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Da-iCEが語る、2022年夏の現在地「魂から歌える楽曲が僕らの持ち味」

Rolling Stone Japan / 2022年8月24日 17時0分

Da-iCE(Photo by Jumpei Yamada)

昨年末、日本レコード大賞を初受賞し、名実共にトップアーティストの仲間入りを果たした5人組男性アーティスト・Da-iCE。

2022年は「今年こそ、紅白に出たい」という目標を掲げ、彼らの新境地を体感できるCONCEPT EP『REVERSi』をリリースし、初の全国ホール対バンツアーを実現。「INSIDE THE FIRST TAKE」で披露した「Promise」も注目を集める中、今夏は全国アリーナツアーの開催と新作リリースに全身全霊で臨んでいく。9月4日に開催される本誌5周年記念ライブへの出演も決定。Rolling Stone Japanがいま注目するアーティスト、Da-iCEに現在の心境をメンバー5人揃い踏みで語ってもらった。

【画像】Da-iCE、5人の撮り下ろし写真(全12点)



-2022年のDa-iCEは、CONCEPT EP『REVERSi』のリリースから始まり、全国ホール対バンツアー「Da-iCE TWO MAN LIVE TOUR 2022 -REVERSi-」を春夏とかけて開催してきましたが、どのような手応えを感じていますか?

大野雄大:CONCEPT EP『REVERSi』をリリースしてから4、5ヶ月経って、もちろん対バンツアーでも収録曲をパフォーマンスしてきたんですけど、まだ披露していない楽曲があるので、この夏に駆け抜ける全国アリーナツアー「Da-iCE ARENA TOUR 2022 -REVERSi-」をもってようやく完成するのかなと。そういう意味では、今も自分たちの中で新鮮な作品ですし、まだ楽しみが残っています。

岩岡徹:長期的にひとつの作品を届けていけるのは嬉しいですね。Da-iCEの新しい一面をライブでも見せられていると思うし、これからも我々の進化を感じてもらえると思いますし、そういう意味でも『REVERSi』はすごく聴き応えのある作品になっています。


岩岡徹

花村想太:特に「SWITCH」と「Clap and Clap」はライブで想像以上に面白い曲になっていますね。「SWITCH」は振り付けが面白いし、ライブを意識して作った「Clap and Clap」はその想定を超えていったというか、遊び心を駆り立てる楽曲になっていってまして、その精度が上がれば上がるほど夏フェスで凄い威力を発揮するんじゃないかなと、今から楽しみにしています。

工藤大輝:あと、対バンツアーがとにかく楽しかったんですよね。ラジオでご一緒したり、友達としてご飯を食べに行ったりしている人たちにも参加してもらったんですけど、間近でどんなライブをするのか目の当たりにして、それを受けて自分たちのライブをする機会はなかなかないので、すごく新鮮でしたし、得るものもたくさんありましたし、いちファンとしても面白かったです。



-どのような基準でブッキングしていったんですか?

工藤:最初に自分たちが対バンしてみたい人たちをラインナップしていって、ライブ制作の人たちにブッキングしてもらったんですけど、やっぱりスケジュールが合わなかったりもして、ぶっちゃけ難航したんですよ。でも、最終的に多種多様な顔ぶれに参加して頂けて、いろんな意味で勉強になりましたね。

和田颯:プラスになる部分しかなかったです。あと、単純に観たい人たちのライブを観ることができてめちゃくちゃ嬉しかった(笑)。THE ORAL CIGARETTESさんなんてサプライズで、セットリストにも書かずに僕らの「BACK TO BACK」をやってくれて!

工藤:セットリストには、THE ORAL CIGARETTESの楽曲「GET BACK」と書いてあったから、それをやるもんだと思っていたら「BACK TO BACK」と入れ替えてやってくれて。ニクい演出ですよね。あれは嬉しかったですねぇ。ロックバンドは他にもMY FIRST STORY、BLUE ENCOUNT、FOMARE、フレデリック、Novelbrightとたくさん出てくれたんですけど、やっぱりライブの作り方、MCの持っていき方も含めてみんな上手くて。僕らも今回バンドを入れてツアーしているんですけど、ただオケをバンドに演奏してもらっている感じになるのはイヤだなと思っていて、そういう部分でも、皆さん音作りからバンド然とした形でライブを作っていたので、いろいろ吸収させてもらいつつ、そこと僕ららしさをどう混ぜたら楽しくなるか考えながら、今回の対バンツアーはまわらせてもらいました。

-対バンツアーは、その名の通り、対決的な意味合いも含めて観客の皆さんは楽しむわけですけど、そういった部分でもいつもと違う刺激があったんじゃないですか?

