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アリシア・キーズ×ケラーニ対談 フェイクな世界でリアルを追求する二人の哲学

Rolling Stone Japan / 2021年12月22日 17時30分

アリシア・キーズとケラーニ(Photo by Kanya Iwana for Rolling Stone)

最新アルバム『KEYS』を今月リリースしたアリシア・キーズと、3rdアルバム『Blue Water Road』の発表が待たれるケラーニ。2人の実力派R&Bシンガーによる夢の対談が、米ローリングストーン誌による「Musicians on Musician」特集で実現した。

ケラーニは、アリシア・キーズの曲を初めて耳にしたのが一体いつだったのか記憶にない。物心ついた時からアリシアはスターであり、既に伝説的な存在だった。だから彼女の頭の中には、アリシアのCDやミュージックビデオが焼き付いている。学校では女の子たちが、アリシアのヒット曲「If I Aint Got You」で歌の上手さを競い合っていた。リリースされた2003年当時、ケラーニは10歳にもなっていない。2021年8月、西ロサンゼルスにあるスタジオでインタビューに応じたアリシアは、ケラーニの曲を初めて聴いた時の印象を「少しシュール」と表現した。「確か彼女の1stアルバムだったはず」とアリシアが振り返ったのは、ケラーニが2017年にリリースしたアルバム『SweetSexySavage』だ。「デビュー作という以上に、何か感じるものがあった。彼女が持って生まれたエネルギーね」とアリシアは語った。

アリシアがメジャーでヒットした2001年は、ひとつの時代が終わろうとする時期であり、ケラーニの世代と比較されることも多い。90〜2000年代の純粋なR&Bファンは、教会で培われた訳でもないヴォーカルスタイルから恋愛に対する軽いノリの歌詞まで、ケラーニ世代の全てを否定する。ただし、このふたりの間には、お互いへのリスペクトが確実に存在する。クリエイティブ面で両者には、美的な破壊力と地味な説得力がある。たとえ自分たちにかけられた期待を裏切ることになっても、本音で生きようとする信念がある。アリシアもケラーニも今がひとつの最盛期にある事実が、新たにリリースされるそれぞれの作品に反映されている。2021年12月にリリースされたアリシアの8枚目のアルバム『KEYS』には、彼女が新たに開拓した明確なビジョンが見える。ケラーニのニューアルバム『Blue Water Road』は、自身曰く「これまで出してきた作品とは全く違う」という。だから世に出すことさえ恐ろしく感じている。一方でアリシアは、積み重ねてきたキャリアの中で、今が最も強い自信を抱いている時期だ。




アリシアとケラーニの会話は熱心な好奇心に満ちていて、音楽を超えた深い関係が見えてくる。世代は違っても、今年40歳を迎えたアリシアは、ケラーニにどこか親しみを感じている。「あなたは自分の信念だけを追い求めているようだわ」とアリシアは言う。「”アリシアのように歌う”(ケラーニによる2020年の楽曲「Can I」の歌詞)と曲にしたあなたに、私はずっと注目していた。でも初めて曲を聴いた時に感じたのは、あなたのエネルギーと個性だった」というのが、アリシアが受けたケラーニの第一印象だった。

フェイクな世界を生き抜くために

アリシア:あなたはクリエイティブな存在ね。でも音楽やエンターテインメントは正直に言って、フェイクの世界よ。だから、あなたのようなリアルな人間が、リアルとは程遠いイリュージョンの上に成り立つ世界を、どのように生き抜いているのか知りたいわ。

ケラーニ:必ずしも上手くやれているとは思わない。でも他人からは「自分のことを完璧に理解している」人間のように見えるらしい。私はただ、時と場所に応じて正直に向き合ってきたつもり。「あら、私は今何をしようとしているのかしら。トリップしているみたい。正に今、経験を積んでいる」という感じだと思う。

だから、音楽業界を生き抜くのとは全く違うと思う。私の周りにはいつでも「君の音楽はいいね、クールだ。君のやっていることは好きだ。でも君のことは一人の人間として見ているよ」と言って、サポートしてくれる仲間がほんの少しだけれども存在した。あなたもその一人ね。ラッキーだったわ。

