モー娘。小田さくらと櫻井梨央が語る、努力・未来・A BEAUTIFUL STAR
Rolling Stone Japan / 2023年2月10日 17時45分
リーダーの譜久村聖が2023年秋に開催予定のコンサート・ツアーをもってモーニング娘。及びハロー!プロジェクトを卒業。昨年12月に13期メンバーの加賀楓が卒業し、現在は25周年記念オーディションが進行中のモーニング娘。'23。
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グループとして都度変革し、これまで以上に「王道」と「進化」の両軸から世界観を広げていくであろう、モーニング娘。23の未来に期待したい。今回は11期の小田さくらと16期の櫻井梨央に話を聞いた。
—2023年を迎えて、今の率直な心境はいかがですか?
小田:今、ハロー!プロジェクトの末っ子グループのOCHA NORMAとツーマンでツアーを回ってるんですけど、そもそも私たちはツーマンの経験がないんですね。アイドルフェスの経験も少なくて、ハロー!プロジェクト全体のコンサートに出たり、ロックフェスなどに出たり、あとは単独ツアー……のどれかだったんです。でも今回は、ハロー!プロジェクトの1グループと対等な立場でツアーを回るので、末っ子のグループだし負けちゃいけないなって、程よい焦りがあります。お互いのファンの方も多分、半分半分くらいだし。そう思いながらステージに立つことが新鮮だったのと、いま私はOCHA NORMAのことばかり考えてます。一緒にやるからには、何も得られない数カ月になるのは嫌じゃないですか。一緒にいる間、OCHA NORMAの魅力は何なのかをずっと考えてます。
櫻井:昨年末からずっと連続でコンサートをさせていただいていたんですけど、お正月が過ぎた今、コンサートが土日だけなんですよ。期間が空いてコンサートをすることに不思議な感覚があって、平日もパフォーマンスしたいなって思うようになりました。ちょうど明日コンサートなんですけど、それがすごく楽しみですし、たくさんコンサートをさせていただける場があることがすごくうれしいです。年末年始が忙しいとは聞いていたんですけど、自分が想像していた以上に楽しんでやっているなと思います。2022年は加入してからの半年間で、ツアーが一回あって、フェスにも出させていただいて、武道館のステージにも立てて、それ以外だと先輩のご卒業を半年以内で2回経験したこともあって、変動がたくさんある時期でした。すごく濃くて、充実していたなって実感があります。
小田:見送る人がもう3人目なんだね。早い。
櫻井:そうなんです。あっという間すぎて。先輩のご卒業の話を聞くたびに、もうちょっと前に加入してればよかったって思うことが増えました。だからこそ譜久村さんのご卒業までの期間、いろんなことを得られたらなって思います。
—小田さんは2022年のはじめに「今年はこんな一年にしよう」って思い描いていたことと、実際の一年を振り返ってみてどうでしたか?
