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「ツタロックDIG」出演バンド・マルシィが語る、“消せない記憶”と共に生きていく歌詞世界

Rolling Stone Japan / 2021年10月30日 18時15分

マルシィ

「ツタロックDIG LIVE Vol.8」が、2021年11月6日に東京・TSUTAYA O-EASTにて開催される。

今、チェックしておきたい次世代のシーンの主役を集結させる「ツタロックDIG」。2021年は全10組が出演。今まで以上に規模を大きくし、新型コロナウィルス感染拡大防止対策のためキャパシティを減らした上でガイドラインに沿った形で有観客で開催する。Rolling Stone Japanでは、本イベントに出演する10組へのインタビューを敢行。それぞれのバンドの結成やイベントに対する意気込みを掲載していく。

関連記事:「ツタロックDIG LIVE Vol.8」タイムテーブル発表

澄んだ歌声と切ない恋愛を綴った歌詞、感情をより一層掻き立てるエモーショナルなサウンドで、福岡を拠点に活動するバンド・マルシィ。Spotify ”Early Noise Japan” をはじめ、Apple Music の人気プレイリスト ”失恋 J-POP”など、注目新人アーティストをピックアップするプレイリストでフィーチャーされ注目を集めている彼ら。メンバーのうきょう(Vo/Gt)、フジイタクミ(Ba)、おさみぃ(Gt)の3人にインタビューを行い、結成のきっかけから「ツタロック DIG LIVE Vol.8」と12月に地元福岡で開催する初のワンマンライブに向けての意気込み、そして楽曲へ込めた思いを聞かせてもらった。





―まず、マルシィのバンド結成からここまでの成り立ちを教えてもらえますか。

うきょう:僕はバンドを始めたいと思っていて、オリジナル楽曲を書いてました。その当時ベースのタクミがバンドを解散したばかりで、友だち経由で曲を聴いてもらったところ、一緒にやろうということになって、マルシィの前身バンドが始まりました。

フジイ:はじめに「Drama」の弾き語りを聴かせてもらったんですけど、歌詞がすごく素敵だなと思いました。曲づくりも初心者だって言っていたので、最初からこんなに共感を得られる歌詞が湧き出てくるなら、一緒に組んで間違いないなって(笑)。

―1曲で先々の期待が持てたわけですね。おさみぃさんはどんな関係だったんですか?

おさみぃ:うきょうとバイト先が一緒だったんですけど、そこのオーナーにギターを探しているボーカリストがいるって紹介されて、うきょうから送られてきた曲を聴いてみたんです。その中でも抜きんでて「Drama」が良いなと思いました。それから、バイト先で初めてうきょうと一緒になったときに、「良かったらうちのバンドに入ってください」って誘われて、何回かスタジオに入ってから2019年1月1日に正式に加入しました。

―うきょうさんは、曲を書き始めたばかりで、人に曲を聴かせることに抵抗はなかったですか? 最初は結構照れたりするものなんじゃないかと思うのですが。

うきょう:曲を人に聴かせることにあんまりためらいはなかったです。自信があったかは覚えていないですが、良いものができたと思っていたんじゃないかと思います。

―曲を書き始めたときは参考にしたアーティストはいましたか。

うきょう:そういうアーティストは特にはいなかったです。最初はバンドをやるかどうかも決まっていない弾き語り状態だったので、コードを鳴らしてそこに自分の感情が重なるメロディや歌詞を1つ1つ探していきながら作っていきました。

―それをバンドで表現するようになったのはなぜなんでしょう。

うきょう:バンドをすごく聴いてきたわけではないんですけど、音楽を幅広く表現したいと考えると、弾き語りだけだとそれができないなと思ったんです。バンドは最初からオリジナル曲で始めました。



―フジイさんとおさみぃさんは、影響を受けたアーティストはいますか?