アリシア:自分の同類を見つけることがポイントね。


アリシア・キーズとケラーニ。2021年8月31日、ロサンゼルスにて。
Photographed by Kanya Iwana for Rolling Stone. Produced by Rachael Lieberman. Fashion direction by Alex Badia. Set design by Dureen Troung. Keys: Styled by Jason Bolden. Tailored by Erin Castle. Hair styled by Kendall Dorsey for Factory Downtown. Makeup by Tasha Reiko Brown for the Wall Group. Manicure by Temeka Jackson for CMNsoon Entertainment. Jacket and shoes by Michael Kors Collection. Pants by Isabel Marant. Earrings by Cartier. Ring is Alicias own. Kehlani: Styled by Oliver Vaughn. Hair styled by Cesar Ramirez for Cesar Ramirez Styling. Makeup by Pircilla Pae for Hendrix Artists. Manicure by Brittany Boyce for Nails of LA. Outfit by Robert Wun.

ケラーニ:あなたに聞きたいことがあるの。あなたがデビューした頃と比べて、今の状況はどう思う? 以前と今とは、業界での生き方は違う? 私には想像もつかないから聞いてみたい。当時はTwitterもなければ、その他のSNSもなかったでしょう。

アリシア:当時はもちろん、ソーシャルメディアのツールもプラットフォームもなかった。デビュー当時は「うわー、全部をさらけ出さなければいけないの?」と驚いたわ。私は性格的に、超プライベートな人間だったから。全部さらけ出すのがニューヨーク流なのかもしれないけれど、とにかく私は秘密にしておきたい人なのよ。

ケラーニ:今とは全く違う。

アリシア:あら、言うわね。

ケラーニ:いえ、そういう意味ではなくて、私は羨ましいなと思う。今が少し冷たすぎる。「知りたいことは何でも教えてあげるわ」という時代だし(笑)。

アリシア:その通りね。「いいえ、あなたは私のことを知っているつもりでも、実は何も知らない」と言いたい(笑)。でも正直に言って、本質は変わっていないのだと思う。いつの時代にも、自分を利用しようとする人間が存在する。多くの人にとって、あなたは商売のネタにすぎない。アーティストとして、自分が作り出したかけがえのない魅力は、売り買いのできないものよ。それはつながりであったり、発信の頻度だったりする。

それらを自然な形で商売のネタにしようとするのは難しいけれども、商売のやり方は昔から変わらない。情報を共有する方法は変わったけれど、そこが昔と今の違いね。私は気に入っている。以前は、自分の生活や将来の鍵を預ける門番的な人間がたくさん必要だった。今では、自分自身がその鍵を管理できる。自分でつながりを作り、個人の考えを持ち、自らが発信できる。本当に素晴らしい自由な時代だと思う。

ところで、どんなところからインスピレーションを得ているの? あなたには、とても素晴らしいスピリチュアルな部分があると思う。積極的に追求し、実践しているように見えるけれど、超多忙な中で母親としての役割もこなしながら、どうやって身に付けて、どのように実践しているのかしら? どんな訓練をしているの?

ケラーニ:スピリチュアルの鍛錬に時間をかけて、かなり真剣に取り組んでいるわ。

アリシア:素晴らしい。




ケラーニ:私は成長する過程で、普通とは違ったスピリチュアル・ジャーニーを辿ってきた。クリスチャンとして育てられた私は、おばあちゃんに連れられて教会へ通っていた。けれどもおばあちゃんが亡くなると、「仏教は素晴らしい」と思うようになって、仏教にも足を踏み入れた。

自分でも勉強して仲間もでき、仏教寺院へ連れて行ってもらい、宗教儀式にも参加した。でも私は、血筋や祖先を一番大切にしている。そして、目の前の人々の役に立ちたいと思っている。それこそが、先人のやり方を伝えていくために私たちができる現実的なやり方だと思うから。相手が私に何を求め、何をして欲しいのかを理解するために、自分が相手の立場になって相手を思いやらなければいけないと思う。

アリシア:素晴らしい考え方ね。

ケラーニ:私たちはひとりひとりに、神秘的なスピリチュアルの能力があると思う。誰にも亡くなった家族や祖先がいるし、今大事にすべき人もいる。だから私たちは皆、自分を取り巻くスピリットとのつながりを維持する能力がある。とても単純なことよ。でも私はずっと、スピリチュアリティに支えられてきた。自分が思うよりもっと多くの存在を感じさせてくれるから。

私自身、何度も救われた。自制心を保ち、最大限のエネルギーを集中することができる。そして与えた分だけ自分にも返ってくる。

大好物の音楽、母親としての心構え

アリシア:どんな音楽を聴いているの? 懐かしさを感じて「これこそ私のルーツよ」というジャンルや、最近新たに注目している音楽はある?

