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追悼ジェフ・ベック 盟友ロッド・スチュワートとの「最後の共演」を振り返る

Rolling Stone Japan / 2023年1月13日 18時10分

「People Get Ready」MV撮影中のジェフ・ベックとロッド・スチュワート(Photo by JEFFREY MAYER/GETTY IMAGES)

1月10日に亡くなったジェフ・ベック(Jeff Beck)を追悼。元ジェフ・ベック・グループのバンドメイトが2019年に再び集結し、ロサンゼルスのハリウッド・ボウルで開催した一夜限りのショウを振り返る。

【動画を見る】ジェフ・ベックとロッド・スチュワート「最後の共演」

ジェフ・ベックが最初に名を馳せたのは1965年、エリック・クラプトンの後任としてヤードバーズへ加入したときのこと。その2年後、彼はロッド・スチュワート、ロン・ウッドとジェフ・ベック・グループを結成した。わずか2年の活動だったが、ブルースとロックの融合は、レッド・ツェッペリンをはじめ、多くのグループの道を切り拓くことになった。

ロッド・スチュワートは70年代にフェイセズとソロ活動によって有名になったが、ベックとの交流が完全に途絶えることはなかった。1984年、ベックはスチュワートのヒット曲 「Infatuation」でギターを弾いている。翌年、彼らはチームを組んでカーティス・メイフィールド「People Get Ready」のカバーを録音した。彼らはまた、一緒にツアーをしようとしたが、あまりうまくいかなかった。



「当初から問題だったのは、ジェフをサポートの脇役として起用したことで、いくら報酬が高くても、彼が嫌がることはほぼ確実だった」と、スチュワートは回顧録に綴っている。「ツアーは4カ月間で74日間行われることが決まっていた。舞台裏では、多くの人が『これはもうダメだ、彼は2公演もできないだろう』とつぶやいていた。でも、それは間違いだった。彼は3回公演した。そして、観客が主婦ばかりだから、いささか失礼なことを言ったりして帰っていった」。

2009年、ロサンゼルスのエル・レイ・シアターでのベック単独公演の最後にスチュワートが登場し、「People Get Ready」と「I Aint Superstitious」を演奏するまで、彼らの物語は終わったかのように思えた。その余波で、ふたりは共同制作のブルース・アルバムの可能性について報道陣に語ったが、そのプランが実現することはなかった。

2019年、最後の共演が実現

2018年、スチュワートはローリングストーン誌の取材で、それでもベックとレコード上で再会する方法を見出したいと語った。「僕の声と彼のギターは天下一品なんだ」と彼は話している。「素敵なことだと思う。一回やってみたんだけど、意見が合わなかったんだ。つまり、エゴのぶつかり合いで、でも、絶対無理ってことはない。月並みな表現だけど、彼がその気になれば、僕だってその気になる。僕らは二人とも(互いを)プロデュースしたいんだ。そこが問題なんだよね」。

翌年、二人はハリウッド・ボウルで一回限りの特別なライブを一緒に行うことを発表した。スチュワートと彼のソロ・バンドによるヒット曲のロング・セットで始まり、ベックがアンコールに登場し、1969年7月以来初めて「Morning Dew」「Rock My Plimsoul」「Blues De Luxe」を演奏した。さらに、「People Get Ready」と 「I Aint Superstitious」も復活させた。

この2組のアイコンは、今となってはアルバムで共演する機会を失ってしまったが、少なくともこの最終公演を行うことはできた。ファンショットの映像からもわかるように、彼らの声とギターはまさに「Match Made in Heaven」(天国で引き合わされた、最高の組み合わせ)だった。

From Rolling Stone US.




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