小田:目標とか習慣づけたいことって、やらなきゃって意識してるうちは身についてないって思うので、それを忘れた時が達成された時だなって思うんです。2022年は、全体の力じゃなくて個々のできることをもっと増やしたいとか、個人が自信を持って自分の”強み”を自覚してほしいと言ってたと思うんですけど、今はメンバーにそういうことをあまり求めてなくなってるんですよね。それは私も含めてみんながやりたいことをやったり、自分はこれが得意だってものを見つけられるようになったりしたからなんじゃないかなって、振り返ってみて思いました。あと、石田(亜佑美)さんって一人ひとりに「あなたはこういうところがいいよね」ってすごく言う方なんですよ。
櫻井:言いますね。
小田:そういうこともあって、各々自分の武器を装備し始めたんじゃないかなって思います。それプラス、ステージのパフォーマンス中にあっちこっち見ないようになったなってすごく感じます。歌が上手いとかダンスが上手いとか、可愛いって思われたいとかでさえも意識として入ってると集中力が散ると思うんですよ。ただ楽しんでもらおう!っていう基本的なところにみんなの意識があらためて向いた気がする。明日からの活力になってもらおう、元気をあげようってステージに立つ意味じゃないですか。そこに立ち返ったことで、一つの塊として戦えるようになってきたなと思います。2022年にこうなってほしいって思ってたことは、グループとしてけっこうできてるんじゃないかな。
15期・16期の成長
—昨年12月の武道館のライブ(モーニング娘。'22 25th ANNIVERSARY CONCERT TOUR 〜SINGIN' TO THE BEAT〜加賀楓卒業スペシャル」)を観た時に、歌、ダンスといった表現の部分で、各々の強みの芽が出てきてるってすごく感じました。小田さんが変わらず総合力の高さで圧倒する一方で、特に15期、16期の子たちもそれぞれのスタイルで存在感が出ていた気がします。
小田:ありがとうございます。
—それは今言っていたようなメンバーそれぞれの意識の変化があったんだろうなって。
小田:まだ完璧ではないと思いますけど、みんながそれ(強み)を体現していたから、私からは何も求めなくなったんだと思います。ステージの真ん中にいなくても、歌割りが少なくても輝けるじゃないですか。そういう部分をどんどん見つけていってほしいです。例えば、歌唱面で私や譜久村さんが目立つところもあるだろうけど、今はみんな自分の役割をしっかりこなしてるので、それをもっとわかりやすく明確に伝えていきたいですよね。
—15期の3人(岡村ほまれ、北川莉央、山﨑愛生)、めちゃくちゃ成長しててビックリしました。
小田:本当にそうなんです。だって、ちぃ(森戸知沙希)の卒コンから、半年も経ってないじゃないですか。それでも15期は、森戸の卒業の武道館の時と全然違うと思うんですよね。そういうのが楽しいです。完成したものではなくて、こういう変化が激しいタイミングが一番見どころかなって思います。
—櫻井さんはそのなかに自分が入って、どういうふうにグループに貢献しようと思っていましたか?
櫻井:小田さんの時もそうでしたけど、私には同期がいなくて1人で加入したというのもあって、最初に考えたのは、悪目立ちしないように早くグループに馴染むってことでした。でもダンスに関しては、表情で目立つことができるかもと思って。振りはしっかり合わせて、表情で自分の色を出す。元々ダンスはやっていたんですけど、表情をつけた方が絶対に見てくださる方も面白いだろうなって気づいて。曲に合った表情ができるように研究中です。貢献って言われるとちょっと難しいんですけど、楽しんでいただける要素を一つでも増やせたらと思いながら、いつもやってます。
1人加入の小田と櫻井
—小田さんがグループに加入した時は、いま櫻井さんが言ってたようなことを考えましたか? 悪目立ちしすぎないように……みたいな。
小田:いや、それが私、本当にヘンで、生意気で失礼で立場をわきまえていない子だったので、歌もダンスも全然できてると思ってました。らいりー(櫻井)は一番近い先輩と加入した時期が3年離れてるけど、私は1年も離れてなくて、同じ世代の人がグループに8人いたんです。だからちょっと頑張れば自分が一番になれると思ってたから、悪目立ちしないようにとかは考えていなかった。当たり前にみんなが自分を見てるって思ってました。見られてるし、できてると思ってた(笑)。でも、あのとき褒められてばかりだったら、あのまま育ってたんだろうけど、当時マネージャーさんやスタッフさんが「できてないよ」って言ってくれてたのが、今思うとすごくありがたかったです。本当にヘンな子だったけど、普通の子はモーニング娘。に取らないのがつんく♂さんっていうイメージがあったので、おかげさまでここまで来ましたという感じです(笑)。らいりーは自分の立場を理解しようと頑張ってくれてる子だから、先輩的にはもっと自己中心的でもいいのにって思います。私と性格が違うからこそ、私と同じくらいの思考を持ったとしても危険じゃないと思います。らいりーはしっかりしてるので。当たり前にいつか一番になれるって思ってもいいんだよって。
