな感じですね。

モモコ:そういう意味で「My landscape」はちょうどいいかもしれないですね。歌詞も記号的というか、あまり意味のない感じなので。曲の長さもちょうどいいし。

遠野:前までは、音楽聴くのって、年上の人が作ってるのを聴いてるイメージだったんですけど、自分が29歳になると下の世代の人も良いのを作ってるなぁっていうのを、感じるようになってきて。King Gnuの常田(大希)さんとかも一個下なんですよね。すごいなーって思って聴いてますね。

モモコ:遠野さん自身もそうなんじゃないですか。小説界の中では。

遠野:そうですね。わりと若いですね。

モモコ:若い人にしか書けないものもあるはず。経験積んだ人だから書けるものと、全然そうじゃない人と。

遠野:そうですね。

モモコ:私も一作目では、学校では体育と音楽ができなかったタイプなのにBiSHみたいなグループに入ることになって……っていう、自分の中での葛藤や不安を元に書けたんですけど、それと同じものは今書けないと思ってて。昔と比べると、いろいろこなせるようになってしまったから。そう考えると日記も、自分の中にある言葉、今の自分だから書ける言葉っていう面で大切なのかなと思いました。

遠野:日記を書いてるとたぶん変化にも気づけますよね。この時こういう風に考えてたけど、だんだん変わってきたなっていうのを、日記を読み返すことによってわかるんじゃないのかな。

モモコ:私は今のところエッセイしか書いていないので。自分の人生の中で見たきれいなものとか感動した景色とか、めちゃくちゃ最悪だったこととか嫌なアイツの言葉とかっていうのを、絶対に忘れたくないっていうか。それを写真で残すっていう方法もあると思うんですけど、私は書くことが残す作業としてしっくり来ていて。忘れたくないからっていう動機が一番なんですけど、遠野さんは小説を書く意味って、考えたりしますか?

遠野:いや、あんまりそういうのを考えないタイプで。他に特別なスキルを持ってないから小説を書いてるって感じですかね。例えばめちゃめちゃ絵が上手かったり、歌が上手かったりしたら、そっちも考えると思うんですけど、そういうスキルが何もないので。とりあえず書けるものを書いてるっていう感じです。

モモコ:最大限の自分を表現できる場所みたいな?

遠野:そうですね。自分が出来ることをやってるだけです。

モモコ:私もそう言ってみたいです! 自分が出来ることをやるだけって。遠野さん自身はその先にやってみたいことってありますか。小説でも小説以外でも。

遠野:それこそ交換日記みたいなことはやってみたいですね。そういう依頼とかも来てたりするので。

モモコ:交換日記の依頼ですか?

遠野:ほかの作家さんと文通みたいなことをやってくださいという依頼ですね。やってみたいっていうか、もうやることが決まってる仕事ですけど。

モモコ:文通面白いですよね。LINEとかあるのに、わざわざ時間のかかる方法を選んでっていう。

遠野:しかもそれが世間に出て読まれるので。LINEの閉じたやり取りと変わってくるじゃないですか。それも含めて面白そうだなって。作家の人もそうだし、こうして作家以外の人ともお話しするのは続けていきたいなって思ってます。


小説に求めること

モモコ:遠野さんの作品の感想をいろいろ書いてきたんですけど……(と言ってノートを広げる)。

遠野:ノート、上下逆じゃないですか。

モモコ:これ、大丈夫です! 逆に書いてるんです。『破局』で主人公がベッドの上で祈るシーン。あれもカフェラテと同じぐらい共感したんです!

遠野:ほんとですか。へー!

