リオン・ブリッジズが語る「レトロ」からの脱却、グラスパーなど音楽家との化学反応
Rolling Stone Japan / 2021年8月5日 19時30分
テキサス出身のリオン・ブリッジズがアルバム『Come Home』でデビューを飾ったのは2015年のこと。ヴィンテージ・ソウルを志向するアーティストは数多くいるが、彼のそれは新人とは思えぬクォリティーを備え、陰影深い歌声はもちろんのこと、ソングライターとしての魅力も感じさせるものだった。
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だが、デビュー作の印象が鮮烈だったがゆえに、その後の彼はヴィンテージ・ソウルという枠組で語られることに苦しんだのかもしれない。3年後の2018年の2ndアルバム『Good Thing』には、前作の反動もあったのだろう。ロスアンジェルスのプロデューサー、リッキー・リードと組み、より現代的なビート感を持つR&Bに進んだ。サウンドは整理され、クリーンになったが、どこか孤独感が漂う音楽にもなっていた。正直にいうと、その『Good Thing』が出た後も、僕はまだ『Come Home』の方をよく聴いた。
先頃、発表された『Gold-Diggers Sound』はそれからさらに3年が過ぎたリオン・ブリッジズの3rdアルバムだ。プロデュースは前作と同じくリッキー・リード。前作にも参加していたギタリストのネイト・マーセローも共同プロデューサーに名を連ねる。だが、ロバート・グラスパーのエレクトリック・ピアノが夢幻的なコードを奏でる冒頭の「Born Again」から、前作とも前々作とも明らかに違う空気感が溢れ出す。
昨年、話題を巻いたテラス・マーティンとのコラボ作「Sweeter」も収録されているから、そういう意味ではよりジャズ的な洗練を加えた、と言うことはできるかもしれない。が、それはアルバムの一面に過ぎない。アフロ・ビート的なフィーリングを持つ2曲目の「Motorbike」のように、より複雑化したビート・プログラミングも聴ける。一方、ギターやホーンの使い方はよりオーガニックで、バンド的な空気感もある。とりわけ、目立つのがエレクトリック・ギターで、二人のギタリスト、ネイト・マーセローとスティーヴ・ワイアーマンが曲ごとに様々なスタイルを繰り出す。時には『Come Home』以上に時代を遡ったブルーズ・ギターが聴こえてきたりもする。
Photo by Pavielle Garcia
非常に多面的なアルバムと言ってもいいが、そんな作品が生まれた背景には、アルバム・タイトルが指し示す制作拠点があったようだ。『Gold-Diggers Sound』のゴールド・ディガーズとはロスアンジェルスのホテル&スタジオの名。サンタモニカ・ブールバード沿いにあり、60年代にフィル・スペクターやビーチ・ボーイズが使った伝説的なゴールド・スター・スタジオから遠くない地域にある。リオン・ブリッジズはこのホテル&スタジオに滞在し、内部にある9つのスタジオを巡りながら、アルバムを制作したのだという。
収録曲のほとんどはゴールド・ディガーズで、ミュージシャンとともにジャムやインプロヴィゼーションを重ねるところから、作曲へと進んでいった。アルバムに流れる空気感もまさに、そのロケーションから生まれたようだ。『Good Thing』よりさらに音楽的には前進しつつ、『Come Home』にあった生々しさも戻ってきている。そんな3rdアルバムと言ってもいいかもしれない。この7月で32歳。これからがR&Bシンガーとしての円熟期とも言えそうなリオン・ブリッジズに、その『Gold-Diggers Sound』の制作過程について、たっぷり語ってもらった。
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—アルバム・タイトルの「Gold-Diggers」はハリウッドのホテル&スタジオということですが、いつからいつまでそこに滞在して、レコーディングを行ったのですか?
リオン:ゴールド・ディガーズで作業を始めたのは2019年の秋だったと思う。終わったのは10月か11月だったかな。
—ということは2カ月間?
リオン:そうだね。出たり入ったりではあったけど、正味2カ月間くらい。
—その時期だと、コロナ禍は制作に影響しなかったんですね。
リオン:していない。アルバムの大半を作ったのはすべてがシャットダウンされるよりも前だった。リリースも実は2020年に予定していたんだ。でもパンデミックの最中に出すというのは賢明な判断ではないと考えたんだよ。
ゴールド・ディガーズでのライブ映像
—ゴールド・ディガーズはサンタ・モニカ・ブールバード沿いで、フィル・スペクターやロネッツなどがレコーディングを行っていた伝説のゴールド・スター・スタジオがあった場所から遠くないですね。何か歴史的な雰囲気を感じることはありましたか?
リオン:あそこに住むというだけでも最高の気分だったね。あの界隈はゴールド・ディガーズの歴史とも繋がっている。建物は1920年代のものだしね。40年代~60年代にかけては映画の防音スタジオとしても使われていたらしい。そういう歴史的な場所で作れたというのが素敵なことだと思う。ゴールド・ディガーズは見た目は全然それっぽくない。通りからは普通のバーみたいに見える。でも中に入ると内装が美しいし、街の喧騒を離れて避難するようなところにも感じられる。
—ゴールド・ディガーズの中には9つのスタジオがあるそうですが、お気に入りのスタジオはありましたか?
リオン:内部のスタジオを渡り歩いたよ。僕のお気に入りは「ライヴ・ルーム」だったね。ライヴ・ルームに楽器をセットアップして、インプロヴィゼーションをやジャムから曲を作っていった。僕が歌詞をちょっと書いて、それを別の部屋に持っていって仕上げたり。一度に複数の部屋を使っていたね。
—ということは曲の多くはスタジオで書かれたのでしょうか。
リオン:その通りだよ。それもあって、このアルバムを『Gold-Diggers Sound』と名付けたんだ。ほぼ全曲あの空間の中で生まれた。スペシャルな場所で作業できた。
「僕はもっと色んなことができる」
—1stアルバムはテキサスで作りましたよね。2ndアルバムはテキサスとカリフォルニアで作りました。そして今回はほとんどがカリフォルニアのゴールド・ディガーズで作られています。テキサスとカリフォルニア、あるいは、そのほかの土地でも、どこで曲を書くかによって、その風土の影響を受けますか? このアルバムにそれが表れていますか?
リオン:そうだね。1stアルバムは全部テキサスで作ったから、曲にもテキサス的なものが反映されている。あのアルバムに参加してくれたミュージシャンもテキサスの人たちだしね。『Gold-Diggers Sound』はLAで、LAのプレイヤーたちと作ったアルバムだから、ロサンゼルスが反映されている気がする。これは僕の「ロサンゼルスR&Bアルバム」みたいなものだよ。
Photo by Pavielle Garcia
—となると気になってくるのが「Gold-Diggers」というインストゥルメタルですが、ファンファーレのところなどメキシコ的なものも感じられます。これはなぜですか?
リオン:面白いことを言うね(笑)。自分ではそう思ったことがなかったよ。言われてみれば確かにメキシコっぽい雰囲気があるなぁ。あの曲にはプロデューサーのリッキー・リードがキュレーションしてくれたホーン・プレイヤーたちが参加している。インタールードでアルバムにちょっとしたアクセントをつけたかったんだ。
—あの曲があることで、アルバム全体の流れにもダイナミクスが生まれていますよね。
リオン:間違いないね。このアルバムで気に入っているのが、とても一体感があるということなんだ。曲の流れも、聴き手を旅に連れて行くような感じだしね。
—あなたのデビュー作『Coming Home』は、レトロスペクティヴなソウル、R&Bの色が強いものでした。60年代から抜け出てきたような。デビュー当時そのままのスタイルを守るアーティストも少なくないですが、あなたは2nd、そして今回の3rdで、よりモダンなサウンドへと変化してきました。これは当初からの予定通りなのでしょうか?
リオン:アーティスティックな意味での進化や変化は必然に近いものだと思う。実は『Coming Home』を書く前から自分の曲にはそれよりも進歩的な曲が結構あったんだ。そういう曲は寝かしておいた。デビューして、すぐに型にはめられてしまったのが、その後の変化の理由なんだよ。
—レトロ・アーティストという感じのレッテルを貼られてしまったということでしょうか。
リオン:そう、そういうことだよ。「スローバック」とか「レトロ」とか、そういうレッテルを貼られた。それはアーティストとしての僕を完全に小さくしてしまうものだった。だから、僕はもっと色んなことができることを見せたかった。自分のインスピレーションにももっと正直になりたいと思ったんだ。僕はオーティス・レディングやサム・クック、ジョン・コルトレーンが大好きだけど、同時にアッシャーも大好きだし、フランク・オーシャンも最近のR&Bも大好きだからね。『Coming Home』の時は、R&Bの全体像を見てあの手のサウンドが欠けていると思ったから、自分の曲を60年代の美意識を軸に形作っていったんだ。
—今回のアルバムは、前作と同じくリッキー・リードやネイト・マーセローと組んでいますが、肌合いは少し違いますね。音楽的に、とりわけビート面でよりプログレッシヴな方向に進みつつも、生々しいホーン・セクションやより重要な楽器になったギターの使い方にはオーガニックな感触も感じます。その2つが共存しているところがこのアルバムの良さだと感じます。このアルバムの制作過程で、前2作と最も違ったのは何でしょう?
リオン:今回のプロセスを先の2作と比べてみると間違いなく違うね。ここまでセッションでクリエイティヴな世界に没頭するということはなかった。暮らしと創作が同じ場所だったことが大きいよ。『Good Thing』を作ったときのプロセスは、ひとり部屋の中で、プロデューサーのライブラリからビートをピックアップして、作っていくというものだった。『Gold-Diggers Sound』の場合は曲の大半がミュージシャンとのジャムから生まれたものなんだ。その点では『Coming Home』に近い。あのアルバムもたくさんのミュージシャンとライヴのように録音したからね。初めから最後まで一気にプレイしたから、そういう意味でとても自然発生的な作りだったんだ。
—そもそも滞在型のレコーディングをしようというのはどういういきさつで決めたのでしょうか。
リオン:アルバムの制作には2年くらいかかっているんだけど、その中でクリエイティヴな壁にぶち当たったからだ。僕は通常昼間に作業するけど、ゴールド・ディガーズで夜にセッションをやってみたらどうだろうという話になった。美学的にインスピレーションを与えてくれる場所にいけばクリエイティヴィティが刺激されると思ってね。ゴールド・ディガーズはそういう意味で理想の場所だったんだ。
—リッキー・リードは前作からの間にソロ・アルバムを発表したり、リゾで巨大な成功を収めたりしました。彼のプロダクション・スタイルにも、前作から変化がありましたか?
リオン:うーん……そうだと思うね。リッキーはそのアーティストに合わせた音楽を作れるプロデューサーなんだ。彼らしいヴァイブや音楽性をもたらしながらもリゾにあった曲をどう形成すればいいかを心得ている。その曲はリゾにだけ似合う曲なんだ。ショーン・メンデスの曲を作るときもショーン・メンデスに合ったものを作る。そして僕の世界にやってきたときは、僕らしさのエッセンスを大切に保持しつつ、音楽をもっと進歩的にしてくれた。それは中途半端にやる訳にはいかない。違っていても純粋に自分らしいものを作らないとファンが離れていく可能性もあるしね。
—もうひとりのプロデューサー、ネイト・マーセローはギタリストで、あらゆる楽器を演奏していますね。彼はどんなミュージシャンですか?今回はどんなものをもたらしてくれたのでしょうか。
リオン:僕に言わせれば、二人のギタリスト、ネイト・マーセローと、僕の盟友のスティーヴ・ワイアーマンがこのアルバムの本質的なものを作ってくれた。アルバムを作る前に、リッキーにはギターの存在感をもっと強いものにしたいと言ったんだ。ネイトのプレイやスタイルはこのアルバム全体を縦横無尽に駆け巡っている。クレイジーだったよ。彼と同じ空間にいて一緒にクリエイトしていると、彼のギターが僕にまで伝染してくるような感じだったんだ。
ネイト・マーセローのデビュー作『Joy Techniques』にもリッキー・リードとテラス・マーティンが参加
—ちなみにゴールド・ディガーズのホテルに泊まったのはあなた1人だったのでしょうか。それともみなさん一緒に?
