オリヴィア・ロドリゴが語るデビューアルバム制作過程、次回作と今後の展望
Rolling Stone Japan / 2022年4月6日 17時30分
第64回グラミー賞で、最優秀新人賞を含む3部門を受賞したオリヴィア・ロドリゴ。昨年最大の新人アーティストが初のツアー、次回作と新曲のレコーディングについて語る。
オリヴィアは最優秀新人賞、最優秀ポップ・ヴォーカル・アルバム賞、最優秀ポップ・ソロ・パフォーマンス賞を受賞。「私の音楽を聴いてくれるファンの皆さんありがとうございます、皆さんがこの2年間の私の人生を変えてくれました。そして私の両親にこの賞を捧げたいです。9才の頃にオリンピックの体操選手になりたいと言った翌週にグラミー賞をとりたいと言い出したのですが、あり得ないような私の夢を両親はサポートし続けてくれました」と受賞の喜びと感謝を語った。
オリヴィア・ロドリゴにとって、この1年は成功以外の何物でもなかった。デビューシングル「drivers license」のスマッシュヒットで幕を開け、ポップミュージック界最大の新人アーティストになったのは言わずもがな、もっとも興味深く、もっとも刺激的な存在となった。昨年5月にリリースされたアルバム『SOUR』は「drivers license」の感性をベースにしつつ、ヒットシングル「good 4 u」やオープニングトラック「brutal」に見られるような、パンクでエネルギッシュな要素も盛り込まれている。アルバムはチャート1位を獲得してプラチナムディスクに認定され、19歳のアーティストはグラミー賞7部門にノミネートされた。
唯一の問題は、パンデミックのせいでファンの前でライブパフォーマンスをする機会がほとんどなかったという点だ。だがついに、彼女は2つの方法でこの問題を克服した。この4月から初のツアー『SOUR』第1弾がいよいよスタート。それに先立ち、3月25日にはディズニープラスと組んだドキュメンタリー作品『オリヴィア・ロドリゴ:ドライビング・ホーム・2・ユー』がストリーミング配信される。番組はソルトレイクシティからロサンゼルスへ向かうロードトリップという形をとって、『SOUR』収録曲をライブ演奏しながら、曲についての密着インタビューや、プロデューサーのダン・ネグロとのレコーディング舞台裏映像が紹介される。
「1年間、ソルトレイクシティでテレビの撮影をした」と本人。ここでいう撮影とは、ディズニーのTVドラマ『ハイスクール・ミュージカル:ザ・ミュージカル』のことだ。「その時に曲を書き始めて、最終的にはロサンゼルスで(アルバムの)作曲とプロデュースをしたわ」 昨年末、彼女はモハヴェ飛行機廃棄場やレッドロック・キャニオン州立公園に立ち寄りながら、その時の旅を再現した。「絶景満載のドライブを楽しめるはずよ」
ある意味、ネグロとの『SOUR』収録風景の映像を振り返ること自体が旅だった。2人は「drivers license」がリリースされると、すぐにロサンゼルスのスタジオにGoProカメラを設置し、アルバムの収録作業に取り掛かった。現在も最後の仕上げの真っ最中で、2人が様々なアレンジや歌詞を試したり、曲の順番を変えたりしながら追い込みにかかる様子がカメラに収められている。
「アルバムとして出すのとシングルとして出すのとでは意味合いが全く違ってくる。それが音楽のいいところだと思う」と彼女は説明する。「曲が形になる瞬間をあらためて映像で見るのは面白かった。あの制作行程はまるで魔法のようよ。人生でも本当にいい思い出だわ」
本編に登場するライブパフォーマンスの多くは、ロドリゴ本人が結成した女性バンドで演奏されるのでなおさら特別感が増す。バンドとの演奏はよりロック寄りにアレンジされていて、「brutal」「jealousy, jealousy」といったグランジ系の楽曲がさらに際立っている。メンバーの大半は配信の数日後にスタートするツアーにも参加する予定だ。「ロック界の女性の活躍を見るのはすごくクールよね。まだまだメディアでは十分取り上げられていないような気がする」と、彼女は付け加えた。
初のツアーと今後の展望
