GRAPEVINEが語る、手本に寄せない一点突破のバンド力と歌詞の深み
Rolling Stone Japan / 2021年5月29日 18時0分
日本のロックの至宝と言ってもいいGRAPEVINE。彼らにとって17枚目のアルバム『新しい果実』がリリースされた。90年代〜00年代のエッセンス、R&Bやソウルといった要素を巧みに取り入れ、鋭い歌詞とともに多彩なサウンドを鳴らしている。傑作アルバムをめぐるメンバー全員インタビュー。田中和将(Vo, Gt)、西川弘剛(Gt) 、亀井亨(Dr)に話を聞いた。
―コロナ禍に見舞われた去年1年間はどんな風に過ごしましたか?
田中:僕らは自分からSNSで発信したりとかもしないので、基本的には何もしてなかったですよ。今回のアルバムのレコーディングのために集まれたのが夏の終わりぐらいです。それまではほんまにただ悶々としてただけ。決まってたライブがどんどんなくなっていって……。2019年の仕事納めが結構早くて10月ぐらいで年内最後のライヴが終わって。年末のイベントとかも別に決まってないから、それでは年末年始に曲でも書き溜めておきましょうかという感じで2019年を終えて。それから曲作りを各自が家でやってたわけです。それをデータで送って皆んなで共有しつつ、じゃあ年が明けたらまた集まって作りましょうかって言ってたら、世の中の雲行きが怪しくなって。
亀井:去年は何もできないので、ずっと待機状態でしたね。曲は去年の頭には作業に入れるぐらい出揃ってました。そこからコロナ禍に見舞われて時間が出来たので作り足すこともできましたけど、まぁ特に増えずに。何もしないまま過ごしてました。
西川:Zoomでミーティングも初めてしましたけどね。
田中:うん。2回ぐらいやった。
―ZOOMミーティングで何を話してたんですか?
西川:そうですよね(笑)。何話すんだろうみたいな。新鮮でしたね(笑)。似合わないなとは思いましたけど。
―GRAPEVINEのZoomミーティングってシュールだなぁ(笑)。
田中:ほんまに。しかも皆、不慣れなもんで、正直僕も初めてやったんです。「あ! 映った、映った!」みたいな。
―さっきの亀井さんの話で言うと、今回のアルバム『新しい果実』のデモはコロナ禍の前に完成していたと?
田中:そうですね。デモ段階のやつはコロナ禍前から作ってましたし。僕は曲を書き足したりもしたので、つまりネタ自体はいっぱいありました。
―作詞の面でコロナ禍の状況がトリガーとなるようなことは?
田中:トリガーでもないですけど、世の中のことを書きますし、人間のことを書くので、当然今の世の中の影響は出ますよね。それはこれまでも去年も同じでしたね。
―歌詞としては、コロナ禍の世の中を描いていると?
田中:そうですね。別にコロナ云々というテーマは一切使いませんでしたけども、まぁコロナ禍における世の中というのは色濃く出てると思います。
―歌詞が文学的で、かつ言葉のチョイスも秀逸で、歌詞だけでも十分な作品性を帯びているのですが、初期のGRAPEVINEの歌詞ってこんなでしたっけ?
田中:いやいや! 初期がどの辺までのことを言うのかは微妙な話ですけど。初期の歌詞も分かりやすいかと言うと、そうでもないのかもしれないですけど、もっと男女ごとに置き換えて、ヒットチャートにいてもおかしくないようなものをある程度意識しながら書いていたから。
―それをやめてしまったきっかけがあるんですか?
田中:あわよくば、何かの間違いでもっと売れるんじゃないかなと思ってたとこもあるんですけど、ある程度のところで、身の丈が分かってきたんだと思うんですよね。まぁいいか、好きなことやろうかみたいな感じはありましたね。
―なるほど。もう窮屈な思いをするのはやめようと。
田中:そうですね。そう思いつつも、まだシングルCDを出していた頃はまだ「シングルやから分かりやすくしとこうかな」みたいな忖度はしてましたね。
―明確にその忖度をやめた曲って?
