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Dr. Martens主催イベントでALI、フレンズ、w.o.d.が音楽で体現した多様性

Rolling Stone Japan / 2022年10月25日 17時0分

ALI(Photo: ヤマダマサヒロ)

Dr. Martens(以下、ドクターマーチン)主催による音楽イベント「DR. MARTENS PRESENTS - LIVE IN TOKYO 2022」が、2022年10月13日(木)、渋谷WWWXにて開催された。”DIVERSITY”(多様性)をテーマに開催された本イベントには、ALI、フレンズ、w.o.d.の3組が出演し、三者三様な個性と存在感を放つパフォーマンスを見せた。

小雨が降る渋谷の中心にある会場は多くの観客であふれていた。20代くらいの若者から会社員らしき人まで幅広い年代の人がおり、チケットの列に並ぶお客さんの中にはドクターマーチンを履いて来ている人も多く見られる。ライブフロアに入るとすでにオーディエンスたちで溢れており、仲間と談笑をしたり、お酒を飲んだりしながら各々にリッラクスして開演の時間を待っている様子だ。


会場となった渋谷WWWX(Photo: ヤマダマサヒロ)

【ライブ写真を見る】ALI、フレンズ、w.o.d.、三者三様なライブ(全24枚)




w.o.d.(Photo: ヤマダマサヒロ)

会場が暗転し、トップバッターを飾るw.o.d.のメンバーが静かにステージに登場する。グランジ、パンク、ガレージ、オルタナティブなどのジャンルを高い次元で昇華し、研ぎ澄まされた進化系グランジ・サウンドで注目の3人組だ。

思い切り歪んだベースのぎらついた低音が会場に鳴ると、観客たちは一斉に意識をステージ上に傾ける。3ピースとは思えない音圧と骨太なグルーヴ感。3人がかき鳴らすエッジの効いた鋭いサウンドに序盤から会場の熱気はヒートし、サイトウ タクヤ(Vo.Gt)の力強くも美しい歌声が観客たちを魅了する。ピュアなロックンロールを全面に押し出した名曲「1994」では、野生味あふれる荒々しいサウンドがヒリヒリとした緊張感を加速させ、フックでおとずれる琴線に触れるメロディーが観客たちの心を揺さぶる。

ここでサイトウがMCを挟む。「ドクターマーチンのイベントに呼んでもらえて俺はすごくハッピーです」と率直な言葉で出演への思いを述べた。「ドクターマーチンはパンクのすげえ人たちが履いていた靴なんで光栄です。次は新しいアルバムからめっちゃいい曲やります」と新曲「オレンジ」を披露。サイトウの温かみのある歌声とノスタルジックな歌詞に、会場全体にエモーショナルなムードが漂う。その後もニューアルバムから3人のエネルギーが爆発した楽曲を次々に披露し、オーディエンスも最高潮にーー。初期衝動的な感動をここまで味わわせてくれるバンドにはそうそう出会えないかもしれない。

w.o.d.セットリスト
01. イカロス
02. Kill your idols, Kiss me baby
03. 馬鹿と虎馬
04. バニラ・スカイ
05.1994
06. オレンジ
07. モーニング・グローリー
08.Mayday

>>w.o.d.×ドクターマーチン:w.o.d.が語る、バンド史上最高傑作『感情』にかけた思い




フレンズ(Photo: ヤマダマサヒロ)

w.o.d.の余韻も冷めやらぬなか、セットチェンジを終えて4人組バンド、フレンズが登場。シティポップを軸に様々なジャンルをシームレスに横断し、極上のポップネスを体現する神泉系バンド、フレンズ。w.o.d.の緊張感とはベクトルの違う、会場全体を多幸感で包み込むような音像で観客たちの身体を揺らした。
メンバーそれぞれが個性的なキャラクターを持ちながら、そのバランス感が抜群のフレンズ。「はじめまして! フレンズです。ライブのときはいつも履いてるドクターマーチン!今日のライブは、三者三様なバンドが集まっていて、出演できて本当に嬉しい!最後まで楽しんでいってください!」とボーカルのえみそんが明るく笑顔で挨拶し会場を和ませる一方で、ソウルフルで力強い歌声を聴かせていく。「U.L.K.」の演奏前には、えみそんが考案したというダンスを1ポーズずつ観客たちに向けてレクチャー。「U」「L」「K」のハンドサインや、サムズダウンをえみそんに続いて全員でポーズしていくうちに、会場には明るくポップな一体感が生まれた。フレンズの音楽からは、この世のネガティブなこと全部ポジティブに変えてくれるようなパワーがみなぎっていた。

