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スティーヴィー・ワンダーがキング牧師へ贈る手紙、人種差別撤廃への意志を読む

Rolling Stone Japan / 2021年1月25日 19時1分

スティーヴィー・ワンダー(Andrew Harnik/AP)

スティーヴィー・ワンダーが、2021年1月18日のキング牧師(マーティン・ルーサー・キング・ジュニア)記念日に公開書簡を発表した。

キング牧師記念日は、アメリカの人種差別の撤廃に大きく貢献したマーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師の功績を讃えるためのアメリカ国民の祝日。スティーヴィー・ワンダーはアリシア・キーズやカリードらと同様に、バイデン・ハリス政権に対し人種間の平等を求める委員会の設置を求めているアーティストの一人。2020年6月、ジョージ・フロイド氏殺害事件が起こり、新型コロナウイルスの蔓延が始まる中、カリフォルニアのバーバラ・リー下院議員は、人種差別解決のための公的機関を設立することを約束していた。

関連記事:キング牧師記念日制定を祝い、スティーヴィー・ワンダーが歌った「ハッピー・バースデイ」を振り返る

スティーヴィー自身が手紙を読み上げる映像では、キング牧師と面会した際に彼を、「真のヒーロー、そして私のインスピレーションだ」、そして人種差別に関する「トゥルース・コミッション」が必要だと強く主張している。



また、スティーヴィーは、「私がこれまで受賞したどんな賞よりも、あなたからの影響を受けていることを知ってほしい。あなたによって私の愛は変わり、そのため他人に愛を与え、平等な未来へ向けて挑戦することができた」、「しかし、何一つ変えることができなかったことが苦しい。36年間、あなたの誕生日と思想を祝う国民の祝日があったにも関わらず、何の進歩もかったとは信じがたいだろう。具合が悪くなる」と、キング牧師へメッセージを向けた。

キング牧師と同じく、ロックンロールの殿堂(Rock and Roll Hall of Fame)の受賞者であるスティーヴィーはさらに、「嘘や欺瞞にはもう懲り懲りだ」と語り、神を都合の良いように利用する人間や、真実が明かされようともがいているにも関わらず、400年にも渡る問題に対して、「口では正しい行動を起こそうとしてはいたが、私たちは、アメリカにも神にも、自分自身の記憶にも不義理だ。私たちの言葉が行動になるまで、真実は生まれない。これまでの400年のような歴史をまた繰り返すだけだ」と、のんきな解決策を探そうとする政治家たちを激しく非難した。

また、スティーヴィーは同じく書簡で「バイデン大統領とハリス副大統領に、この国での不平等の歴史に関する真実を調査する、公式な政府機関を創設することを求める。こうして明らかにされる真実は歴史を有効なものにし、この機関は和解を促すだろう」、「真実なしでは責任を持てない。責任なしには赦しを与えられない。赦しなしには癒しもない」と、人種差別をさらに失くすための「トゥルース・コミッション」を要求している。

書簡の最後は「今日、あなたの名誉をたたえるこの日に、私は自分の見たものを伝え、聞いたことを受け入れる勇気を持つことを誓う。あなたの魂の下、私は議員たちに対して、彼らが知っていること、直に見たものを伝えることを求め、責任、赦し、癒しへの第一歩を踏み出す」と、締め括った。

From:Stevie Wonder Calls for Truth Commission in Open Letter Honoring Dr. King

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