パンクのカリスマの墓にカモの群れが集まる理由 米
Rolling Stone Japan / 2021年12月31日 7時45分
米ロサンゼルスでミュージシャン兼アーティストとして活動するコヨーテ・シヴァーズとプレザント・ゲーマンは、ラモーンズのディー・ディー・ラモーンの墓地に訪れるカモたちを記録する「Ramones Ducks」なるアカウントを立ち上げた。
【写真】次から次へとやって来る鴨・鴨・鴨
シヴァーズはパンデミックが始まって以来ずっとパートナーのゲーマンとカモたちに餌付けをしている。そしてこの夏Instagramのアカウントを立ち上げた。「何もかもが閉鎖され、ビーチや公園までも立ち入り禁止になったので、僕らは墓地に行ってネガティブな雰囲気から逃れていました。新鮮な空気や自然の美しさを感じたり、カモやガチョウ、野良猫、リス、鳩、白鳥など、墓地に住む都会の野生動物たちの世話をしていたんです」と、彼はローリングストーン誌に語った。
「楽しかった――ピュアな気持ちになれたし、すごく楽しかったわ」とゲーマンも付け加えた。「通常営業に戻ったところで、私たちのやっていることが注目され始めたの」
これら野生動物の中には5羽のアメリカガモの姿もあった。もともと2人の友人が飼っていたカモだったが、大家によって無理やり住居から追い出されてしまった。とてもよく飼いならされていたので、シヴァーズとゲーマンは毎日ディー・ディーの墓参りをするよう調教した。「僕らはラモーンズ・ダックと名付けました。どれも真っ黒で、いつも群れをなしてひときわ目立っていたからです。鴨たちは毎日ディー・ディーのところに駆けて行きました」。名前は、ジョニー、ジョーイ、ディー・ディー、トミー、シーナだ。
ディー・ディーことダグラス・コルヴィンは2002年に薬物の過剰摂取により49歳で他界。ジョーイはその前年に、ジョニーは2004年に、トミーは2014年にそれぞれこの世を去った。WEBサイトFind a Graveによれば、ディー・ディーの遺体はLAのハリウッド・フォーエヴァー墓地のGarden of Legendsという区画に眠っている。
シヴァーズいわく、カモたちは夕刻を告げる鐘の音に合わせて毎日餌をもらっている。鐘の音は「ブリッツクリーグ・バップ」をアレンジした「ダックスクリーグ・バップ」という曲で、「ヘイホー、レッツゴー」の部分にはカモの鳴き声がフィーチャリングされている。
「当然のごとく、夏の時期に流れるアイスクリーム売りのトラックの音楽のような効果を発揮しました」とシヴァーズは言う。「あれを聴いた子供たちが駆けつけるみたいにね」 。カモ満載のInstagramをご覧いただければわかるように、やがて動物たちの群れは膨れ上がり、孔雀、リス、猫、ペリカン、ガチョウも加わった。もちろん当の鴨たちも。「春になるころには、母ガモが生まれたばかりの子ガモを連れて『この歌が聞こえたら、みんなで丘を登ってここに来るのよ』と教えていることに気が付きました。鴨にとっては、代々伝わる伝統になっていたんです。群れはどんどん大きくなり、同時に見物人の数も徐々に増えていきました」とシヴァーズ。
墓の環境保全にも力を入れる
「都会の野生動物を保護するチャリティでもあり、パフォーマンスアートのインスタレーションでもあり、キングことディー・ディー・ラモーンへの賛辞でもあります」と彼は続けた。「みんなラモーンズ・ダックが大好きです。誰もが笑顔になる。老若男女から愛されています」。 2人はInstagramページで餌代の寄付も募っている。
「誰もが楽しめるし、子供たちも動物を愛し、敬い、大事に世話することを学べるでしょ」とゲーマンも言う。「それに、ラモーンズこそ地球上で最高のバンドだと教えることで、子供たちの音楽のセンスも養えるわ!」
訪問者のせいでラモーンの墓が荒らされてしまうのでは、と心配するかもしれないが、シヴァーズは友人たちと墓の周りをきれいに保ち、保護用に人工芝まで敷いているそうだ。「ロックスターに対するオマージュとしては最高にクールなやり方だと思います」と彼は言う。
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