櫻井:自信が持てないので……。
小田:先輩たちも強いからね。私も魅力的な人を見ると自信がなくなるタイプだから。でも大丈夫、選ばれてるんだから。素質があるから選ばれてる。モーニング娘。になれるって凄いことだからね。
櫻井:そうですね。確かに。そもそも私が1人で加入させてもらった意味を考えると、自分がなんで選ばれたのか、しっかり分かっていなくて。小田さんだったら歌がすごく上手なので、加入される意味が自覚できたと思うんですけど、私は加入した時、最初の頃はなぜ私なんだろうと思いながら活動していたんです。でもファンの方だったり、それこそ先輩が褒めてくださったことによって自信もすごくつきましたし、今オーディション(モーニング娘。25周年記念オーディション)が進んでいるなかで自分も先輩になる日が近づいてきていることも実感して、一人前にならなければなって思いながら過ごしてます。
—真面目ですね。
小田:本当に。
—でもそれがいいところだと思います。
櫻井:ほんとですか。ありがとうございます。
—もちろん、ユニークな部分もこういうお仕事だったら求められるところもあるだろうけど。
小田:根が真面目なんですよ。
櫻井:私はそんなに真面目とは思わないんですけど……。
小田:だって、ホールツアーを回ることを、自分の力じゃなくてモーニング娘。の力だって、もうわかってるんですよ。私なんて、めちゃめちゃ自惚れてましたもん。私の力だ!みたいな感じだったのに、らいりーは、先輩方の日頃の活動のおかげです!みたいな感じなんです。だから先輩としては、自分を見に来てるってもっと思ってもいいんだよってすごく思います。モーニング娘。愛が深すぎるんです。
櫻井梨央(Photo by Rika Tomomatsu)
小田さくらから見た「櫻井梨央」
—小田さんは同じステージに立つパフォーマーとして半年間見てきて、櫻井さんのこういうところが面白いとか、こういうところがいいなって感じることはありますか?
小田:らいりーは今後、喋りでもポジションをつくっていく子だなって思うんですよね。しっかりした性格、視野の広さに加えて、オタクの時のライリーの目線も持ち合わせているから俯瞰で見ることができる。そういう子が、今だとけっこう珍しくて。らいりーもさっき自分で言ってましたけど、写真撮影のときやパフォーマンス中の表情が得意な子だなともすごく思います。表情筋がすっごく柔らかいのと……恥ずかしがらないのかな? だからかわいい顔、カッコいい顔、驚いた顔、怖い顔、泣いてる顔を、きっちりやり切ることができる。恥ずかしがってできない子も多いんですけど、そこがめっちゃ武器だなって思います。だからコンサートの後ろのビジョンを見ていても楽しいです。
櫻井:ありがとうございます! うれしいです。自分で言うのも何ですけど、褒められると伸びるタイプだと思うので(笑)。
小田:そうなんだよね(笑)。
櫻井:確かに私、マスク越しでも表情が伝わるぐらいリアクションが大きかったりするので。「盛りだくさん会」っていう特典会をこの前初めてやらせていただいて、そこでマスクをした状態でファンの方とコミュニケーションを取る機会があったんですね。その際、どうしたら自分のこのうれしい気持ちや楽しい気持ちが伝わるか考えたんです。笑顔が好きですって言っていただいた時も、マスク越しにめっちゃ笑ったり、表情を第一に考えて。自然にできるようになることも大事ですけど、研究してこそ育つものなのかなとも思うので。やりすぎない程度に馴染むぐらいにカッコよくできるように……。
小田:やりすぎていいよ(キッパリ)。
櫻井:(笑)。
小田:やりすぎるべきだよ。で、引き算、引き算。
櫻井:そうですね。
小田:一度やりすぎてから、何年後かに引き算すればいい。
櫻井:コンサート会場の客席の後ろの方はステージ上のビジョンでしか表情を確認できないと思うので、近くで見てくださってる方にもそれ以外の方にも、生でパフォーマンスをお届けしていることを実感していただけるようになりたいですね。
小田:それ目標にしたらいいじゃん! 一番後ろの人にもどういう顔してるのかわかってもらうってことを目標にしたら?
