つばきファクトリーが語る、メンバー一人ひとりが輝ける場所だからできること
Rolling Stone Japan / 2023年3月13日 17時45分
つばきファクトリーが好調だ。昨年6月にリリースしたシングル「アドレナリン・ダメ/弱さじゃないよ、恋は/アイドル天職音頭」では、自身初のオリコンシングルチャート1位を獲得。さらに、その収録曲「アドレナリン・ダメ」のミュージックビデオは公開から約9カ月という期間で300万回再生を突破し、今もまだその数字を伸ばしている。4月2日にはグループの中心メンバーとしてつばきファクトリーを牽引してきた浅倉樹々がグループを卒業することが決まっており、新たな変化のときを迎えようとしている。
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今回はグループ結成からのメンバー岸本ゆめのと、約1年半前に加入した河西結心と豫風瑠乃にご登場いただき、前回のインタビュー以降の振り返りと新曲のことを中心に、K-POPにはないハロー!プロジェクトのよさなど、多岐にわたって話を聞いた。
―前回インタビューしたのは1年3カ月前のことですが、しばらくお会いしない間に岸本さんが金髪になりました。それはブリーチした上に何か色を入れてるんですか?
岸本 初めて染めたのが12月頭のミュージックビデオを撮る前で、そのときはちょっと色を入れてたんですけど、その後もう一度ブリーチして、そのあとは何も入れてないです。ムラシャンしまくって、さらに落としていってます。白というか白金みたいな感じに近づけたくて。
―金髪はメンテが大変ですよね。
岸本 でも、髪質は変わらず、なんかいい具合に頑張れてます。あ、でも色々買いました。「髪ってこんなにお金かかるんだ!」って人生で初めて痛感しました。
―どうですか、こんな先輩の姿は。
河西 私が初めてお会いしたとき、岸本さんはまだ髪の毛が長くて黒髪だったんですよ。そこから比べるとすごく印象が違うんですけど、なんか今は金髪のほうが見慣れてるしカッコいいなって思ってます。似合ってます!
岸本 わお!
豫風 逆に黒髪の岸本さんを見たら「なんか物足りない」って思っちゃうかもしれない。
―全く違和感ないですよね。
岸本 よく言われますね、「1秒で見慣れた」とか「そんなに驚きがない」って。「前から金髪だったよね?」みたいな。
―確かにそんな感じはありますね。では、前回のインタビュー以降の話から振り返っていきたいんですけど、今、「アドレナリン・ダメ」のミュージックビデオの再生回数が伸びまくっていて。
岸本 そうですね。もうすぐ300万回にいきそうな(※取材時)。びっくりですね。つばきファクトリーのミュージックビデオって……まあ、時代もあると思うんですけど、8年前ぐらいのインディーズの頃だと20万回に満たない曲もあったりもするんですよ。なのに、300万回に届きそうな曲があるっていうのは、まずYouTube文化がすごいなって思うし、今いるメンバーだからこそだなっていうのはすごく感じてます。
―勢いでいうと過去1番じゃないですか?
岸本 そうですね。今、そこに新曲の「間違いじゃない 泣いたりしない」が追いつこうと頑張ってるところです。
―河西さんと豫風さんは自分たちが参加したシングルのミュージックビデオの再生回数がグイグイ伸びていることにどう感じていますか?
豫風 私は普段から自分が好きなアーティストさんのミュージックビデオを観ているんですけど、そういう曲も300何十万回再生とかになってて、そういうビデオを観る側じゃなく、観てもらう側になったことが嬉しいなって思いました。
―自分の好きなこの曲と自分たちの曲の再生回数が同じなんだ!っていう。
豫風 そうなんですよ。「え~!?」ってなりました。
河西 私は普段から自分たちの曲の再生回数を伸ばそうとミュージックビデオを何度も観ているんですけど……。
全員 あはは!
