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JIMINが語る完璧主義とダンスに捧げる情熱、ARMYへの愛と感謝、BTSの未来

Rolling Stone Japan / 2021年6月20日 9時0分

米ローリングストーン誌より、BTSのJimin(2021年4月6日、韓国・ソウルにて撮影) Photograph by Hong Jang Hyun for Rolling Stone. Fashion direction by Alex Badia. Shirt and necklace by Louis Vuitton.

「自分自身を本当に愛してほしいとみんなに言っています」とJIMINは言う。「今年は、自分にも同じことを言いはじめました」。

BTSのJIMINは、自分のことを「内向的」だと言う。表現力抜群のダンスや、少しのけぞって「Magic Shop」の高音域を完璧にキメるところを知るファンには意外に聞こえるかもしれない。米ローリングストーン誌が急きょ行った韓国の7人グループ、BTSの各メンバーへのインタビュー第2弾のなかで、JIMINは自身の完璧主義、コロナ禍に見舞われた1年で経験したこと、ダンス愛などについて語ってくれた。韓国の首都ソウルの所属レーベルの事務所内のスタジオルームから一つひとつの質問にじっくり丁寧に応えてくれたJIMINは、白いフェイクファーをあしらったフードつきの黒いジップアップタイプの冬用コートに大きな黒のバケットハットというコーディネートで、同席した通訳者への配慮として白いマスクをつけていた。

※先月、米ローリングストーン誌がBTSが本誌の表紙を飾ったことを記念して、各メンバーをフィーチャーしたデジタルカバーストーリーを数日にわたって掲載した。日本版も「Rolling Stone Japan vol.15」発売日の6月25日へのカウントダウン企画として、完全翻訳記事を毎日掲載していく。

【動画を見る】BTSのJIMIN 表紙撮影メイキング動画


ーファンのあいだではミックステープを制作中という噂ですが、本当ですか?

本当に正直に言わせてもらうと、公表できるものもなければ、準備中のものもないんです。いまはとにかく新しいことを試していて、未経験のことにも挑戦しています。でも、形になったものやリリースできるものはまだ何もありません。

ー昨年は立ち止まる時間が多かったと思うのですが、自分について何か新しい発見はありましたか?

自分自身のことを本当に愛し、強くなってほしいと、みんなに言っていることに気がつきました。そして今年は、僕自身にも同じことを言いはじめました。これは心のどこかに留めておかなければいけないんだと、自分に言い聞かせていたんです。それと、時折周りの人たちに対してピリピリしすぎていたことにも気づきました。ですから、自分のギアを戻すというか、原点に戻らないといけないと思ったんです。周りの人たちや自分との接し方に関して言うなら、原点に帰ることで昔の自分に戻れると思いました。いまでは、こうしたささやかだけど前向きな変化にも人々がポジティブな反応を見せてくれます。

ー約7年間、BTSはARMYの声援に支えられてきました。昨年はパンデミックによってこうした声援が届かない事態となりましたが、どのように適応したのですか?

いまでもこの状況に対してネガティブなことを考えてしまいます。「どうしてこんなことになってしまったんだろう?」「僕はいま何をしているんだろう?」みたいな。それと友人にも会えず、おっしゃる通り、過去7年間やり続けてきたことができない現実を認めたり受け入れたりしたくなかったんです。

ー若い頃にダンスを始めたきっかけは何ですか? 自分の才能に気づいた経緯は?

そもそも僕は、ダンスが得意だなんて思ったことはありません。でも、幼少期にダンスが好になって始めました。友人が放課後の部活的な感じでダンスを習いに行こうと誘ってくれたんです。やればやるほどダンスが好きになり、レッスンの回数を増やすようになりました。その結果、ますますダンスにのめり込んでいったんです。ダンスの練習を続けるうちに、踊っているときは、まったくストレスを感じていないことに気がつきました。ダンスは、余計なことなんて一切考えなくてもいい別の世界へと運んでくれる、僕だけの空間でした。心から夢中になれること、それがダンスだったんです。それだけでなく、本当の自由を味わいました。そしてとってもハッピーな気分になれたんです。デビュー後のいまも、こうした気持ちやエモーションを持ち続けています。僕にとっては、ダンスが最高の答えなんです。


BTSのJIMIN(2021年4月6日、韓国・ソウルにて撮影)
Photograph by Hong Jang Hyun for Rolling Stone. Fashion direction by Alex Badia. Shirt and necklace by Louis Vuitton.

ー間違えることが嫌いだと聞いていますが、こうした性格は自分で自分の首を絞めることになりませんか?