ケラーニ:育ての母であるおばさんは、ネオソウルに夢中だった。家の中で流れているのはネオソウルとたまにR&Bといった感じだったから、私が知っている曲はネオソウルばかりで、まるでフィラデルフィア出身の子どものようだったわ(実際はカリフォルニア州オークランド出身)。その後は成長するにつれて、ネオソウルだけでなく他の音楽も聴くようになった。でも小さい頃は、ラップには馴染みがなかったから「好きなラッパーは?」と聞かれても、「えーと、難しい質問ね」と答えるしかなかった。小さい頃はあまり外で遊ばない子どもだったの。おばさんは過保護な人で、ほとんどの時間を家の中で過ごしていた。家の中が2人だけのリトルワールドみたいだったわ。私の母が、つまり育ててくれたおばさんが持っていたCDプレーヤーが、私のお気に入りだった。彼女のコレクションの中のアーティストが新作を出して、いい作品だったらアルバムを追加する、という感じだった。

アリシア:よくわかるわ。私の場合は、ジェネイ(・アイコ)、H.E.R.、ケラーニ、SZAが好き。懐かしのアーティストだったらニーナ(・シモン)ね。それからフリートウッド・マックみたいな超クラシックなレコードを聴くのも楽しい。サウジアラビアにもすごいアーティストがいるし、フランス出身の素晴らしいお気に入りアーティストもいる。いろいろなテイストやトーンの音楽を聴くのが好き。

ケラーニ:リラックスできる「大好物」はある? 音楽的な意味でね。ぜひ聞いてみたかった。私はいろいろ聴くけれど、結局はいつもと同じ感じで朝をスタートする。自分のスウィートスポットみたい。

アリシア:私の場合はシャーデーね。彼女の音楽を流すと「いい感じ」になれる。

ケラーニ:私はスティーヴィー(・ワンダー)。「さあリラックスしよう」という時に聴くの。

アリシア:スティーヴィーが大好物なんて素晴らしい。あなたは母親になったのよね、いまいましいコロナ禍の真っ只中に。

ケラーニ:彼女は1歳の誕生日を、正にパンデミックの最中に迎えた。ロックダウンが正式アナウンスされてから1週間か2週間目だったわ。バンデミック下のバースデイってことで、私と彼女の父親と、子どもの親友である私の妹だけで祝った。しかも全員がしっかりロックダウンを守って、安全であることをよく確認してから呼んだ。皆がマスクを着けて、距離を保った。当時はコロナについて、ほとんど何もわかっていなかったから。アルバム(『It Was Good Until It Wasnt』)は自宅からリリースして、一連のミュージックビデオも自宅で撮影した。貴重な経験だった。

アリシア:本当に自宅で?

ケラーニ:そう、文字通り自宅で作業したわ。

アリシア:ビジュアルも新鮮だったでしょうね。

ケラーニ:自分と撮影者の2人だけで作業した。カメラ1台と編集ソフトを持ち込んで、YouTubeへアップした。おかげでビデオ編集のやり方を覚えたわ。セントラルバレーのエアコンもない暑いガレージで、赤ちゃんを膝の上に乗せて作業したのよ。

アリシア:すごいわね。


Photo by Kanya Iwana for Rolling Stone

ケラーニ:パンデミックのせいで私が自宅で仕事をしていなければ、子どもとこんなに密な時間を過ごせなかったと思う。今は、ステージやスタジオでの仕事が戻りつつあり、家を空ける時間も増えてきている。私にとっては挑戦よ。クリエイティブ的には、全てを違うものとして考えている。ただ闇雲に走り出すことはできない。常によく考えて進むべきよ。毎日のひとつひとつの行動には、ほんの些細なものかもしれないけれど、考えるべき事がある。今こうしている時も、自分のアレルギーについて気を付けている。「子どものためにも、自分にアレルギー反応が出るようなものを食べてはいけない」という感じ。こんな風に、全てがこれまでとは違うのね。