河西 (笑)。300万回再生にあと少しで届こうとしているということは、ハロー!プロジェクトのファンじゃない方々にも観てもらっている可能性があるので、これがつばきファクトリーを知っていただけるような1曲になったらいいなと思うし、もっともっと多くの方に聴いていただきたいなって思います。
―コメント欄を見ると、「この曲で初めて知った」みたいなのもありますよね。
河西 あります。
岸本 「バイト中に流れてたのが気になってあとで調べた」っていうコメントとか見つけるとめちゃくちゃ嬉しいですね。そういうのを見て、岸本テンション上がってます。
―オリコンでも初の1位を獲得しました。
岸本 しかも、「アドレナリン・ダメ」は作曲が中島卓偉さん、作詞が児玉雨子さん、編曲が炭竃智弘さんなんですけど、つばきがいつもお世話になっている制作陣なので、これまで素敵な曲をたくさんつくってきてくださった仲間と一緒に1位をいただけたという気もしていて、それがまた嬉しかったです。
―作家の方々に対しても仲間意識みたいなものをもっているんですね。
岸本 勝手に私が感じてるだけなのかもしれないですけど、最近は番組でご一緒したりお話する機会を作っていただいたりして、コミュニケーションを取れることが増えていることもあって、勝手により近い存在に感じています。
―作家の方と実際に話す機会があることで曲に対する理解は変わってきますか。
河西 そう思います。作家さんとお話をすることで、作家さんが歌詞に込めた思いとかを聞けたりするので、それをパフォーマンスに活かせるようにしたいなっていう気持ちになりますし、すごくありがたいなって思います。
岸本 遠い存在の方というより自分たちの知ってるお兄さんお姉さんが作ってくださった曲という感じ方にちょっと変わってきてます。
「実感」の根拠
―なるほど。新メンバーが加入してからグイグイと勢いに乗っている感じがするんですけど、実感ってありますか。
河西&豫風 実感……。
―まあ、お二人は入ってきたほうなのでわからないかもしれないですけど、岸本さん的にはどうですか?
岸本 ハロー!プロジェクトが全体で集まるときとかに、 「やっと先輩グループと並べるようになってきたかな」っていう実感はあって。もちろん、気持ち的にはずっと「負けてない」と思ってやってきたんですけど、「先輩がいるからこのライブを一緒にやらせてもらえてる」って感じることが多くて。「先輩あってこそ」みたいな。だから、これまでは一歩引いた感じでハローの活動をやってきていたんですよ。
―そうだったんですね。
岸本 でも 今、アンジェルムとツーマンをやらせてもらってるんですけど、そういうときにやっと胸を張って「うちら、つばきファクトリーです!」って堂々とステージに立てるようになりました。それは4人が入ってきてからだと感じます。
―なるほど。
岸本 あと、前まではメンバー全員に対してライバル意識があって、レコーディングが終わって曲ができあがったのを聴いたときに「 あー、今回はこの子がうまくいったんだ……!」みたいに思ってたんですけど、今は12人でひとつの作品をつくるっていう仲間意識も個人的には大きくなってきてると思います。レコーディングは歌割が決まっていない状態でするんですけど、メンバーは12人に増えたのに、適材適所で全員が活きてるなって最近は思いますね。
―もしかしたら、岸本さんも各メンバーの個性に対する理解が深まったのかもしれないですね。
岸本 そうかもしれないですね。岸本は歌が大好きで、数年前までは「なるべく多く歌いたい」って思ってたんですよ。できることなら落ちサビもAメロも大サビも全部かっさらいたいぐらいの気持ち。でも、それじゃあつばきファクトリーの作品としていいものはできないし、自分に関しては岸本らしいファンキーな場面で使ってほしいし、かわいい場面ではかわいいボイスを持ってる谷本安美ちゃん、みたいに周りの子の役割もしっかり理解できるようになったのも大きいかもしれないです。
