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BE:FIRSTが語る「Mainstream」の真意、さらなる深みを手にした7人

Rolling Stone Japan / 2023年9月15日 20時30分

BE:FIRST

BE:FIRSTが4thシングル『Mainstream』を発表した。本作でBE:FIRSTはオンリーワンのアーティストグループであることを決定付ける。一言一言に重みと熱量ある7人の言葉を、できる限りそのままお届けする。

【写真を見る】BE:FIRSTのメンバー

―前回、『Smile Again』(4月26日リリース)を発売した翌週の月曜に取材させてもらって、それがちょうど「次の方向性についても話し合いをした」というタイミングで。そもそも、あのときに「やばいの待ってます」みたいに言ってくれていたのは……。

LEO:『Mainstream』のことだよね?

SOTA:これです、4thシングル。

LEO:あのときあんなに言ってたのはこれです。

SOTA:デモ音源から選んだあととかじゃない?

LEO:そうかも。だったので、自分たちも高揚してました。

—前回話してくれたみたいに「Boom Boom Back」がBE:FIRSTにハマっている手応えがあって、さらにそれが世に受け入れられたからこそよりドープなものを発信していく意思が固まった、その第一歩として「Mainstream」があると。

LEO:はい、そうです。

BE:FIRST「Mainstream」ミュージックビデオ



―具体的にどういった話し合いを経て「Mainstream」へと向かっていったのかを聞かせてもらえますか。

LEO:まず7人で話すところから始まって。というのも、各々で話すことはあって、大体の方向性をわかっていたつもりではあるんですけど、7人でそれを確認することがあまりなくて。7人で話したことによってみんなが見てる方向の確認ができて、その上で「こういう曲がやりたいよね」ということを社長含めて8人で話し合って。そこから「Mainstream」もそうですけど、「SOS」と「Grow Up」も、僕たちが「この曲でいきたい」って決めてやらせていただきました。「Mainstream」に関しては曲の構成とかも自分たちで提案させてもらった部分があって。それでできたのがこの曲ですね。



―「Mainstream」は「第二のデビュー曲」とまではいかなくとも、第二章の始まりみたいな感覚がみんなにある感じですか?

LEO:そうですね、それはわりかし感じてますね。自分たちが「こういうのをやりたい」って提示したり、本格的に入っていったのが初めてのことではあるので。これまでも大事にしていた「アーティシズム」「クリエイティビティ」「クオリティ」が、もう一歩深いところにいけた感がありました。こういうふうに毎回自分たち入っていければ、また大きくなれるきっかけになるなと思ってますね。

―「こういう曲がやりたい」というのを言葉にしてもらうと……きっとまずはサウンド面ですよね。SOTAさん、いかがですか。

SOTA:流行りがない時代に突入してるな、みたいなことをみんなで話していて。逆に今は何をやっても正解だから、本当にやりたいものをやりたい。「Smile Again」のときからずっと先のことを話し合っていたんですけど、やっぱり何より自分たちの青春というか、音楽を始めてからかっこいいと思い続けてきたものを、届ける側として提示できることが一番のやりがいだし、それが特権でもあるし。しかも俺らが若手として発信できるチャンスも今しかなくて、10年後はまた違う意思を持って発信しなくてはいけない中で、今が好奇心や青春をそのまま持ってくるという行動が一番映えるし、それができるタイミングだと思ったので。「Mainstream」だけじゃなく、ここ何年かはそういうことやっていきたいよねっていう、その一歩目ですかね。みんなでたくさんのリファレンスを出しあった中で、社長含めて「まずはこれがいいんじゃないか」という形で、この年代のサウンドが決まっていきました。エモい人にとってはエモいし、逆に最近の子は知らないみたいなところを突いて、「BE:FIRSTはそういうところを攻めるグループだよね」というのが近年続いたらかっこよくなるなと思ってますね。


ライブで説得力が出せる曲

—SOTAさんはこれまでの取材でもウータン・クラウン、2PAC、ドクター・ドレー、ミーゴスとかがルーツにあることを話してくれましたけど、90年代、00年代のヒップホップを今のグローバルミュージックに落とし込むということですよね。

