水曜日のカンパネラ、自然体で臨んだ「強さ」と「柔らかさ」【ツタロック2023レポ】

水曜日のカンパネラ（Photo by Taichi Nishimaki）

3月19日に開催された「ツタロックフェス2023」。水曜日のカンパネラのライブレポートをお届けする。

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正直、2代目ボーカルとして詩羽を迎えた水曜日のカンパネラがここまでハネるとは思っていなかった。最新アルバム『ネオン』を聴いたときの衝撃はいまでも覚えている。だからこそ、ツタロックでのパフォーマンスをすごく楽しみにしていた。

「みなさん、こんにちは。水曜日のカンパネラ、一緒に楽しんでいってください」という挨拶とともにはじまった彼女のステージはフワフワとした柔らかなショーだった。ステージ上には何もなく、いるのは詩羽ひとりだけ。「赤ずきん」では白い布団を被った狼ダンサーが現れたり、ラストの「招き猫」では巨大な招き猫人形が登場したが、基本的には独力で作り上げるステージ。だからといって変な気負いは感じさせないし、ステージの端から端まで広く使い、あくまでも自然体で膨大なリリックを吐き出し続ける。

新曲ばかりではなく、「ディアブロ」のような先代の楽曲も披露。MCでは丁寧にコールアンドレスポンスの練習をしたり、彼女の人懐っこさが随所でうかがえた。ここで気づいたのだが、若い女子の観客が断然に多い。詩羽が言うところの＜おじおじ＞の姿もあったが、メインの支持層は明確だった。観客が最も楽しみにしていたであろう「エジソン」ももちろん披露したのだが、この曲のオープニングはまさかのアカペラ。これには驚かされつつも、やがて訪れる凄まじい重低音が観客を煽るのだった。

MCでは、「セカンドEPを出したり、アルバムも出したりするんで調べてください」とかなり適当な告知をしたり、この大舞台に完全なる自然体で臨んだ彼女のハートの強さを存分に味わえた40分だった。

＜イベント情報＞

ツタロックフェス 2023 supported by Tポイント
公演日：2023年3月19日（日）
会場名：幕張メッセ国際展示場 9・ 10・ 11ホール
主催：CCCミュージックラボ（株）/ライブマスターズ（株）
企画：CCCミュージックラボ（株）
制作：ライブマスターズ（株）
運営：（株）ディスクガレージ
特別協賛：CCCMKホールディングス（株）
問い合わせ： https://cccmusiclab.com/tsutarock2023

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