リオン:泊まったのは僕1人だよ。他のメンバーはみんなスタジオに通っていた。滞在中のスケジュールはこんな感じだった。スタジオの作業は午後5〜6時くらいからだったから、日中はギターを弾きながらアイデアを練ったりして、セッションがスムーズに進むように準備していた。それからホテルの隣にジュース屋があって、そこで毎日ジュースを調達していたね。ギターを弾いて、ジュースをゲットしてからスタジオに行って、そこでマジックを作ったんだ。
グラスパーとジャズ、テラス・マーティンの影響
—冒頭の「Born Again」に参加しているロバート・グラスパーは同じテキサス出身ですね。彼はヒューストンだそうですが、彼とはいつ頃、知り合ったのでしょう?
リオン:ロバート・グラスパーとはフェスティヴァルで出会った。すぐに意気投合して、お互いの音楽がどれほど好きか語り合ったよ。今回、彼は曲が出来上がってから自分のパートを加えてくれた。リモート・セッションだった。「Born Again」はパンデミックから生まれた曲なんだ。リッキー・リードがライヴ・ストリーミングをやって、その中でビートを作ってくれた。歌詞も僕がパンデミックの中で感じたことについて書いている。孤独になって心地が良かったということについてね。すべてから切り離されて……。「Born Again」というのは聖書的なコンセプトが由来になっているんだけど、僕はそれを独りで過ごして浄化されたことになぞらえてみたんだ。
—ということはこの曲はアルバムの中でも最後の方にできたものなのでしょうか。
リオン:基本的にはそうだね。あと「Why Dont You Touch Me」もパンデミック中に生まれた曲だ。
—あなたとジャズの間には、どんな関係が過去にありましたか?
リオン:正直に言って、僕のジャズの知識はごく僅かだよ。でも僕のカルチャーの中に根付いているものだと思う。うちの家系はニューオーリンズ出身だしね。だからどうしてもジャズへのオマージュを作りたかった。
—テラス・マーティンとは昨年、「Sweeter」でコラボしましたが、それがその後の曲制作に与えた影響はありますか?
リオン:「Sweeter」はGold-Diggersでのセッション中に書いた曲なんだ。その日はテラス・マーティンが初めてスタジオ入りした日だった。彼がいきなり、すごく美しいコード進行を吹き始めたんだ。僕はコードとメロディが曲を決めると思っているから、一瞬で曲が浮かんだよ。ソウルフルなメロディとモダンなスタイルのプロダクションとの並列がとても美しい。
—「Dont Worry」にフィーチュアリングにフィーチュアリングされているInkについて教えてください。
リオン:Inkはジョージア州アトランタ出身の素晴らしいアーティストだよ。彼女のスタジオでのエネルギーにはみんな感化されたよ。毎日カウボーイ・ハットとカウボーイ・ブーツ姿でスタジオにやってくるんだ。このアルバムでは数曲に素晴らしいヴァイブをもたらしてくれた。コラボできて本当にハッピーだよ。結果としてデュエットになったけど、あれは曲を書いていて自然にそういう流れになったんだ。彼女はあのデュエットだけでなく、他にも参加してくれた。「Sho Nuff」と「Dont Worry」は一緒に書いたよ。
—「Dont Worry」の曲の間奏にはブルーズ・ギターが登場します。ゲイトマウス・ブラウンのようなテキサス・スタイルのブルーズにも触れて育ちましたか?
リオン:うーん、そんなには触れていないな。父親はB.B.キングが好きだったけど、スティーヴィー・ワンダーやザ・ウィスパーズみたいなアーティストの方がより好きだったからね。自分が聴くようになったのはギターを弾き始めてからだな。「Twistin And Groovin」(『Coming Home』収録)という曲を書いたとき、友人にブルーズのコード進行をやって見せてくれと頼んだのを憶えている。それが僕にとって初めてブルーズに触れた瞬間だったね。
—この曲にブルーズ・ギターを登場させようと思ったのは?
