ツタロックフェス2022:クリープハイプの真骨頂、見事なフェスの締めくくり
Rolling Stone Japan / 2022年3月20日 21時49分
本日3月20日、幕張メッセ国際展示場9・10・11ホールで開催中のツタロックフェス2022。クリープハイプのクイックレポートをお届け。
【写真を見る】クリープハイプのステージ(記事未掲載カットあり)
「最後まで残ってくれて本当にありがとう。あいかわらずエゴサーチすると、お母さんと一緒に行くから、あの曲はやらないでくださいって、うるせえな。こっちだってお父さん来てんだよ(笑)。だから、胸を張ってセックスの歌から始めます」
冒頭、尾崎世界観(Vo, Gt)が笑いを取りながら、アーティストとしてのアティテュードをアピールしてから、セックスの歌だというたたみかけるようなロック・ナンバー「HE IS MINE」で演奏を始めたクリープハイプは、そこから約1時間。今年、メジャーデビュー10周年を迎えるバンドらしいスキのないプロットを持つ全10曲を披露して、最後まで残った観客(がほとんどだったと思う)を楽しませた。
その「HE IS MINE」から繋げた長谷川カオナシ(Ba, Cho)がグルービーなフレーズを弾きながら、リード・ボーカルも担当した「月の逆襲」、そして「イト」というダンサブルなポップ・ナンバーで客席を盛り上げ、一気に一体感を作りあげてからの中盤のブロックでは、そんな序盤から一転、ちょっとテンポを落として「キケンナアソビ」と「ナイトオンザプラネット」の2曲を披露。エスニックなシーケンスを交えたサウンドのおもしろさを、人の心の澱みを歌った歌詞とともに楽しませた前者。ワウを踏んだ小川幸慈(Gt)のソウルっぽいギターのカッティングと尾崎のラップが作るグルーブが観客の体を静かに揺らした後者(この曲では長谷川がピアノを弾いた)。ともにクセのある楽曲の魅力を印象づける。
因みに「ナイトオンザプラネット」を演奏する前に尾崎は高校生の頃、TSUTAYAでなんとなく借りた映画(もちろん、ジム・ジャームッシュの『ナイト・オン・ザ・プラネット』)のセリフから名前をいただいたバンドを、メンバーは死ぬほど変わったけど、今もやっているというツタロックフェスならではと言えるエピソードも披露しながら、「その時の延滞料をこの場で返します」と言った。
「そのTSUTAYAはもうなくなってしまって、寂しいけど、このステージにトリとして立てることがうれしいです。これからもっとトリをやっていけるようがんばっていこうと思いました」(尾崎)
Photo by Taichi Nishimaki
そこからちょっとムーディーになった空気を一新するように後半戦は小泉拓(Dr)の手数の多いドラムが演奏を華やかなものにした「君の部屋」、Wミーニングを持つ歌詞に思わずニヤリの「一生に一度愛してるよ」、ギターのみならず、べースも轟音で鳴る「しょうもな」というロック・ナンバーをたたみかける。
そして、1曲目とは逆に、この曲が聴きたいという観客の気持ちに応えるように「栞」を演奏してからのラスト・ナンバーは、尾崎の弾き語りにバンドの演奏が寄り添うように加わったバラードの「exダーリン」だった。
「本当に遅くまで残ってくれてありがとう」(尾崎)
その感謝を伝えるという意味で、別れた恋人への未練を歌い上げるこの曲ほどラスト・ナンバーにふさわしい曲はなかっただろう。そのビターな味わいは、まさにクリープハイプの真骨頂。さっきまであんなに盛り上がっていた観客が息を殺すようにじっと尾崎の歌に聴きいっている光景は、クリープハイプらしい見事なフェスの締めくくり方だった。
SET LIST
M1. HE IS MINE
M2. 月の逆襲
M3. イト
M4. キケンナアソビ
M5. ナイトオンザプラネット
M6. 君の部屋
M7. 一生に一度愛してるよ
M8. しょうもな
M9. 栞
M10. exダーリン
※「ツタロックフェス2022」クイックレポート一覧はこちら
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
窪塚洋介&亀梨和也が悪人に制裁の鉄拳をくだす! 「外道の歌」予告編完成 クリープハイプによる主題歌「生レバ」も初披露
映画.com / 2024年11月25日 18時0分
-
【LIVE AZUMA】JO1や堂本剛も出演! 豪華アーティスト&福島の魅力が満喫できる新進気鋭のフェスをリポ
オールアバウト / 2024年11月15日 20時25分
-
irienchyが東名阪福ツアー完遂、ファイナル東京公演で切り開いた新たな一面
Rolling Stone Japan / 2024年11月7日 19時32分
-
【ライブレポート】和と洋の融合が神々しいTMG 20年ぶりに感じた松本孝弘の存在感とバンドの結束力
ORICON NEWS / 2024年10月30日 11時0分
-
『アナザーエデン』コンサートレポ―ライブ演奏と朗読劇で時空を超える旅を振り返る!
インサイド / 2024年10月29日 17時0分
ランキング
-
1サザエさん&マスオさん 結婚の“意外な真実”にネット衝撃「面白過ぎる」「斬新」「びっくり」
スポニチアネックス / 2024年11月26日 20時9分
-
2「あのクズ」ほこ美(奈緒)に衝撃展開「怖すぎる」「なんの目的?」視聴者戦慄
モデルプレス / 2024年11月26日 23時39分
-
3橋本環奈 昔からの悩みを激白 一方で「毎日の楽しみ」明かしフォロワー反応「乾杯」「似合う」の声
スポニチアネックス / 2024年11月26日 21時15分
-
4「出しちゃダメ」「復活して」純烈、武道館に“DV報道”元メンバー登場で乱れるファン心理
週刊女性PRIME / 2024年11月26日 16時0分
-
5小田和正 77歳7カ月で全国アリーナツアー開催 自己記録更新!全国28公演で31万人動員
スポニチアネックス / 2024年11月27日 6時3分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください