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OCHA NORMAが語る、バラバラだからこその団結力と未来への可能性

Rolling Stone Japan / 2022年8月1日 18時15分

左から、北原もも、筒井澪心、米村姫良々、石栗奏美(Photo by Rika Tomomatsu)

7月13日、ハロー!プロジェクトから3年ぶりとなる新グループOCHA NORMAがシングル『恋のクラウチングスタート/お祭りデビューだぜ!』でデビューを果たした。10人組の大所帯だが、加入のタイミングは異なる。まず、2019年7月に前身グループとなる<ハロプロ研修生ユニット>のスターティングメンバーとして石栗奏美、米村姫良々、窪田七海、斉藤円香らが選抜され、それから4か月後に中山夏月姫、広本瑠璃、西﨑美空、北原ももが加入。さらに5カ月後、『ハロー!プロジェクト 新メンバーオーディション2021』を勝ち抜いた田代すみれと筒井澪心の加入が発表されたのと同時に、グループ名が<OCHA NORMA>になることが発表された。

OCHA NORMAには、2016年1月にハロプロ研修生になった米村を筆頭に、長い間苦労を重ねてきたが故に研修生を辞めようと思ったことがあるメンバーも多い。しかし、長年にわたって培った経験はそんな彼女たちを決して裏切らず、10人は新人らしからぬパフォーマンス力で対バンイベントを中心に精力的な活動を展開。その結果、『恋のクラウチングスタート/お祭りデビューだぜ!』はリリース初週で約10万枚という、ハロプロの先輩グループに引けを取らないセールスを記録した。

今回は10人の中から石栗、米村、北原、筒井の4人に登場していただき、じっくり話を聞いた。そこから見えてきたのは、経験も活動歴もバラバラだが、遂に掴み取ったデビューの先に待ち受ける輝ける未来へ向かって一致団結する姿だった。

【写真を見る】撮り下ろしソロカット

―遂にデビューですね。おめでとうございます!

全員 ありがとうございます!

―米村さんと石栗さんのおふたりにとっては「ようやく」という感じですよね。デビューまで長かったですか? 短かったですか?

米村 長かったです。研修生の頃は「もう1年経ったのか」「もう2年経ったのか」っていうぐらいめちゃめちゃ早く感じてたんですけど、だんだん時間の流れが遅くなっていって、最終的にはすごく長く感じるようになっていたので、辛いときはありました。

石栗 私も研修生の頃は毎日朝から夜まで練習して、土日もレッスンして、毎日が短く感じていたんですけど、ハロプロ研修生ユニットに入ってからは違って。最初の半年ぐらいは北海道から東京に出てきたりして環境が新しくなりましたし、楽しく過ごしていたんですけど、ハロプロ研修生ユニットはグループとしての目標がはっきりしていなくて、メンバーの増員もあったりして、OCHA NORMAになるまでの日々はかなり長く感じました。

―ハロプロ研修生ユニットになってから先が見えなかった?

米村 そうですね、見えなかったです。

石栗 先輩方のグループで新メンバーオーディションがあっても私たちはその対象ではないので、研修生からデビューしていく同期や後輩のことをただ見ているしかなくて、「私たちは何を目指してやったらいいんだろう?」って。デビューに向けた実践的なことをしていくということだったので、とにかく一つひとつのライブを大切にしていたんですけど、何をしたらいいのかわかりませんでした。

―北原さんはどうでしたか?

北原 私はハロプロ研修生として2年弱活動していたんですけど、研修生の活動がとにかく楽しかったので、私としてはあっという間でした。でも、コロナ禍の自粛期間のせいで、それまでの活動の半分……とまではいかないですけど、けっこうな時間が削られてしまったので、その期間は早くステージに立ちたいという気持ちでいました。なので、ハロプロ研修生ユニットに加入してからはとにかく楽しくて、OCHA NORMAになってからもリリースイベントなどを通じて「本当にアイドルって楽しいな!」と思っています。

―逆に、昨年12月に加入したばかりの筒井さんにとってはデビューまで短かったのでは。

筒井 私は加入してからデビューまで約半年ぐらいで時間的にも短いですけど、感覚的にはもっと短かったです。

―もうちょっと準備期間が欲しかった?

