ロードとデイヴィッド・バーンが語る、表現者としての葛藤とソングライティングの秘密
Rolling Stone Japan / 2022年2月8日 17時45分
米ローリングストーン誌の人気企画「Musicians on Musicians」で、ロード(Lorde)とデイヴィッド・バーン(David Byrne)の対談が実現。世代を超えて尊敬し合う2人が語る、あがり症の克服、インスピレーションの大切さ、そしてソングライティングの秘密。
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ロードとデイヴィッド・バーンが意気投合するのに、時間はかからなかった。風の強い日曜の午後、24歳のポップスターと69歳の大御所は、ブルックリンのグリーンポイントにある写真スタジオの屋上で撮影に臨んでいた。スタイリッシュだが控えめな全身黒のコーディネートという点は両者に共通しており、バーンはエルメスのタートルネックを、ロードはセミフォーマルなオーバーサイズ気味のサンローランのスーツを着用している。2人とも靴は履いていない。並んで立った2人は最初こそ真剣な表情を浮かべていたが、そばにあったブームボックスからレゲエが流れてくると、バーンはゆっくりと体を動かし始めた。やがて2人はポーズをとったり笑ったりするようになり、徐々にリラックスしていくのが見てとれた。
「夢が叶った気分!」。インタビューが行われる階下に向かいながら、ロードはそう言った。ニュージーランドで過ごした幼少期の頃からバーンの音楽が大好きだったという彼女が手にしているスマートフォンの画面には、彼に聞きたいことがびっしりと記されている。無名だった彼女を一躍スターの座に押し上げた2013年作「Royals」における並外れたオリジナリティは、南極大陸を訪れた時に感じた圧倒的な自然の力に感化されて生まれた4年ぶりのアルバム『Solar Power』でも健在であり、彼女は自身の感性の形成に大きく影響したヒーローとの対談を心待ちにしていた。
Photograph by Shaniqwa Jarvis for Rolling Stone. Fashion director and styling on David Byrne: Alex Badia. Market editor: Luis Campuzano. Sittings editor: Thomas Waller. Set design by Gozde Eker. Lorde: Styled by Karla Welch for the Wall Group. Hair styled by Cameron Rains for Forward Artists. Makeup by Amber Dreadon for Cloutier Remix. Jacket and pants by Saint Laurent. Earrings by Mejuri. Byrne: Styled by Stephanie Tricola for Honey Artists. Grooming by Todd Harris. Suit by Hermes. Sweater by Boglioli. Tailoring by Marius Ahiale for Lars Nord Studio. Sittings Editor: Thomas Waller
バーンも最近、自身の過去を度々振り返っている。トーキング・ヘッズのアルバムを含む自身の全作品をベースにしたミュージカル『アメリカン・ユートピア』のブロードウェイ公演は、パンデミックの影響で長く中断されてしまっていたが(その間にスパイク・リーと映画を制作している)、昨秋にようやく再開した。彼もまた、ロードと話すのを楽しみにしていたという。マンハッタンの自宅から取材現場まで、クールなブルーグレーのeバイク(と同系色のヘルメット)でやって来た彼は、しわくちゃになったeメールのプリントアウトと何かを書き記したリーガルパッドを手にしたまま、フレンドリーな様子で各現場スタッフに自己紹介をしていた。
「あなたに会えるのをすごく楽しみにしていました」。席につくやいなや、彼女はそう言った。「聞きたいことが多すぎて、どこから始めたらいいのかわからないくらい」。バーンは穏やかな笑顔を浮かべてこう返した。「そうなんだね、どうもありがとう」。こうして2人の対談は始まった。
表現者としてのヴィジョン
ロード:あなたは内向的な方ですか? 今日みたいな1日の後は休みが必要か、それともむしろエネルギーを充填したと感じますか?
バーン:今の私は以前ほど内向的ではないよ。
ロード:社交的にもなれると?