リオン:あれは、ネイト・マーセローが曲の雰囲気をああいう風に解釈して弾いたんだ。すべて自然発生的だったよ。何をどうしようとか具体的なアイデアを誰かが持っていた訳じゃなくて、その場の雰囲気に寄り添う形で生まれたんだ。
内省と人生のアップダウン
—ラストの「Blue Mesas」 はアメリカの古いフォーク・ソングやスピリチュアルを思わせますね。アンビエントな雰囲気がすてきです。この曲に貢献しているDJ Stanfillについて教えてください。
リオン:あの曲が生まれたいきさつは……確か彼がどこかを旅していたんだ。どこだったか正確には憶えていないけど、旅先からあのインストゥルメンタルを作ってくれた。リッキー・リードに聴かせてもらって、すぐに共鳴したよ。いつも言っているように、曲を決めるのは音楽とメロディだからね。あの曲を通じて、自分が名声を得て経験したこと、本質的には鬱について書こうと思ったんだ。
—あの曲の歌詞にはクエスチョンマークがたくさん出てきますよね。あれは自分自身に何かを問うているのでしょうか。今まで通ってきた道、特にプロになってからについてですとか。あるいは今までの人生全体について?
リオン:そうだね。内省に近い。その時に自分が感じていること、色んな思いが巡っていることを表現しているんだ。ほら、成功して名声を手に入れると、ある程度の孤独や重圧がつきものだからね。僕自身はその感情を秘めているうちに、最終的にはとても気が沈んでしまった。名声に伴う期待というのは、自分を愛している人たちに囲まれている時ですら自分を蝕んでしまうものなんだ。振り返ってみると、この曲や『Gold-Diggers Sound』は人生の様々な側面をまとめているような気がする。人生は素晴らしいことばかりじゃないけど、時として本当に素晴らしい瞬間が訪れることもある。そういう瞬間をとらえたいと思ったんだ。人生のアップダウンをね。
—その考えは曲の並びにも影響しているのでしょうか。このアルバムは冒頭で、パンデミックがきっかけで生まれた「再生(born again)」を歌い、最後に疑問符(?)だらけのこの曲に到達して、終わります。このような構成、曲の並びにした特別な理由はありますか?
リオン:曲の並びは全体がシームレスに次に流れ込むような感じにしたかった。それを中心に置いて考えた。ただ、「Born Again」で始めるのはとても理に適っていると考えたんだ。そこから1つの旅に出かけていくような感じ。ここには心が軽くなるような人生のワンシーンがあって、また別のところでは恋をしていたり、誰かに魅了されていたりする。エンディングはもっとダークなトーンで、疑問符で終わる。このアルバムは、僕がようやくあらゆる抑制から解放されるチャンスを得て、自分自身に共鳴するものを作れた。それが僕にとって何より大切なことだった。特定のサウンドにこだわりすぎて、閉じこもってしまうんじゃなくて、すごく自由に作ることができたアルバムなんだ。
Photo by Pavielle Garcia
—あなたの色々な面が現れているアルバムですね。ところでアメリカ以外の国の音楽で、刺激を受けているものはありますか? どのようにして、それに出会いましたか?
リオン:どうだろう、ひと頃好きで、久しぶりに思い出した人たちがいる。ティナリウェンというバンドでね。無知で申し訳ないけど、確か西アフリカ出身だったと思う。ツアー中にあるレストランに入ったら、曲が流れてきたんだ。すぐに「このバンドは一体?」と思ってShazamで調べたら、アトランタでショウをやることが判った。偶然、僕もアトランタに向かっていたから、現地で彼らのライヴをキャッチしたんだ。デザート・ブルーズみたいな感じのサウンドだよ。
—それはいつ頃?
リオン:あれはいつだったかな……2020年の初めくらい。
—コロナ禍の直前ですね。観られてよかったですね。
リオン:本当だよ! 言われてみればそれが最後に観たコンサートだった(笑)。
リオン・ブリッジズ
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