筒井 合格発表があったとき、私はオーディションのつもりで来てたのにサプライズでその場で「合格しました」と言われたので、「大丈夫かな!?」って最初は思っていたんですけど、ステージの数が増えていくごとに「成長したね!」と言われることも増えていったので、準備期間は半年でもちゃんとできたと思います。

―4人の中だけでもこれだけ時間の感覚や経験に差があるわけですけど、そこから生まれるギャップは埋めようとするものなんですか?

石栗 私は経験や歴の差は感じたことがなくて。追加で入ってきたメンバーや若いメンバーは歴が違う分、覚える早さが違うとは思うんですけど、それでもちゃんと付いてきてくれるんですよ。それに、新しく入ってきた子たちが優秀過ぎて、私たちが逆に学ばせてもらってます。

―どんなところを学んでいますか?

石栗 すごく度胸があるんです。私はハロプロ研修生になって3年ぐらい経つまではMCで前に出たりすることができなかったのに、加入した次の日からいきなりステージがあったり、すぐに振りを覚えたり、そういうことがちゃんとできるふたりはすごいと思います。

―だそうですけど、筒井さん。

筒井 いや! 私はけっこう差を感じていて。たとえば、レッスンのときに先生がメンバーそれぞれに場位置を伝えてくださるんですけど、みんな一回で「この振りのときは何番」って覚えているように私には見えるんですよ。私はどのタイミングで移動するかというのは書かないと覚えられないので、そういうところで大きな違いを感じます。 

米村 でも、OCHA NORMAとしての活動と研修生としての活動って、同じ長さでもOCHA NORMAのほうが全然濃いんですよ。だから、私は研修生としての活動は長かったけどOCHA NORMAとしての活動内容のほうが濃いと思っているから、そこまでの差は感じないんですよ。それに、あとから入ってきたメンバーは全部のことがすごくちゃんとできるので、そういう意味でも差は感じないです。

―オーディション組と先輩組の中間にいる北原さんとしてはどうですか?

北原 私がハロプロ研修生ユニットに新メンバーとして入ったとき、4人(米村・石栗・窪田七海・斉藤円香)は研修生としてすごく先輩だったので、「敬語じゃなくてもいいよ」って言われてもなかなか敬語が抜けなかったりして距離を縮められない時間があったんですけど、「もっと一緒のグループのメンバーとしてやっていこう!」って言ってくれたことでやりやすくなったし、研修生としては全員がライバルだったけど、OCHA NORMAは同じメンバーとして活動しているので、今はみんなで協力し合えてると思います。


「諦めたちょっと先にデビューが待っているかもしれない」

―敬語と言えば、今年2月に「ハロドリ」で放送されたグループミーティングで、メンバー間で敬語を使わないことが決定しましたけど、その後どうなりましたか?

筒井 あの放送があったあと、自分としても「なくさないとな……」と思ってたんですけど、あまり深く考えなくてもいつの間にか敬語はなくなっていきました。

―そうなんですね……って、石栗さん、どうしたんですか? さっきから筒井さんのことをじっと見つめていますけど。

石栗 「今日もかわいいなあ……」と思って(笑)。

―インタビューに集中してください(笑)。

石栗 ああ、すみません(笑)。

―それじゃあ、今はみんな対等なんですね。

石栗 そうですね、10人が同期って感じです。

―今回、めでたくデビューが決まりましたけど、ハロー!プロジェクトに限らず、デビューって諦めたら絶対に叶わないものじゃないですか。もしかしたら、ちょっと先にデビューが待っていたかもしれないのに諦めてしまった、というケースもあったと思うんです。抽象的な質問になってしまいますけど、その違いってどこにあると思いますか?