バーン:そうだね。さっき見たかもしれないけど、私は誰にでも挨拶するからね。友達からは「誰彼構わず声をかけるのはやめなよ。相手は君のことを知らないんだからさ」なんて言われるけどね。
ロード:挨拶するのは素晴らしいことだと思います。
バーン:私は人と会話をするのが好きで、スーパーのレジ係なんかにもよく声をかけるんだ。何か面白いことを言って相手を笑わせることができたら、今日はいいことをしたって思える。とはいえ、内向的な部分は今でも残っているよ。私は一人でいるのが苦じゃないし、自分自身と対話することも時々ある。どうってことのない、ごく平凡な事柄についてね。
ロード:声に出して話すのですか?
バーン:時々ね。曲作りであれ他の何かであれ、私は1人で作業するのが好きなんだ。パンデミック以前のことだけど、時々1人でレストランに行って、カウンター席で本を読んだりするのを楽しんでいたよ。
ロード:私もです。店員さんも、そういう客には好感を持つと思うんです。1人で入ってくるお客さんって、あまり面倒を起こさないだろうから。
バーン:そうかもしれないね。
ロード&デイヴィッド・バーン 2021年8月8日、ブルックリンにて撮影
Photograph by Shaniqwa Jarvis for Rolling Stone. Fashion director and styling on David Byrne: Alex Badia. Market editor: Luis Campuzano. Sittings editor: Thomas Waller. Set design by Gozde Eker. Lorde: Styled by Karla Welch for the Wall Group. Hair styled by Cameron Rains for Forward Artists. Makeup by Amber Dreadon for Cloutier Remix. Jacket and pants by Saint Laurent. Earrings by Mejuri. Byrne: Styled by Stephanie Tricola for Honey Artists. Grooming by Todd Harris. Suit by Hermes. Sweater by Brioni. Tailoring by Marius Ahiale for Lars Nord Studio. Sittings Editor: Thomas Waller
ロード:個人的に、あなたに聞いてみたかったことがあるんです。あなたの音楽を、私は母から教えてもらいました。その時聞いたり見たりしながら何かにケチをつけていた私に、母がこう言ったんです。「本物の音楽っていうものを教えてあげるわ」。その時に見せてもらったのが「Take Me to the River」のライブ映像だったんですが、それまでに感じたことのない衝撃を受けました。その映像を何度も何度も繰り返し観るうちに、あなたがほとんど瞬きをしないことに気づいて。マニアックな質問で恐縮なんですが、あれはショーマンシップだったのでしょうか?
バーン:その通りだよ。人間じゃないから瞬きはしないんだ。今思えば、震え上がるほど緊張していたんだと思う。私の動きは、まるで痙攣を起こしているかのように見えたかもしれないね。でもそれでいいんだよ。それがありのままの自分なんだから、何も恥じることはないんだ。
ロード:私はすごく感銘を受けました。あれがショーマンシップなんだとしたら、まさにその最高峰だと思います。
バーン:君の音楽は随分前から聴いているよ。驚かされたことの1つは、すごくミニマルだという点だった。ヴォーカルやハーモニーはとてもリッチなのに、ビートとキーボードっていう最低限の楽器だけで構成されてた。すごく驚いたし、勉強になったよ。
ロード:そう言ってもらえて嬉しいです。プロデューサーとして成長するにつれて、より多くの音を重ねるようになってきていて。
バーン:当初は誰かから口出しされなかったかい? 「この音が足りない、あれも足すべきだ」みたいな感じで。
ロード:まさにそうなんですよ。何気なしに「Royals」をSoundCloudで公開した直後に、アメリカのレコード会社から接触があったんですが、「正式な音源を作る時にはもう少し音を足さないと」みたいなことを言われて。「これが正式な音源です!」って言い返してやりました。
バーン:こうあるべきだっていうヴィジョンを、最初から持っていたんだね。
ロード:そうですね。アイラ・グラスは若さについて「センスはあるがスキルがない」と語っていましたけど、私はあの言葉がすごく好きで。何かを作ってみて、それが正しくないってことは分かっているんだけど、自分のセンスを信じることにしたら、それが結果に結びついたっていう。私は楽器もほとんど弾けないし、まともなミュージシャンとは言い難いんですが、昔から自分のセンスには自信を持っていました。
明快さと謎めいた部分のバランス
バーン:君に聞きたいことがあるんだ。私は具体的なトピックを曲にできる人のことが羨ましいんだけど、新しいアルバムに収録されてる「California」で、君は Laurel Canyon Country Storeに言及しているよね。私は80年代半ばにあの辺に住んでいたから、あの店には馴染みがあるんだ。よく食材やピザを買いに行ったよ。
ロード:ピザが美味しいんですよね。
バーン:そうなんだ。あの曲を聴くとあの店のイメージがはっきりと浮かんでくるんだけど、それってとても難しいことだと思う。私は一般的な物事を曲にすることが多いから。
ロード:確かに、あなたの作品にはそういう傾向があると思います。私が具体的なトピックを曲にするケースが多いのは、作品を自分専用の地図のようなものにしたいって思っているからなんです。自分しか知らない意味のある何かを曲に含ませるようにしていて、スクラップブックみたいなものというか。
バーン:あの曲では、あの街を離れることについて歌っているのかな?
ロード:そうです。アメリカに移住して最初に住んだ街だったんですが、自分には合わないと思ったんです。自分を見失ってしまいそうになってしまって。
バーン:私も同じように感じたことを覚えているよ。ロサンゼルスでは充実した日々を過ごせたんだけどね。朝目覚めて外に出て、太陽の光をたっぷり浴びながらコーヒーを飲んでいると、これも悪くないなって思ったよ。
ロード:告白しないといけないんですが、私はまだ『アメリカン・ユートピア』を観ていなくて。というのは、どうしてもまず生で観たいからなんですが。あの作品ではストーリーに沿って、いろんなレコードからの曲が使われているそうですね。それって抵抗を覚えたりしませんでしたか?
バーン:気にしないよ。客が求めているものを披露することの必要性を、私は身を以て理解したからね。
ロード:客が期待する曲を演奏しないこともあったのですか?
バーン:一度だけあるよ(1989年に行われたツアーのこと)。大所帯のラテンバンドと一緒に演奏していたんだけど、プレイしたかった古い曲の多くが彼らのスタイルと合わなかったから、セットリストの8割がオーディエンスの知らない新しい曲で構成されていた。私自身はこの業界のそういうオープンじゃない部分を、常々疑問に感じているんだ。映画だと同じシーンを何度も撮影することがある。「1つ前のテイクがすごくよかったから、あれをもう1度やってくれ」みたいなね。でも音楽はそういうものじゃないんだ。
ロード:分かります。すごく面白い視点ですね。
バーン:一方で、音楽にそういう面があることも事実なんだ。繰り返し再生できて、その度に人々を踊らせることができるから。
ロード:あなたの作品の明快な部分と謎めいた部分のバランスについて、話を聞かせてください。10代の頃、私の仲の良かった友達の多くはアートスクールに進んだんですが、みんな自分が熱中しているものを勧めてくるんです。それを理解しようと努めるんですが、時々脳が処理できなくて混乱してしまうことがあって。後になって、それが自分を含めて誰のせいでもないって分かったんですが、私は何かを理解するために努力しすぎると、脳がパンクしそうになってしまうんです。でもあなたの作品には、私を夢中にさせる謎めいた部分だけでなく、明快さも同時に備えていると思うんです。そのどちらか一方に傾倒することもあるのでしょうか?
バーン:私の歌詞や表現は、基本的に抽象的なものが多いと思う。疑問だけで構成される曲が好きだけど、私の作品にそういうものは多くないんだ。
ロード:曲が疑問を投げかけるのっていいですよね。
バーン:つい先日、こういう文章を目にしたんだ。「これは本当の自分なのか? それとも私は演じているのか? もしそうだとしたら、あなたもまた演じているのだろうか? もしあなたが私を演じ、私があなたを演じたらどうなるのだろう?」。疑問の連鎖による堂々巡りだよ。
ロード:すごくクールですね。
曲作りの秘密、あがり症の克服
ロード:私はあなたがポップなメロディを生み出す天才だと思っていて。あなたは昔からそういうものに惹かれていましたか? それともソングライターとしての才能が、自然にそういうメロディを生み出すのでしょうか?