フジイ:僕はバンドを好きになったきっかけがX JAPANで、そこから色々派生していきました。ベースを始めてからはエレキベースがカッコいいバンドに傾倒して行って、レッチリとかが好きになりました。

おさみぃ:僕もギターを始めたきっかけがタクミと同じくX JAPANなんです。高校生の頃はJUDY AND MARYとか、バンドではないですけどEXILEを聴いていたり。他にはBOØWYの布袋さんのギターも好きですし、尾崎豊さんとか、色んなアーティストを聴いてました。

―80年代~90年代のアーティストが多いですね。

おさみぃ:昔の曲が大好きなんです。学生時代は僕らの周りでもアイドルグループとか、K-POPとかを聴いている人が多かったです。だから邦ロックって全然聴いてこなかったです。

―それぞれ、音楽の嗜好としては全く違う感じですよね。作詞作曲をしているうきょうさんは、バンドの方向性についてどう考えて始めたんですか。

うきょう:方向性は自分の中にはっきり見えている部分があります。例えば、「Drama」のおさみぃのギターの音色で言うと、リードギターはあまり歪みすぎていなくて、ちょっとクリーンにしたいっていうイメージを伝えたりしています。楽曲ごとに自分の表現したいイメージが違うので、それを感覚的に伝えて、苦労しながら形にしている感じです。

―曲を書いたときに、自分の中にアレンジの全体像が見えている?

うきょう:そうですね、そういう場合がほとんどです。



―バンドをあまり聴いてこなかったとおっしゃってましたけど、どんな音にしたいか自分の中で想像ができるということですか。

うきょう:「Drama」をはじめ、最初の頃に曲を制作していたときに、失敗して「あれ!? これ全然違うぞ?」ってなってたことが多くて。そういった失敗の経験が今になってイメージを作る上で活かされているのかなとは思います。(フジイとおさみぃに向かって)結成した当初ってどうだった(笑)?



フジイ:自分はベーシストなので、自分で楽曲の世界観を構築していくという気持ちは正直あまりなくて、その点は、「Drama」を聴いたときの初期衝動があったので、なんとなく「こういう曲に仕上げたいんだろうな」って思いながらやってました。

おさみぃ:僕も入ったタイミングでは、右も左もわからなくて、「Drama」を聴きながら模索しながら、「こういうサウンドだったらこのバンドに合うんじゃないかな」というものをスタジオに持っていったんです。そうしたら、うきょうと共通して良いと思えるものがあって、話が早く進んだんです。たぶん、うきょうの頭の中にも「こういう音」っていうものが確実に存在していたんだと思います。

うきょう:最初のうちは、イメージを明確に指示して形にしてもらうというよりは、曲を聴いて自分たちで考えてきてもらうことも多かったと思います。その中でも、「おおっ!」って思うようなサウンドが出てきていました。

―そのサウンドって具体的に言うと?

うきょう:例えば、「絵空」のアウトロのギターソロの部分なんかは、感情にダイレクトに入ってくると思うんです。そういう音を聴いたときに、「これだな」って思いました。「絵空」とは違ったアプローチの「プラネタリウム」のイントロのギターリフなんかも、すごくハマった感じがありました。ベースに関しては、僕はバンドをやってなかったので、始めて半年ぐらいは全然聴けてなかったというか(笑)。ほぼタクミとおさみぃに任せてました。



―マルシィが歌うテーマは、主に「失恋」なんですか。

うきょう:今出てる曲を聴くと、そういう風に見えると思うんですけど、僕たちの中で失恋をテーマにしていこうというつもりはまったくなくて。これからは、他にもまったく違う恋愛の形だったり、恋愛以外のことも歌っていきたいですし、さまざまな事象に於いても聴いてくれる人の心とリンクできる曲をたくさん作っていければいいなと思っています。

―最新曲「プラネタリウム」の歌詞で、〈こんなに好きになって あとで痛い目みないかな〉という歌詞がとても印象的でした。内容的にはうまく行ってる恋愛の曲だと思うんですけど、どうしてこういうフレーズがでてくるのでしょう?

