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霜降り明星・粗品が語るボカロ文化への憧れ、芸人離れした本気の音楽表現

Rolling Stone Japan / 2021年5月28日 17時0分

粗品(Photo by Mitsuru Nishimura)

霜降り明星・粗品が、本格的な音楽活動を開始。ユニバーサルミュージック内に立ち上げた自身のレーベル「soshina」からの第1弾となる新曲「乱数調整のリバースシンデレラ feat. 彩宮すう(CV: 竹達彩奈)」をリリースした。

昨年5月からボカロPとしての活動をスタートし、これまで8曲のVOCALOID楽曲を発表してきた彼。新曲は作詞、作曲、編曲、プロデュースを粗品自身が担当し、ボーカルに声優の竹達彩奈、ギターにRei、ドラムに石若駿を迎えたバンドサウンドのナンバーだ。同日には仕掛けに満ちたアニメーションのMVも公開、こちらのディレクションも粗品が手掛けている。

なぜ粗品がアーティスト/プロデューサーとして本格的な音楽活動を始めたのか? 絶対音感を持ち、ギターやピアノも堪能でオーケストラの指揮者も目指していた彼が、なぜこういった形での音楽表現に挑んだのか? ロック、アニソン、ボカロ、クラシックと幅広いルーツを持つ粗品の、お笑い芸人としての武器にも繋がる”音楽的発想”を探った。

【画像を見る】粗品 撮り下ろし写真(記事未掲載カットあり:全10点)


「自分にもできる」と思ってほしかった

―なぜ粗品さんがレーベルを立ち上げて音楽活動を始めたのかというところから、聞かせていただけますでしょうか。

粗品:もともと僕は本当に音楽好きで、プロフェッショナルとしてやってみたかったんです。ですけど、僕はもう芸人になってしまってるじゃないですか。そうなると、今から音楽をやるってなったら、しょうもなくうつってしまう、という不安がありました。というのも、同世代の芸人でも「曲出すことになりました!」とかめっちゃあるんですよ。それも「なんと曲はあの有名な誰々に書いていただき、ミュージックビデオ作りました!」とか。「こいつ芸人でちょっと成功したからって、なんで音楽でチヤホヤされようとしてんねん」と、思われかねないんですよね。特に僕、そういうのめっちゃ苦手で、嫌悪感を抱いてたタイプなんです。たとえば芸人とは違う職種で成功された方が「ネタは誰々さんに書いていただいて、M1に挑戦します!」とか言われても、気持ち悪いなと思ってしまうのと同じで。まず大前提、そうは思われたくない。プロのミュージシャンの方に、マジで失礼のないようにしたい。じゃあ、どうしたらいいかと考えたら、本気でやろうと思ったんです。芸人・粗品というより、音楽家として真剣に頑張りますから、という意味を込めてレーベルを立ち上げました。


Photo by Mitsuru Nishimura

―今おっしゃったことって、レーベル立ち上げより前に遡る話ですよね。去年の5月3日に1曲目のVOCALOID楽曲として「ビームが撃てたらいいのに」をYouTubeとニコニコ動画に発表した。これも、楽曲のアレンジや打ち込みも全部自分で、かつ、いきなり豪華なMVじゃなくて、1枚絵で公開された。このあたりの流儀も同じ考えからでしょうか?

粗品:全くその通りですね。自分でイチからやらなきゃ意味ないと思ってました。その時は知識もゼロでしたけど、マスタリングやミックスも全部自分でやったんです。めちゃくちゃ勉強したんですよ。ソフトのコンプレッサーで音を潰して、そこから右と左にパンを振って、リミッターで音量をあげましょうとか。正直、全然できてないし、プロフェッショナルの方からすると「何これ」っていうクオリティのものなんですけど、でもそういうのが大事だなと思って。アレンジとかって、めっちゃ難しいじゃないですか。それを自分でやって、筋を通したというか。



―あの曲の感想を率直に言うと、2008年頃の感じがしたんですよ。ボカロPがみんなアマチュアで、自分の思いだけで曲を作っていた時代の匂いがする。「これ、大人が動いてないぞ」という感じがしたんですよね。

粗品:手が届きそうな感じということですよね。ありがとうございます。

―ご自身で最初に作った曲がああいうシンプルな曲調の8ビットサウンドになったのは?