石栗 私は辞めようと思ったけど、辞めることを止めたきっかけがあって。ステージに立ってファンの皆さんの前で歌って踊るということを経験したときに「辞めたくない!」と思ったんです。それに、小さい頃からアイドルになることを目標にして頑張ってきた自分のことを裏切りたくなくて。今おっしゃっていたように、自分が諦めたちょっと先にデビューが待っているかもしれないし、諦めたら終わりだと思っていたので、必要とされている以上は続けたいなと思ってました。

米村 めっちゃ正直に言うと、私は頑張って続けたというよりも「ただ辞めなかっただけ」に近いかもしれないです。でも、すごく大変なこともありましたけど、ステージに立ったらやっぱり楽しいし、ファンの方がいてくださったからデビューに向けて頑張ろうという気持ちになりました。

―そうだったんですね。

米村 でも、めちゃくちゃ辛かったときは電話一本で辞めるところまでいってました。なので、「ただそれをしなかっただけ」という感覚に近いかもしれない。そういう究極の選択までいったこともありました。

―じゃあ、メンタルがめちゃめちゃ落ちているときだったら「辞めます」と言えちゃうぐらいの感じだった。

米村 実際、研修生ユニットになるちょっと前に「研修生を辞めよう」と思って電話したことがありました。それも学校から帰ってきて10分ぐらいして「あ、辞めよう」って。だから、今こうやって活動できているのはすごいことなのかなって思います。

―結局、電話したときはどうやって思い留まったんですか?

米村 その2日後ぐらいにライブがあって、そのときにも「辞めます」って言ったんですけど、マネージャーさんから「考える時間が短すぎるからちゃんと考え直しなさい」って言われて、そのあとに研修生ユニットに選抜されたので辞めませんでした。

―ギリギリだったんですね。北原さんも高校に上がるタイミングで辞めることを考えていたそうで。

北原 はい、中学3年生のときに「高校では高校生らしい生活をしたいな」と思っていて、ちょうどその頃にハロプロ研修生の実力診断テストがあったので、自分の中ではそれを最後のテストだと決めて臨んだら、ありがたいことに賞を頂けて、そのあとに研修生ユニットの加入を発表していただいたので頑張ろうと決めました。

―ちょっと話は逸れますけど、北原さんって以前は自信のなさそうな表情が目立っていたのに、いつの頃からかどんどん明るい顔を見せるようになりましたよね。何かきっかけがあったんですか?

北原 一番大きかったのは歌に苦手意識があったことで。私は歌のメンバーじゃないというか、ダンスだけでいくしかないメンバーだと思っていて……。

米村 そんなことないよ!

石栗 そんなメンバーはいないよ!

北原 (笑)。でも、歌唱オーディションがあったときに私が受かって、自分が選ばれるとは全く思ってなかったのでそこから急に自信が湧いてきて、自分でもわかるぐらい歌い方が変わったんです。それまでは「腹筋すごいね」って褒められることがよくあったのでダンスとか自分のよさだけを磨いていたんですけど、そのオーディションをきっかけに、それまで自分が持っていなかったアイドルらしいかわいさを磨くようにしようと決めて、笑顔とかを大事にするようになりました。

―他のメンバーは北原さんのそういう変化に気づいていましたか?

石栗 はい、とっても。私は研修生として(北原)ももが入ってきたばかりの頃、先生に言われたことを気にしすぎちゃう子だと思ってて、このままだとももがもともと持ってるいい部分までなくなってしまうんじゃないかって不安になっていたんですけど、もものなかでそういうきっかけがあったことで、表情とか声色とか態度とか全部が明るくなっていったのは感じていました。

―筒井さんはグループ最年少な上に、一番最後に加入したメンバーということで、最初は心細さがありませんでしたか?

筒井 オーディションからの同期に田代すみれちゃんがいたんですけど、田代すみれちゃんは中山夏月姫ちゃんと同い年だし、私はグループ唯一の中学生ということもあって「大丈夫かな?」って思ってました。でも、リーダーの斉藤円香ちゃんと話がけっこう合ったりしたおかげでそこまで堅くなることもなく、今は前よりもメンバーと打ち解けられてると思います。

―中学生だと1コ上でも感覚としてはものすごく先輩ですもんね。

筒井 それに、最初は研修生とオーディション組の違いみたいなことを考えてしまっていたんですけど、斉藤円香ちゃんにそのことを話したら「オーディションで選ばれたっていうのは本当にすごいことだし、一緒にデビューするんだからそんなこと深く考えなくていいよ!」って言われてから考えなくなりました。


ハロプロ外のアイドルから学ぶこと

―それはいい話ですね。では、コロナ禍のデビューということに困難は感じていますか?

石栗 感じてます。リリースイベントのあとに毎回お見送り会をやらせていただいていて、本来ならお見送り会はマスクをしないでファンの方と握手をして「ありがとう」を伝えるものなんですけど、今はお互いにマスクをして3メートルぐらい離れているので、声が聞こえにくかったり、ちゃんと感謝を伝えきれないのでそれは悔しいですね。お顔をちゃんと見たことない方も多いので、ちゃんと喋りたいし、触れられないのは悲しいです。

―OCHA NORMAとして歓声を浴びたことはないんですよね。

米村 そうなんです。

石栗 特に筒井と田代は本当に一度もないので。

筒井 私自身、ファンの頃はライブで声を出して一緒に楽しんでいたので、パフォーマンスする側になった今は寂しいんですけど、カバー曲を初めて披露させていただいたときに、観てくださってる方々が思わず声を出してしまって、そういうのを聞くと「よっしゃあ!」ってなります。前はそれが日常茶飯事だったので早くそういう環境になったらいいなと思ってます。
米村 めっちゃ正直なことを言うと、今は歓声がないことが当たり前だからそこに対する苦はないです。でも、歓声があったときのことを思い出してみると、お客さんの歓声とか、曲間の「姫良々ー!」とか「ふぅ~!」って声を聞いて「頑張ろうっ!」って思っていたのでそれがないのは寂しいし、前みたいな状況に早く戻ってほしいとは思います。それでも今は今でクラップとかで盛り上がってくださるので、それは感謝だなと思ってます。

―OCHA NORMAはデビュー前からかなり多くの対バンイベントに出演していますが、ハロプロ外のアイドルと共演するなかで学ぶことはありますか?

石栗 対バンイベントで共演するアイドルさんを見ていて思うのは、グループのカラーですね。それはハロー!プロジェクトの先輩グループにもあると思っているんですけど、OCHA NORMAは半年前に結成されてまだ「OCHA NORMAといえばこれ!」というものがないので、自分たちのカラーを見つけていきたいなって対バンイベントに出るたびに思います。

米村 あと、対バンイベントによってモニターから出てくる音が全然違うんですよ。なので、自分たちの前にパフォーマンスしてらっしゃるアイドルさんの音をステージ袖から聴いて、「今日は声が強めだな」とか「カラオケが強めだな」とか判断しているんですけど、ほかのグループの皆さんは「今日は音響がこうだったからちゃんと歌えなかった」とかじゃなくて、その場その場で対応して、普通にやり遂げているんです。そうやって音響に頼らずに自分たちの力だけでパフォーマンスしている姿は勉強になります。私たちも研修生ユニット時代からたくさん対バンイベントに出させていただいてますけど、パフォーマンスと裏側の事情は何も関係ないし、自分たちの力でパフォーマンスしなきゃいけないということを学びました。

北原 ほかのアイドルさんと一緒にトークコーナーに出演させていただく機会があるんですけど、皆さんしっかりキャラが成立していてすごいなと感じます。私は話をすることが得意ではないのでもっと頑張りたいと思いますし、そういう姿を見て自分のキャラを持ちたいと思うようになりました。

―でも、どこかのインタビューで楽屋では北原さんが一番うるさいという情報を得たんですけど。

北原 楽屋だとうるさいですね……(笑)。

―楽屋番長なんですね。

北原 (小声で)そうです……。

―OCHA NORMAのライブパフォーマンスは横一列にビッと並んで魅せる場面が印象的だと思っています。横一列だと他のメンバーの動きを確認できないと思うんですけど、あの美しさはどうやって成立しているんですか?

石栗 本番中は客席にいる皆さんのことを見てパフォーマンスしているので、一緒に手を挙げる振りとかは感覚を研ぎ澄ませて視野を広げて見るっていう感じです。それ以外は常に客席を見ているので、本番が終わってマネージャーさんが撮影してくださった映像を確認して、ズレているところがあれば次までに修正するようにしています。

―本番ではそれまでの積み重ねを見せるだけ、という。

米村 事前にしっかり練習をして揃えていますね。本番中に振付のことばかり考えているとパフォーマンスが小さくなるので、お客さんと一緒に楽しむことを考えてパフォーマンスしています。

―お客さんと楽しむための準備を事前にとことんすると。

米村 ぶっつけ本番になるとどうしても自分たちの動きだけに集中してしまうし、ライブはお客さんに楽しんでもらって「楽しかったからまた次も行こう」と思ってもらうことが大事なので、お客さんに伝えるパワーを高めるために準備をしている感じですね。

―それって最初からできました?

石栗 ハロプロ研修生ユニットの4人の頃、ぶっつけ本番で1日4ステージやったことがありました。

米村 リハーサルがなくて、曲のつなぎも何も確認できないままステージに出たこともあったし、これまでにそういう苦い経験をたくさんしてきたからこそ今があると思います。

―デビュー曲「恋のクラウチングスタート」は素晴らしいポップチューンですね。レコーディングをしたのはいつですか?

石栗 1年は経ってないけどだいぶ前です。



―音源を聴くとすでにライブでの歌唱と違いますよね。こう言ってしまうのはよくないかもしれないですけど、ライブのほうがカッコいいというか……。

石栗 ああ、でもそう言ってもらえるのはうれしいですね。ハロー!プロジェクトの先輩方もそう言われることが多いし、「ライブのほうが楽しいからCDじゃ物足りない」とおっしゃる方も多いので、そう言っていただけてすごくうれしいです。


新鮮さを保つために

―何回も歌っていく中で曲の解釈とかアプローチは変わっていくものですか?

石栗 逆に、毎回新鮮さを失わないように心掛けてますね。デビュー前ですけど、本当に長い間歌わせていただいている楽曲なので観ている方がつまらなくならないように、かと言って、毎回振付をちょっと変えたりするのではなくて、基礎を大切にして新鮮さを求めるようにしています。

―それってなかなか大変ですよね。

石栗 でも、ハロプロ研修生ユニットの頃から歌っている「ミステイク」という曲があって、その1曲だけでかなり長い間4人で戦わせてもらってたんですけど……。

米村 戦ってはなかったよ!(笑)

石栗 戦ってはなかった! 挑んではいたけど! そう、そういう経験があったのでそれに比べると全然短いですし、10人でパフォーマンスができるうれしさ、リリースイベントに毎回いろんな方が来てくださるといううれしさのほうが勝るので、何も考えずにできるといいますか、楽しみながらできています……(と言いながら同席していたマネージャーのほうを振り返る)。

―なんで振り向いたんですか(笑)。

石栗 いや、ちゃんとできてるかなと思って(笑)。「できてないよ!」って言われるかなって。

―(笑)そうか、だからこそ毎回皆さんのフレッシュさが伝わってくるんですね。

石栗 「ミステイク」は歌割りが変わったことも大きいかもしれないですけど、今やっても新鮮というか、気持ちがフレッシュになるんですよ。4人でやっていたときにそんなことは思えなかったんですけど、今は何をやるにしても新しい気持ちで取り組めています。

―では、もうひとつの表題曲「お祭りデビューだぜ!」について聞かせてください。この曲を最初にもらったときはどう思いましたか?

石栗 最初は今の形より音が少なくて、三味線とか篠笛の音も入ってなくて、だいぶ盆踊りっぽいといいますか、ビート感の少ない状態だったんですけど、レコーディングをしていくにつれていろんな音が増えてアレンジも効いてきて、「一緒に曲を育てる」ということをこの曲で初めて経験できました。それは自分たちの曲だからこそできることだなと思ってうれしくなりました。



―めちゃめちゃ和のテイストが強くて予想外だったのかなと。

米村 答え合わせみたいな感じでしたね。今までは「なんでこうなんだろう?」って思うことが多かったんですよ。たとえば、なんでグループ名がOCHA NORMAなんだろう、とか。でも、この曲がやりたかったからOCHA NORMAなのかな、そういうグループになってほしいのかなって思いました。

―筒井さんはいかがですか?

筒井 「恋のクラウチングスタート」はすでに歌割りが決まってて、私と田代はただ声を付け足すみたいな感じだったんですけど……。

石栗 そんなことないと思うけどね! ふたりの歌割りもあるけど!(笑)

米村 そんな言い方しなくてもいいじゃん!(笑)歌割りあるある!

