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マカロニえんぴつ・はっとりが振り返る10年間、王道と違和感のある音楽を作る理由

Rolling Stone Japan / 2022年3月14日 18時45分

マカロニえんぴつ

2018年にスタートし、これまで多くの出演者や音楽リスナーに愛されてきた「ツタロックフェス」。2020年は残念ながらコロナの影響で中止となったが、今年3月20日に満を辞して「ツタロックフェス2022」として幕張メッセ国際展示場で開催が決定した。

今回の出演アーティストの中で、2020 も出演予定だったマカロニえんぴつは、今最も注目を集めているバンドと言えるだろう。年末の『第63回 輝く!日本レコード大賞』で最優秀新人賞に選ばれ、去年11月に配信した「なんでもないよ、」のMVはYouTubeで1970万回再生を突破(3月現在)。1月にはメジャー1stフルアルバム『ハッピーエンドへの期待は』をリリースし、現在はマカロニえんぴつ初の単独日本武道館公演2DAYSを含む「マカロックツアーvol.13 ~あっという間の10周年☆変わらずあなたと鳴らし廻り!篇~」を敢行中。とにかくトピックが尽きない。そこで今回は、はっとりに現在のバンドの状況や、ツアーへの想い、3月20日に出演する「ツタロックフェス2022」に対する意気込みを聞いた。

関連記事:「ツタロックフェス2022」タイムテーブル



―アートで例えるなら、マカロニえんぴつは「色彩の魔術師」だと思うんです。はっとりさんが描いた絵をメンバーが「髪の毛を青にしよう」「目は緑にしよう」と定石ではない色を塗る。さまざまな色を足すんだけど、引いてみた時にちゃんと一枚の絵になっている。セオリーを理解している上で、あえてはみ出した色使いをするのがマカロニえんぴつの音楽じゃないかなって。

前にラジオか何かで、自分でもその例えをした気がしますね。僕は現場監督で大きな1枚の絵を遠くから見て「ここはどの色にしてくれ」と指示を出す。そのようにみんなと協力しあって大きな絵を描いているイメージなんです。あくまでアレンジやレコーディングの話ですけどね。僕の感覚も今仰っていただいたことに近いです。

―「売れ線」って誰かの成功例を下敷きにした創造物だと思うんですよね。だけどマカロニえんぴつの場合は、自分達の物差しで良い曲をリリースしている印象なんです。

いや、売れ線を作れたらそれに越したことはないですよ。ロックも商業音楽の世界なので売れない曲を作っても仕方ないし、そもそも予算が降りなくなりますからね。なのである程度、売れる曲を作らないといけない。……って思っていますけど、ちょっとズラしておきたいのはありますね。それが良いのか悪いのかは分からないですけど。

―うんうん。

王道というのは”安心感”と類似する言葉だと思っていて。僕は王道は好きですよ。余計なことを考えないで聴けるので。基本の基盤としては王道でいたいんです。だって音楽は生活に馴染まないといけないものだと思っていますから。曲に気を取られて作業に手がつかなくなるのって、それはそれで良い音楽かもしれないけど、生活のBGMではないと思うんですよ。

―だけどマカロニえんぴつは、ただ聴き流せる音楽とは違う気がするんですよ。

そうですね。安心して聴き流せる王道感はありつつも、「何だこれ⁉︎」と言って巻き戻したくなるような違和感を随所に散りばめていたい。それはユニコーンイズムでもあるし、あとは親父の影響も大きいですね。イエスとか、ジェントル・ジャイアントとか、70年代初頭のヨーロッパで活躍したプログレバンドのアプローチを小さい頃から聴いていたので、ちょっとした違和感や組曲的な展開をした方が落ち着くんですよね。ある種、発作みたいな(笑)。

―ついつい、そうしたくなっちゃう。

やらなくても良いんだけど、そうしたくなっちゃう。



―その一筋縄では行かない感じが、多くのリスナーのアンテナに引っ掛かっていると思うんですよ。ただ、最初の頃はお客さんに受け入れられなかったとか。

それはシーンの流れも影響してると思うし、当時の楽曲というよりも、バンドにおける自分の立ち位置みたいなものに、まだ覚悟が足りなかったというか。昔から作る曲には自信があったんですけど、フェスシーンとかサーキットシーンが一番盛り上がっている最中、みんなに馴染んでより多く試食してもらおうというスタンスになっていたから、引き込もうという気概が足りなかったのかもしれないですね。流行りみたいなものを不健全な見方で自分達に還元しようとしていた。それに気づいて3枚目のミニアルバム『s.i.n』では振り切ったつもりだったんですよ。