今度のツアーはロドリゴにとって自身初のツアーとなる。アラニス・モリセットと並んでローリングストーン誌の表紙を飾った際、彼女は音楽界の重鎮にツアーがどんなのものか尋ねていた。それをついに実現しようという今、ロドリゴはやや緊張しつつも、期待に胸を膨らませている。「私にとっては、今まで味わったことがない全く新しい体験。きっと楽しくなるでしょうね」と本人。「コロナの隔離中に作品を出したから、演奏した機会はごくごくわずかなの。実際にファンのみんなに会えるのが楽しみ。ソーシャルメディアやテクノロジーではカバーできない、特別なところがあるでしょ」
ファンにどんなツアー体験を提供しようかと考えた時、彼女の頭に浮かんだのがロードの『Melodrama』ツアーだった。「あの当時私は14歳だった。圧倒的で、アーティスティックだった」と彼女は振り返る。「ステープルズセンターを出て、『ああいうショウをやりたい、違う世界に連れて行ってくれるようなアートなものをやりたい』って思ったのを覚えてる。それが私の絶対的基準になったの」
この投稿をInstagramで見る Olivia Rodrigo(@oliviarodrigo)がシェアした投稿
ロドリゴにとって、『ドライビング・ホーム・2・ユー』は差し迫る『SOUR』時代の幕引きに2つの大事な要素をもたらした。第一に、ツアーに行けないファンや友人にツアーで曲がどんなふうに演奏されるのか触りだけでも感じてもらうことができる。またデビューアルバムのウィニングラン的な要素もある。エンドクレジットには、お蔵入りとなったタイトルすらない未完成のiPhoneで作ったデモが1曲追加されていた。「いくつか改めてデモを聴いてみて、これを聴いた時に『あれ、なかなかいいじゃん!』と思って。みんなに『SOUR』のちょっとした特典をプレゼントしたかったの」
次の展開として、すでにスタジオで2作目のアルバム制作に取り掛かり、ツアー前にできるだけ作業を終わらせようと頑張っている。「私にとってはひとつの区切りみたいな感じ」と本人は続けた。「新しい作品を出して、次の世界観を作り上げるのがものすごく楽しみ」
From Rolling Stone US.
オリヴィア・ロドリゴ
『SOUR』
試聴・購入:https://umj.lnk.to/OliviaRodrigo_SOUR_JPNSpecial
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
チャペル・ローンが語る、ポップの超新星が歩んできた「茨の道」
Rolling Stone Japan / 2024年11月12日 18時30分
-
坂本龍一さんグラミー賞候補 ピアノ演奏作「Opus」
共同通信 / 2024年11月9日 8時59分
-
『第67回グラミー賞授賞式』、WOWOWで独占生中継が決定
マイナビニュース / 2024年11月8日 21時0分
-
第67回グラミー賞(R)授賞式を今回もWOWOWで独占生中継にて放送・配信!
PR TIMES / 2024年11月7日 18時45分
-
世界的ヒットを飛ばした21歳米歌姫、犯罪者と間違われ国境職員に尋問される
よろず~ニュース / 2024年11月1日 12時0分
ランキング
-
1森且行、SMAP5人へ「僕の宝物」思い明かす!伝説の断髪式秘話も
シネマトゥデイ 映画情報 / 2024年11月27日 7時7分
-
2【独自】「大きいサイズがない」梅宮アンナに聞く、乳がん術後の下着事情と“上がらない”右腕
週刊女性PRIME / 2024年11月27日 9時0分
-
3借金600万円芸人 「本当は貯金あるだろ!」のクレームで預金残高“公開” まさかの額に…
スポニチアネックス / 2024年11月27日 6時18分
-
4小田和正 77歳7カ月で全国アリーナツアー開催 自己記録更新!全国28公演で31万人動員
スポニチアネックス / 2024年11月27日 6時3分
-
5ドランク塚地「白内障」を公表 手術へ 数カ月前から「モヤがかかったように見えにくくなり…」
スポニチアネックス / 2024年11月27日 9時9分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください