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登録者数200万人のYouTuber、未成年者に性的虐待 被害者が告発 米

Rolling Stone Japan / 2023年2月24日 6時45分

Onision(YouTubeチャンネルより)

不祥事を起こした元人気ユーチューバーOnisionが、自らのYouTubeチャンネルを利用して未成年者を「誘い込み、かどかわし、手なずけて」性行為させた罪に問われている。米連邦裁判所に民事訴状が申し立てられた。

【写真を見る】女性メンバーを「性奴隷」に

Onisionについては2019年に複数の暴行およびグルーミング容疑が持ち上がっていたが、実際に法的措置が取られたのは今回が初めて。ローリングストーン誌は現在37歳のOnision(またの名をグレッグ、あるいはジェイムズ・ジャクソン)にコメントを求めたが、返答は得られなかった。だが本人は、暴行およびグルーミング行為の容疑をずっと否定している。原告のレジーナ・アロンソさんによると、ジャクソンと配偶者のルーカスはチャンネルの知名度を利用して、アロンソさんを14歳から17歳まで「言いくるめて」、「いやらしい」メッセージや裸の写真を送らせていたという。訴状によると、3人はやがて交際するようになったが、ワシントン州にあるジャクソンの自宅に誘い入れた際、アロンソさんを性行為に引き込もうとしたそうだ。2人との関係が原因で、アロンソさんは「心身ともに」深刻なダメージを受けたと主張している。

ジャクソンがYouTubeを始めたのは2006年で、2010年にはOnision名義で「Banna Song」やパロディコントなど複数の動画を投稿し、その名を知られるようになった。彼はとくに若いフォロワーから受けがよく、訴状の言葉を借りれば、「ボディイメージ、外見、自分らしさ、自殺思考」をテーマにした動画で、「アイデンティティやセルフイメージに疑問を抱く、あるいは答えやアドバイスを求める」若い女性たちを魅了した。人気が最高潮に達した2010年代にはさらに複数のアカウントを運営し、メインとなるOnisionのYouTubeページの購読者は200万人を下らなかった。だがこれほどの規模のクリエイターにしては珍しく、ファンとの密な交流が彼の一番の売りで、個人フォーラム経由でのメッセージや「評価」用の写真を送るようファンに呼びかけていた。



2012年、ジャクソンは17歳のルーカス(通り名はいくつかあるが、訴状では以前使われていた名前で特定されている)とメッセージのやり取りを始めた。ルーカスもOnisionの元ファンで、2012年に結婚してからはチャンネルの目玉コンテンツになっていた。訴状によれば、ジャクソンはルーカスの助けを借りながらオンラインフォーラムで若いファンと接触し、2人と性行為や交際をするよう「言いくるめて」いたという。ジャクソンとルーカスは2019年、未成年者へのグルーミング行為で複数の女性から訴えられた。さらに6人の女性がかつてジャクソンと関係を持ったと名乗り出て、暴行されたと訴えた。ジャクソンは自身のYouTubeページで度々容疑を否定したが、2019年11月に告発者の携帯電話の番号をネット上に公開したために、利用規定違反でクラウドファンディングプラットフォームPatreonから追放された。2021年1月には、リアリティTV番組『To Catch a Predator』のクリス・ハンセンが出演するDiscovery Plusのドキュメンタリーが、アロンソさん他2人の女性の主張を紹介した。ジャクソンは女性たちにグルーミング行為や暴行を働き、知名度とYouTubeでの人気を利用して疑惑をもみ消し、女性たちへの嫌がらせ行為を助長していたという。シリーズ最終話の翌日、OnisionはYouTubeから課金を制限されたため、ユーチューバーを卒業すると発表した。

すでに削除された動画のスクリーンショットには、YouTubeからの声明が映っている。「当社としても、プラットフォーム外で児童の安全に関わる行為がたびたび報告されていることを懸念しています。YouTubeパートナープログラムのポリシーにあるクリエイターの責任に関するガイドラインに違反しており、コミュニティに甚大な害を及ぼしかねません。ガイドラインでも、コミュニティに悪影響をもたらす言語道断な行為は認めない、と記載されています。したがって、貴殿のチャンネル(Onision、OnisionSpeaks、UhOhBro)を無期限でYouTubeパートナープログラムから除外し、今後一切課金は認めません」

今回の訴状では、YouTubeも被告として名前が挙がっている。複数のジャーナリストやユーザーが疑念の声を挙げた後も、YouTubeはジャクソンのチャンネルに課金を許可し続けて分け前を得ていた、と原告は訴えている。その後課金は禁じたものの、チャンネルや動画をプラットフォームから完全に削除するには至っていないため、YouTubeは今もコンテンツから利益を得ている、とも訴えている。

「OnisionをはじめとするYouTubeパートナーは、免罪符のもと好き勝手にふるまっていました。さらに最悪なことに、YouTubeは加害者として知られていたユーチューバーOnisionを宣伝する一方で、児童に対する誘惑行為、グルーミング行為、搾取を助長し、そこから利益を得ていました」。ハバ法律事務所の共同経営者リサ・ハバ氏は8日付の声明でこう述べた。「YouTubeはこうした被害を全て防げたはずでしたが、どういうわけか金儲けに走り、Onisionがグルーミング行為、果ては搾取目的で、いたいけな子どもに目をつけ、かどかわし、誘い込む逃げ場をあたえたのです」

ローリングストーン誌のコメント要請に対し、OnisionとYouTubeからすぐに返答は得られなかった。

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from Rolling Stone US

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