うきょう:僕の性格が表れているところがあると思います。どちらにしても不安があるというか、うまく行ってれば行ってたで、そこが絶頂なら下がってしまうし。僕は先のことを考えて不安になってしまうんですけど、それがああいう歌詞に表れていると思います。



―フジイさんとおさみぃさんは、この曲の歌詞についてはどう感じていますか。

フジイ:僕だったら、こんなシチュエーションで心配にならないし、好きなら好きでいいじゃんって思うんですけど(笑)。歌詞にはすごくわかりやすく、うきょうらしさが出てると思います。

おさみぃ:「絵空」には文学的な要素も入っていたんですけど、「プラネタリウム」は一言一句ストレートに表現している曲だなって思いますし、本当にうきょうらしさが出ていると思います。



―うきょうさんは、実体験に基づいて歌詞を書いてるんですか? 創造しているものもある?

うきょう:実体験もあれば、そこから膨らませている曲もあります。1つ共通しているのは、自分が心の中で感じている感情を伝えたい部分として、1つ1つの曲にしているところです。

―そうした曲たちが、YouTubeやサブスクなどを通していろんな人に広がって、聴いてもらえているわけですが、どう受け止めていますか。

うきょう:まだそんなにライブをしていないこともあって、正直そんなに広がっているという実感はあまりないんです。とはいえ、リスナーの方からコメントをいただいたりすると、「苦しかったけど、歌を聴いて救われました」っていう声も結構多いし、人によってはそういうコメントを長文でくださる方もいて。そういうのを見ると、本当に曲を作って良かったなと思います。他のメンバーもそうだと思うんですけど、僕たち自身そういう言葉を聞くことで前に進んでいけますし、リスナーの方とそういう良い関係でいられることがありがたいなと思います。

おさみぃ:僕が高校生の頃にギターを弾いて漠然と思っていた夢が、「いろんな人に曲を届けたい」ということだったので、現状に満足せずに、もっとたくさんの人に届けたいです。ただ、もちろん大衆向けに届けたいというのもあるんですけど、最近は変わってきていて、ファン1人1人の目線に立って届けたいという気持ちが芽生えてきてますね。

フジイ:MVや個人のSNSで、「この曲で助けられました」というコメントをもらうこともあって、そういう言葉を目にするたびにやっていて良かったなと思います。自分が携わった曲がいろんな方の耳に届くのは、本当にミュージシャン冥利に尽きますし、本当に幸せな気持ちでやらせてもらっています。



―11月6日(土)の〈ツタロック DIG LIVE Vol.8〉に出演が決定しています。開催間近ですが、どんな心境で準備していますか?

うきょう:すごく久しぶりの有観客ライブになるので、全力で楽しんでいきたいです。このライブをやってみて、僕たちの中でいろんな発見があると思います。普段、僕たちの楽曲を聴いてくださっている人たちが観てくれると思うので、そういう人たちに僕たちの生の音や世界観をダイレクトに届けたいですし、1人1人の感情に僕たちの楽曲が刺さっていけばいいなと思っています。

フジイ:僕らは、「絵空」でリスナーの方が増えてきたんですけど、その曲のリリース以降、あんまりライブをしていないんです。なので、曲を聴いてファンになってくれた方々に初めて生で演奏して曲を届ける機会になります。生演奏でバーンッと気持ちをぶつけていくのがバンドの良さだと思うので、「ああ、バンドっていいな」と思ってもらえるライブにしたいです。

おさみぃ:本当に久しぶりのライブなので、今はメンバーみんなライブをやっていたことを思い出しながら、少しずつ感覚を取り戻している状態です。僕は、ライブ中にギターを弾きながら感極まって泣いてしまうタイプなんですよ(笑)。そいう感覚を、どんどん取り戻しながら準備しています。

―そして、12月17日(金) には福岡 BEAT STATIONにて初めてのワンマンライブ〈マルシィone man live”for You”〉が開催されます。このライブへの想いと、改めてマルシィの楽曲についてひと言ずつお願いします。

フジイ:最初で最後の”初ワンマン”なので、自分たちにとってもお客さんにとっても思い出になるライブになればいいなと思っています。SNSとかでも、ライブをすごく楽しみにしてくれているファンの方の声もよく聞きますので、そういう人たちの期待に沿えるライブにしたいです。楽曲については、歌や歌詞にフォーカスされると思うんですけど、ベーシスト目線で言うと、サウンド面もこだわって作っているので、そこも聴いていただけたらより楽曲を味わえると思うので、マルシィをしっかりと味わい尽くしてほしいなと思っています。

おさみぃ:初ワンマンに向けて、毎日スタジオに入ったり自主練習もがんばってます。1人1人に届けたいですし、来てくださったお客さんみんなに満足して帰ってもらえるような、全国で一番熱モリアルな1日にしたいです。

うきょう:僕らにとって初めてのワンマンライブなので、1人1人の心に楽曲が刺さるように意識しつつ、今の自分たちを全部出しきって、お客さんと1つの思い出を作りたいです。マルシィの楽曲は、サウンドも歌詞もすごくこだわって作っているんですけど、特に歌詞に注目して聴いてほしいです。誰でも、楽しかったことや後悔したこと、胸の奥深くに焼き付いた、”消せない記憶”と共に生きていると思うんです。僕たちの楽曲が、そんな日々の記憶を思い出すきっかけになって、今の瞬間を彩ることができればいいなと思いますし、そんな歌をこれからも届けていきたいと思っています。今後はまた新しいマルシィの姿を見せていきたいですし、良い意味で変わって行きたいので、目を離さずに僕たちのことを応援してくれたらうれしいです。 


<ライブ情報>

「ツタロックDIG LIVE Vol.8」

2021年11月6日(土)東京・TSUTAYA O-EAST
時間:OPEN 12:30 / START 13:15 / CLOSE 20:00 ※変更可能性あり
主催・企画:CCCミュージックラボ株式会社
制作:株式会社シブヤテレビジョン
協力:Rolling Stone Japan
協賛:eggs
問い合わせ:TSUTAYA O-EAST 03-5458-4681
公式HP:http://tsutaya.jp/dig_8/
出演者:藍色アポロ / COWCITY CLUB BAND / the quiet room / 時速36km / バイリンジボーイ / マルシィ / bokula. / ヤングスキニー / reGretGirl / リュックと添い寝ごはん(※50音順)
【一般発売(10月16日10時~)】
イープラス専用URL:https://eplus.jp/tsutarockdig/
ぴあ専用URL:https://t.pia.jp Pコード:205-949
ローソンチケット専用URL:https://l-tike.com/order/?gLcode=70613 Lコード:70613
※ご購入の際は、専用URLで詳細をご確認ください。
※申込枚数制限:お1人様2枚まで
【本公演の新型コロナウイルス感染拡大防止対策について】
ご来場のお客様に以下のご理解・ご協力をお願いさせていただきます。
①本イベントは政府及び行政からのガイドラインを遵守し、定員を通常キャパシティの半分以下とさせていただきます。
②ご来場の際は、マスクの着用をお願いいたします。マスクをご着用いただけないお客様はイベントご参加をお断りさせていただきます。
③入場時に検温を実施いたします。37.5度以上、または37.5度未満でも平熱より高い場合、発熱の有無に関わらず体調不良の症状がみられる場合は入場をお断りします。
④手指消毒をした上でご入場お願いいたします。
⑤公演中の来場者同士の接触はお控えください。
⑥場内における大声での歓声・声援はお控えください。
⑦お客様同士十分な間隔を確保してください。
⑧身近な人に感染の疑いがある場合、入場の自粛をお願いいたします。
⑨ご来場のお客様には新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)インストールを推奨させていただいております。
上記の事をお守りいただけない、周囲の方に迷惑となる行為を働かれる場合は、ほかのお客様の安全確保の為、ご退場いただく場合がございます。
また、運営スタッフ一同以下を遵守いたします。
①マスク着用の義務付け
②小まめな手指消毒
③施設の清掃を徹底
④場内の換気に努める
⑤対面販売時、飛沫防止対策の為ビニールなどで間を遮断

<リリース情報>

「マルシィ one man live 2021 ”for You”」
2021年12月17日(金)福岡 BEAT STATION
時間:開演 19:00
料金:前売 2800円+ドリンク代
https://tix.to/marcy

マルシィ Twitter:https://twitter.com/marcy0910

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