―今の話を受けて豫風さんはどう感じますか。
豫風 岸本さんは、歌割を決めたりするときに私のことを推薦してくれることがあるんですよ。 それが自分的にはすっごい嬉しくて。自分でも「これ、いけるのかな……?」って自信が持てないパートでも、岸本さんが「いけるよ!」って信じてくれてるから自分も「いけるでしょう!」って気持ちになれます。
―河西さんはどうですか。
河西 メンバー一人ひとりが輝くべき場所で輝いてるみたいなことを岸本さんは言っていましたけど、 まさにその通りだなと思うし、今までつばきファクトリーの先輩方はずっと同じメンバーで活動をされてきたけど、私たち4人が入ったことによって新しい風が吹かせられたらいいなって思います。
―4人が加入したことで、ストレートに戦力が増した感じがします。
岸本 しかも4人分増しただけじゃなくて、もとからいた8人も4人のおかげで強くなっているという感じですね。元々持っていたけど使えてなかった力も発揮され始めた子もいたりして。
―それは新メンバーが入ってきて焦るというよりも、もっとポジティブな刺激になっていると。
岸本 4人とも歌が上手すぎて、最初は「あ、うちらの居場所なくなるかも……」みたいな不安もあったと思うんですけど、「だから負けないぞ」というよりは、「12人で頑張っていこう」という気持ちが大きくなったと思います。
―昨年は秋ツアー「つばきファクトリー CONCERT TOUR ~Fomalhaut~」が開催されました。このツアーを通じて得たものはなんですか。
河西 「Fomalhaut」というタイトルには「メンバー12人が1番になりたいものを 決めて、それに向かってツアーを頑張っていく」という意味を込めていて、実際、1人ひとりがそれぞれの目標に向かって活動している姿がツアーを通じてすごく伝わってきたので、私も「みんなが頑張ってるから自分ももっともっと頑張らなきゃ」という気持ちになりました。あと、これまでも12人で単独ツアーはやってきていたんですけど、私は今回のツアーが一番これまでにやってきたことを詰め込めたと思っていて、私たち4人も先輩方も目標に向かって頑張ったからこそそれぞれの目標を叶えられた気がしますし、絆が深まったんじゃないかなって思いました。つばきファクトリーが持っている力をすべて見ていただけたのがこのツアーだったんじゃないかなって思います。
―僕はツアーファイナルの刈谷市総合文化センター公演を配信で拝見したんですけど、岸本さんって顔で歌うし、顔で踊りますよね。
岸本 そうですねえ。私が普段見てるアーティストにそういう方が多いからなのかもしれない。玉置浩二さんとか、中島卓偉さんもそうですし、 ジャニス・ジョプリンもそうだし。私は生き様を晒したい、みたいなところがあって。あと、アイドルでいうと私はWACKが好きだったりして。
―あ、そうなんですね。
岸本 ほかのアイドルには疎いんですけど、WACKのアイドルみたいにそのままの姿で立つみたいなのがカッコいいと思って音楽を聴いてるから、自分も自然とそうなってるのかもしれない。
―岸本さんの表情を見ることでその楽曲の情報量が増えるんですよね。曲がより伝わりやすくなるというか。
岸本 うるさいって言われることもあるんで適度にやんなきゃなとは思ってるんですけど。抑えるとこは抑えて。
岸本ゆめの(Photo by Rika Tomomatsu)
「つばきファクトリーらしさ」の理由
―いやいや、素晴らしい個性だと思いますよ。その一方で、つばきファクトリーには清楚というイメージが初期からあると思うんですけど、今はその一色だけではと思っていて。そこでお聞きしたいんですけど、今のつばきファクトリーらしさってなんだと思いますか。
豫風 清楚は土台としてあるけど、そこからいろんな魅力が咲いていった、みたいな。私たちが今まで清楚と感じていた部分から、カッコいいとか、 楽しいとか、「アイドル天職音頭」みたいなお祭りみたいな感じとか、私たちは他にもいろんなことができるんだよっていうことを皆さんに知っていただけたかなって思います。
―なるほど、土台に清楚があるのか。つばきファクトリーって、ファンキーな曲をやっていてもオラついてるというよりもスッとして見えるし、この感覚を言葉にするとどういうふうになるのかご本人たちから聞いてみたかったんですよね。
岸本 岸本に関しては、6人でスタートしたときから清楚を守れていたかって言われたらあんまりわからないし、ずっとスパイス的な感じで好きにやらせてもらってるなって思うんですけど、そういう要素を誰かがずっと守ってくれてるのかな。もととなる清楚な部分が軸にあるからこその振り幅なのかなって。
―その土台がしっかりしてるから、表現の幅を広げても崩れないっていう。
岸本 そうですね。でも、それは誰なんだろう……。
豫風 メンバー3人ずつに分かれてFCイベントのツアーをやってたんですけど、3人になってもちゃんとつばきらしいって思うから、どんな組み合わせでもつばきらしさは残るのかなって思います。
岸本 それって素敵ですよね。1人でも欠けたらそのグループではなくなる、みたいな言い方ってよくあるじゃないですか。でも、一人ひとりがちゃんとつばきファクトリーを背負ってやれてるっていうのは、なんかすごく素敵だね(と岸本と河西が豫風に向けて拍手をする)。
―そういうところまで来ることができたというのは素敵だし強いですね。そんないい状態で新曲「間違いじゃない 泣いたりしない/スキップ・スキップ・スキップ/君と僕の絆 feat.KIKI」がリリースされるわけですけど、それぞれタイプは異なりながらも3曲とも共通して愛について歌っていると感じました。皆さんはそれぞれの楽曲をどう捉えてレコーディングしたんでしょう。
豫風 曲によって愛を向ける相手が違うのかなって思います。メンバーだったり、仲間だったり、1人の人に向けてなのかなって。
―恋愛の歌を録るときってどうイメージを膨らませているんですか。
岸本 部分的には恋をしていなくても理解できるところもあるんですよ。たとえば、「間違いじゃない 泣いたりしない」だと<ピンクリップより ワインレッドルージュで>とか。私は10年ハローにいて、その中でメイクが変わっていってるし、そういう女子の成長みたいなことは理解できるんですよね。この曲だと<背伸びしてたせい>とかも色々理解ができるし。でも、想像できないところに関して映画を観ますね。
豫風 アニメとかドラマを観てるときって気分がそっちの世界に入っちゃうじゃないですか、そこで「あー、悲しい!」と思ったりするのと一緒だなって思いました。
―具体的な作品名って挙げられますか?
豫風 私が悲しいなって思ったのは「花よりだんご」のドラマなんですけど……これは作品をめちゃめちゃ観てる人じゃないとわからないと思うんですけど、本当の気持ちを隠しながらも別れないとダメっていうシーンがあって、そういうのって観てても「はぁ……」って切なくなるし、それは歌に関しても一緒だなって。
豫風瑠乃(Photo by Rika Tomomatsu)
―いろいろとインプットすることが大事なんですね。あと、福田さんの英語がすごくカッコよくて。
岸本 そう、3曲の中でも特に「間違いじゃない 泣いたりしない」はいろんな要素がありすぎて。福田真琳の英語があったり、Aメロではオクターブハモリをしていて、低音が得意な子の声がすごく活きてたり。まあ、それは高音もなんですけど。あと、私がすごく大きい声でわーっと歌ったあとに、谷本安美ちゃんが囁くように歌ったり、いろんな要素が入ってる曲になってます。
「君と僕の絆 feat.KIKI」について
―「君と僕の絆 feat.KIKI」はミュージックビデオが素晴らしいですね。あれはもらい泣きしそうになります。
豫風 他のミュージックビデオはちゃんとストーリーがあるじゃないですか。でもこれは瑠乃(豫風)たちが主人公だし、「瑠乃たちが歌ってます!」っていう感じが私は好きです。
―じゃあ、あの表情は素?