田中:うーん、難しいですね。本当に徐々にですからね。2、3回ターニングポイントがあると思うんですよね。例えば、最初4人でやってたんですけど、元々いたメンバーが脱退した時だったり。それに伴って新たにサポートメンバーに入ってもらった時だったり。あるいは最初についてもらったプロデューサーの根岸さん、その後の長田さんだったり。そういう出会いを経験しつつ、世の中も変わっていきつつ、あと身の丈も分かっていきつつみたいなことで徐々に変わってると思うんですよね。だからどの曲がっていうのは難しい。
亀井:歌詞の話だと、田中くんは昔、本当に苦労して書いてて。締め切りに間に合わないとか、結構あったんですよ。
田中:あった! 歌詞できてないから歌入れ飛ばしてとか結構ありましたもんね。
亀井:それがいつの間にかなくなって。歌詞を書くのがすごく早くなったんですね。だから、今話を聞いて、そういうことかと思いました(笑)。
―それってどのアルバムからとかありますか?
亀井:明確にはないですけどね。どの辺なんやろうな。ある時期から気がつくと、歌録りは飛ばしてないなと思うようになりました。
西川:バンドとしてのターニングポイントでいうと、ポニーキャニオンにいた時に、僕らを拾ってくれたディレクターさんがいるんですけど、その方が離れたのは大きかったと思います。まるでお父さんがいなくなったみたいな感じでした。その方は元ミュージシャンで楽器の使い方、レコーディングの仕方、プロデューサー的なことまであらゆることを頼りにしてたので。いなくなって不安でしたね。その時同時に根岸さんもいなくなったんですよ。皆いなくなっちゃって、僕らだけになって。あの時が一番きつかったな。しかもメンバーが脱退したのも同じタイミングなんですよね。
田中:そうですね。いっぺんに環境が変わったみたいなところがありましたよね。
―その辺から今のGRAPEVINEへの助走が始まった?
田中:そうですね。幸い色んな自信をつけることができましたし、良かったと思います。
人間の営みとか過ちは、いつまでたっても同じ
―さて、今作『新しい果実』はGRAPEVINEの最高傑作と言ってもいいと思うのですが、完成形のビジョンやテーマはレコーディング前からあったのですか?
田中:これは昔からそうなんですけど、僕らあんまりテーマを持たないというか、次のアルバムはこうしよう!みたいなのはないんです。そのテーマに縛られるのも嫌なので。あくまでも曲ごとにやってますね。
―今回も曲のバリエーションが多彩なのと同時に、アルバムに散りばめられている言葉から、聖書や神話というキーワードが透けて見えます。アルバムタイトルの<新しい果実>は旧約聖書の<禁断の果実>を文字っています。アルバム1曲目の「ねずみ浄土」は日本の童話のタイトルです。その「ねずみ浄土」には<アダムとイブ>という言葉が早々に目に飛びこんできます。
田中:そうですね。先ほども言いましたが、世の中のことを何か寓話に託して書くわけですけど、メタファーとして、例えば旧約聖書のような欧米の宗教観みたいなものは、非常に引用しやすいんですね。人間の営みとか過ちは、いつまでたっても同じだなってことを実感する。日本人からすると、キリスト教だったり欧米の宗教観って、全然ピンと来ないと思うんですね。それと日本固有の土着的な、おむすびころりんみたいなものをマッシュアップすると、ちょっと笑えるかなと思って(笑)。
【動画を見る】「ねずみ浄土」ミュージックビデオ
―その「ねずみ浄土」での、<ダーリン、降臨、ころりん>と韻を踏んでいるのにもぶったまげました。どういう思考回路なんだと!
