SUPER JUNIOR、「K-POPの先駆者」が15年のキャリアを振り返る
Rolling Stone Japan / 2021年5月17日 18時15分
SUPER JUNIORにインタビュー。現役メンバー9人が語る、新鮮さを保ち続ける秘訣とは?
K-POP市場のパイオニア、SUPER JUNIORが結成されたのは15年以上前。以来ずっと第一線で精力的に活動し続けている。結成当初のメンバーは13人、現在K-POPシーンを席捲する大御所グループの先駆者ともいうべき存在だった。彼らが出てきた当時、韓国グループは5人未満がほとんどだった。
2009年、SUPER JUNIORはシングル「SORRY, SORRY」で韓国チャートNo.1を獲得。以来、K-POPの代名詞となる楽曲をいくつか輩出した。年を重ねるうちに、メンバー各自は様々なサブユニットを組んだり、俳優としての道を歩んだり、韓国のバラエティ番組にレギュラー出演するなど、それぞれの個性を発揮した。現在のメンバーはイトゥク、ヒチョル、イェソン、シンドン、ウニョク、ドンへ、シウォン、リョウク、キョヒョンの9人。彼らは去る3月、スタジオアルバム『The Renaissance』を引っ提げて帰ってきた。幅広いスタイルを盛り込んだ実験的なアルバムで、モダンな要素も健在。熟練のグループは相も変わらず現代的なサウンドを維持している。
SUPER JUNIORはローリングストーン誌とのインタビューに応え、長きにわたる成功と新作『The Renaissance』について思いのたけを語ってくれた。
―『The Renaissance』でカムバックした心境はいかがですか? 今回のプロモーションで一番エキサイティングだった点はどこですか? パンデミックの状況を考えれば、これまでとはまるで違うかと思いますが。
イトゥク:ニューアルバムをリリースするのはいつだってエキサイティングで、ものすごい体験です。最近は、E.L.F.(SUPER JUNIORファンの公式名称)のみんなに会えることを考えて、とてもワクワクしていました。みんな僕らのパフォーマンスを待ち望んでいましたからね。直接顔を合わせられないのが残念です、本当にさみしいですね。
―『The Renaissance』でとくに気に入っている曲はありますか? あるとすればどの曲ですか? また理由は?
イェソン:しいて言うなら、デモの段階から「House Party」がすごく気に入っていました。もう1曲あげろと言われたら、「More Days with You」でしょうね。歌詞もメロディも、まるでファンのそばにいるような気分になれますから。
―みなさんは長年にわたって幅広いジャンルとコンセプトで実験を続けてきました。今後トライしてみたいコンセプトはありますか?
シンドン:僕らにとっては様々なジャンルを試すことよりも、アルバムをリリースし続けることのほうが大事なんだと思います。僕らが心がけているのは、「SUPER JUNIORらしさ」を探ること。もしまったく新しいことに挑戦するとしたら、たぶん子供向けのアルバムをリリースすることかもしれませんね!
15年の活動におけるハイライト
―ボーイズバンドがスタジオアルバムを10枚もリリースする、というのはあまり聞きませんが、過去のディスコグラフィを振り返って、どの曲、あるいはどの「時代」が印象に残っていますか? その理由は?
ウニョク:ダントツで「Sorry, Sorry」のリリースとプロモーションの時期でしょうね。SUPER JUNIORとK-POPを世界的に知らしめるようになった曲の1つだと思います。
―もしデビュー当時にタイムスリップできるとしたら、やっておきたかったこと、やり直したかったことはありますか? もしくは似たような意味で、昔の自分にアドバイスしたいこととか?
ドンへ:考えたことありませんでしたが、もし時間をさかのぼれるのなら、もっとたくさん曲を書きたいですね! いま考えれば、その時々の自分の気持ちを歌にしてみんなに聞いてもらえたら最高だと思います。おそらく当時の自分には、この瞬間は二度と戻ってこないんだからしっかり噛み締めておけ、と言うでしょうね。
―SUPER JUNIORはこれまでに、K.R.Y.やD&E、T、Mなど、複数のサブグループを結成しています。ほかにチャレンジしたら面白そうだなというユニットはありますか? あるとすればメンバーは誰でしょう? またその理由は?