豫風 素ですね。
岸本 素すぎますね。
豫風 抱きついて「きゃー!」みたいな。
河西 いつもは歌詞の主人公に寄せるから、かっこいい表情やかわいい表情をミュージックビデオで見ていただいてると思うんですけど、この曲はもう素すぎて、「あ、 こういう一面もあるんだ」って新たに感じてもらえるようなものになってると思います。
岸本 この曲では誰かになりきっているわけではないので、過去のリアルな思い出を思い返したりしてます。歌詞を書いた卓偉さんは、元々去年の夏のライブ用につくってくださったのでどこまで想像されていたかはわからないんですけど、多分メンバー全員が自分の言葉として歌えてると思います。
―中島さんが書く曲はロックなイメージだったのでこれは意外でした。
岸本 樹々ちゃんはすごくロックに生きてきた女で、この曲は樹々ちゃんを送り出すようなバラードなんですけど、そこに卓偉さんの ロック魂のある声がコーラスとして乗ってるのも熱いなと思います。
―ビデオをみながらしみじみと「いいグループだな」って思いました。
河西 やったー!
―つばきファクトリーというグループのよさが溢れてるなって。小野さんの涙とか。
岸本 本当はけっこうみんな泣いてたんですよ。泣いた?
豫風 私はもう、「浅倉さーん!」って。
河西 私は泣きそうになったけど、ミュージックビデオだから堪えようと思って堪えたらみんな泣いてました(笑)。
岸本 そう、その中でもキレイに映ってたのが(小野)瑞歩の涙だったんです。
―あの涙があまりにもキレイで一瞬CGかと思いました。
岸本 いやー、もうリアルです。
―お気に入りの場面は?
岸本 みんなでパーティーをしてプロジェクターに写真を映し出すシーンがあるんですけど、あそこで流れているのは私たちが過去に撮った樹々ちゃんとのツーショットとか当日撮ったオフショットなんですよ。だから、この場面のために私もスマホに眠ってた写真を送ってます。 実際には数分ぐらいの映像でミュージックビデオで使われているのは一部だけなんですけど、私はあのシーンがお気に入りですね。
―「スキップ・スキップ・スキップ」は最初聴いたときはポップな印象だったんですけど、 もう一度聴くとアレンジがカッコいいことに気づいて。
岸本 うん、かっこいいですね。
―今回もタイプの違ういい曲が揃った強いシングルになりましたね。
岸本 今回は12人としてはラストの形になるので、みんなの得意分野も最大限に活かしつつこの3曲が出来上がったのはうれしく思います。
「古さも新しさもいろんな要素を取り入れてるところがハロー!プロジェクトのよさ」
―浅倉さん卒業後の活動について思い描いていることはありますか。
岸本 岸本は今のところはまだなくて。どうなるかがまだ全くわからないので。春のツアーの開催はもう決まってはいるんですけど、始まってみないとまだわかんないんだろうなって個人的には感じてますね。
豫風 私もまだ全然。浅倉さんが卒業するっていう実感がまだあんまりないから、「どうなるんだろう?」って思ってます。
河西 私も2人と一緒で、浅倉さんが卒業するっていう実感はないんですけど、豫風瑠乃ちゃんがさっき言ってたみたいに、 浅倉さんが卒業したとしてもつばきファクトリーらしさは大切にしていきたいですし、もっともっと高みを目指していけるような活動をしていきたいなって思います。
河西結心(Photo by Rika Tomomatsu)
―今の言葉から、自分たちにはそれできるという自信を感じます。
河西 私にとってはすごく短い間だったけど、浅倉さんは私たちにいろいろなことを教えてくださったし、いろいろなものを残してくださっているので、それを今後の活動に繋げていきたいですし、私はメンバーのことを信頼しているから11人になっても大丈夫なんじゃないかなって思います。
岸本 でも、やっぱり樹々ちゃんが真ん中にいたからこそ締まってた部分も絶対あるとは思ってて。
河西 それはあります。
岸本 常に先頭に立って引っ張ってくれてた……というほどメンバー間に差はないと思うんですけど、やっぱり樹々ちゃんはグループの顔としていてくれたので、今後そこを誰が担っていくのかなとは思っていて。でも、その役割を果たすのは自分ではなさそうだなっていうのは8年やってきてなんとなくわかってて。
―ほう。
岸本 それは人任せとか無責任ということではなく、加入して1年半が経つこの後輩4人が、樹々ちゃんが卒業することによって強くなりそうだなっていう予想は勝手にしてますね。あと、私の同期の子たちはすでにそれぞれの立ち位置があるし、4人が真ん中に立って引っ張ってほしいという気持ちもちょっとあります。もちろん、今もすでにグループを引っ張ってくれてるんですけど、さらにそうなるんじゃないかと思います。
―だそうですけど。
豫風 やばいね。
岸本 イケるよね?