SOTA:そうですね。当時は今みたいにiPhoneで調べたらすぐ出てくるような時代じゃなかったし、Shazamとかもないし。僕はダンスの先生にCDをもらったりしていたんですけど、「近づけば気に入るけど、近づくまでに至らない」というもったいなさがあった年代だと思うので。それをストリーミング時代に僕たちがわかりやすく現行混じりで表現することが、憧れていた人たちへの敬意にもなるし、バトンを繋ぐことにもなるし。何より日本に音楽カルチャーが広まるきっかけになるなって感じています。

―RYOKIさん、今頷いていましたけど、どんなことを思って「表題曲はこれだよね」ってなったのでしょう。「SOS」「Grow Up」もかっこいい曲ですけど、やっぱり「Mainstream」を表題曲にしたというところが重要ですよね。

RYOKI:音楽的なところは今SOTAが言ってくれた通りなんですけど、それと同時に、僕たちが主流を作るということと、BE:FIRSTというグループで俺ら7人が揃ったからやることの意味が、すごく大事だなと思って。この「Mainstream」は他の人たちがパフォーマンスしても伝わらない、響かない部分があると思っていて。僕たちだから説得力を持ってパフォーマンスできる瞬間がライブで出てくると思うんですよね。僕たちのデビュー曲の「Gifted.」もある意味そうだったと思うんですけど、「あ、これはライブでかなり説得力が出る楽曲だな」って。僕たちBE:FIRSTの次の革命を、今までの楽曲を引き連れた上でこそ起こせるとも思うんですよ。僕たち7人のアーティストを理解してもらったり、僕たちの存在意義を認知してもらう期間があったあとに「Mainstream」が説得力となる楽曲になるなと思ったし。この曲は僕たちがパフォーマンスする上で最上級のかっこよさを出せたらいいという話もしていますけど、最終的には受け取り側次第でもあると思うし、どう受け取られるのかはまだわからない。でも正直、ライブでわかるんじゃないかなと僕は思ってますね。あと、のちに海外の人がBE:FIRSTのヒストリーを掘ったときに、「『Mainstream』っていう楽曲からまた変わったんだよ」ってなるんじゃないかなと思います。特に歌詞を見られたときに、英語と日本語がいいバランスになっているんじゃないかと思いますね。同じメロディラインで英詞と日本詞で同じ意味が出てきたり、ラップの英語の部分が普通にあったり。あくまでナチュラルさを保ちながら、日本語から英語にいきなり切り替わったりするものはなかなかないと思うんですよね。

―この夏も『SUMMER SONIC』『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』、その前は『JAPAN JAM』と、いろんな大きいステージで他の出演者たちと並ぶBE:FIRSTを見てきましたけど、やっぱりBE:FIRSTの音楽の強さは7人の意思がしっかり歌に乗っていることだと思ったんですよね。作りあげた世界観で演じるグループでもないし、ただ歌やパフォーマンスが上手なグループでもない。それぞれの性格や価値観が、それぞれが担当するパートに素直に乗っているから人間的なエネルギーが音に宿って、それが7種類合わさることで莫大なエネルギーをまとった音楽となり多くの人を感動させている。だからRYOKIさんの話を聞いて、これまでもそうだったけど、音に意思を乗せて説得力を持たせることをここからより強くしていくのだろうなと思いました。

LEO:今までの曲も自分たちにとって大切なものばかりですけど、今回特に自分の中で大事にしていたのが「納得する」ということで。「自分たちがこれをやっていたい」とか、「やってよかった」って思えるように、ということを心がけてました。「Mainstream」は、プラスな意見もあれば、「攻めてるね」「今これやるんだ」「なんでこういうのやったの?」というようなネガティブな意見も絶対に出てくると思うんですよ。そのときに、結果がどうあれ、自分たちが納得してることが一番大事だと思って。誰かの正解のために音楽をやってないということも明確に見えるし、それこそさっき言ってくれた意思みたいなものがちゃんと見える気がして。だからこそ、第二章のスタートというテーマにふさわしいのかなと思ってますね。(隣にいるMANATOを見ながら)どう思いますか?

MANATO:いろんなイベントとかフェスに出させてもらって感じることは、自分が聴いたことない音楽でもライブを見て「かっこいいな」と思うものには、何か突き詰めているものがあるということで。今回のシングルで伝えたいジャンルがもうちょっと広まってほしいなという想いがあるんですけど、時代的にも受け入れられやすくなってきているのかなとも思っていて。日本から世界に行く音楽とか、海外のフェスに呼ばれる日本のバンドって、日本のアニメ文化に紐づいてる音楽とかロック系が多いと感じていたんですけど、海外のフェスを見に行ったり出たりしている友達から「日本人のR&Bとかヒップホップの枠が空いてる」という話を聞いて。しかもボーイズグループとなればさらにいない。海外のチャートには今R&Bとかヒップホップのシンガーやラッパーが多い中で、そういうアジア圏のボーイズグループの枠がまだあるというふうに感じたらしくて。なぜ僕たちがこのタイミングだったのかというと……各々の経験がまだ深いわけじゃないときにBE:FIRSTになって、実際にこの業界に入ってみないとわからないことも経験して。それに去年のリリースでBE:FIRSTの曲を聴いてくれる人口が増えたと思うんですよ。だからこそ、個人個人が当初からやりたいと思っていたことをようやく話せて、チームの意思にもなって、世に出せた。クリエイトの現場を重ねる中で自分たちのクオリティも高められて、やっと表現・体現できる技術をもった状態で、自分の好きなものを出せたら最高なんじゃないかなと。

—自分たちでリリックを書いたり、それこそMANATOさんだったらShowMinorSavageでゼロから曲を作ったり、歌唱やパフォーマンスの面だけでなくクリエイトにコミットしていける力を高めてきたからこそ、この「Mainstream」があるんですね。

MANATO:おっしゃる通りです。





意思をしっかり持ってリリックも強めで書いてる

―世界に届けるための楽曲クリエイティブ、という点もこれまで以上に意識を強くしているのだと改めて感じます。その上で、このサウンドに乗せて、BE:FIRSTが結成当初から言っていた「トレンドを追うのではなく自分たちがメインストリームになる」ということを改めて曲で提示することが重要であったと思うのですが、リリックに関してはどういった話し合いがありましたか?

LEO:日本から世界に向けてということを意識した上で、英語をしゃべれるRYOKIが引っ張ってくれました。海外で暮らしていたからこそ海外から見た日本がわかっているし、「こういうふうにした方が海外の人も受け取りやすいんじゃないか」みたいなことを出してくれたり。みんなで前のめりになって、「じゃあこうなんじゃないか」ということをすごく話せてたので、みんなが生き生きと呼吸してる、アーティストとして息をしてる感じがあったなと、僕はみんなを見ていて思いましたね。それがすごく嬉しいというか、「BE:FIRSTってこうあるべきだよな」と感じた瞬間でもありました。今いろんなアーティストが出てきている中で「Mainstream」でこのリリックを歌うことは、それなりの覚悟もいりますし。「自分たちがJ-POPを背負って世界に行く」「自分たちが絶対にいいもの作っていく」とか、いろんなプレッシャーを勝手に自分に課しているリリックであるなと僕は感じています。

―「Gifted.」から、誰がどのラインを歌っても一緒じゃなくて、その人がそこを歌うから意味があって、7人の声がそれぞれ映えるように曲を作ってる、という話を日高さん(SKY-HI)がしてくれていましたけど、それがより強固になってるのが「Mainstream」だと思いました。LEOさんのラインも、LEOさんが歌うのと他のメンバーが歌うのとではニュアンスが全然変わってくると思うんですよ。

SOTA:全然違う。

LEO:”何がブームで流行?/知ったところでそれ何になるの?”とか、結構強気なことを言ってるんですけど、自分たちは誰かの波に乗るんじゃなくて、どうなっても自分たちにしかなれないということをすごく大事にしているので。自分が人生を歩んでいく中で大事にした言葉とか意思が表れてるんだなと思って、自分的にはすごくしっくりきてるし、自分が歌うべきリリックだなというふうには思ってます。

SOTA:世界に認められるときって、BE:FIRSTだけじゃ無理というか、BE:FIRSTだけが燃えていてもダメな部分があると思うんですよ。日本自体の音楽への熱量で判断されることが多いと思うし、他国で活躍してる人は、国自体のヴァイブスを燃やしている人だと思っていて。なのでBE:FIRSTとしては「Mainstream」を主流だと思わせることがまず大事で、これをかっこいいって日本中に思ってもらうことが今後BE:FIRSTがいろんなことをやっていく上でもめちゃくちゃ重要。世界に発信していく上でもまずこれを認めてもらえることが最低条件で。だから意思をしっかり持ってリリックも強めで書いてるし、深いし重いし、本当パンチラインだらけだし。MANATOがね、”トップチャート、ホットワード、ランクイン/ノーガード、ホームラン”とか連呼するところとかも、「そのくらい行くよ」ってね。歌詞も曲も含めて「こういう音楽、本当にかっこいいな」と思ってもらえて、一人ひとりがこれを主流として捉える状態を日本中で作ることがめちゃくちゃ大事だなと思います。それは、俺たちはここまで自信を持ってるからついてきてほしいという意思表明でもあるし。ここでナヨナヨしてたらついてくる側も見失う部分があるだろうから、僕たちが胸張って――裏には不安もあるかもしれないけど――自信を持って、かっこいい音楽をやり続けることが大事。そうすることで日本のみんなが支えてくれて、熱量が上がって、いろんな音楽を求める人たちが増える中で俺たちはまた新しい音楽を作れる。主流を俺らにしていくことが世界へ向ける第一歩として一番大事だなと思うので、だから曲も歌詞の今までとは違う攻め方になっていると思います。

―自分たちが新しい音楽を作り続けるためにも、「日本の音楽、面白いよね」といわれる現象を作ることが大事で、だから日本の音楽の受容のされ方も変えていきたいし、それをBE:FIRSTが牽引していきたい。そのための「Mainstream」という曲での意思表明だということですよね。

SOTA:「これを受け入れてる国なんだ、かっこいい」という見られ方がいいですよね。これをかっこいいって思ってもらえるように提示できる立場にやっと来られたのがBE:FIRSTかなって思うので。だからもっとそういうことをやっていきたいですね。


SHUNTOの成長

―JUNONさん、SHUNTOさん、RYUHEIさんにもしゃべってもらおうと思うので、それぞれ自分のパートをどういうふうに納得してレコーディングで歌ったのかを聞かせてもらえますか。

JUNON:言い方的には遠回しですけど(”あるがままがMy style/宝の在りかに足跡なんか無い”)、主流に乗っかるのでは新しいものは生まれないということが曲全体を通して言いたいことなので、そういう面がちゃんと伝わるようにレコーディングをしました。この楽曲に対しては、みんなが話していた通り、BE:FIRSTとしては新境地に一歩出る曲だなと思うので、自分たちが楽しんでいる姿を見てかっこいいと思われるようにパフォーマンスしていきたいですね。……最後にしゃべるとこうなるんだよ。「そうだよな」と思って聞いてた。話すことなくなるんだよ。

LEO:これから最初に振ってみようか? スタートダッシュ!(笑)

JUNON:それだったらいいと思います。

―次回そうしましょう(笑)。SHUNTOさんはいかがですか?

SHUNTO:「Gifted.」と似てる感じで、成長型の音楽だと思ってて。7人が7人、音楽の深みを学んで知識とかを得た上で奏でるとまた違ったふうに聴こえてくるんじゃないかなって思いますし、喰らう人の層も変わってくるんじゃないかなと思うので。自分のパートは、6人の意思を受け継いで一発出すというところを、ライブとかでは楽しみにしていてほしいなって思います。

―やっぱり、SHUNTOさんの成長がすさまじいなということをすごく感じていて。

SHUNTO:そんなことないですよ。……ありがとうございます。

全員:(拍手)

「ENCORE AGAIN feat. SHUNTO from BE:FIRST」(UVERworld)も大きなきっかけになっていただろうし、2023年のSHUNTOさんの成長が「Mainstream」にも出てるんじゃないかなと思うんですけど、自分の実感としてはどうですか?

SOTA:正直めっちゃ出てる。

MANATO:やばかった。

RYOKI:もうやばい。掴み取ってた(「ENCORE AGAIN」のパフォーマンスを真似しながら)。

全員:(笑)。(各々ツッコむ)

SHUNTO:(笑)。より一層、音楽に興味が湧いた1年だったなとは感じます。もっと深く知りたいという欲がどんどん出てきているというか。BE:FIRSTになる前は、ビジュアルとか表情とか、視覚的な部分に惹かれていたところがあったんですけど、最近は、視覚よりも聴覚で刺激を受けることが多くなったと感じるので。音楽のジャンルの文化とかをより深く知っていきたいなって思い始めたからですかね。

―それは、「Boom Boom Back」くらいの時期から?

SHUNTO:そうですね。「Smile Again」が出たあととか、そこらへんからですね。



―RYUHEIさんも、KERENMI「アダルト feat. アヴちゃん from 女王蜂 & RYUHEI from BE:FIRST」で新たな歌の引き出しが開かれた感じがしてびっくりしました。レコーディングは、「Mainstream」の方があとですか?

RYUHEI:「アダルト」の方があとですね。「Mainstream」は、僕が歌ってるところはサビ前とサビのちょっとあとですけど、”We show you the new standard”って、自分たちがメインストリームを作っていく覚悟や意思表明を曲中で表すのはすごくBE:FIRSTっぽいし、でもそれもまた新しいというか。あと僕が深いなあって思うのは、J(JUNON)が歌ってる”もうありきたりな地位や名声じゃ目標にすらならない”というところ。それはただ僕たちが自慢気に言ってるわけじゃなく、地位や名声だけでは目指すものとして低いというか、「まだいける」というふうに、誰しもが思うことであって。それを歌詞に込めて、周りの歌詞たちがそれを修飾してくれることで、誰かに伝わるように書いてるだけでなく、みんなが思ってることまで言ってるような表現になっている。それが新しいなと感じました。アジアのアーティストがワールドクラスで売れていったりするたびに、均等に流行がまわっていくことって絶対にないなと思っていて、どこかしらで尖った曲調が流行ったりする中で、やっぱり地位とか名声だけでは音楽を語れないじゃないですか。そういったところを突いてくる社長がすごいなって、僕は歌詞をもらったときに思いました。

―地位や名声はあくまで付属物であり通過点ですよね。

RYUHEI:そうですね。すごい歌詞ですよね。僕は結構びっくりしました。

―MANATOさんのメロディアスな歌が入ってくるのも、BE:FIRSTにしかできない表現という面で、この曲な重要なポイントですよね。

MANATO:(Ryosuke ”Dr.R”)Sakaiさんが作ってくれたこのトラックは高級感も漂うし、間がすごく大切なのかなと感じていて。そういうところに英語が入ってくると、歯切れもよくなるし、だからこそよりメロディアスな部分が引き立つところもあって。だからこそフックも言葉数が少ないというか。全体を通して新しいって思われるかもしれないですけど、「こういうのを待ってた」みたいな人たちも多分いるだろうし、新鮮に感じてもらえることは嬉しいので。自分が歌ってるところで”ノーガード”と入っているのは、この曲で何の保証もないけど挑戦していることの表れなのかなと感じるし。「Mainstream」含め、他2曲も味わってもらえたらなというふうに思います。