アリシア:間違いないわ。私も同じような経験がある。私の場合は、自分の中にパワーを感じた瞬間があった。以前の私は、自分から他人に「ノー」と言えなかった。自分に自信がなかったのね。でも子どもができてからは、自分にパワーを感じられるようになった。もっと慎重に、というあなたの考え方はよく理解できるわ。かつての私は、とことんスタジオで全身全霊を集中させていた。納得するまで徹底的に突き詰めようとしていたのよ。結局何も見つからず、朝の7時に家へ帰るような生活だった。今では「何も浮かばないから帰りましょう」と言えるようになったわ。

ケラーニ:帰って寝なさい、ということね。

アリシア:帰ろう!

ケラーニ:あなたの達した境地が羨ましい。「だから何?」って言えるのがベストね。

アリシア:今日は何も出てこないから何をやってもダメ、ということ。

ケラーニ:そんな時は帰って寝た方がいいわよね。

アリシア:余裕ができて、全てが変わった。自分でも意識していなかったけれど、余裕ができたおかげで……。

ケラーニ:インスピレーションが生まれた。

アリシア:その通り。あなたもその境地に……。

ケラーニ:何もないところに作品は生まれない。

アリシア:そうよね。




ケラーニ:私も同じ。毎日スタジオに籠ろうと思ったら、1日に12時間~14時間も四方を壁に囲まれて、それから家に帰って、四方を壁に囲まれた部屋でベッドに入る、という繰り返しになる。私は四つの壁の歌を書こうとしているのか? それともベッドの曲? スタジオの照明の歌? 何かを取り入れるために何を経験しているのか? 少なくとも家にいて日中ゆっくりしているのであれば、そこは夜の暗い部屋とは違う。夜は家に帰る時間。でも帰る必要がない。

母性が私の音楽作りに影響したと思う。同じ「愛」でも、以前とは違った感情で書くようになった。苦悩やイライラ、感謝や恩の欠如など、さまざまな感情で愛を描いている。親になって得た全てのもののおかげで、愛に対する見方が変わった。私はラヴソングを書くけれども、今まで以上に愛をテーマにしたり、愛に抵抗したりもしない。

アリシア:ありのまま、ということね。

ケラーニ:愛についての曲は書くわ。普遍的なテーマで、この世から消えることはないし、飽きることもない。この地球が消えてなくなる日まで、誰もが愛を感じ続ける。私は子どものおかげで、忍耐や強い心を持つことができた。

アリシア:私もそう思う!

ケラーニ:人間関係を学びながら、今はとても忍耐強く、精神的にも強くなれた。「私を選んで。あなたがいないと死んでしまいそう」なんて歌は書かない。子どもができる前に逆戻りよ。一般的に、親になると感性が変わると思う。そして感情がダイレクトに作品につながる。

アリシア:全くそう思う。あなたの精神力が素敵。それこそ大切よ。

ケラーニ:そう? 私は根性なしよ(笑)。

アリシア:全然そんなことないわよ。

ケラーニ:たまたまよ。私たちは、上手くできたのね。解放されたのよ。

作り手としての不安と自信

アリシア:(新しい作品をリリースする前は)どんな感じ?

ケラーニ:怖い。わからないけど。作っている最中は、周りに誰もいないのではないかと思うくらい、孤独に感じる。でも実際は一緒に作っている仲間がいる。作っている人間の感じ方と、他の人々の受け止め方は必ずしも同じではない、ということ。つまり、中には共感してくれる人もいるかもしれないけれど、私とプロデューサーと演奏者など作り手側が気に入った曲でも、他の人に気に入ってもらえるとは限らない。「私にとってどれほど重要な作品か、あるいはどれほどの自信作か、本当に伝わるだろうか? 最初にリリースした曲からどれほど変わったかが、理解されるだろうか?」といった恐怖感がある。私にとっては、過去の作品とかなり印象の異なる音楽を作ることが重要なのよ。音的に過去の作品とは同じジャンルにしたくない。「ケラーニが全く新しい音楽に取り組んでいる」と感じてほしいから、実際はどうなるかと怖さを感じる。自分と同じ感覚を持ってくれる人たちと一緒に、クリエイティブな方向転換をしているつもりなの。