筒井 (笑)でも、「お祭りデビューだぜ!」は私にとって初めてイチからひとりずつレコーディングしていった曲で、「自分も歌割りもらいたい!」って気持ちで歌いました。でも、初めてだったので「これでいいのかな?」と思っていたんですけど、出来上がったものを聴いたら一人ひとりの声が活かされていて、タイトルも含めてデビューにふさわしい曲だなと思いました。

―カップリングにはライブでおなじみの「デート前夜狂想曲」も収められています。ライブでこの曲を披露するとき、終盤のキメになっている<だって! 待って! Crazy for you>を歌うメンバーが毎回変わっています。あれはどうやって決まっているんですか?

石栗 知りませんっ!

全員 (笑)

米村 マネージャーさんが決めているみたいです。

石栗 へぇ~!

米村 表を作ってまとめてるみたいです。あと、メンバーの出身地でやるときはその子が担当したり。

―それはいつ伝えられるんですか?

石栗 本番直前に「今日の<だって待って>は誰っ!?」って慌てることもあります(笑)。

―あのパートで意識していることは?

石栗 音源では私が担当しているんですけど、私はこれまでかわいい歌割りとかかわいいパートをもらったことがなくて。私はショートカットで身長も高いですし、ボーイッシュな感じの歌割りが多かったので、この曲でそういうパートをいただけたのがすごくうれしいです。<だって! 待って!>を聴いて「こんな(石栗)奏美ちゃんも見られるんだ!」ってファンになった方もけっこういらっしゃったので、この歌割りは大切にしてます。

―じゃあ、ほかのメンバーには任せたくない?

石栗 いや、でもメンバーみんなのを聴くのも楽しみです。全員見応えがあると思います。

―理想のOCHA NORMA像みたいなものってあったりしますか?

米村 OCHA NORMAは映像に特化したグループになるって噂を聞いてて。

石栗 まだそんなに活動できてはいないんですけど(笑)。

米村 グループロゴの「O」の部分に再生ボタンがあるのもそういう意味だったりして。そういうグループはハロプロ内にはまだなかったので、これからもっとSNSに取り組んでいって、ハロー!プロジェクトとあまり関わりのない層の人たちも巻き込んでいけたらいいなと思います。

―最後に、OCHA NORMAは部活に例えると何部だと思いますか?

石栗 部活かぁ~! 帰宅部しか経験したことないからなあ。

筒井 私は中学生時代に……今も中学生なんですけど(笑)。

一同 (笑)

石栗 OCHA NORMAに入る前ね、忙しくさせていただく前ね(笑)。

筒井 はい(笑)。中学ではバスケ部に入っていて、そのときと雰囲気が似てると思います。試合前に円陣を組んでから試合に臨むんですけど、OCHA NORMAも同じように円陣を組んで、パフォーマンスして、みんなで楽しむという感じなので、バスケ部と似てるなと思います。

石栗 私は女子バドミントン部。中学のときの女子バドミントン部はかわいい子が多かったんですよ。しかも、学業と部活をちゃんと両立してたので、OCHA NORMAも近いかなと思います。

米村 私は吹奏楽部。私の学校だけかもしれないですけど、吹奏楽部の人たちは2、3人ずつに分かれていろんな教室で練習してるんですよ。「私は家庭科室に行くから」「でも、あそこでやると他の部に怒られるよ」とか話してて、OCHA NORMAもちょいちょい人の目を気にしつつ自由に動いてるからそこが似てるかなって。

石栗 バラバラだけど最後にはひとつになるもんね!

北原 私は美術部だったんですけど、美術部にも似てるなと思います。私が入ってる美術部はめちゃめちゃ自由で、マンガとかを持ってきてオタクの子たちと語り合うみたいな楽しい空間で。

米村 美術やってないじゃん!(笑)

北原 (笑)そこにいるときがすごく楽しくて、OCHA NORMAのみんなと楽屋にいるときもそういう感じなので似てると思います。

―自分が部活で経験したこととOCHA NORMAはわりと似てるんですね。

米村 たしかに学校っぽいかも!


Photo by Rika Tomomatsu


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<INFORMATION>


※初回生産限定盤A

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