フレンズセットリスト
01. 夜にダンス
02. NIGHT TOWN 
03. cruising memories 
04.  U.L.K.
05.  いいんじゃない? 
06.  朝が来た
07.  海のSHE

>>フレンズ×ドクターマーチン:フレンズ・えみそんと関口塁が語る「4人の等身大が詰まった」ニューアルバムと全国ツアー




ALI(Photo: ヤマダマサヒロ)

そして、この日のトリを飾るのはALI。「多国籍バンド」として活動を行い、メンバーそれぞれのルーツにあるファンク、ソウル、ジャズ、レゲエ、ヒップホップなど様々な要素を取り入れ縦横無尽に音楽の中で遊び続けているバンドだ。

暗転すると、メンバーのCÉSAR(Gt)とLUTHFI(Ba)に加え、ドラムやホーン隊をはじめとするサポートミュージシャンが登場し、映画『仁義なき戦い』シリーズのメインテーマをセッションで鳴らし始めた。圧倒的な迫力の音像の中、Leo(Vo)が登場。スモーキーなムードで「Dance You, Matilda」から感情のこもったボーカルを聴かせていく。「ALI、始めます」とLeoが一言。その言葉にALIの白熱のショータイムを待ちわびていた客席からは大きな拍手が沸き起こる。


(Photo: ヤマダマサヒロ)

途中、Leoが「俺たちが伝えたいことは、音楽は最高だってこと。音楽の前では性別も国籍も関係ない」と、オーディエンスに熱い思いを伝えると、ニューヨークで活動するバイリンガル・ラッパーのKAZUOをゲストラッパーに迎え「FEELIN GOOD」を披露。KAZUOの冴え渡るラップとLeoのエネルギッシュな歌声が交錯し、オーディエンスの興奮は爆発的に広がっていく。

「ドクターマーチン、今日はありがとう!俺が愛するパンクミュージシャンにこの歌を捧げます」と、MADNESS「One Step beyond」をカバー。さらに演奏はグルーヴィーになり、会場の熱気も最高潮に。圧倒的な演奏と熱量で生み出される最高のグルーヴは息つく暇もなく押し寄せ、観客たちの心と体は自然と踊ってしまう。ステージ上のメンバーたちも演奏しながら、ツイストを踏むように左右に体を揺らしながら音楽を鳴らしていく。格好よさとユーモアとパンク精神、そういった全てを内包するような熱いパフォーマンスを終えて、メンバーたちはステージを去っていった。

踊り足りない観客たちの拍手に応えて再登場したALIは、バンドを世に知らしめた楽曲「LOST IN PARADISE」をKAZUOのラップとともに披露し、まるで野外フェスかのような客席の熱気と解放感、そして観客たちのダンスを無数に生み出し、「DR. MARTENS PRESENTS - LIVE IN TOKYO 2022」は大団円の中、幕を閉じた。

ALIセットリスト
01. 仁義なき戦いのテーマ
02. Dance You, Matilda
03. I Want A Chance For Romance
04. VIM
05.TEENAGE CITY RIOT
06. FEELIN GOOD feat. KAZUO
07. KEEP YOUR HEAD UP feat. KAZUO
08. FIGHT DUB CLUB feat. KAZUO
09. One Step beyond
10. Funky Nassau
11. LOST IN PARADISE feat. KAZUO

>>ALI×ドクターマーチン:ALIが語る、パンク精神で辿り着いたバンドの現在地


ALI(Photo: ヤマダマサヒロ)

出演バンド3組がそれぞれの信じている音を全力で演奏をすることによって、イベントテーマである”DIVERSITY”(多様性)を音楽で体現した、この日にしか生まれ得ない熱力に満ちたイベントであった。


<イベント情報>
「DR. MARTENS PRESENTS - LIVE IN TOKYO 2022」
2022年10月13日(木)渋谷WWWX
開場:17:45 / 開演:18:30
出演者:ALI / フレンズ / w.o.d.
企画・制作:シブヤテレビジョン
協力:WWWX
https://jp.drmartens.com/

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