アリシア:そうね。

ケラーニ:ナーバスになりすぎかもしれないけれど、不安になる自分を抑えなければならなかったのよ。高いところから広く全体を見渡して、「これから5枚のアルバムを出そう。もっと時間をかけて経験を積もう。恐れることなく湯水のように作品を出して行こう。他人の評価は気にせずに進もう」と考える。いつでも作品を作った時の初心に帰りたいの。

アリシア:ナーバスになる原因は、他人からの評価だと思う? 正直に言って、そうでしょ? 私たちは皆、自分が思いもよらぬ形で評価されるのを恐れている……。

ケラーニ:評価ではなく、受け止め方だと考えているわ。面と向かって、あなたが私の好みについて話しても、それが実際の私かしら?

アリシア:その通りね。

ケラーニ:あなたは私を受け止め、私を理解してくれている。人々に自分を受け入れてもらえないと感じて、辛い時もある。私の作った音楽やクリエイティビティやインタビューなど、表面的に見えるものをどのように感じるかを、認識することはできる。でも、全体的に理解されたり受け入れられるには、心の中まで見せなければならない。だから作品に込めた気持ちが届いていないと感じたら、ナーバスになる。曲を聴かせても、作り手が意図したように受け止めてもらえない時がある。「ちゃんと歌詞を聴いてくれた?」と言いたい。

アリシア:つまり「私の言葉が届いている?」ということね。

ケラーニ:「言いたいことを理解してくれた?」ということ。私はそういうプロセスを辿っている。曲を気に入ってくれようが嫌われようが構わないタイプなので、評価も気にしない。作品を好きになってもらえれば、それは嬉しい。私は自分の作品を愛している。でも、ちゃんと伝わっているかどうかが気になるわ。


Photographed by Kanya Iwana for Rolling Stone. Produced by Rachael Lieberman. Fashion direction by Alex Badia. Set design by Dureen Troung. Keys: Styled by Jason Bolden. Tailored by Erin Castle. Hair styled by Kendall Dorsey for Factory Downtown. Makeup by Tasha Reiko Brown for the Wall Group. Manicure by Temeka Jackson for CMNsoon Entertainment. Top, jacket, and choker by Chanel. Earrings by Cartier. Kehlani: Styled by Oliver Vaughn. Hair styled by Cesar Ramirez for Cesar Ramirez Styling. Makeup by Pircilla Pae for Hendrix Artists. Manicure by Brittany Boyce for Nails of LA. Jacket and shirt by Valentino.

アリシア:あなたの理解力は素晴らしい。誰もが個人的に関わってくるから、人々のエネルギーを集めることは簡単よ。彼らは、あなたのくだらない話からでも何かを得たり失ったりしている。だから彼らのエネルギーに頼りすぎると、実際は自分の考えでなくてもまるで自分のもののように感じ始めて、従ってしまうのよ。

私は長年の経験から、自分の本当の思いがどこにあるのかを慎重に理解する方法を学んだわ。他人の感情をそのままなぞっているだけのことも多い。とても危ういわ。特にこの業界では、自分が仲間内に作品を披露して感想を聞く前に、さまざまな意見が飛び交うから。

ケラーニ:「これぞ最高傑作」と言われて、「へぇ、そう思うの? おかしいんじゃない?」という感じね。

アリシア:あるいは「好きな作品だが、しかし……」と言われて、彼らの本心が見える感じ。あなたの考え方はとても好きだわ。将来を感じるし、共感する。正に私が今置かれている状況だと思う。人々に自分を認めてもらおうという考えは捨てた。そうすると、とても気が楽になったわ。

ケラーニ:私にはまだ数年かかるわね(笑)。

アリシア:もう目の前よ。

ケラーニ:1年前よりは、ずっと近づいていると思う。

アリシア:そうよ。正直言って、「アリシア、自分では強固な自意識などないと言うが、君は十分に強い」と言われることが多い。でも私自身は全く自覚がない。でも強い人間にはありがちなことだと思う。本当に強い人こそ、頻繁に自覚する必要がある。

ケラーニ:強い人は、多くの人の役に立つからよ。

アリシア:その通りね。あなたは間違いなくそのレベルに達しているわ。すごい。超素晴らしい。


From Rolling Stone US.



アリシア・キーズ
『KEYS』  
配信中
視聴・購入:https://AliciaKeys.lnk.to/KEYS_ALBUMRS

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