粗品:僕、ヒャダインさんが好きなんですよ。ヒャダインさんって音を重ねる天才じゃないですか。ポップスなのに、オーケストラみたいに沢山のトラックにいろんな音を並べている。そこへの憧れもあったし、その知識ももちろん勉強してたんですけど、それをやっても難しいなと思ったので。僕はブルーハーツ的な、本当に8ビートとコードだけみたいな楽器の構成で、それこそ自分たちが聴いてた「素人ちゃうんか、こいつら」っていうボカロPの人たちの想いだけで作った作品を彷彿とさせたいなというのはありました。シンプルで、技術とか知識とか環境がなくても、誰にでもできることというか。そっちの方が元気出るんじゃないかなと思って、自粛中に始めたのがきっかけです。

―その時点でDTMとかDAWの経験というのは、ほぼゼロに近かったんでしょうか?

粗品:一応、高校生の時に無料のソフトを軽く触ってはいました。なので、ピアノロールで作曲することはできたし、あとはネタに使う音楽を自分で作った経験はあったんですけど、ただ本格的に曲を完成させるというのは初めてでしたね。

―粗品さんは子供の頃から音楽をやってきましたよね。クラシックの素養もある。いろんな形でやろうと思えばやれると思うんです。でも、自分でやろうとなった時にDTMとVOCALOIDを選んだ理由は何でしょうか?

粗品:手が届きそうやったからですね。「僕でもできるんですよ」っていうのは見せたかったんですよ。「粗品ができるんやったら、私もできるんじゃないか」と思っていただきたかったというか。そういう意味で音楽好きの分母を増やしたいというのもあったし、もともとVOCALOID文化もめっちゃ好きやったので。僕が高校生の時、まさに2008〜2010年の3年間はニコニコ動画漬けだったんですよね。その時はVOCALOIDがめちゃくちゃ盛り上がってて、僕もその一大ムーブメントを追っていた。ただ、最近は、VOCALOID文化から離れちゃってたんですよね。「もう1回みんなでVOCALOIDやろうぜ」みたいな感じはありました。

音楽のルーツ、お笑いとの相互作用

―ゼロ年代の後半くらい、思春期ど真ん中の粗品さんが影響を受けたアーティストとして、先ほどヒャダインさんの名前もありましたが、それ以外ではどういう方がいますか?

粗品:当時のボカロPではwowakaさん、ハチさん、トーマさん、ピノキオPさんとかが大きかったです。あとは、田中秀和さん、やしきんさん、ヒゲドライバーさん、UNISON SQUARE GARDENの田淵智也さんみたいな、アニソンのクリエイターの登場もあって。そっちにめちゃくちゃ興味を惹かれていったんですよね。

―なるほど。僕は粗品さんの曲を聴いた印象として、マキシマム ザ ホルモンと『涼宮ハルヒの憂鬱』や『らき☆すた』の頃の神前暁さんが両方ルーツになっている感じがあったんです。一方はロックで、一方はアニソンだけど、ボカロも含めてそれを同じ耳で聴いて育ってきた世代という感じがしたというか。

粗品:まさにホルモン大好きですよ。神前さんも大好きです。ドンピシャですね。マキシマム ザ ホルモンの曲のシステム、パワーコードの進行とか曲の展開にはめちゃくちゃ影響されてると思います。


Photo by Mitsuru Nishimura

―これ、たぶん、ジャンルで音楽を聴いてる人は全然ピンとこない話だと思うんです。マキシマム ザ ホルモンはロックフェスで盛り上がってる音楽だし、神前暁さんや田中秀和さんの曲はアニメの主題歌で流れる曲だし。でも、聴いている感覚としてどこか似たものがあったからこそ粗品さんは両方が好きだったんだろうと思うんですね。その辺の感覚がアーティスト活動としての基盤にもなっているし、ひょっとしたら漫才とかピンネタのリズム感にも影響を与えているんじゃないかと思ったんですけれど。この辺はどうですか?