工藤:僕らはダンス&ボーカルグループなので、バンドさんのファンの方々は「ダンス&ボーカルでしょ?」みたいな感じでハードルの低いところから入ってきてくれるというか。そこでエネルギー全開のパフォーマンスを届けることによって「え、Da-iCEってこんなにすげぇライブするんだ?」と驚いて頂けたっぽいんですよね。僕ら的にはいちばん気持ち良い結果となりました(笑)。


工藤大輝

大野:そもそもダンス&ボーカルグループって会社に作ってもらって、敷かれたレールの上を歩いているようなイメージが強いと思うんですよ。その一方でロックバンドは生き様を音や歌詞に落とし込みながら活動しているわけじゃないですか。なので、どうしてもダンス&ボーカルグループのほうが下に見られがちだと思うんですけど、僕らはそうした偏見を取っ払っていって、入り口を広げようと思って今回の対バンツアーには臨んでいたので、そういう結果がついてきてくれたのは嬉しかったですね。

工藤:対バン相手の皆さんがMCで僕らのことを絶賛してくれたりしていたので、ハードルを下げてもらった中でパフォーマンスできたんですよね。そういう面でも対バン相手の皆さんには本当に感謝しています。



-また、バンドだけでなくアイドルシーンやアニメシーンで活躍されている方々とのツーマンもありましたよね。

岩岡:僕ら主催のツーマンツアーだったので、対バン相手の皆さんのほうがアウェイ感はあったと思うんですけど、それに臆することのないライブを繰り広げていて。ライブの作り方はそれぞれ違うけど、会場の盛り上げ方や後から出てくる僕らのライブへの繋ぎ方がめちゃくちゃ上手くて、それもあって対バンライブ全体の熱量が上がったところもあると思うんですよね。あと、エビ中(私立恵比寿中学)さんは僕らを公式のお兄ちゃんにしてくれたんですよ。

工藤:アイドルの方々の公式お兄ちゃんは有名芸人さんばかりなので、たぶんアーティストでは僕らが初じゃないですか?

大野:この勢いに乗ってどんどん妹を増やしていきたいと思います。

-おかしなプロジェクトが始動してる(笑)。

和田:僕らがステージに出るとき、エビ中さんが送り出してくれたんですよ。そんな風に女の子たちに送り出してもらえる機会なんてなかったから……嬉しかったなぁ(笑)。


和田颯

大野:僕らおじさんなんで、素直に喜んじゃうんですよね(笑)。

花村:エビ中さんとのツーマン、すっげぇ楽しかったですもん!

工藤:ライブも良かったし、良い曲しかなかったもんね。それにエビ中さんは僕らより対バン慣れしているので、お客さんとのコミュニケーションの取り方もめちゃくちゃ上手いし、そういった意味では怖かったです(笑)。



-そんな有意義な対バンツアーもありつつ、5月には『THE FIRST TAKE』初の公開収録イベント「INSIDE THE FIRST TAKE」へ出演。最新作『REVERSi』より披露した「Promise」が大きな注目を集めました。

大野:昨年「CITRUS」で初めて『THE FIRST TAKE』に出させて頂いて、そのときはスタジオでしたけど、これまで感じたことのない、初めての緊張感を味わって。たくさんの人に観てもらえることが分かっていたので、勝負したいと思っていたし、でも勝負するならリスクも負わなきゃいけないし、そういう気持ちで挑戦させてもらったら「CITRUS」が羽ばたいてくれた。それ以来の出演、しかも今回は公開収録ということだったので、お話を頂いたときからずっとプレッシャーが凄くて。1ヶ月ぐらい、ずっと頭の中に「INSIDE THE FIRST TAKE」のことがあって、ずっとコンディションも整え続けなきゃいけなかったので、終わったときはスッキリしましたけど、それまでの日々は厳しかったですね。「Promise」は難しい曲なので、あの場で生披露するのは相当なリスクがあったんですよ。我ながら「よく歌ったな」と思います。