豫風 ええ~!? なんでなんでなんで?
河西 若いから!
岸本 でも、誰がどうなってもイケるよね、うちらは。
河西 実感がないから想像はあんまりできないんですけど、さらにパワーアップして厚みを増していけたらいいなって思いますし、今のつばきファクトリーの雰囲気も大切にしつつ、もっともっといろんな要素を入れていけたらいいなって思います。
―今、サブスクでみんなが世界中の音楽を気軽に聴けるようになって、ポップスの世界にもいろんな音楽があるんだなっていうことを実感するわけじゃないですか。今のポップスシーンではK-POPが世界的に人気ですけど、K-POPにはないハロー!プロジェクトのよさってなんだと思いますか。
河西 K-POPは最先端をいってますけど、K-POPが好きなのは若い子中心だと思うんです。でも、ハロー!プロジェクトはどの世代にも聴いていただける楽曲が多いと思いますし、 世代を絞るのではなくて、古さも新しさもいろんな要素を取り入れてるところがハロー!プロジェクトのよさだと思います。
―確かに。
岸本 だって私、K-POPみたいな今の流行りの歌い方でやれって言われたら、 ここにはいられないなって思います。勉強不足ではあるんですけど、最近の音楽についていけてなくて。TikTokとかの音楽にもついていけてないので、メンバーと話してても私ひとりだけ「知らない……」みたいな。なんかひとりだけジェネレーションギャップを感じることがあるんですよね。最近、私はブルースとかUKロックが好きだったりするんですけど、つばきはメンバーそれぞれ聴いてる音楽が違っているし、そういう個性を殺さずに自由にやらせてもらえてるのはハローのよさなのかなと思います。
―ちなみに、ロックって何を聴いてるんですか。
岸本 今はめっちゃ王道を攻めてるんですけど、まずはビートルズとかその辺。あと、ビーチボーイズも好きです。 映画を観たのがきっかけでビージーズも聴いてます。ジャニスのミュージカルを観に行ったのがきっかけでジャニスを好きになって。元々好きだったファンクもさらに好きになって、アレサ(・フランクリン)も今ではもっと好きになってます。
―昔の音楽を掘ってるんですね。
岸本 そうですね。誕生日の時期になるとみんなファンクラブのソロイベントをやってて、私も最近そのための撮影があったんですけど、今年は私、カート・コバーンになるんですよ。
豫風 こないだ、めっちゃ歌ってました! めっちゃカッコよかった!
岸本 だから、ニルヴァーナもカッコいいし、っていう感じ。
―面白いですね。周りに同じ趣味の人は多分いないでしょう。面白い攻め方してると思います。
岸本 ありがとうございます!
つばきファクトリー
<INFORMATION>
「間違いじゃない 泣いたりしない/スキップ・スキップ・スキップ/君と僕の絆 feat.KIKI」
つばきファクトリー
zetima
発売中
http://www.helloproject.com/tsubakifactory/
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