粗品:めちゃくちゃ影響を受けてますね。マキシマム ザ ホルモンがやった「急にそうなんの?」という展開、たとえばいきなりメタルのデスボイスが入ってくるような展開って、当時めちゃめちゃ新しかったじゃないですか。それに加えて、アニソンの曲展開って、オープニング映像でキャラクターがこのテンポで、このカット割りで動くにピッタリ合ってて、それが面白かったりするんですよね。特にサビ前のドラムのシンバルに合わせてキャラクターが出てくる忙しさみたいなのが好きで。そういうところは確かに僕の芸風にありますね。ピンネタのフリップネタもそうなんですけど、ジェットコースター感というのは、お笑いの芯にある。そこは音楽から影響されてると思います。

―そうですよね。よくある音ネタって、合いの手が入れやすい一定のリズムで笑いを生み出すやり方だと思うんですけど、粗品さんのピンネタはいろんなリズムがどんどん重なってくるし、同じタイムラインに違うリズムが流れていていたりする。音楽的にすごく高度なお笑いという気がしているんです。

粗品:確かにそうですね。ヒャダインさんが急にテンポを落とすように、急に転調するようにフリップネタで変な1枚を挟んだりとかする。あれ羅列のネタなんで、適当に順番を組んでるように見られるんですけど、「この3枚使った後は、この1枚でさっと行きたいな」とか、緻密に考えている。あれもリズムが複雑に入り組んでいるので、めちゃくちゃ影響されてますね。

ギミックやアイディアを大切にしたい

―昨年は「ビームが撃てたらいいのに」からVOCALOID楽曲を全部で7曲発表してきたわけですが、その時はアーティストとしての音楽活動をどういう風にしていこうと考えていたんでしょうか?

粗品:VOCALOID楽曲の7曲は、ひとつずつ真似してみたいなと思ったんです。それこそ、ユニゾンの田淵さんが作る楽曲のサビ終わりにちょっと余韻がある感じとか、田中秀和さんの独創的なコードの使い方とか、アヴィーチーが歌じゃなくて間奏に力を入れてる感じとか、そういうのを僕なりにオマージュしつつ、「何がいいんかな」って試してた時期なんですよね。

―たとえば、どんな曲でどんなオマージュの要素があったんでしょうか?

粗品:2曲目に出した「ぷっすんきゅう」は、サビ終わりが田淵さんの真似ですね。サビの最後がちょっとだけ長いんですけど、楽器隊と一緒にリズムよく終わる感じが、田淵さんへの憧れです。その次の「希う」では、サビ前に分数オーギュメントのコードを使ってたりするんですよ。それを2連発で重ねたりしている。そこは田中秀和さんの受け売りです。その次、「最高に頭が悪い曲」ではEDM系の曲をやってみようっていう試みがあって。そういうのを4曲目まで出して、5曲目以降はここから自分でも何か考えたいなと思って作ってます。



―今年1月に発表されたVOCALOID曲の「Hinekure」は、ギターサウンドを使ったロックな曲になっていますが、これについてはどうでしょうか?

粗品:一通り修行や実験をいろいろしてみて、ロックな曲調に関しては、僕の好みというか、普通にバンドサウンドが好きなので、そうさせてもらったんですね。レーベル設立と同時に「Hinekure」を出したんですけど、ユニバーサルミュージックさんの協力のもとギタリストをアサインしてくれて、レコーディングで曲を作れるようになったので、ああいう曲調になったんです。そこから歌詞の方面で面白いことできたらなという発想になってきました。



―あの曲の歌詞は聞き取ろうとしてもなかなか聞き取れない、ダブルラインの歌詞になっていますよね。

粗品:そうなんです。同じメロディー、同じ譜割りで、真逆のことを言うというのをやってみようと思って。あの曲は自分に疑心暗鬼になっていて「暗い自分でいいのか」みたいなコンセプトの曲なんです。「自分は強い」って言い張っているんだけど、もう一人の自分が「いや、お前は弱い」って言ってる。そういうシステムをまず考えた。初音ミクって、普通の曲でも歌詞が聞き取れないことが多いじゃないですか。それを逆に利用して、「強い」と「弱い」をめっちゃしつこく言ってるうちに「偽り」って聞こえるようになってるんです。ぼーっと聴いてたら、「強い」と「弱い」が「偽り」に聞こえる。そういう今までにあんまりないギミックをやりたいなと思って、ああいう曲を出しました。

―なるほど! めちゃめちゃ面白いですね。これって、発想としてはさっき言ってた沢山のタイムラインが一度に流れているフリップネタと同じ構造を持っているわけで。でも、「Hinekure」ではVOCALOIDを使った楽曲で、自意識の葛藤をテーマにしているから、お笑いとは全然別のアウトプットになる。

粗品:確かにそうですね。僕という人間が持ってるコアみたいなものが、フリップネタやったらああなって、音楽だとああなるということですもんね。


Photo by Mitsuru Nishimura

―葛藤をテーマにするというのは「Hinekure」でも大事なことだったんでしょうか?

