米共和党議員、トランプ大統領を厳しく批判
Rolling Stone Japan / 2020年12月29日 22時55分
パット・トゥーミー米上院議員(共和党、ペンシルベニア州選出)とアダム・キンジンガー下院議員(共和党、イリノイ州代表)の2人の共和党議員が27日朝のTV番組で、まもなく任期を終える大統領を厳しく批判した。そのうち1人は、自ら所属する政党が大統領とつるんで選挙詐欺のでまかせを根拠に人々を「暴力に」駆り立てている、とまで非難した。
キンジンガー議員は大統領に歯向かうことを恐れない数少ない現職共和党議員の1人。ホワイトハウスもCOVID-19救済法案の交渉に参加していたにもかかわらず、トランプ大統領が署名を拒んでいることに言及し、単に混乱を起こしたいだけだろうと述べた。
「よくある手のひら返しの作戦です。こんなことをする意味が分かりません。なぜこんなことになったのでしょう? 混乱を起こして権力を見せつけ、選挙に負けたためにいら立っているとしか考えられません。でなければ理解できませんよ、これは絶対に実現しなくてはならないのですから。あれだけ大勢の人がこの法案を頼りにしているのです」
さらに議員は、1月6日に予定されている選挙人団票の確認作業を妨害して異議を唱えようとする同僚議員のバカげた計画を、大統領選挙を奪う試みだと述べ、詐欺行為だと呼んだ。
「ちょっとした騒ぎが起きるでしょう。ですがこれは詐欺です、どういうわけか議会には、各州が確定した選挙結果を覆すことができる、と国民を説き伏せようとしているのです。訴訟でもなにひとつ裏付けがなかったにもかかわらず、議会は選挙結果を変えられると」
トランプ大統領と彼の太鼓持ち議員の動機については、こうした詐欺でひと儲けしていえると述べた。
「彼らはこうした詐欺行為で献金を集めています。詐欺ですよ。今回の選挙が奪われたと信じ、今こそ変えるチャンスだと信じている人は落胆することになるでしょう」と言って、キンジンガー議員はさらにこう続けた。「ですが、彼ら議員はこうした詐欺行為に駆り立てた人々に失望するどころか、最近では何というのか知りませんが、いわゆる名ばかりの共和党議員たちが憲法の代わりに選挙を変えることができると信じ込ませようとしているのです」
トランプ大統領の恩赦は「権力の乱用」
政治家らが選挙は奪われたと説いているせいで、Qアノン信奉者のような過激派が暴力に走るのでは、とキンジンガー議員は懸念している。
「1月6日のことはずいぶん気がかりですね。議会は正当な選挙を変えることができる、すべては奪われた、その背後にはディープステートやQアノン陰謀が渦巻いている、悪魔教を崇拝する小児性愛者が政府を牛耳っている、と国民を説き伏せれば、人々が暴力に走る可能性もあります」と議員は述べた。
同じく共和党のパット・トゥーミー上院議員も、『Foxニュース・サンデー』でトランプ大統領の最近の言動について語った際に少しばかり攻撃した。ここ最近トランプ大統領が恩赦を連発したことを、「権力の乱用」と呼び、ポール・マナフォート氏や、義理の息子ジャレッド・クシュナー氏の父親チャールズ・クシュナー氏、ロジャー・ストーン氏らに恩赦を与えたのは、ひとえにトランプ大統領と親しい間柄だったからに他ならない、と述べた。
「まったくひどいものです、脱税、銀行詐欺、証人買収、司法妨害にもかかわらず、大統領と親しいがゆえに恩赦を受けているのですから」と言うトゥーミー議員は、2022年には再選しない意向を表明している。
また同上院議員は、COVID-19救済法案への署名をボイコットする大統領の動きについて慎重に言葉を選びながら、もし大統領が法案に署名しなければ「混乱と苦痛、突発的な行動の大統領として名前を残すことになるでしょう」と述べた。
【動画】激怒するトランプ氏「私はアメリカ合衆国大統領だ。二度とそんな口のきき方をするな」
from Rolling Stone US
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