キョヒョン:シウォンとキョヒョンでSK! ネーミングも超クールでしょう。シウォンが美味しいごはんを奢ってくれるのも楽しみにしています!(笑)
―ソロ活動とグループとしての活動で、一番大きく違うなと感じる点はどこですか?
シウォン:一番の違いはきっと、背負う責任感の度合いですね。ソロで活動するときは、グループを代表しているという気がしています。でもみんなで活動するときは、全員で責任感をしょっているんです。あえて言うなら、そこが違いですね。
―リョウクは記者会見で、SUPER JUNIORとして活動するときは仕事というよりも遊びという感じだ、と言っていました。今回グループとしてアルバムを制作したときのエピソードや思い出は何かありますか?
リョウク:『The Renaissance』の準備や制作には長い時間をかけて、なんどもやり直して完璧を目指しました。間違いなく、メンバー全員が情熱を注いだ作品です。練習の時、全員があっという間に振り付けを覚えたのでびっくりしたことがありました。ものすごく楽しかったのを覚えています。練習中に笑い合って、「俺たちなんでこんなにうまいんだ?!」って言っていましたね。ヒチョルも途中で加わって、バラエティ番組に出ているかのように練習しました。カメラも数台セッティングしていたんですが、本当にすごくいい雰囲気だったので、そのまま映像を公開したいぐらいでした! きっとあの場の空気はE.L.F.のみんなも感じてもらえると思います。
―これぞSUPER JUNIOR、というサウンドを表現するとしたら?
イトゥク:陽気で、リスナーにSUPER JUNIORならではの明るいエネルギーを届ける音楽、それが僕らのサウンドです。
―この15年を振り返って、キャリアの中でとくに思い出す出来事は何ですか?
イェソン:兵役を終えたあとの最初のパフォーマンスが記憶に残っています。2年間ずっとファンに会いたかったですし、メンバーもステージも恋しかったですね。
SUPER JUNIORは「存在意義」
―この数年K-POPは飛躍的に成長を遂げていますが、SUPER JUNIORは2000年中盤以降ずっと最前線を走り続けています。SUPER JUNIORに馴染みがないような人たちには、どうやってあらためてグループとして存在をアピールしますか? 例えば多くの若い人たちは、ソロ活動や俳優業、または数々のバラエティ番組での姿になじみがあるように思いますが。
シンドン:怖がらないでSUPER JUNIORのことを知ってください! 代わりに僕らも、みなさんの注目を得られるように努力します。
―これまでのキャリアで受けた、最高のアドバイスは何ですか? また、デビューしたばかりのグループに何かアドバイスするとすれば?
ウニョク:ずっと心に残っているアドバイスは、「自らオーディエンスになりなさい」というものです。辛い時期はいつもこの言葉のおかげで自分を見つめ直し、自分を愛せるようにもなりました。自分の仕事を楽しもう、とやる気が沸いたんです。なので、若いグループのみんなにも同じようにアドバイスしたいですね。
―記者会見では、グループとしてだけでなく、各メンバー、各ユニットから様々なプロモーションが飛び出してくるので乞うご期待、と言っていましたね。今年は何が一番楽しみですか?
ドンへ:SUPER JUNIORとして一番楽しみにしているのは、ライブコンサートで大勢のファンに会うことです。今はコンサートが開けないので辛いですね。僕たちだけでなく、他のアーティストにとっても、本当に輝ける場所ですから。それにE.L.F.と対面できないのも辛いです。
―あなたにとってSUPER JUNIORとはどんな存在ですか?
リョウク:SUPER JUNIORは僕の存在意義です。SUPER JUNIORがなかったら、アーティストとしての僕はいません。僕にとっては大事な存在です、とても感謝しています。
―最後に、将来どんな形でSUPER JUNIORを記憶にとどめてもらいたいですか?
キョヒョン:ファンを楽しませて大事にしてきたグループ、一緒に楽しい旅を続けてきたグループとして記憶にとどめてもらえたら嬉しいですね。
From Rolling Stone US.
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