粗品:そうですね。全員に響くポジティブな応援歌というよりは、「ホンマに死ぬかもしれん」みたいなやつに向けた曲にしようと思って。それを、ロックで解決する人もいれば、バラードで解決する人もいると思うんですけど、僕は驚きで解決したかったんですよね。それで「偽り」のアイディアを考えた。ちょっとでも面白い音楽だと思ってもらえるんだったら嬉しいなと思って、そういうコンセプトにしました。

―誰も考えてなかったタイプのアイディアだと思います。

粗品:ありがとうございます。僕は音楽能力としては初心者スタート、1年目のアーティストという考え方なので。頑張りたいという思いはあるんですけれど、もちろん勝てないと思ってるんですよね。その中で、視覚的要素を大切にしたいなと思ってるんです。目に見えて面白いギミックがあったり、アイディアがあるような曲を重視しています。笑えるとか歌詞がふざけてるとかではなくて、「この人の作る曲は面白い」って思っていただきたい。それを目指してますね。

レーベル第1弾は「制作過程そのものが青春」

―ここからようやく今回の曲の話に入るんですが、3月31日に新レーベルから「乱数調整のリバースシンデレラ」という曲がリリースされました。この曲はどういうスタート地点、どういうきっかけから作っていったんでしょうか?

粗品:これも面白い曲を作りたいなと思って作りました。それとレーベルというのを立ち上げて、僕に今まで備わってなかった技術を補っていただける環境ができた。マスタリングしてくれるエンジニアの方、レコーディングしてくれるプロの演奏家の方と出会えた。そのパワーをフルに使った楽曲を作ってみたいというのと、あとは僕が大好きな竹達彩奈さんにどうにか歌っていただけないかという、この三つがスタート地点でした。

―竹達さんはどういうところが好きなんでしょうか?

粗品:仕事に対する姿勢と演技力ですね。何度かお仕事させていただいたことがあるんですけど、その時に痛感しました。竹達彩奈という方は、数多いる声優さんの中でもトップクラスのプロ意識で、どんなキャラクターでも自分が声を当てるとなったら、本当に愛を持って接してくれる。あとはシンプルに演技力もありますね。今まで僕は初音ミクに演技指導だけはできなくて、「こういうふうに歌ってくれ」って言えたことなかったんですけど、竹達さんにだったら言える。そこも楽しいですし、竹達さんは本当にすごいなと思います。

―そもそも、粗品さんは音楽活動としてもいろんな方向のアウトプットができたと思うんです。VOCALOIDもアリだし、自分で歌うのもアリだし、誰か歌い手をフィーチャリングで立てることもできる。でも、これはそのどれでもないですよね。「feat. 彩宮すう(CV: 竹達彩奈)」という、キャラクターボイスの名義になっている。こういう曲のアイディアはどう生まれたんでしょうか?

粗品:曲をやりたいと言うより、作品を作りたいなと思ったんですよね。「Hinekure」の時に確立したいなと思っていた「粗品の音楽は面白い」というコンセプトを最大限に表現できるのは、こういう曲かなと思って作り始めたのがこの曲なんです。だからこれはミュージックビデオの構想も同時に考えながら、曲も制作した感じですね。歌詞もストーリーになっていて、MVを見たら面白いと思っていただけるじゃないかなという構造になってます。



―この「乱数調整のリバースシンデレラ」という曲のストーリーはどういうものなんでしょうか?

粗品:シンデレラの男女逆の話で、お姫様が街中の紳士諸君を舞踏会に招いて運命の人を見つけるというストーリーなんです。シンデレラと同じく運命の人が12時にどこかに行っちゃって、ガラスの靴しか残っていない。そこで、乱数調整というランダム要素を故意的に調整できるシステムが出てくる。歌詞中に数字がめっちゃ出てくるんですよ。そこから考えました。

―「乱数調整」というのが大事なキーワードになっている。

粗品:そうですね。あの時にこういう動きしたから運命が決まるというのをやっていくという。あとは、「リバースシンデレラ」の「リバース」には男女が逆という意味もあるんですけど、もう一つの意味がMVの最後にわかるんです。

―最後は声が途切れて調も変わりますね。

粗品:そうなんです。ラストの7小説はぶった切ったんで、曲だけ聴くと「変なことになってるな」って思われると思うんですけれど、そこをMVで見ていただきたいですね。曲が竹達さんの吐息で終わってるのも「そういう意味か!」みたいになるので。

―楽曲の制作過程についてはどんな感じでしたか?