―『エイチビー』から『s.i.n』への流れは、マカロニえんぴつが一皮剥けた感じがしましたね。

そこが転機になるかなと期待を込めて出したんですけど、あまり良いセールスが出なくて。あのときは結構ショックでしたね。振り切ってもダメか、と。ただ、今考えたら急な振り幅だったから、リスナーがついて来れなかった気がします。そこからめげずにアップテンポの4つ打ちナンバーは入れず、シーンに迎合しいてない1stアルバム『CHOSYOKU』を作ったことが本当の転機になった感じがしますね。

―『s.i.n』をきっかけに、はっとりさんの中で曲作りを変えたところはあるんですか。

どちらかというと『アルデンテ』とか『エイチビー』の方が僕の中では変えています。マカロニのメンバーに、最初に聴かせたデモが何曲かあるんですけど、その中には今よりも展開が多いプログレな曲が2、3曲あったりしたので、それをポップスの方程式に習って、展開を減らして分かりやすくし『アルデンテ』と『エイチビー』を作った。だから作り方を変えたのは最初の方で、今は段々と戻っていってる気がします(笑)。

―確かに、作品毎に尖っていってますよね。

どこまでおかしくしたらポップネスじゃなくなるのか?というギリギリのラインを探しつつ、元の趣味嗜好に戻っている感じです。だから最初の方が洗練した曲を作ろうとしていましたね。デビュー当時は、もっと色々やって良かった時期なんですけど、おさまりの良いものを作ろうと努めていた気がしますね。



―「元の趣味嗜好に戻っている」と言うのは、自分の中で純度の高い音楽を鳴らしているということだと思うんですよ。そんなマカロニえんぴつがレコード大賞を取ったり、大きな作品のタイアップがついたり、なんならタイアップがついていない曲(「なんでもないよ、」)さえも支持されるようになった。この状況をどう感じていますか。

純粋に嬉しいですよ。半ば信じがたい状況でもありますけど、嬉しい以外にないですね。続けてきて良かったと思うし、結成10周年となれば自分達が振り返らずとも周りが祝ってくれるし、振り返らせたがるんですよ。



―雑誌やWEBのインタビューでも「どんな10年でしたか?」とたびたび聞かれていますよね。

バンドメンバーとも話すんですけど、正直そんなにキャリアを実感してなくて。同級生とずっと一緒にやっているもんだから、今も大学時代の延長というか。キャンパスで試験ライブをやったのが、ついこの間のことに感じるし「あ、そっか。もう10年か」と他人事なんですね。だけど周りが言ってくれるから、最近は振り返ることが多くなりまして。そうしたときに、自分は好き勝手やってきただけだけど、ついてきてくれたメンバーとかマカロニや俺の音楽性を買ってくれたスタッフ陣に、やっぱり感謝をしたいなと。決してのんべりだらり続けてきたわけじゃなくて、みんなが続けようと一生懸命になってくれた結果が10年続けれられた要因かなと。



―あとはお客さんですよね。マカロニえんぴつの音楽を聴くと、大学生だった自分を思い出すんですよ。お金がないから、好きなバンドの新譜が出たらタワレコやTSUTAYAの試聴機で何度も聴いて「よし! 買うか」と意を決してCDをレジへ持っていく。なけなしのお金で買ったから、曲を何度も繰り返し聴いて、歌詞カードも何回も読む。何であれほどときめいていたのかを考えたら、自分にだけ歌ってる気がしたからなんですよね。

(笑顔で)うんうん。

―マカロニえんぴつの音楽もそうなんですよ。これは自分しか見ていなかったはずの景色とか、自分しか考えていなかったと思うようなことを歌っている。そういう「自分に歌ってくれているんだ」と思った人が、マカロニえんぴつのファンには沢山いるんじゃないかなって。だからこそ、すごく強固なリスナーがついている気がしますね。

ああ、そうですね。どのバンドもそうだけど、自分だけを救ってくれるものが正義だと思うんです。「お前だけに言ってるぜ」って、そういう風に騙してあげるのもロックバンドの仕事。かく言う僕も騙された人間なんです。騙されたというか、俺にだけ言ってくれているんだって思い込んだんです。16歳から19歳までのすごく大事な時期に出会った日本のロックバンドもそうだし洋楽もそうですね。洋楽の場合は英語だし、なんて言ってるか分からんけど、「この人たちは、俺だけに何かを言おうとしてる!」と思ったりして。

―わかるわかる。

だから自分がしてもらったことなんですね。それと同時に自分がしたいと思ったことなんですよ。それを望んでやっていたから、そう受け取ってもらっているのはすごく幸せ。誰か特定の人間を救えるのがロックだと思うんで、誰かにとってそうなれているのなら、それほど誇れることはない。



―ちなみに「俺だけに歌っている」と思わせてくれたバンドって誰ですか?