デビューしたとき、僕はどのメンバーよりもトレーニング期間が短かったんです。そのため、当時は自信がなく、心の準備もできていないような気がしていました。いまでも欠点はありますけどね。時間、感情、自分たちのすべてを注いで僕がすることを楽しみ、愛してくれるファンのみんなには、いつも心を動かされています。みんなのため、そしてみんなの献身的な姿を想うと、ミスを犯すべきではないという思いに駆られるんです。ですから、どうやったらもっと肩の力を抜いて自分に優しくなれるのか?と聞かれたら、それは気持ち的にもいまの僕にとってすごく難しいでしょうね。以前は、もっと努力しなければいけないところを誰かに指摘されるたびにすごく腹が立っていたんです。でもいまは、努力不足な部分を指摘されるとありがたい気持ちになります。もっともっと頑張りたくなるんです。

>>関連記事:BTS独占ロングインタビュー完全翻訳「世界にポジティブな影響を与えたい」

ー子どもの頃は、どんなミュージシャンに憧れていましたか?

たくさんのアーティストにインスパイアされました。海外アーティストだとマイケル・ジャクソンとアッシャーですね。韓国のアーティストからもたくさん影響を受けました。でも、音楽的なインスピレーションの多くは、仕事中の他のメンバーを見ているときに受けます。

ー『BE』(2020年)では、プロジェクトコーディネーター的な役割でした。そのときの経験から学んだことは何ですか?

まずは、アルバム制作や音楽づくりに対してメンバーのみんなが本当に誠実だということです。音楽づくりには、本当にたくさんの時間と努力が注がれます。もうひとつは、時間と努力を音楽に捧げ、最高の音楽をつくらなければいけないと気づいたことです。メンバーの貢献とチーム一丸となってアルバムに取り組んだことは、とても良い刺激になりました。

ー長年かけてメンバー間の違いを乗り越えてきたと繰り返し発言していますが、その「違い」について詳しく教えてください。

ありすぎて、とてもじゃないけどリストアップできません(笑)。みんな性格も違いますし、それによって衝突することもありました。たとえば僕は、自分がどちらかと言うとのんびり屋で、他のメンバーより慎重で内向的だと思っています。その一方、もっとスピーディーに何事もやりたいメンバーもいます。彼らはもっとアクティブで社交的です。それに加えて、僕よりずっと内向的でのんびり屋のメンバーもいます。ですから、こうした性格は当然、衝突しつづけるんです。違っていてもいいんだ、人よりのんびりしている人がいたり、せっかちな人がいたりしてもOKなんだと、ようやくみんなが思えるようになったんでしょうね。待つことが求められる場合があれば、もっと疑問をぶつけないといけないときもあります。お互い理解し合えるようになったんだと思います。

>>関連記事:J-HOPEが語る、BTSで成長することとソロ活動の意味

ー2017年のソロ曲「Serendipity」が大好きです。この曲でシンガーとしての限界に挑みましたね。レコーディング当時の思い出を聞かせてください。

ここまで自分の声のニュアンスをすべて強調し、発声による表現のディテールにこだわったのは、このときが初めてだったと思います。そのため、これらをしっかり録音しようとするのは本当に大変でした。いま思い出したのですが、すべてのディテールに集中して、全部が楽曲として確実に表現されるようにと必死になりすぎたせいで、レコーディングがかなり難航しました。



ー40歳になってもBTSとして活動したいですか?

BTSの一員ではない自分を想像したことは一度もないような気がします。メンバーなしに、自分一人で何をするかも考えられませんね。デビュー前でさえ、僕の目標はメンバーと仕事を続け、歌い続けることでした。歳を重ねて髭を生やすようになったら、キャリアも終盤に入って歳を取りすぎて踊れなくなったときは、他のメンバーと一緒にステージに腰を下ろして、歌を歌ってファンのみんなと交流したいです。ファンとコミュニケーションをとりたいですね。すごく素敵だろうなと思います。だから、可能な限りBTSを続けていきたいです。

From Rolling Stone US.



Rolling Stone Japan vol.15
発行:CCCミュージックラボ株式会社
発売:カルチュア・エンタテインメント株式会社
発売日:2021年6月25日
価格:1100円(税込)
photographed in Seoul on April 6th, 2021.
Photograph by Hong Jang Hyun for Rolling Stone. Fashion direction by Alex Badia. Hair by Han Som, Mujin Choi, Lim Lee young, Lee Da Eun. Grooming by Kim Da Reum, Seo Yuri, Kim Seon Min. Styling by Kyungmin Kim, Lee Ha Jeong, Kim Hyesoo, Hong Sil, Seo Hee Ji, Kim Hyunjeong. Vs jacket; Sugas T-shirt; Jins top and necklace; Jungkooks coat; RMs jacket and necklace; JIMIN and J-Hopes shirts and jackets by Louis Vuitton.

>>関連記事:Rolling Stone Japan BTS号インタビューノーカット翻訳掲載


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