モモコ:本当に世界が平和になってほしいって願う。私はそういう人間じゃないんです。自分が良ければいいって思うこともいっぱいあるし。でもたまに、1年に3回ぐらいそういう瞬間が訪れるんですよね。

遠野:うんうん。

モモコ:自分は何も出来ないけど、何もかもいい方向にいきますようにって。自分はどうなってもいいからっていう、そういう瞬間がある。

遠野:私も時々そういうタイミングが訪れるので、実体験で書いてますね。急に来るんですよね。

モモコ:あれ何なんですかね。みんなあることなのかもしれないですね。

遠野:意外とあるあるかもしれないですね。

モモコ:アハハ。そうですね。自分だけだと思ってたけど、みたいな。

遠野:私も割と好きですね。あのシーン。

モモコ:私も……不思議な感覚になりました。こういうのって、小説じゃないとわからないことだなと思って。日常会話の中で「昨日祈ったんだよね」って話さないじゃないですか。そうやって一人の人間を観察できるというか。そこで感じられる安心感みたいなものを小説に求めてたりするのかなって。

遠野:頭の中まで覗けますもんね。

モモコ:うんうん。祈ることって変じゃなかったんだってちょっと救われる気持ちもあったり。

遠野:すごくうれしかった感想で、主人公含めて変な人がいっぱい出てくるから、自分も変で大丈夫なんだって安心したって言ってくれる人がいて。ラクになりましたって。そういう風に言ってくれると、書いてよかったなって思いますね。誰かがこれを読んでラクになってくれるって凄いことじゃないですか。そういう意図はなかったけど、結果的にそうなってくれてよかったなって。

モモコ:私、『改良』に結構救われるところがありました。美意識とか美しくなりたいとか、なんだろうな……言葉では言い表せないんですけど、表舞台に立つこういう仕事を始めてからいろいろ感じるようになって。主人公の気持ち、私はすごくわかって……。救われましたね。主人公が美を求めて四苦八苦してる感じを見て、安心してしまったところがありました。

遠野:『改良』のほうがたぶん好き嫌いが分かれるのかなと思ってて。嫌いな人はたぶんめちゃくちゃ嫌いなんですよ。

モモコ:そうかもしれない。

遠野:始まり方も結構ショッキングで、人の嫌悪感を呼び起こすような内容だから嫌がる人も多いかと思うんですけど、刺さる人には刺さってるので好みが分かれるのかなって。

モモコ:どんどん読みましたね。

遠野:好みが分かれるほうがいい作品だと思うのでよかったです。みんなが「面白かったよ」って言ってるのも、面白くないじゃないですか。

今は芥川賞作家というイメージが強い遠野さんですが、「賞を取るために書く」のではなく、「賞にとらわれずに書けるようになるために、賞を取りにいく」というスタンスが印象的でした。また、自分の文体を探し当てるまで、誰かの作品を見本にすることは恥ずかしいことなんかではなく、まずは型を知ることも書くことにおいてとても大切な作業なのだと知りました。

SNS、本、メディアでの発言、ありがたいことに自分の中の言葉をアウトプットできる場所がたくさん用意されている今だからこそ、どこに自分のどの引き出しを出すのかを意識する必要性も感じました。

今までの私は、書くこと=記録すること、伝えることという認識が強かったのですが、これを機に自分なりに「書くこと」に一層深く向き合っていきたいと思える対談でした。遠野さん、お忙しい中ありがとうございました。現在執筆中だという3作目も楽しみです。



遠野遥
1991年、神奈川県生まれ。慶應義塾大学法学部卒業。東京都在住。2019年『改良』で第56回文藝賞を受賞しデビュー。2020年『破局』で第163回芥川龍之介賞を受賞。
http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309029054/

モモコグミカンパニー(BiSH)
https://twitter.com/gumi_bish
”楽器を持たないパンクバンド”BiSHのメンバー。結成時からのメンバーで最も多くの楽曲で歌詞を手がける。読書や言葉を愛し、独特の世界観を持つ彼女が書く歌詞は、圧倒的な支持を集め、作詞家として業界の評価も高い。2018年3月に初の著書『目を合わせるということ』を上梓。2020年12月現在第15刷と異例のベストセラー。BiSHとして、2020年7月には、ライブハウス、CDショップ支援を目的とした初のベストアルバム『FOR LiVE -BiSH BEST-』、メジャー3.5thアルバム『LETTERS』を発売。 2作連続となるアルバム週間1位を獲得。人気ゲーム「Call of Duty:Mobile」TVCM出演、タイアップ曲「STORY OF DUTY」を担当するなど積極的に活動中。2020年12月には第二弾エッセイ『きみが夢にでてきたよ』を発表。

https://www.bish.tokyo/

Edited by Takuro Ueno(Rolling Stone Japan)

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