エレファントカシマシはすごく大きいです。「はじまりは今」とか「悲しみの果て」とか、エレカシの曲はほとんどがそうですね。絶望から立ち上がらせてくれる。高校生の頃は一丁前に失恋とかしていたので、傷心したときなんかはRADWIMPSの「me me she」とか「05410-(ん)」とか「25コ目の染色体」とか、野田さんの書く詞には本当に救われた。女々しさすらも細かいディティールで描くじゃないですか。どうしてこんなにも寂しいのかを、こっちが恥ずかしくなるくらい細かく描いてくれるから、自分のパーソナルに引っかかたんですね。そこで気づいたのは、歌詞の内容は細かくした方が普遍的になるということ。細部まで描いた方が色んな人に響くんだと。その逆だと思っている人も多いと思うし、僕もそう思っていたんですよ。あまり断定しないで間口の広い表現をした方が入り口は広がると、普通は思うじゃないですか?

―「あの子と行った下北沢のヴィレヴァン」じゃなくて「あの子と行った雑貨屋さん」みたいな。

そう。でも実際は、その反対だった。自分のパーソナルな面を描くからこそ、みんなのパーソナルにも混じり合う。それを教えてもらったのが野田さんの歌詞でしたね。あとは、洋楽で言ったらシカゴの「Hard to Say Im Sorry」とか。

―あー、最高ですよね。

何を言ってるのかは分からないんだけど、とてつもなく良いことを言ってるぞ、と思ったんですよ。浄化してくれるというか、切ないメロディの中に希望が見える。「Hard to Say Im Sorry」のようなメロディを書くのが、僕の永遠のテーマなんです。あとは、くるりにもGO!GO!7188にも救われたし、ジャパハリネットも大好きだったなぁ。もちろんユニコーンもそうだし、アジカンとか、その他多くのロックにすごく救われましたね。

―2000年代初頭ってバンドがすごく活気付いていたじゃないですか。今の音楽シーンはどう見えています?

SUPERCAR、くるり、GRAPEVINE、NUMBER GIRLとか、オルタナティブなロックサウンドがシーンを席巻していた90年代終わりから2000年代初め。あの辺のロックシーンが大好きだった自分からすると、現在の状況は寂しいですよ。今はヒップホップが人気じゃないですか。僕もヒップホップをカッコいいと思っていて、ぜひ自分のスタイルに取り込みたいなと思うアプローチばかりなんです。

―バンドの方はどうです?

それに引き換え、面白いことをやろうとしてるロックバンドがそこまでいないのかなと思う。だからと言って「ロックの可能性を若い子にも教えてあげよう」とお節介でやっているのではなくて。これだけ面白いことができるはずなのにな、という思いがあるんですよね。



―それこそバンドの面白さや可能性を見せたのが、メジャー1stフルアルバム『ハッピーエンドへの期待は』だと思うんですよ。リリースから2ヶ月が経ちましたけど、改めてあの作品は何だったのかを聞いてみたくて。

まだ過去の産物にするには早いし、今もツアー中(「マカロックツアーvol.13 ~あっという間の10周年☆変わらずあなたと鳴らし廻り!篇~」)ですからね。ただ、ライブでのお客さんの反応を見るとちゃんと陶酔してくれているんだな、という安心感がありますね。良いお客さんについてもらえて嬉しい反面、セールス的にはもっと伸びてほしいと思っていましたけどね(笑)。

―本人としてはそこまで?

まだ食べられる身があるのに、ご馳走様!ってされている感じ。骨が一本になるまで食べて欲しいなという気持ちがね、わがままだけどあるんですよ。まあ、このノリとか俺らが面白いと思っていることを理解できなかったらしょうがないんですよ。そりゃあ全員に好かれる音楽ってないから、しょうがないんだけども。
―クセがありますからね。

斬新という入り口から「ハマるつもりがなかったんだけど、思わずマカロニにハマってしまった」という人がどんどん増えて欲しい。僕もユニコーンやくるりにハマったときはそうだったんですよ。くるりの『図鑑』というアルバムを小学2、3年生のときにレンタルCD屋で借りたんだけど、最初は良さがわからなかった。小学6年生とか中学1年生でギターを手にしてから再び聴いたときに衝撃を受けたんです。だから、最初は受け入れられなかった入り方って実は良い傾向というか。違和感始まりの方が逆にどっぷりとハマりやすいんですよね。