櫻井:そうですね。伝える意識を持って、つくっていきたいですね。
小田:素敵!
櫻井:ありがとうございます!
—昨年の武道館のセトリに、各期のデビューシングルで繋いだ25周年のアニバーサリーメドレーが冒頭にありましたよね。音楽的な流れを意識したセトリとはまた違う意味合いのセトリだったじゃないですか。ああしてみると、モーニング娘。のバラエティ感が際立ちますよね。
小田:「ピョコピョコ ウルトラ」から「Help me!!」までの数カ月で何があったんだって感じですよね(笑)。
—そうそう(笑)。小田さんのデビュー曲でもある「Help me!!」からガラッと印象が変わったんだなって、聞いてて思いました。
小田:今になってつんく♂さんが、その時に在籍しているメンバーを活かして曲を作る方なんだなってわかるようになったので、私を楽器として活かしていただけたのかなって思います。「ピョコピョコ ウルトラ」って、やるたびにメロディラインが切ないなって思うんですよ。切ないメロディなのに歌詞ではピョコピョコ言ってて、明るさと切なさが共存してる。そういう曲がつんく♂さんの曲にはたくさんあって。「まじですかスカ!」も、スカだけど要所要所泣きのメロディが入ってるじゃないですか。そういうところでアイドルといえど”音楽”をちゃんとやらせていただいてるんだなって実感します。「ピョコピョコ ウルトラ」は特に、アイドル性と音楽性が両方ぶつかり合ってるみたいな曲だなって思います。めっちゃいいです。
櫻井:ウルトラですもんね。
小田:そうそう。「ピョコピョコ ウルトラ」ってまず意味わからないじゃないですか(笑)。衣装もひよこだったし。年末の「COUNTDOWN JAPAN」で実はそのメドレーをやったんですよ。これは濃いファンの人向けのメドレーだと思ったから、外でやるにはちょっと自信がなくて、その旨を会社の人にも伝えたんですけど、一人ひとり目立つポイントがあるからと言っていただいて。それで披露したんですけど、このフェスに来ているオーディエンスのどれくらいの方がこの曲の切なさに気づいてくれるだろうと思ってパフォーマンスしてました(笑)。でも私も気づいたのは最近なんです。工藤(遙)さんの卒業コンサートの時に、卒業セレモニーのBGMとしてオルゴールver.で流れたんですよ。その時に、誰かがこの世から消えてしまうのかなってくらい切ない曲に聞こえて。「ピョコピョコ ウルトラ」が切ない曲なんだって思ったら、他にもそういう曲がたくさんあるって気づいたんです。逆に明るいメロディラインなのに、編曲がしっとりしてる曲もあるんだって気づいた。私はアイドルで、そこまで音楽に詳しく触れてないから気づくのに時間がかかったけど、ロックフェスのお客さんだったらスカが好きな人もいただろうし、いろんな視点の人がいるだろうなって思いながらあのメドレーをやってました。結果やってみて楽しかったです。
—確かにモーニング娘。の音楽的バックグラウンドが、EDM期のクール系だけじゃないってことを伝えるには、わかりやすいセトリですよね。
小田:そうそう。もっと遡ったらR&Bばかりの時期もあったし、ディスコもボサノヴァもある。探せばすごく楽しいですよって思いながらやりました。これまでフェスではよく知られてる曲しかやってこなかったので、刺激的でした。
「そうだ!We're ALIVE」とチェンソーマン
—ライブのオープニングは「そうだ!We're ALIVE」「恋愛レボリューション21」だったし、結成25周年を振り返るいいセトリになりましたよね。
小田:2022年は「KICK BACK」(米津玄師)もあったり(註:同曲では「そうだ!Were ALIVE」の歌詞をサンプリングしている)。すごくいい年だなって思いました。
—前からRSJのインタビューではよく話してるモーニング娘。のサブスクが、『チェンソーマン』OAの時にあれば……。
小田:そうなんですよ。私たちが「KICK BACK」の存在を知る前から、あのセットリストは決まってて。絶対つんく♂さんが意識したなって思ったよね。
櫻井:思いました。
小田:つんく♂さんは(歌詞を使われることを)知ってたわけじゃないですか。だから1曲目に急に入ってきたんだなって、そういうことかと思いました。私たちも世間にあの曲が出てから知ったんですけど。なるほどねって感じだったよね。
