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アーケイド・ファイアの中心人物、ウィン・バトラーによる性加害を複数名が告発 

Rolling Stone Japan / 2022年8月28日 15時30分

ウィン・バトラー(Photo by Josh Brasted/Wireimage)

アーケイド・ファイア(Arcade Fire)のウィン・バトラーが、2016年から2020年の間に性的行為や一方的なセクスティング(性的なメッセージや画像などをやり取りする行為)などを行ったとして、4名から告発を受けている。ウィンは不倫関係を認めつつ、「合意の上だった」と主張している。

※この記事には、性犯罪の疑いについての記述や、自殺願望を伴ううつ病についての言及が含まれています。

Pitchforkによるレポートでは、4人の女性(うち3人はバトラーと出会った当時18歳〜23歳の「熱心な」アーケード・ファイアのファン)が、2003年からアーケード・ファイアのバンドメイトであるレジーヌ・シャサーニュと結婚しているウィンの疑惑を詳しく述べている。

【画像を見る】ウィン・バトラー、2003年に結婚した妻レジーヌとのツーショット

ウィンはPitchforkに寄せた声明で婚外交渉を認めているが、性的な出会いはすべて「合意」だったと主張している。

告発者(以下、すべて仮名)の一人であるリリー(ジェンダー・フルイドで「they/them」の代名詞を用いている)は、2015年にモントリオールのコンサートでバトラーと出会い交友関係を育んだという。しかし、2015年2月のディナーのあと、ウィンは同意なしにリリーのパンツに手を突っ込んだとされており、Pitchforkの取材に対してウィンは、リリーの内腿に手をかけただけだと主張している。ウィンとリリーはその夜の終わりにキスをしたが、「私からは求めなかった。私からキスし返すこともなかった。瞬時の出来事だったし、不快で気分が悪かった」とリリーはPitchforkに語っている。

その2日後、ウィンはリリーのアパートに現れ、「私を壁に押し付け、積極的に私の体を掴み、私の喉に舌を突っ込んできた。彼の性的興奮を伴った行動は、適切な段階を踏んだものとは到底言い難いものだった」とリリーは証言している。

他の3人の告発者は、ウィンより10歳以上若いアーケイド・ファイアのファンで、いずれもウィンがソーシャルメディアを介して自分たちを探し出したと語っている。ウィンとファンのオンライン上での会話は、やがて現実の出会いに変わり、それぞれの女性が彼に露骨な写真を送るようノンストップで要求されるようになった(ウィンはある女性に対し、自分のヌード写真も送っていたという)。

告発者の一人であるステラは、2016年にFacebookのチャットでこう綴っている。「ウィン・バトラーは私にヌードを見せることを要求し、セクスティングしようとしてきた。私は本当に不快だと彼に伝えた。今、どうしたらいいのか本当にわからない。彼は私にテキストを送り続けている。何度も何度もね」

自殺未遂を起こした告発者も

別の告発者であるサラは、 2018年のウィンとのオンラインでのやり取りについて、Pitchforkにこう証言している。「私はどんな映像や画像も送りたくなかったし、性的なのはもってのほか。でも、彼だから全部やってしまった。すごく緊張したし、自分の行いがすごく恥ずかしかったのを覚えている。それで『気分が悪い』と伝えても、彼は「今すぐ写真を送ってほしい」と言ってくる。彼は私のことを個人セラピストとして利用した。電話越しにセックスするための簡単な手段として。FaceTime上でのやり取りは厳密で、彼は満足すると電話を切る。私は毎日、事を終えるたびに辛い気持ちになった」

モントリオールで開催されたアーケイド・ファイアのコンサートで最前列にいたのをきっかけに、Instagram経由でアプローチされたという告発者のフィオナもまた、セクスティングやビデオ通話から関係が始まった。フィオナはその後、バンクーバーで開催されたアーケイド・ファイアのコンサート前夜にウィンと性交渉を持ち、それから自殺未遂をしたと主張。「ひどく気分が落ち込んだ。全てを秘密にしなければならないこと、彼をなだめるために自分の要求を押し殺すこと、境界線の欠如、『もう一人の女性』であることの罪悪感は、無視できないほど辛いものになっていった」と彼女は語っている。

フィオナの申し立てに対し、ウィンは自殺未遂について知っていたことを認めているが、フィオナは「私とは無関係で、彼女は精神的な病気で苦しんでいた」と述べているという。それに対し、フィオナは「絶対に彼が関係していた」と反論している。

Pitchforkのレポートに関与した4人の告発者は、当初お互いを知らず、それぞれがReddit(掲示板サイト)の投稿でウィンとの経験を共有することで初めてつながったという。ステラが2020年、Instagramのストーリーで「性的略奪者 - 私が18歳のファンガールだった頃から、彼は常に私に性的な出会いを強要しようとし、興味がないと何度伝えても、一方的に自分のヌード写真を送りつけたりしてきた。彼は私を手放そうとせず、私がブロックしたあとも別の番号からメールを送ってきた。私の年齢すら一度も聞かれたことがない」と投稿。そのスクリーンショットがReddit投稿の燃料となった。

【画像を見る】ステラがウィン・バトラーを名指しで告発した投稿のスクリーンショット

ウィン・バトラーの反論

ウィンはPitchforkに寄せた長い声明文で、「私は婚姻関係を離れたところで、『合意に基づく』関係を持ってしまいました」と認める一方で、「本人たちの意志に反して、女性たちに触れたことは決してありません。女性たちに無理強いをして、性的な要求をしたいう話は断固として否定します。そんなことは端的に言って、明確に、一度も起こったことがないのです」と主張している。

「これらの関係はすべて合意の上でしたが、私の行動で傷つけてしまった方には大変申し訳なく思っています。人生にはとてつもない痛みと過ちがつきものですが、私は決して誰かの痛みを引き起こすような人間にはなりたくありません」とウィンは声明で述べており、こう続けている。

「私は長い間、メンタルヘルスの問題や幼少期の虐待経験の亡霊と闘ってきました。30代になり、家内が流産したあと、人生で最も重いうつ病に対処するため、お酒に頼るようになりました。このことは、私の行動を弁解するものではありませんが、この時期に私の人生に何が起こっていたのかを、少しでも説明できればと思います。私はもはや、自分自身がどんな人間なのか認識できなくなっていました。(妻の)レジーヌは、私が苦しむのをじっと見守り、できる限り助けようとしてくれました。愛する人が壊れていく姿を見るのは、彼女にとって非常に辛いことだったでしょう」

ウィンはさらに、「コロナ禍に見舞われてからのこの数年間は、自分の心を救おうとしてきました。AA(「匿名アルコール依存症者の会」)に通うなど、セラピーとヒーリングに多大な時間とエネルギーを費やしてきました」と述べている。

レジーヌは自身の声明でこう述べている。「ウィンは私のソウルメイトであり、作曲のパートナーであり、夫であり、美しい息子の父です。彼は20年間、人生と音楽における私のパートナーであり続けました。そして、私たちの人生におけるすべての愛に対して、彼が計り知れない苦痛に苦しむのを見てきました。(...)私は彼の胸中を知っていますし、彼が女性の同意なしに女性に触ったことはありませんし、今後も触れないと確信しています。彼は自分の道を見失い、そして戻るべき道を見つけたのです」。

From Rolling Stone US.


悩みを抱えている人のためには、以下のような相談窓口があります。

性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター一覧
各都道府県警察の性犯罪被害相談電話につながる全国共通番号「♯8103(ハートさん)」

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