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マネスキン×トム・モレロ 夢のコラボ曲「GOSSIP」を紐解く相思相愛対談

Rolling Stone Japan / 2023年1月18日 17時40分

マネスキン&トム・モレロ

1月20日に最新アルバム『RUSH!』をリリースするマネスキン(Måneskin)と、トム・モレロ(レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン)のコラボ曲「GOSSIP」が大きな話題を集めている。米ローリングストーン誌の動画企画「The Breakdown」で楽曲の制作背景、歌詞やジャムセッションについて両者が語り合った。トークの模様をお届けする。

【動画を見る】マネスキン×トム・モレロのインタビュー動画

トム:マネスキンはお気に入りのバンドだ。自分のルーツもイタリア系なので、同胞として君たちを誇りに思ってるよ。正直、イタリア出身のロックンロールバンドがそんなに話題になってると聞いた時は、嘘だろ?って思ったけどね(笑)。君たちは、明らかに若い世代のロックンロールを代表するバンドだ。様々なバンドがロックンロールを語り継いできたが、今の若い世代にはマネスキンがいる。ハリウッドのスタジオで彼らとジャムセッションをした時には、本当に圧倒された。巷に溢れてる似通ったバンドとは一線を画しているんだ。作曲、作詞もそうだし、ヨーロッパのフェスの映像を見てごらん。90年代の有名なバンドがオーディエンスを沸かせていた光景を彷彿とさせたね。君たちが本物だってことを物語ってた。



ヴィクトリア:トムとのセッションはとても光栄だった。彼の音楽を聴いて育ってきたし、多くのインスピレーションを受けてきたから……まさか、レジェンドと一緒に演奏できる日が来るなんて! スタジオで2回セッションをして、彼のストーリー、音楽との向き合い方、ビジョンを共有することもできた。この機会のおかげで確実に成長したし、今後のキャリアにも影響するインスピレーションをたくさん吸収できたと思う。

「GOSSIP」については、トーマスがリフを思いついたの。みんなでロサンゼルスに2カ月間滞在して制作したんだけど、彼は一人スタジオにこもって、ずっと大量のリフを作ってた。完成したリフを彼が持ってきて、その後の制作は順調に進んでいった。

トーマス:初めはクラシックっぽいサウンドにしようと考えてたんだ。だからリフのデータの名前を「クラシック」にしてたと思う。

マネスキン一同:ああ、確かにそうだった!

ダミアーノ:タイトルについては、今、社会が抱えている様々な問題を要約したくて、あえて曖昧な定義の言葉「GOSSIP」にしたんだ。この曲は、能力主義や価値基準、美学のヒエラルキーについて問題提起している。とくに若い世代は、SNSやその他メディアからのプレッシャーに晒されながら生きてるわけで――そんな状況に対して、少し皮肉を込めて批判しようと思ったんだ。

ジャムセッションを振り返って

ヴィクトリア:制作のプロセスに関して言えば、大体は即興演奏(ジャミング)。今までもみんなで聴いて、気になる箇所を編集していくっていうスタイルで作ってきたの。今回関わってくれた多くの人はみんな独自の手法で制作してたけど、トムとスタジオに入った時に驚いたことは、彼も私たちと同じアプローチをとっていたこと。スタジオで即興演奏して……っていうスタイルの人にほとんど出会ってこなかったから、親近感が湧いた。

ダミアーノ:はじめに書いた歌詞は、あまりピンとこなくて気に入らなかったんだ。だから、もっと意味のあるものに書き直そうってことになった――よりハードで荒々しいものに。いつもは一人で歌詞を書いてるんだけど、曲自体の意味を変えようってみんなで決めたから、今回は意見を共有しつつ歌詞を変えた。言葉やフレーズの一つ一つを確認しあえたのは、良い経験になった。

イーサン:共有することって、勇気がいるからね。


Photo by Fabio Germinario

トム:ジャムセッションの選曲は、悩むこともなくすぐに決まった。感覚的にこれだって思ったね。1回聴いた後には、もう確信してたよ。曲のコアの部分が自分のスタイルと合っているって感じたんだ。激しく、暴力的な部分だね。

ヴィクトリア:激しく暴力的、いい表現ね。

トム:ギターソロは、色々試すために何回かテイクを重ねた。レコーディングに関しては、サウンドがロックに感じたから、あまりエゴを主張せず、彼らにオプションを提示したんだ。典型的なシュレッディングなソロか、R2-D2(『スター・ウォーズ』のキャラクター)みたいなノイズのソロか。最終的には、その2つを組み合わせるかたちに落ち着いた。メロディをうまく引き立ててると思うし、ちょっとした見せ場にもなった。

ヴィクトリア:この曲は今までの中でも多くの人が関わった、私たちにとって大きな意味のある作品になった。強い個性を感じられたし、ジャムセッションのサウンドも完璧だった。ほとんど手を加えてないぶん、荒々しいエネルギーが伝わると思う。これもトムの最高なサウンドのおかげ。

トーマス:ジャムセッションから生まれた曲だから、スタジオの空気感が残っていることが大事なんだ。

ヴィクトリア:ええ、誇張されたりしてない、オリジナルの空気感がね。

ダミアーノ:奇跡的なサウンドはスタジオでしか生まれない。その空気感を作品に保ち続けることができれば、うまくいったも同然だね。

From Rolling Stone US.



マネスキン
『RUSH!』
2023年1月20日リリース
再生・購入:https://ManeskinJP.lnk.to/RushRS

初回限定盤:2022年の来日時の模様を収めたスペシャルフォトブック、初来日公演(8月18日:豊洲PIT)のライブ盤CDを付属
購入:https://SonyMusicJapan.lnk.to/Maneskin_RushfeRS


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