櫻井:思いました。伏線。
小田:そういうグループにいられてうれしいです。「そうだ!We're ALIVE」の”努力 未来 A BEAUTIFUL STAR”って歌詞って特定の時代を感じないじゃないですか。いつの時代に引っ張ってきても、人の心に残るワードたちだと思うので。つんく♂さんらしいなって思います。20年前の曲でメロディとかほぼそのまんまだけど、現代に合わないわけでもない。凄いですよね。
—原作のマンガの85話のタイトルも「超跳腸・胃胃肝血(ちょうちょうちょう・いいかんぢ)」ですからね。これは「恋愛レボリューション21」の歌詞ですよね。”超超超 いい感じ”。
小田:はい(笑)。読んでて「あ!」って思いました。
—サンプリングもそうだけど、そうやって形を変えながら継承されていくのはまさにグループのあり方と同じですよね。
小田:ぴったりですよね。
—「Happy birthday to Me!」と「Swing Swing Paradise」の2曲の話も聞かせてください。加賀さん在籍時の最後の曲で武道館でも披露してましたが、すごくライブ映えする曲だなと思いました。
小田:デジタルスウィングなのがうれしかったです。そもそも私自身スウィングが好きで。シャッフルのリズムの曲はあったとはいえ、”これぞ、ザ・スウィング”みたいな曲はなかったんですよね。しばらくアルバムにも入ってないと思います。「Mr.Moonlight 〜愛のビックバンド〜」でがっつりスウィングをやっていましたけど、2002年リリースで約20年前の曲で、その後に出た「セクシーキャットの演説」(2019年)もそういう雰囲気でしたけど、ジャズっぽかったんです。今回はデジタルなスウィングって感じですよね。
—つんく♂さんのライナーノーツを見てても思いましたが、スウィングの華々しさだけじゃない複雑さがある曲ですよね。アイドルポップな曲なのに、そんなテーマが背景にあるんだって。
小田:作曲した人が楽しんでつくったっていうのが、一番うれしいです。自分が歌う曲じゃないのに。最後にAメロが足されたのも、急だったんだよね。
櫻井:すごい急でしたね。
小田:もう振りもついて、コンサートで披露することも決まった後、突然決まったんです。なんで今なんだろう?みたいな。でもライナーノーツを読んで、こうやって楽しんでつくってくださってるなら、もう何でもやりますって思いました。
小田さくら(Photo by Rika Tomomatsu)
譜久村リーダーの卒業
—つんく♂さんもアーティストとしてバンド活動していたわけだし、俺はこういうことを世の中に伝えたい!という想いがどこかにあるんでしょうね。
小田:曲から性格がわかる作曲家さん、大好きです。いろんな作曲家さんがいて、発注に完璧に対応する人もいるだろうけど、どうしても残ってしまうその人の「色」みたいなものが、音楽だなって思います。例えば『ONE PIECE』のウタちゃんの曲(「新時代」)を聴いて、誰が提供した曲かってすぐわかるじゃないですか(「新時代」の作詞・作曲は中田ヤスタカ)。そういうのが凄いなって思います。誰が歌っても、作曲者の性格や思考が伝わってくるのがアーティストだなって思うし、それに対応して表現できる私たちでありたいなってすごく思います。
—櫻井さんは、レコーディング自体が初めてだったんですよね。
櫻井:そうですね。フルで歌って録ることが初めてだったので、仮歌の音源を聴いてから、それをどうマネしたらいいんだろうってことも全然わからなくて。でもディレクターさんに直接教えていただいたりして、試行錯誤しながらレコーディングしました。
小田:レコーディング前に練習したんだよね。らいりーは課題曲みたいな感じで何曲かレコーディングしてたんですよ。
櫻井:そうですね、してました。あとは先輩方のレコーディングを見学させていただいたり、YouTubeで、ハロー!プロジェクトのメンバーがレコーディングしてる映像を見てイメトレしてました。
小田:真面目(笑)。
櫻井:(笑)でもレコーディングはどこが使われるかわからずに歌うので、ずっと緊張感がありました。
—最後に、2023年はなんと言っても譜久村さんがご卒業されるということで、今年はそこに向けて動きがたくさんあると思いますが、そのへんはどう感じていますか?
