米下着ブランドの闇、エプスタイン元被告との関連も
Rolling Stone Japan / 2021年10月18日 6時45分
米ランジェリーブランドのヴィクトリアズ・シークレット(Victorias Secret)は、数十年にわたりランジェリー業界を牛耳ってきた。だがここ数年、ハラスメントやいじめ、体型いびり、女性蔑視の企業文化などの疑惑に直面し、同ブランドもかつての栄光から転落。2015~2020年の同社の売り上げは2億ドル以上も落ち込んでいる。
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それに加え、元オーナーで小売業の重鎮レス・ウェクスナー氏が、未成年の少女らを性的目的で人身取引したとして起訴され勾留中に自殺したジェフリー・エプスタイン元被告と親しかったことが判明。エプスタイン元被告は同社のモデルのスカウト役で、少なくとも1人の女性が、ヴィクトリアズ・シークレットの新人モデル時代にエプスタイン元被告から性暴力を受けたと非難している。
10月12日、C13OriginalsとCampside Mediaの新Podcast『Fallen Angel』の初回2話が公開され、有害な企業文化の詳細やエプスタイン元被告の同社における役割の詳細が明らかにされている。全8話のシリーズの中で、ヴィクトリアズ・シークレットの元幹部シンシア・フェーダス・フィールズ氏は、エプスタイン元被告から怪しい誘いを受けたというこれまでの報道をさらに詳しく暴露した。彼女は一度ディナーの後、同氏からアフターパーティに誘われたことがある、と司会のヴァネッサ・グリゴリアディスとジャスティーヌ・ハーマンに語った。「夜も深まると、彼は『僕と一緒に来ないか?』と言いました。でも何かよくないような感じがしました。それでお断りました」
フェーダス・フィールズ氏がエプスタイン元被告からおかしなアプローチを受けたのはその時だけではなかった。別の時には、彼女が本社で仕事をしている最中に同氏から電話がかかってきたそうだ。
司会者は元モデルにもインタビューを敢行。そのうちの1人がオーストラリアのブリジット・マルコムだ。「エンジェルス」と呼ばれる同ブランドのトップモデルたちを崇め奉る、現在は行われていない毎年恒例のファッションショーで、体型に関して会社側から非常識な要求をされたと大っぴらに語っている人物だ。彼女はTikTok動画で、2016年のショウで身に着けた30Aサイズ[日本サイズのA65]をユーザーに披露した。「こんなサイズのブラ、つけられる人のかしらと思いました」と、彼女はPodcastで言った。ショウのために、彼女は何カ月もプロテイン・シェイクと温野菜しか口にしなかった、とも語った。
生き残りをかけてブランドの再編を目指す
彼女は翌年のショウではもっとまともな準備をしようと決意したが、ウエストのサイズが0.5インチ上がったため声がかからなかった、と司会のグリゴリアディスとハーマンに語った。ボディイメージは同社が抱える問題の一角にすぎない、と彼女は考えている。「ボディイメージにまつわる話題、女性や女性の外見をコントロールするという話題は、実はもっと大きな問題を示しています」と彼女はPodcastで語った。「男性と女性、権力を持つ者と持たざる者との間の主従関係という話です。私たちの社会の……有害な性質の現れです」
2020年初頭、ウェクスナー氏はヴィクトリアズ・シークレットの親会社L BrandsのCEOを退任。エプスタイン元被告が自殺とみられる状況で獄中死した数カ月後のことだった。数十人の未成年女性に対する性的暴行裁判を控えていた元被告は、これらの女性たちをニューヨークやフロリダの自宅に誘い込み、裸の状態でマッサージさせていた。同氏は性的人身売買の連邦容疑で無罪を主張。最大で懲役45年を求刑されていた。
現在ヴィクトリアズ・シークレットは、ポスト・エプスタイン、ポストMe Too時代に生き残りをかけてブランドの再編を図っている。同社はエンジェルスを段階的に廃止し、代わりに「プラスの変化をもたらす原動力となる、共通の情熱を抱く確立された女性」を推し進めている。今月初めには独自のPodcast『VS Voices』まで立ち上げ、今後女子サッカーのミーガン・ラピノーや女優プリヤンカー・チョープラー・ジョナスといった女性にインタビューして、女性たちの人生を称えていくという。それが功を奏するか否かは、お手並み拝見といったところだ。
グリゴリアディスは、『Fallen Angels』がヴィクトリアズ・シークレットのような企業への責任追及の一端になれば、と考えている。「このPodcastがきっかけで、企業が地位向上の名のもとに女性や少女たちにネガティブな考えを押し付けるのを辞めるようになればいいですね」と彼女は言う。「ヴィクトリアズ・シークレットも経営再編に努めていますが、とはいえ自分たちの過去としっかり折り合いをつけなくてはなりません」
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