音楽ファンも喜ぶ作品を作りたい

―SOTAさんから「Mainstream」のコレオグラフについても聞かせてもらってもいいですか。

SOTA:今回は”またここからそこまで”という歌い始めもやらせてもらっているんですけど、さっき言ったように「青春時代の自分が曲を運んできた」みたいなもので、今は届ける側でいる自分というのを踊りも含めて意識してますね。自分が青春に感じていた曲の雰囲気とか、ステップとか、そういうものを取り入れながら、あのときにはなかったスキルフルな質感を組み合わせて振付も作りました。僕たちが楽しんでるのを見てかっこいいと思われることで、日本に対していい影響を与えられるんじゃないかなと思うし、それが僕たち自身もやりたかったことだし。振りに関してはそれに尽きますね。青春と、培ったスキルを入り交えた感じ。



―できあがりを楽しみにしてます(※取材時に映像は未完成)。

SOTA:本当に、意味わからないくらい「ダンサー」してます。歌番組とかで踊る想像が全くできないくらい。ドームキャパで伝えなきゃいけないときに、どうしてもヴァイブスの振付だったり、エナジーを持った見せ方に寄っちゃうんですけど、僕たちはヘッドセットではなくハンドマイクだから。そんな中で、こっち(ハンドマイク)の方が向いてるし、ダンス的に玄人に見せられるというところに落とし込めたのがいい発見でした。それを踊りこなせるメンバーが揃ってて、ダンサーじゃなくてアーティストとして表現できるのがめちゃくちゃレベル高いなと思って。ダンス番組でしか見たことないようなものがテレビに映るんじゃないかなって思います。だから本当に、僕たちが見て憧れていたものを表現しきれてるなって、いろいろなところから感じますね。

—「SOS」「Grow Up」に関しても詳しくも聞きたいんですけどそろそろ時間もやばいので、どういう意図や想いでみんながこれを選んだのかだけ聞かせてもらえますか。

RYUHEI:年代を意識して曲を作ろうとしていたのもあったし、ヒップホップ、R&Bとか、流行も混ぜて他にない雰囲気、かつ、音楽ファンが喜ぶ作品を作りたいなという意思が僕たちの中で強かったです。みんなで好きなアーティストとかのプレイリストを作って、そこから制作していきました。BE:FIRSTに必要な曲であり、かつ、それぞれが納得いく曲の成分を抽出して作ったという感じなので、すごく手応えのある楽曲を作れたと思っています。

―こうやって新たな意思を込めた楽曲を発表して、フェスやイベントでも新しいお客さんを掴んでいって、11月から始まるアリーナツアーではステージから見える景色がまたがらりと変わりそうですね。

LEO:ちょっと怖いですけどね。JUNONも「本当に埋まりますか?」って言ってたよね(笑)。スタッフさんはそれほど待ってくれてる人たちがいるんだと言ってくれるんですけど、実感が湧かないというか。どれくらいの人が待ってくれているのかが想像つかないので、それを言ってもらえたときはすごく嬉しかったですし、まずはこのアリーナツアーでしっかりと心を掴んで次の舞台に行けるようにしたいなと思います。

―でもフェスやイベントで確実に初見の人たちを掴んでいる、その手応えはあるんじゃないですか?

JUNON:フェスとかで初めて見た人が「いい」って言ってくれているのを耳にしたりとかはあるんですけど、掴んでる手応えとかは……。

LEO:自分たちは思いっきり出し切って、その日に置いていけるものを全部置いていってるだけで。次のツアーでそれがわかるのかなっていう感じもしますね。アリーナツアーを全公演動員できたら「ちゃんと届いてる」ってやっと実感できるのかなって。

—なるほど。さっきも言ったけど、今のBE:FIRSTは明らかにいいライブができている時期だと思うんですよ。だから客観的に見ると自信があって当然だと思うんですけど、こうやって強いリリックを歌いながらも心の内にはいろんな感情があるというところがまた、BE:FIRSTらしく人間くさくていいなと思いました。

LEO:常にどうしたらいいかを、一公演一公演、すごい話し合うんですよ。マネージャーさんも含めて、「今回はここがよかった」とかも。そうやって向上心を持ってやれていることが、いいライブができる秘訣なのかなと思います。

<INFORMATION>


『Mainstream』
BE:FIRST
B-ME
配信中
https://befirst.lnk.to/Mainstream

Official Website:https://befirst.tokyo/

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