バーン:昔から惹かれていたね。親しみやすいポップなメロディを書くのを恐れたことはないよ。最初からできたわけじゃないと思うけどね。
ロード:できていたと思いますよ。
バーン:嬉しいね、ありがとう。初期の曲を聴くと、何かを伝えようと必死になっているように感じるんだ。いいことでもあるけどね。好きなアーティストの曲が弾きたくて、いろんな楽譜を買ったっていう人は多いと思う。曲自体はさほど好きじゃなかったけど、その構造が知りたくて譜面を買ったこともあった。そういう曲をギターで弾きながら歌ったりしていたよ、1人でね。「なるほど、このコードからあのコードへの流れは叙情的な響きを生むんだな。覚えておかなきゃ」。そんな風に学んでいたんだ。
ロード:そういう一面もあるんですね。初対面の人に挨拶するような気さくさもそうですが。
バーン:そうだね。美しい曲を書くことに抵抗を覚える必要なんてない、私はそのことを学んだんだ。深刻なテーマや過激な表現を、胸にしみる美しいメロディと組み合わせても構わないんだよ。そういうものは聴き手を曲の世界に引き込んで、その人の考え方なんかにも影響を与えるかもしれないんだ。
Photograph by Shaniqwa Jarvis for Rolling Stone. Lorde: Suit and shirt by Gucci. Byrne: Suit by Rowing Blazers. Shirt by Brioni.
ロード:美しいメロディを書くことに抵抗を覚えていた時もあったということですか?
バーン:そうだね、表現は尖っていなくてはならないと感じていた時期もあった。快いものが浅はかだと見なされることを恐れていたのかもしれない。シリアスな内容がそぐわない、グリーティングカードのようにね。でも他のソングライターが書いた、深く重要なメッセージが込められた素晴らしい曲を聴くと、「そうか、これはありなんだ」って思えるんだ。
ロード:あなたの作品の一番の魅力は、やっぱりその美しさだと思います。
バーン:ありがとう。「The Man With the Axe」という君の曲に、「何百着ものガウン」っていう言葉が出てくるよね。あれは何を意味しているんだろう?
ロード:私にはきょうだいが3人いるんですが、私はいつも姉のお下がりを着ていたんです。私が買ってもらった服は少なくて、お小遣いもあまりもらっていませんでした。だから16歳になってクレジットカードを使えるようになった時は、「遂に!」って感じでした。あの曲では、あのフレーズの後「フェスに出るたびに 私の喉はパニックで塞がれてしまう」って歌っているんです。私はすごくあがり症なので。
バーン:それをどう克服しているの?
ロード:克服できていないんです。解決しないといけない、私にとって深刻な課題なんです。過去の自分が未来の自分に伝えようとしていることを紙に書いて、ステージ上のどこかに貼っておくっていうのも試しました。でも、まだ克服できていないんです。
バーン:私も若かった頃、舞台に立つことを楽しんでいたとは決して言えない。ステージ上ではスピーチをしたり、挑発的なことをしたりしていたけど、ショーが終わった瞬間に普段の自分に戻っていたよ。
ロード:今はどうですか?
バーン:今でも少しは緊張するけど、以前ほどじゃないよ。
ロード:「あのドアから通りに出て、そのまま逃げてしまおう」なんて思ったことはないですか? 私は時々そう思ってしまうんです。「近所を車で4時間走っている間に、ショーが終わるはず」なんていう風に。
バーン:いや、そんな風に考えたのはもうずっと昔だね。
ロード:私のあがり症がパンデミックによって悪化したのか改善したのか、まだ確かめることができていないんです。新しいアルバムはこれまでよりも穏やかだと思うので、ステージ上でもリラックスできるかもしれないと期待しているんですが。音楽性がいい方向に影響してくれたらなって。ステージに立つ前に必ずすることや、一瞬で本番モードに切り替える方法なんかはありますか?
バーン:そういうのは特にないね。私は常に、何かしらの作業をするよう意識している。ジンジャーティーをいれてみたりね。スライスした生姜を水筒に入れて、レモンか何かと一緒に熱湯を注ぐ。そうこうしているうちに、15〜20分くらい経ってしまうんだ。その間は、自分がこれからステージに立つんだと意識しなくて済むんだよ。
ロード:いいですね。ツアーに出る時、私はよくパズルをしています。ピースをはめようとしている時に開演時間になることが多いんですが、もしかしたら緊張を和らげることにはなっていないのかも。気持ちの切り替えが難しくて。最初の曲をプレイしている間、まだパズルのことを考えていたりするんですよね。
バーン:パンデミックの間、私はセラピー代わりに絵を描き始めたよ。よく料理もしていた。
ロード:それについても聞いてみたかったんです。あなたは食べることや料理を作ることに熱心な方ですか?