大野雄大

花村:本当に怖くて。ふたりで腰を抜かすぐらい緊張しちゃって、いったん後ろに下がってしゃがみ込んだんですよ。

大野:膝カックンと同じ原理ですね(笑)。

花村:でも、本当に「あの緊張感をまた味わうのは、イヤだなぁ」という気持ちはあったんですけど、出たくても出られない人がたくさんいらっしゃるわけで、そんな中で一度経験させてもらったにも関わらず、初めての有観客イベントにまで選んでもらえたのはめちゃくちゃ有難かったです。とにかく僕たちは感情が入ることでより良い歌を届けられるタイプのボーカリストだと思うので、あの場にはピッタリだとも……まぁプレッシャーに弱いので、ピッタリとは言い切れないんですけど(笑)、とにかく集中してしっかりと歌い切れたことでまたひとつ自信にもなりましたし、その模様はYouTubeに公開されているので、これをきっかけに「Promise」も「CITRUS」のように羽ばたいてくれたらなと思っています。





-極限状態だからこそ限界突破できた感じもあったんじゃないですか?

花村:そうですね。僕、難しすぎてリハーサルでは1回もまともに歌えなかったんですけど、本番では圧倒的に上手く歌えたんですよ。ただ、自分で作った曲に対してそれだけ難しく感じるということは、雄大くんはもっと難易度高く感じていたと思うので、そこは申し訳なかったんですけど、完璧に歌い上げてくれたんです。そこは誇らしくもありますし、同じボーカリストとして悔しくもありました。

大野:ほんと、クソみたいな楽曲を作ってくださって……。

花村:おい(笑)!

-メンバーが作った曲に「クソみたいな」って仲悪いパンクバンドでも言わないですよ。

一同:(爆笑)

工藤:それはヤバい(笑)。

大野:それぐらいクソ難しい曲なんですよ(笑)。でも、逆にああいう音楽の真髄を見せる場所では、ちょうど良い楽曲だったのかなと思いますね。テクニックも要るし、気持ちも乗せなきゃいけないし、それだけ難しくないとあれほどの緊張感は出せなかったかもしれないし。

花村:たしかに。


花村想太

岩岡:本番前からふたりともただならぬ緊張感を放っていたんですよ。

和田:想太くんがあそこまで首の血管が浮き出るぐらい、力を入れて歌っている姿を今まで見たことがなかったので、衝撃でしたね。鳥肌立ちました。



-そもそも、このタイミングで「Promise」を改めて打ち出そうと思ったのはなぜだったんでしょう?

花村:「CITRUS」という曲がたくさん聴いて頂ける状況になったときに、自分たちのハイトーンやテクニカルな部分よりも、感情的な部分というか、魂の乗った歌を届けられたことが「CITRUS」の再生回数に繋がったのかなと思ったんですよね。であれば、今、僕たちが持っている楽曲たちの中で、いちばん魂の込められる「Promise」を「INSIDE THE FIRST TAKE」で届けたいなと。それはもうメンバー全員一致していて、即決だったんです。その結果「CITRUS」以上にエモーショナルな歌を届けられたんじゃないかなと思いますし、改めて魂から歌える楽曲が僕らの持ち味なんだろうなと思いましたね。

工藤:対バンイベントなどの30分ぐらいの尺のライブでも「やっぱりバラードは入れたいよね」という話になるんです。それこそふたりの持ち味を最大に活かすことが出来るので。今、それを担う楽曲が「Promise」なんですよね。なので、この曲はどんどん重要な存在になっていくと思います。



-これまでの話を聞く限り、2022年はかなりエキサイティングな1年になっているんじゃないですか?