田中:結局は音ですよね。
―さらに「ねずみ浄土」には<オリジナルシンのせい>と<原罪>なんていう言葉が歌詞に出てくること自体が強烈でした。こういう歌詞をどういう風に書いてるんですか? 正直想像もつかないんです。
田中:うーん……ネタバラシになるので、あんまり歌詞のことを語りたくないんですけど。まぁ、何か世の中のことを書きますよね。何か一つのテーマに焦点を当てて一曲書いていくわけですけど、何と表現したら面白いかなみたいなところから入りますね。また僕はいわゆるホニャララ英語みたいなもんで仮歌を歌ってるんですけれども、その仮歌のストーリーというか、仮歌とサウンドの中のストーリーみたいなところから抽出される音としての言葉を合わせていく感じですかね。上手いこと言われへんけど。
―曲を聴くと納得します。「ねずみ浄土」に関しては、サウンドのイメージも今までのGRAPEVINEとちょっと違いますね。
田中:うん、そうですね。結構手応えありましたけどね。
―SNSとか見てたら「バインが売れちゃう、どうしよう」みたいなのを複数見ました。
田中:売れる曲でもないような気もするけど(笑)。それは何を持ってしてそう言ってくれてるのか、ちょっと謎ですけど。
―(笑)でも確実にサウンドとしては新しいチャレンジだなと。
田中:そうですね。今回僕の曲が結構多いっていうのもありますし、あんまりバインでやってなかったものを意識的に作ってたんです。このメンバーでやればきっとバンドサウンドになるだろうなと、そういう感じですかね。
―M2の先行配信された「目覚ましはいつも鳴りやまない」も面白かったです。何気ない生活を歌っているのに、急にスティーヴィー・ワンダーの「Living For The City」の一説が出てきます。「Living For The City」って革命を起こせ!的なメッセージソングです。
田中:でもあらためて見てみると、そんなに強いメッセージじゃないんです。実は昔のプロテストソングって、直接的に革命を叫んでないんですよね。もっと皮肉っぽいというか。市井を描いていることが多くて。多分、アジテーション的なものではないと思うんですよ。「Living For The City」もあらためて歌詞を読んでみると、黒人の立場から書いているので、差別や格差みたいなものが非常に地味に皮肉っぽく描かれているんです。
―ポップスの雰囲気なのに、スティーヴィー・ワンダーの歌詞の引用で急に足元をすくわれる感じが田中さんぽくて最高でした。
田中:そう聴いていただけると嬉しいですね。
―で、歌詞の最後は<私たちはずっと鳴りやまないでしょう>と。
田中:まぁ、すごくポジティブですよね。
バンドで突破口が開けると気持ちがいい
―M3「Gifted」も先行配信された曲ですが、これは亀井さんの曲ですね。
亀井:そうですね。この曲もコロナ禍の前に出来てました。
田中:この曲はデモテープの世界観に近いと思いますね。
亀井:僕が持っていく曲ってバンドでアレンジして変わることが多いんですけど、この曲は比較的デモに近い感じで出来上がりましたね。
―歌詞の内容は落ち続けている日本をまさにズバッと描いているように思いました。
田中:そうですね。でもこういうテーマのものって昔から書いてるわけですよ。昔から世の中のことを書いてるわけなので。例えばコロナ禍における世の中も、コロナが原因でそうなっていると捉えがちだけど、コロナ禍で炙り出されてきたものって、昔から脈々と続いている問題点が炙り出されてるだけ。この楽曲を先行配信で出した時、エグいみたいなことをよく言われたんですよ、各方面から。きっとコロナ禍において自分事としてピンと来たからエグいと感じたのかなと思いましたね。こういうテーマは昔から書いてるけど、その時はスルーしてたんだなって。世の中の問題が炙り出されてきて、そこに注目も集まる。今までピンと来てなかった人達も、そういうことにちゃんと興味を持つようになる。そのきっかけになってくれるのであれば良いなと思います。
―歌詞の最後を<さよなら>という言葉で結んでますね。
田中:これはどうとでも取れると思うんですけどね。こういうことを言うと色々ネタバレになるし、そうとしか聴こえなくなられても困るんですが。人によっては、本当に命の意味でさよならしてしまった人もいますし。いやいや、こういうところからおさらばして、新しく世界を作り直していこうよみたいな、ポジティブの人もいるでしょうし。だからいかようにも受け取っていただきたいですかね。
―M6「阿」はタイトルからしてユニークですが今の音楽に業界に対する……。
田中:まぁまぁ、ちょっと皮肉っぽいですね。
―ですね。阿る(おもねる)っていうことだと思いますが。
田中:そうですね。デモテープは割とたくさんあったんで、曲数としては十分足りてたんですが、テンポの遅い曲が多かったし、ロックっぽいものがあっても良いんじゃないかと、皆で集まってセッションをはじめて。そうすると、近未来的なところも感じたし、エキゾチックなところも感じたし、これはなかなか皮肉っぽくて良いんじゃないかと思って、歌詞もそういう感じに。
―サウンド的には「ねずみ浄土」の真逆に位置するような曲ですが、今のバインの中でどちらのサウンドの方がしっくりきてるというのはありますか?
