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イスラム教徒の連続殺害事件、逮捕された容疑者もイスラム教徒か 米

Rolling Stone Japan / 2022年8月14日 6時45分

2022年8月7日、米ニューメキシコ州アルバカーキにて。ミシェル・ルーハン・グリシャム州知事が見守る中、イスラム教徒殺害事件に関連して指名手配車両の写真を載せたチラシを掲げるアルバカーキ警察刑事部のシシリー・バーカー副部長(Photo by Adolphe Pierre-Louis/Albuquerque Journal/AP)

米ニューメキシコ州アルバカーキ警察は、少なくとも2件のイスラム教徒殺害事件で第一容疑者のムハンマド・サイド(51歳)をFBIの協力で逮捕したと発表した。当局によれば、サイド容疑者が逮捕される直前、警察は犯行現場にあった容疑者の車両を特定。また容疑者の自宅から2件の事件で使用された銃を発見した。

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8月の第一週、アルバカーキの一部住民は外出さえも恐れていた。2週間足らずでイスラム教徒の男性3人が射殺されたのをうけ、連続殺人犯がこの界隈でイスラム教徒を狙っているのではないかと思われていた。警察は3件の殺人――昨年11月の事件も合わせて計4件――に関連性があるとみて、犯人または犯人グループがイスラム教徒を故意に狙ったと考えている。4件目の直前に発表された報道声明と情報提供要請には、いずれの事件でも犯人が「前触れもなく被害者を奇襲し、発砲して射殺した」と書かれていた。

直近の被害者は25歳のナイーム・フサインさんで、当時勤めていた難民支援団体の駐車場に停めていた車の中で射殺されているのが発見された。フサインさんは亡くなる数時間前、それぞれ7月26日と8月1日に自宅前で射殺された別の被害者、アフタブ・フセインさん(41歳)とムハンマド・アフザール・フサインさん(27歳)の葬儀に出席していた。3人ともパキスタンからの移民だった。これらの事件からさかのぼること昨年11月には、アフガニスタン出身のモハマド・アーマディさんが弟と運営する食料品店の前で殺されていた。サイド容疑者はフセインさんとムハンマド・アフザール・フサインさんの事件で起訴される見込み。アルバカーキ警察のハロルド・メディナ署長いわく、警察は容疑者が残る2件にも関与していた可能性があるとして捜査を続けているという。

一連の事件は全米で注目を浴び、ジョー・バイデン大統領も「このような憎悪に満ちた襲撃はアメリカには無用だ」とツイートした。また事件は、安心して移住できると当局が太鼓判を押し、昨年のアメリカ軍撤退から大勢のアフガニスタン移民を受け入れてきたコミュニティを震撼させた。


容疑者はスンニ派イスラム教徒の可能性

ここ最近の射殺事件をうけ、警察はイスラム教徒が経営する企業や礼拝場所のパトロールを強化した。事件後には車両の写真を公開し、襲撃で犯人が乗っていたと思われる窓を黒塗りしたグレーのフォルクスワーゲンの捜索協力を要請した。その後、アルバカーキ警察のメディナ署長は車両を発見したこと、第一容疑者を拘束したことをツイートした。

カイル・ハートソック警察副本部長が記者会見で語ったところでは、写真を公開してから数百件の情報が警察に寄せられ、イスラム教徒コミュニティからの情報でサイド容疑者に絞り込まれたという。

さらに警察の話では、サイド容疑者はアフガニスタン出身で、ニューメキシコ州に住んで約5年になるという。家庭内暴力で3度軽罪に問われたが、いずれも起訴は取り下げられた。ニューヨーク・タイムズ紙は、スンニ派イスラム教徒が容疑者で、娘がシーア派と結婚したためシーア派を狙ったらしい、と報道した。警察はこの報道を断言することは拒んだものの、このような情報があったことは認めた。現在は容疑者の動機について捜査しているという。

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from Rolling Stone US

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