―中毒性ってやつですよね。逆に抜け出せなくなるっていう。

恋愛にしても長く続いているカップルとか夫婦に馴れ初めを聞くと、「最初はこんな人を好きになると思っていなかった」とか「イケスカねえ奴だと思っていた」みたいなことが往々にしてあるじゃないですか。そういう違和感の方がどっぷり愛してもらえるチャンスなんですよね。

―僕もユニコーンはそうでしたよ。高校生のときに「シンデレラアカデミー」を聴いて、なんちゅうサビやねん!と思った。

「俺はぁ〜魔術師〜」ですよね(笑)。あれはユニコーンの過渡期ですからね。ヴィジュアル系バンドだった1stアルバム『BOOM』から、「シンデレラアカデミー」が収録されている2ndアルバム『PANIC ATTACK』はコミック曲と真面目曲のちょうど半々が混在していて、3rdアルバム『服部』で爆発する。いやあ、『PANIC ATTACK』のバランスはすごく良いですよね。

―マカロニえんぴつにも通じるところがありません?

そうですね。マカロニえんぴつをやるに置いて、『PANIC ATTACK』のバランス感はビジョンの中にあるというか。カッコいいし、ふざけているし、オシャレだし、クールだしっていう。



―先ほどツアーの話が出ましたけど、2月に開催した武道館公演の映像化が決まりましたね。改めてどんなステージでしたか?

ツアーの初日と2日目なので、メンバーや舞台チーム、照明チームを含めてみんながすごいプレッシャーを感じていました。しかも映像が入って形として残ってしまうので、最初から最高のクオリティを届けないといけないし、届けたいという思いから、来た人に「意外とまとまってないし、アルバムの世界をライブだと表現できてないな」とガッカリさせたくなかったんです。もはや、その一心。

―結果はみんな大絶賛のライブになりました。

徹底してゲネをしたし、これで本当に大丈夫か?と重箱の隅を突きながら準備したおかげで良い2日間になったなと。みんなが良いものを作ろうと歩幅を合わせていったので、想像以上に良いライブをスタッフやお客さんと作れました。

―最近は地元・山梨でライブを行いましたよね。

山梨でやった凱旋ライブはね、胸が熱くなる瞬間が多かったんですよ。

―胸が熱くなる瞬間っていうのは?
ステージで歌ってるときに、長い紐の両端がきっちり結ばれた感覚を覚えたんですよ。振り返ると、バンドを始めた頃の原動力は”憧れ”しかなかったんです。そして憧れに向かって奮い立たせてくれた環境のありがたさに、当時の僕は気づけなかった。 ―自分だけじゃなくて、それを支えてくれた人がいたんだと。

何者でもなかった僕に「お前には何かある。行ってこい」と背中を押してくれた親父がいた。大学で出会って「はっとりは特別かもな」と言って調子に乗らせてくれたメンバーがいた。それは僕が憧れ続けるために必要なものだったんだと思ったとき、嬉しくなると同時に、今さら気づいたことに恥ずかしくなって。あの……今回の10周年ツアーを通して、僕を特別でいさせてくれた周りの存在に気づかせてもらったんです。ステージに立てばお客さんが「お前は特別だ」という眼差しで僕を見てくれたり、SNSの感想なんかも「はっとりはスターだった」とかね、嬉しいことを言ってくれるんですよ。そうすると、やっぱり俺は特別でいたいと思うし、調子に乗ってまた走り続けられる。



―武道館公演でも「俺たちは憧れのプロです。今は”何も持ってない”と思っているあなたも何かのプロ。それに気づいたとき、絶望から抜け出来るのではないでしょうか」と言っていたり、インタビューでも「居場所を見つけれない人に向けて”あきらめるにはまだ早いよ”って、嫌味じゃない言い方で伝えたい」と言ってましたよね。

それはマカロニえんぴつを始めたときに思っていたことの1つですよ。自分が自分の憧れに近づきたいからバンドを組んだ。言い方を変えると自分本位のプロというか、僕は巻き込んできた人生しか見れていない。だからこそ肯定してあげたいんですよ。周囲を巻き込んで自分の憧れに付き合ってもらう、それをプロと言ってあげないと面目が立たないし、周りの人に申し訳なくなっちゃう。だから胸を張ってみるか、と。バンドを始めたときは何も持っていないからこそ、何かを持ってる人間になりたいと思って憧れたわけだから。10年を振り返って、今自分が思っている価値観を伝えたかったんですよね。