小田:今年はメンバー同士で、あれやりたいとかこうした方がいいって話すことがよくあって。それこそどうしたらサブスクが解禁されるのかとか(笑)。それをメンバー間で終わらせない。ちゃんと会社の方に伝えて、世の中の人から見て変わったなって思われるくらいに何かができたらいいなって。やっぱりメンバーは夢見る生きもので、夢見る生きものとして野望を持ち、人を幸せにしたいとか笑顔にしたいとか、そういうことをあらためて思い出して皆で貪欲になれたら。黙って、これはできないことだって諦めるクセがあったけど、譜久村さんがいるうちにもっと注目されたい。今あるすべてが譜久村さんを中心に起きたことだし、15期もらいりーも、譜久村さんありきで育ってるので。15期が仮に譜久村さんに関わってなかったとしても、いま15期が関わってる先輩がは譜久村さんの下で育ってきたので。譜久村さんがいるうちにもっといろんな人にモーニング娘。を見てもらいたいなって、すごく思います。
櫻井:譜久村さんのご卒業が決まって、オーディションも進んでいるなかで、これからグループの形がかなり変わってくると思うんですよ。今は12人体制だけど、一人減ることは決まっていることなので、決まった未来のなかで、自分がどう身構えるかが重要になってくるのかなって思います。加入して半年経ってようやく、なんとなくわかってきたんです。パフォーマンス面でもお仕事の面でもだんだんと立ち居振る舞いが分かってきて。初心を忘れず、安定感を保ちながら、どんな状況でもどっしりと構えていられる心持ちでいたい。新メンバーがこの先入ってきたときに、どんな状況でも同じように冷静でいられるようになりたいなって、それが個人としての今年の目標です。グループで活動してる以上、卒業や加入は繰り返されるものですけど、私は別れが一番苦手で。そんなに泣く人じゃないんですけど、加賀さんの卒業コンサートの時もちょっと信じられないぐらい泣いていたので(笑)。
小田:(笑)。
櫻井:そういう世界なんだなってことを理解した上で、これからも活動していきたいなって思います。学生なので時間が限られている分、どうやって時間を活用しながら、いろんなことを学んでいけるか? そのことに気をつけて、この一年も充実させられたらいいなって思ってます。
—頼もしいですね!
小田:しっかりしてますよね。
—譜久村さんといえば、2021年の年末に小田さんにインタビューをさせてもらった時に、たまたま現場にいらっしゃって。ちょうどインタビューが終わった後にお会いしたんですけど、その時にうちの小田をよろしくお願いしますって深々と挨拶していただいて。それがすごく印象に残ってます。
小田:譜久村さんの性格ですよね。モーニング娘。全体の雰囲気も、トップが違ったら全然違うので。私はまだ2人しかリーダーを経験していないですけど、それでも全然違ったから。最後の1年、もっと譜久村さんっぽくなってくんだろうな、ってすごく思うので、楽しみです。
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『Swing Swing Paradise / Happy birthday to Me!』
モーニング娘。22
zetima
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オフィシャルHP
http://www.helloproject.com/morningmusume/
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