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警察官による過度の制圧行為、エリック・ガーナー氏死亡事件への新たな取り調べが決定

Rolling Stone Japan / 2021年5月6日 12時30分

エリック・ガーナー氏(Spencer Platt/Getty Images)

ミネアポリス市警のデレク・ショーヴィン元警察官にジョージ・フロイド氏殺害の罪で有罪判決が下った翌日(米現地時間2021年4月21日)、2014年にスタテン島で起こったエリック・ガーナー氏の死亡事件について、ニューヨーク市長のビル・デブラシオ氏は取り調べを延期しようと試みていたが、ニューヨーク市裁判所は一連の手続きを2021年6月19日に行うと仮決定した。

ジョージ・フロイド氏と同様に、留置場でのエリック・ガーナー氏の死は映像として記録されていた。映像からは、当時ニューヨーク市警の警察官だったダニエル・パンタレオ氏が、使用の禁止されているチョークホールドでガーナー氏を背後から拘束している様子が確認できる。その後パンタレオは解雇され、復職を求めた先月の訴訟に敗訴した。

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しかし起訴陪審では、パンタレオ氏の行為がガーナー氏死亡の原因となったとする起訴内容は退けられた。ショーヴィン被告の場合と異なり、起訴陪審によるパンタレオ氏の行為に関する調査は非公開で行われ、その調査の一連の記録の一般公開もこれまで認められてこなかった。

2017年に亡くなった警察組織の改革を求める活動家であったエリカ氏を含め、ガーナー氏の家族はこれまで彼の死亡時の状況についての基本的な情報を公開してこなかった。6月に予定されている取り調べにより、なぜニューヨーク市がガーナー氏の死を防げなかったのか、そしてその失敗を積極的に隠蔽しようとしていたのか、家族は明らかになることを望んでいる。

ニューヨーク市警はこれまで、ガーナー氏が死亡した際に現場に居合わせた警察官の特定を行なっておらず、またガーナー氏の拘束の際に警察官による行き過ぎた制圧行為があったことも認めてこなかった。ガーナー氏の家族は、当時のガーナー氏に適切な医療措置が取られなかったことや、なぜガーナー氏の逮捕記録や検死結果がメディアに流出したのかについても回答を希望している。取り調べでは、デブラシオ市長、ニューヨーク市警察長官のジェームズ・オニール氏、オニール氏の代理人であるケヴィン・リチャードソン氏、ニューヨーク市消防局長のダニエル・ニグロ氏らが証言するようだ。デブラシオ側は取り調べを延期しようと要求していたが、ニューヨーク州高位裁判所控訴部により3月にその要求は却下された。

先週、ガーナー氏の母であるグェン・カー氏は「デブラシオ市長は、ドーンテ・ライト氏の悲惨な殺害について『私たちはこの事件について徹底的な調査を行う必要があり、まさに行おうとしているところだ』と語っていました。しかしデブラシオ市長は、他の都市で起こった事件についてこうした発言をする一方で、自分の目の前であるスタテン島で起こった私の息子の殺害に関する調査を遅らせ、妨害しているのです」、「私の家族とニューヨークに住む人々は答えを知るに値します。6月に向け、司法上の取り調べが進もうとしていることを嬉しく思うと同時に、デブラシオ市長による取り調べを遅延させる行為を非難します」と声明を発表した。

From:New Inquiry Into Eric Garners Death Could Bring Family Answers

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