バーン:料理は好きだね。過小評価されているけど、あれはクリエイティブなアートフォームだよ。
ロード:同感です。
バーン:何かのレシピを暗記したら、それ以降は自分なりにアレンジすることができる。酸味のある材料を似た何かに置き換えるだけでも、味が少し変わるからね。それって音楽と似ていると思う。何かが足りないんだけど、それが何なのか特定できない。それで友達に食べてもらって、「どう思う?」なんて聞いてみるんだ。パンデミックの間はそうもいかなかったけどね。冷凍庫がいつも残り物でいっぱいになってたよ。
ロード:私もよく料理をするんです。レシピは見ないで、直感に頼るタイプなんですが。オリジナルの調味料を作ってみたり。
バーン:調味料っていうと、チャツネか何かかい?
ロード:そうです、チャツネとかジャムとか。甘くないやつです。
バーン:友達には喜ばれるだろうね。
ソーシャルメディアは使わない
ロード:ありきたりかもしれませんが、質問させてください。これまでの人生で学んだことで、他人と共有できる教訓みたいなものってありますか? 賢者の知恵というか。
バーン:かなり難しい質問だね。
ロード:答えが存在しないのかもしれませんが。
バーン:自分が得た教訓を、他人と共有すべきなのかもしれないと思う時はあるよ。「これだけは覚えておくといい」みたいなね。でも大抵、自分は何様のつもりなんだと思ってしまって、結局引っ込んでしまうんだ。自分が他人よりも知恵を持っているっていう考えが傲慢に思えるんだよ。他人から見たり聞いたりするよりも、自分自身で経験したほうがいいのは確かだしね。
Photograph by Shaniqwa Jarvis for Rolling Stone
ロード:もう1つ、聞いてみたいことがあるんです。あなたは文化の枠を超えて、あらゆるソーシャルなものと深く結びついているように思えます。あなたはソーシャルメディアが好きか、あるいはその恩恵を受けていると感じていますか?
バーン:私はソーシャルメディアを使わないんだ。小さなマネジメントチームに「写真だけ投稿しておけば充分だ」みたいな指示を出してはいるけど、プライベートでは使っていないよ。
ロード:私もです。
バーン:ソーシャルメディアが一般的になり始めた時、こういうものに割く時間があるなら他のことをすべきだと思った。ソーシャルメディアを活用するメリットよりも、自分のワークフローを維持することの方が私には重要だったからね。君はどう? 主に友達との交流とかから情報を得ているのかな?
ロード:新しい情報は、主に新聞かスマートフォンで得ています。多分Twitterとかよりもよく使ってるかも。知らないことも多いですが、それは割り切らないといけないと思っていて。というのも、私は10代の頃や20代前半にありとあらゆるサブジャンルやマニアックなものを知り尽くそうとしていたんですが、引っ込みがつかなくなって大変だったので。
バーン:何かの抗議活動だとか、世の中で起きていることの多くは友人に教えてもらうんだけど、そんな情報をどこから得るんだって聞くと、みんなソーシャルメディアだって答える。それを使わない分だけ、自分が情報に疎いというのは確かだね。
ロード:分かります、私も似たような経験をしたことがあるので。難しいですよね。
バーン:朝起きて、グレープフルーツとコーヒーで朝食を済ませた後、私は少なくとも2つの新聞のオンライン版に目を通すようにしているんだ。その間だけは、貪るように情報を漁っているよ。
ロード:私もグレープフルーツは大好きです。先の尖った専用のスプーンを持っていますか?
バーン:かなりパーソナルな内容になってきたね。私は普通に、手で皮を剥いてから半分に割いているよ。
ロード:えっ、信じられない。私はグレープフルーツの皮を剥いたことがないので。
バーン:そんなに難しいことじゃないよ。
ロード:多分、ほとんどの人にとっては初耳ですよ。
From Rolling Stone US.
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