田中:どっちかを突き詰めていこうとかっていうよりは、いろんなもんを取り込んでおきたいみたいなところですね。この後、ライヴをやっていくと淘汰されていったりしますけど。
―コロナ禍で人と会うことが制限されている時代のセッション曲って、すごく刺さるんですよね。
田中:これまでは、曲がないからセッションでもしようかって言って、無理矢理やってたことも多かったんですけど。今回は能動的に。
―バンドで一緒に楽器を鳴らしていると、ソロと違って全然思ってないところに曲が着地するわけで、その感じも含めてバンドって尊いなぁって思うんです。
田中:大いにそれはあると思いますよ。例えば家でデモテープ作ってても、自分色になるわけじゃないですか。宅録の方なんかは、完全に自分色の音が出来る。でも僕なんかは、どちらかと言えば、人の手が入ってどうなるのかを見たいですね。それがバンドやと思います。例えば「ねずみ浄土」はブラックミュージックが好きで、そういうところから触発されて作るわけです。家でデモを作るときは打ち込みで作るので、もうちょっとソウル色、R&B色が強かったりするんです。さぁこれを一体バンドでやれるのかどうかなって。で、持ってってみると、やっぱり多少なりともトライアルな感じになるんです。それが面白いんですよね。で、なんか突破口が開けた時に非常に気持ちがいい。
―異物が入ってくる感じというか。
田中:人によると思うんですよね。全部自分色で作り上げたい人もいっぱいいるでしょうし。その辺は僕らはバンドなんだなって思いますね。
西川:バンドってあまり話し合いとかしないんですよ。だから、みんな同じ方を向いてるとは限らないんです。この曲を全然違う風に解釈してる人もいるかもしれないし。それも放ったらかしにしてるんで。そこが醍醐味だと思いますけどね。「ネオソウルみたいに」って言われても、全然ネオソウルは明るくないしなみたいな。自分の過去の中からそれに近いものを引っ張り出してくるしかないですよね。今からネオソウルを勉強するわけにもいかないし。みんなそんな感じだと思いますけどね。そのライブラリーがどれぐらい膨大にあるかによって、ミュージシャンとしての価値が変わるかもしれないですけど。もしかしたら、あんまり持ってない方がいいっていう話もありますけどね。
「なんかそれぶち壊したろ」みたいなとこを放り込んでくる
―真理はどっちなんでしょうね?
西川:この間誰かが言ってたんですけど、たくさん音楽を知ってる人は、あんまり面白い音楽作れないって(笑)。
田中:一理あると思うよね。
西川:何個かだけでいいって、どっかのミュージシャンが言うてましたけど。
田中:結構、何も分かってないんやろうなっていう勢いがめちゃくちゃ面白かったりしますからね。若いバンドとか。
―衝動的というか感性に任せるというか。
西川:一個二個上手く使いまわせる人の方が能力が高いっていうような話でしたけどね。で、いっぱい知ってる人は、それそのまま使っちゃうだけで全然面白くないって。
―確かに。知識の披露になりがちってことですよね。
西川:「おんなじじゃん」みたいな。
田中:実際、理屈で御託を並べてるミュージシャンいますけど、そいつの作る曲全部ダサいなって思う人いますからね(笑)。
―そうなんですよね(笑)。誰とは聞かないですけど。
田中:もちろん言いませんけど(笑)。
―だからGRAPEVINEって、やっぱりすごい不思議なんですよ。
西川:不器用なところが多大に影響してると思いますね。音楽的にも不器用だし、発想も結構不器用なのかもしれない。どうしてもバンドに落とし込もうとしている節もありますし。
―別にバンドに落とし込まなくてもいいのに、落とし込もうとしちゃうと?