工藤:そうですね。例年に比べてもかなりエキサイティング。今まででいちばんいろんなアーティストさんに会っていると思いますし、アウトプットだけじゃなくインプットもちゃんと出来ている感覚はありますね。

岩岡:対バンツアーも初めてだったし、番組でもいろんな方々と共演させて頂いるし、今までになかったような一年を過ごさせてもらっていますね。だから面白いです。

花村:「給料上がった」みたいな変化はないんですけど(笑)。

一同:(笑)

大野:最近はライブのあとに死にかけていたりするんですよ。対バンツアーのファイナルとかヤバかったですもん。

花村:僕もヤバかったです。あのペースでアリーナツアーやったら死んじゃうかもしれない(笑)。

大野:気持ちが強くなり過ぎちゃって、ペース配分とか考えなくなっちゃうんですよ。そこは課題ですね。

工藤:気持ちはオーバーヒートしちゃってるんですよ。

花村:それによって踊りすぎちゃって、歌で息を切らしちゃったり。

大野:どっちもバランスよく出来たらいいんですけどね。単細胞なんで、振り切っちゃうんですよ(笑)。「ここで息吸いたいけど……いいや、踊っちゃえ!」ってなっちゃう。

工藤:それだけ今の僕らはエモくなっているんだと思います。



-そんな全力疾走中のDa-iCEですが、今は夏の新作リリースに向けて制作中と伺っております。どんな作品になりそうですか?

工藤:夏をイメージした「スターマイン」という楽曲を制作しているんですけど、スターマインは連続発射する打ち上げ花火のことで。「CITRUS」で1回大きい打ち上げ花火が打ち上がっちゃって、まわりが2回目、3回目の打ち上げ花火を求めてくるから「鬱陶しいな。こっちは毎回打ち上げるつもりでやってるわ!」という想いを込めて作っています(笑)。それを夏の打ち上げ花火とかけている。あと、イントロで1から6まで数字を言っているんですけど、それを15秒以内に抑えているんで、そこがSNSで流行ればいいなと思って。

-その新作と共に暑い夏を駆け抜けていくと思うのですが、2022年は最終的にどんな1年になっていたらいいなと思いますか?

大野:今年こそ『紅白歌合戦』に出たいですね。

花村:その為にも「スターマイン」はもちろん「Promise」も打ち上げたいですね。まだ「CITRUS」の影に隠れちゃっているので。ただ、最近のカラオケランキングで「CITRUS」が3位から7位ぐらいまで下がってきたんですよ。なんでだろうなと思って調べてみたら『THE FIRST TAKE』バージョンとかピアノバージョンの「CITRUS」が配信されて数字が割れていて。すべて合体させたらもっと上位になると思うんですけど(笑)。

工藤:売れるとバージョンが増えるから、それはヒット曲の宿命だよね。

花村:そんな中で「Promise」が「CITRUS」の次にたくさん歌われているので、この勢いでもっといろんな人に歌ってもらえるヒット曲になってほしいなと思っています。今の時点では『紅白歌合戦』は夢のまた夢なんで。でも、言霊はあると信じて「今年こそ、紅白に出たい」と言い続けて目指していきたいですね。小林幸子さんも仰っていたんで。それこそ紅白が夢のまた夢だった頃に「私、来年、紅白出る」と発言して、そのときはまわりのスタッフさんとか笑っていたらしいんですけど、実際に翌年に紅白とレコ大に出場したっていう。なので、僕らも最後まで諦めず、紅白に出られることを信じて頑張っていきたいと思います。


<リリース情報>

Da-iCE
CONCEPT EP『REVERSi』
配信リンク https://Da-iCE.lnk.to/REVERSi_DLSTR
Da-iCE『REVERSi』CD販売サイト https://Da-iCE.lnk.to/REVERSi_CD

Da-iCE
「Promise」
配信リンク https://Da-iCE.lnk.to/Promise

<イベント情報>



Rolling Stone Japan LIVE 5th ANNIVERSARY SPECIAL Supported by Tポイント
2022年9月4日(日)さいたまスーパーアリーナ
料金:アリーナ席 11800円/スタンド席 9900円(全席指定・税込)
主催:CCCミュージックラボ株式会社
企画:Rolling Stone Japan
制作:株式会社W TOKYO
運営:株式会社キョードー東京
特別協賛:株式会社Tポイント・ジャパン
協力:カルチュア・エンタテインメント株式会社
問い合わせ:info@rollingstonejapan.com
公式HP:https://rollingstonejapan.com/LIVE/2022
公式SNS
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Da-iCE Official HP:https://da-ice.jp

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