LEX、「動」から「静」へと変わっていった魂のライブ

Rolling Stone Japan / 2023年9月5日 21時20分

LEX（Photo by Yukitaka Amemiya）

先日開催された「Rolling Stone Japan LIVE 2023」。LEXのライブレポートをお届けする。

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「GOLD」の神々しいイントロで始まったLEXのステージ。出てきた瞬間の圧倒的な存在感が忘れられない。落ち着きながらマイペースに花道を歩く彼に、会場全体が引き込まれているのを感じた。歌詞中の＜上＞の部分では2階席を指差すなど、観客一人ひとりに語りかけるようにライブをしているのが見て取れた。続く「HAPPY」は、壮大なイントロと黄色い照明で多幸感溢れる演出。曲が終わると「みんなに拍手します逆に。最高です。今日は僕の兄貴も来てくれてる」と明かし、会場からは声援が飛んだ。「なんでも言っちゃってくださいよ」という一言とともに始まったのは「なんでも言っちゃって」。曲が始まった途端に会場全体が湧き、センターステージへ移動。JP THE WAVYも登場し、二人が踊りながら楽しそうにラップをしてたのは最高の光景だった。曲が終わっても止まない歓声と拍手の中、「マイブラザー！」とゲストを送り出す。

盛り上がりはそのままに始まったのは「Romeo & Juliet」。自然と体が動き出すような心地よいグルーヴが会場を包む。LEX本人が一番ライブを楽しんでいる空気が観客にも伝わっていたように思う。続く「大金持ちのあなたと貧乏な私」が始まると、先程までの雰囲気は一変、会場が静まる。曲終盤ではステージに倒れ込み、魂を込めて歌い上げる様子には圧倒された。「最近『Rico』っていう新曲を僕出しまして、それをやらしてください」と告げると、先週リリースされたばかりの「Rico」を披露。フック近くになると自身の飼い犬が由来になった曲名である「RIco！」と何度も叫び、その様子はまるで彼女に向かって話しかけているような優しさも感じられた。

マイクスタンドを立てて歌い始めたのは「Stay」。終盤のビートが盛り上がる部分が、ストロボとレーザーを使って会場全体で表現されていて、まるで夢の中にいるようだった。沖縄で作ったという今年リリースしたアルバム『King Of Evwrything』に収録されている「If You Forget Me」に続いて、このステージ最後の曲を飾ったのは「庭の花」。全身が赤い光に染まり、センターステージで歌っている姿に目が釘付けになった。曲が終わると軽くお辞儀をして、静かに姿を消したLEX。その刹那的な終わり方はとても彼らしい感じがした。ヒップホップファンのみならず、会場すべての観客を巻き込む力のある、魂のこもったライブだった。

【アーカイブ配信中】

Rolling Stone Japan LIVE 2023
2023年9月3日(日)
さいたまスーパーアリーナ
http://cccmusiclab.com/RSJLIVE2023
4500円（TAX IN）
販売期間:～9/10 10:00
視聴期間：終演後準備完了次第～9/10 21:00

Streaming＋
https://eplus.jp/sf/detail/3675330002

Stagecrowd:日本国内
https://stagecrowd.live/s/sc/group/detail/10413?ima=4954