西川:そうですね。別に落とし込む必要も今さらないような気もするんですけど。別にできるし、やろうかみたいな。バンドでずっと演奏できてるから、まぁやっぱりバンドでやろうかみたいな、そんな感じですかね。
田中:僕らがやってる、不器用なロックバンドって、もっと考え方としてオルタナティブなんだと思うんですよね。別にどっかの手本に寄せようとしてないというか。いろんな人が「なんかそれぶち壊したろ」みたいなとこを放り込んでくるバンドなんやと思う。それがきっと楽しいんだと思うんですよね。
亀井:GRAPEVINEって別にそんなテクニシャンじゃないですけど。言語と一緒やと思うんで、少ない言語で上手いこと伝えられればいいのかなと思いますね。
―M8「josh」は歌詞の途中に出てくる<When Doves Cry>を最後にネタ回収していますね。
田中:そうですね。I would die 4 you とWhen Doves Cryの間ぐらいかな(笑)。
―歌詞に出てくる<The Strawberry Statement(いちご白書)>は、曲もしくはアルバムのどこかで回収されています?
田中:回収してないですよ(笑)。いちご白書を英語で言うと、語感がいいなと思ってはめたんです。ただ映画のテーマって学生運動なんですよ。学生運動の中での若者の恋と挫折の話で。映画の最後で破滅に向かう感じも、ここで語られている男女に当てはめられるなと思って持ってきたんですけど。だから回収しているというよりは、示唆してるだけの話ですね。
―田中さんの詞を読んでると、どこでネタが回収されているかがすごく気になるんです。
田中:回収はあんまり考えてないですね。どっちかと言うと示唆してるだけで終わってることが多いと思います。
物事を考えるきっかけになればいい
―少なくとも3回アルバムを聴かないとダメなんです。最初は音像を聴くんですよ。次は、歌詞だけを追って知らない言葉を調べたり、歌詞に出てくる作品を調べたり。で、最後に総合して楽しむっていう。
田中:そう聴いていただけるのは本当に一番ありがたいですけど。でも、昨今の時代は飛ばされがちやなと(笑)。
―(笑)M9「リヴァイアサン』のタイトルは、17世紀のイギリスの哲学者・ホッブスが国家について書いた『リヴァイアサン』ですか?
田中:意識はしました。けれどそれも元は旧約聖書です。
―「リヴァイアサン」には表六玉なんて言葉がヒョイっと出てきます。
田中:そう言えばね、今回アルバム、別にそれを意識してたわけじゃないんですけど、歌詞が全部出来上がってみて、和のテイストが多いなと思いましたね。
―M5の「ぬばたま」っていう言葉もそうですし。
田中:雅な感じが、全体的にありましたね。それは別に狙ったわけじゃないんですけど。
―日本語ってメロディに乗せにくいっていいますけど、どうですか?
田中:全然何とも思ってないですけどね(笑)。非常に楽しんでやってますよ。
―むしろ英語が少ないですよね。カタカナは出てきますけど。
田中:英語は意識してなるべく使わないようにしてるかな。
―意識してというのは? 英語にするとどこかごまかしている感じがするから?
田中:いえいえ、意識的にそこを英語にする必然性や理由があるんであれば使いますけど。
―完成したアルバムをどんな風に受け止めていますか?