―そう言えるようになったのも、憧れを形にしたからでしょうね。

ビルボードで1位になるなんて想像も出来ていなかったですし、レコ大を取ったこととか、『ミュージックステーション』に出れたとか、武道館に立てたとか、色々と報われる瞬間が増えて。その度に間違ってなかったんだというか、あっていたんだなって。みんなも執着とか意地が報われる日が来るはずだから、「自分なんか」という卑下はやめた方がいいよって思う。基本的に人に何かを説く瞬間は無責任だし、お節介なんですよ。ただ、お節介でもいいから、もしも自信のない人がいるのであれば、卑下は良くないし、何かのプロであるはずだから漠然と根拠のない自信を持つことは大事だぜって言いたいんです。だって、僕の人生がそんな感じだったので。


―3月20日に出演される「ツタロックフェス2022」についても聞きたいんですけど、フェスの現場でもマカロニえんぴつを見るお客さんの目って変わってきたと思うんですよね。フェスに対して意識が変わった部分はあります?

全然ないですね(キッパリ)。未だにフェスもサーキットも試されている感覚が拭えない。俺らに興味のない人の方が多いと思いながら、いつもステージに立ってる。だから怖いですよ。ワンマンよりも全然足がすくみます。受け入れてもらえるのだろうかって不安ばっかり。そんな中、変わった部分もあって。

―それは何?

お客さんを敵対視するのは勿体無いなって。コロナ禍になってすごい覚悟を持って、熱を測って、体調を万全にして、どうしてもライブに行きたいからなるべく人と会わないようにして、「ツタロック」のために仕事や学業を頑張ってきました!という人がいるわけですよ。というか、それしかいない。そんな音楽ラヴァーが俺らの曲に耳を貸してくれないわけがない、という意識に変わったんです。なので前ほど敵対視してないし、むしろファミリー感を抱いている。僕らと同じように、音楽に頼っている音楽ラヴァーが目の前にいると思ったら、良い緊張感を持てるようになりましたね。

―次のフェーズに行ったと。

「伝わるかな」の一歩先、「どうやって伝えようか」になりました。それにフェスやサーキットは、それまで僕たちを知らなかった人に好きになってもらうチャンスでもあるから、ワンマンとは全然違いますね。やっぱりみんなを陶酔させたいし、フェスは空気に飲まれちゃうと負けなんですよ。だから飲まれずに、逆に空気を支配するつもりで『ツタロックフェス』に臨めたら良いなと思います。


<イベント情報>



「ツタロックフェス2022 supported by Tポイント」

2022年3月20日(日)幕張メッセ国際展示場9・10・11ホール
主催:CCCミュージックラボ(株)/ライブマスターズ(株)
企画:CCCミュージックラボ(株)
制作:ライブマスターズ(株)
運営:(株)ディスクガレージ
特別協賛:(株)Tポイント・ジャパン
【全出演アーティスト】
秋山黄色
クリープハイプ
ゲスの極み乙女。
Saucy Dog
sumika
Tempalay
Vaundy
04 Limited Sazabys
MY FIRST STORY
マカロニえんぴつ
最終先着受付
受付期間:3月6日(日)10:00〜
専用URL: http://eplus.jp/tsutarockfes/
「ツタロックフェス 2022 supported by Tポイント」オフィシャルHP:http://tsutaya.jp/tsutarockfes2022/

<ライブ情報>

「マカロックツアーvol.13 ~なんたって10周年ツアーだゼ?9公演追加しました篇~」

2022年5月20日(金)香川・レクザムホール 大ホール(香川県県民ホール)
2022年5月21日(土)愛媛・愛媛県県民文化会館 メインホール
2022年5月27日(金)富山・オーバード・ホール
2022年5月28日(土)福井・フェニックス・プラザ 大ホール
2022年6月2日(木)広島・広島文化学園HBGホール
2022年6月3日(金)福岡・福岡市民会館 大 ホール
2022年6月10日(金)宮城県・仙台サンプラザホール
2022年6月12日(日)岩手県・岩手県民会館 大ホール
2022年6月16日(木)北海道・カナモトホール (札幌市民会館)
料金:全席指定6800円(税込)

「マカロックツアーvol.13 ~あっという間の10周年☆変わらずあなたと鳴らし廻り!篇~」

2022年3月12日(土)新潟・新潟テルサ
時間:OPEN 16:00/ START 17:00
2022年3月22日(火)大阪・大阪城ホール
時間:OPEN 18:00 / START19:00
2022年3月23日(水)大阪・大阪城ホール
時間:OPEN 17:30 / START 18:30
料金:全席指定6800円(税込)

マカロニえんぴつ Official Website:http://macaroniempitsu.com/

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