女性のためのアダルトグッズを考案した元ダンスインストラクター、90歳で死去
Rolling Stone Japan / 2021年7月16日 6時45分
最強の振動が得られるという口コミで、米国でヒット商品となったアダルトグッズ「Sybian」の考案者、デイヴ・ランパート氏が90歳で他界した。
【写真を見る】一見バランスボールにも似ている「Sybian」
同製品は1987年にランパート氏が開発。プロのダンスインストラクターだったランパート氏はもともと女性のオーガズムを高める装置としてSybianを考案したという。「Sybianの考案当初、デイブは純粋に、女性が何度もオーガズムに達することができるものが必要だと感じました」と娘のバニー・ランパートさんはローリングストーン誌に語った。「父は女性が自らの性欲をコントロールし、健全な性生活やオーガズムを自分で管理できるようになってほしかったのです」
当初、彼のアイデアは話を持ち掛けたエンジニアや開発者たちから敬遠された。「自分たちが作っているものはポルノなんじゃないかと心配でした。我々の知識が足りなかったんです」と、ランパート氏はWEBサイトにこう書いている。「問題はポルノではなく、セックスを扱っているがゆえに問題視されるかもしれない、と考えていたこと。セックスは我々全員の日常生活の一部なのに、大勢が口にしたがらないんです」
ランパート氏は80年代中期、Sybianの試作品を開発。商品名は、贅の限りを尽くしたことで知られる古代ギリシャの都市シバリス(Sybaris)にちなんだもので、ランパート氏はSybianの所有者を「シバリテス」と呼んだ。彼は男性用のアダルトグッズVenus for Menも開発し、1998年に商品ラインナップに加えた。
法外な値段設定ゆえに(WEBサイトによれば、クラシックSybian(黒)は1245ドル)一般市場に出回ることはなかったが、2000年代初期にハワード・スターンのラジオ番組で定期的に紹介されるようになると、Sybianの人気が高まった。番組では年頃の女性ゲストが実際にマシンに乗った。
ソーシャルメディアではアダルト業界の多くが、セクシャルウェルネス界に対するランパート氏の貢献に敬意を表している。「彼をニヤリとさせることをしましょう。オーガズムを経験すること。それも3回」と書いているのは、カレンというSybianの従業員で、アカウント名もずばりVenus2000Milkerというユーザーだ。「彼と知り合えた誇りで、私の心臓は高鳴っています」
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