亀井:今回状況が特殊やったので、レコーディングを始めるのが遅くなったり、レコーディングがちゃんと終わるかどうかも結構怪しかったりしたので。無事完成してよかったなっていうのが単純な感想です。
―今回のアルバムは田中さんの曲も多いですよね。
亀井:そうですね。それがこのアルバムの良さだと思います。
西川:このアルバム、結構シリアスなんじゃないかなと思ってたんです。当初作ってる時に、すごく密室感があるサウンドが多いなと思って。でも、曲順のお陰かもしれないけど、聴きやすくできたかなと思います。バリエーションがすごく広いので。同じバンドがやってるとは思えない仕上がりになってるんじゃないのかな。それも聴きやすい要因かもしれないですけどね。
―アルバムを通して聴いたら、<目が覚める>という言葉がたくさん使われているなって。
田中:そうでしたっけ? でもそうかもしれないですね。
―<目が覚める>が隠れテーマとしてあったのかなって。
田中:それは意識してなかったですけど、潜在的にあるのかもしれないな。「目覚ましはいつも鳴りやまない」にしても、「警鐘を鳴らす」じゃないですけど、対話のきっかけであるとか、物事を考えるきっかけであるとかになればいい。過去の文学作品も何かを示唆して世の中のことを書いている。そういうちょっと考えるきっかけだったり、ヒントだったりする。<目覚める>っていうこともそういうことかもしれないです。そういう聴き方をしてもらえると嬉しいなと思いますね。
<INFORMATION>
【New Release】
『新しい果実』
発売中
<商品形態>
●スペシャルパッケージ盤(1CD+2LIVE CD+『新しい果実』Tシャツ(シリアルNo.入り)) NZS-837 / ¥9,350(税込)
※VICTOR ONLINE STORE & SPEEDSTAR CLUB限定販売商品
●初回限定盤(1CD+2LIVE CD) VIZL-1895 / ¥5,500(税込)
●通常盤(CD) VICL-65501 / ¥3,300(税込)
<アルバム収録曲>
1. ねずみ浄土 2. 目覚ましはいつも鳴りやまない 3. Gifted 4. 居眠り 5. ぬばたま 6. 阿 7. さみだれ 8.josh 9. リヴァイアサン 10. 最期にして至上の時
<2LIVE CD「FALL TOUR 2020 at Nakano Sunplaza」収録曲> ※初回限定盤・スペシャルパッケージ盤のみ収録 01.HOPE(軽め) 02.Arma 03.豚の皿 04.また始まるために 05.報道 06.すべてのありふれた光
07.The milk(of human kindness) 08.そら 09.指先 10.here 11.Alright 12.片側一車線の夢 13.光について
14.CORE 15.超える 16.1977 17.NOS 18.ミスフライハイ 19.アナザーワールド
<完全生産限定 『新しい果実』Tシャツ(シリアルNo.入り)> ※スペシャルパッケージ盤のみ付属
【Digital Release】
New Album『新しい果実』 on sale!!
https://jvcmusic.lnk.to/NewFruit
iTunes Store ほか主要配信サイト、音楽ストリーミングサービスにて配信中
※音楽ストリーミングサービス:Apple Music、LINE MUSIC、Amazon Music Unlimited、AWA、KKBOX、Rakuten Music、RecMusic、Spotify、YouTube Music
【Video】
▼ Digital New Single「目覚ましはいつも鳴りやまない」
[Lyric Video] https://www.youtube.com/watch?v=dc9UdPm_jpc
▼ Digital New Single「ねずみ浄土」
[MV] https://www.youtube.com/watch?v=e7cGRkjGziA
▼ Digital New Single「Gifted」
[Lyric Video] https://www.youtube.com/watch?v=6DU4pACp9Ag
【LIVE】
GRAPEVINE tour 2021
6月12日(土) 福岡DRUM LOGOS open17:15 start18:00
6月13日(日) 広島クラブクアトロ open15:15 start16:00
6月18日(金) 岡山CRAZYMAMA KINGDOM open18:15 start19:00
6月20日(日) 清水SOUND SHOWER ark open16:15 start17:00
7月2日(金) 大阪Zepp Namba open18:00 start19:00
7月3日(土) 名古屋日本特殊陶業市民会館ビレッジホール open16:30 start17:30
7月8日(木) 東京Zepp DiverCity open18:00 start19:00
9月4日(土) 新潟LOTS open17:15 start18:00
9月5日(日) 仙台PIT open16:15 start17:00
9月15日(水) 東京LINE CUBE SHIBUYA open17:30 start18:30
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