粗品:感動しましたね。VOCALOIDの時の作り方と同じで僕が最初打ち込んでデモを作るんですけど、そこからが未知数でした。まずギターとドラムを生音で録音させていただけることになって、それもReiさんというギタリスト、石若駿さんというドラマーと、同い年のめちゃくちゃすごい方に協力していただけた。そのレコーディングも立ち会って、初体験だったんですけど、夢見心地でした。すごかったです。

―Reiさんはトップギタリストですし、石若さんはトップドラマーですからね。

粗品:そうですよ。そういう方が僕のヘボい譜面をプリントしたやつを持って、やっていただいてるって時点ですごいことですし。本来だったら何らかのディレクションをすべきなんでしょうけど、それもほぼなかったです。その後は僕が自分で打ち込みをやっていくんですけど、今回ミックスとマスタリングもエンジニアの方にお願いしたんです。だから、これまでは調整がとれなくて諦めてたヒャダインさんみたいに音をいっぱい重ねる作り方もできた。まさに環境に恵まれて、この3カ月間の制作過程そのものが青春くらいの曲になりました。

アーティストとしての夢と目標

―ミュージックビデオまで出来上がっての感触はどうでしたか?

粗品:何より嬉しかったのは「こんなにこだわらせていただけるんや」というところですね。それまでは妥協して自分でマスタリングしたりもしてたし、こんなに時間をかけて自分の作品を愛したこともなかったので、まず自分の中での達成感はありますね。

―でも、この曲で終わるつもりはないですよね?

粗品:そうですね。今、次の曲も作ってるので、定期的に世の中に出していきたいです。

―最初におっしゃった通り、入り方にしても、作り方にしても、芸人が音楽をやるというよくあるイメージとは全然違いますね。

粗品:そう言っていただけると嬉しいですね。そこ、気にしたんですよ。しょうもないじゃないですか。それは嫌だなと思ってたので良かったです。


Photo by Mitsuru Nishimura

―この先はこんなことをやってみたいというアイディアもありますか?

粗品:いろんな夢はありますね。そのひとつが竹達さんとやるということだったんで、まずひとつ叶ってるんですけど。あとは、オーケストラやりたいですね。僕、指揮者を目指してたので、オリジナルのクラシックを作って指揮を取ってみたいです。それでコンサートをやってみたいですね。

―粗品さんの中でオーケストラが好きだというのと、アニソンとかボカロが好きだというのは、どういうポイントでつながっているんでしょうか?

粗品:ヒャダインさんの例ばっかりで申し訳ないですけど、やっぱりトラック数、楽器の多さですよね。オーケストラって全員いますけど、トロンボーンだけのパート聞いてみると、単純じゃないですか。オーケストラと僕が好きなアニソンの騒がしい感じ、やんちゃな感じはそこが共通している。それでも絶妙に調和が取れてるのがクラシックの凄さであり、ヒャダインさんの凄さでもあると思うので。

―わかりました。では、最後に。粗品というアーティストとして目指していきたいことは?

粗品:まずはこのレーベルを立ち上げるに至るまでにずっと考えてた「プロのミュージシャンの方に失礼のないようにしたい」というのは絶対目標で、プロの音楽家の方にも「粗品って芸人だけど、ちゃんと音楽やってるやん」と思われるように頑張るというのと、あとはコンセプトとして、聞いたことない音楽を作るのはハードル高いけど、見たことない音楽はまだ作れるなと思うので、そっちで僕は頑張りたいと思ってます。あんまり誰も見たことないような楽曲を作っていきたいと思います。



粗品
「乱数調整のリバースシンデレラ feat. 彩宮すう(CV:竹達彩奈)」
配信リンク:https://umj.lnk.to/soshina_cinderellaPR

soshinaレーベル公式HP:
http://www.universal-music.co.jp/soshina/

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