1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 芸能
  4. 音楽

セイレム・イリース来日直前インタビュー ギターロックへのこだわり、溢れ出る日本愛

Rolling Stone Japan / 2023年9月26日 17時10分

セイレム・イリース

TikTokから火がついた「Mad at Disney」で一躍ポップシーンの最前線に躍り出たセイレム・イリース(salem ilese)。言葉の響きやリズム、ダブルミーニングを最大限に活用した歌詞と、有無をも言わせぬポップサウンドで支持を集める彼女が、遂にデビューアルバム『HIGH CONCEPT』をリリース。ハッピーで楽しいだけじゃない新たな方向性と、ライブやギターロックへの拘り、カラオケ定番曲や、溢れ出して止まない日本愛まで、10月9日(月・祝) 大阪、11日(水)東京のビルボード来日公演を前にたっぷり語ってもらった。

※ビルボードライブ公演のチケットプレゼント実施中、詳細は記事末尾にて


ギターはタイムレスな楽器

―1stアルバム『HIGH CONCEPT』が遂に完成しました。まずはそのタイトルにも掲げられた、その”コンセプト”から教えてもらえますか?

セイレム:このアルバムのコンセプトは、コンセプトがコンセプトっていう…ごめんなさい、コンセプトばかり連呼して(笑)。私は常々コンセプトを決めてから曲を書き始めるのですが、言葉のあやや、捻りを利かせた言葉遊びなどですよね……子どもの頃からの癖で、いつも面白い言葉を探してはリリックを書いていたんです。言葉オタクと自分でも呼んでいるほど。それくらい言葉への拘りが尋常じゃないんです。曲作りのプロセスに関しても、最も楽しいのがタイトルやコンセプトを考えている時。このアルバムでは、私がこれまでに作ってきた中でも、とびきりお気に入りのコンセプトをもった集めています。だから、みんなにもしっかり歌詞に注意して聴いてほしいです。

―引き続きベンディック・ムラーも関わっていますか?

セイレム:もちろん、彼がアルバムのエグゼクティブプロデューサーを務めています。共作者でもある彼は、多くの曲に関わってくれました。私が曲のコンセプトを思いつくと、まず最初に相談するのが彼ですし、多大な信頼を寄せています。他にも今回はずっと私が大ファンだったK・フレイというアーティストも参加してくれました。「Strongly Worded Letter」という曲で共作しています。あと友人のジェイク(・ベネット)やvaultboyも参加してくれています。




ギターを手にした、シングル「Strongly Worded Letter」ジャケット写真

―デビュー曲「Mad at Disney」以来、コンスタントに楽曲を発表されてきましたが、それらはアルバムに収録されていません。

セイレム:ええ、このアルバムには新しい曲だけを収録したいと考えたからです。もちろん「Mad at Disney」や「PS5 (with TOMORROW X TOGETHER & Alan Walker)」は、私にとって今でも特別な曲ですが、既にEP『unsponsored content』(2022年)に収録したこともあり、このアルバムは最新曲だけで統一感のある内容にしたいと考えました。過去の作品より少しダークだったり、少しエッジーだったり。私としても飛躍したのではないかと感じています。

―アルバムからはギターサウンドが多く聴こえてきます。90年代グランジロックの影響を受けたポップソングを彷彿とさせます。その辺りの方向性は意識して狙ったのですか?

セイレム:元々そういう曲をよく聴いていて、特に車の運転をする時はロックやオルタナティブロック、パンクなどをいつも聴いています。ザ・ストロークスやThe 1975などが大好きだし、この世で一番好きなロックバンドは間違いなくザ・キラーズ。どのバンドも、ギター使いが上手いですよね。私はリスナーとしてこういうギターロックを聴くのが大好きなのですが、自分のやってる音楽性とは違っていると思って、あえて区別していました。でも今回自分の聴きたい音をサウンドに反映させてもいいんじゃないかと考えました。

アルバム中で最も好きな曲は、日によって変わるのですが、「Team Sport」「Strongly Worded Letter」「PainHub」「2much2think」など、ロックのヴァイブスのある曲が大好きです。自分の曲が街中やパーティなどで流れてくると、少し照れ臭かったりもするのですが、こういったロックソングに関しては、なぜか「これ私が作った曲なのよ!」と胸を張って言いたいくなってしまいます(笑)。それほど大好き。すごくクールじゃないかと思っています。




―当初からギターで制作を?

セイレム:ギターで書き始めた曲も多くあります。ずっと幼い頃にギターを弾いてたのですが、もうすっかり忘れていて(笑)。でも改めてギターのレッスンを始めたら、すっかりギターに夢中。すごく楽しくて、ずっと弾いてたいぐらいです。

―最近ではロックのリバイバル傾向が見られたり、オリヴィア・ロドリゴのような若手シンガーがギターサウンドを取り入れています。ポップソングの世界にもロックの波が寄せているのでしょうか?

セイレム:というよりも、タイムレスだからじゃないかと思います。確かに巷にはギターサウンドが溢れている傾向がありますよね。でもロックは常にカッコ良くて、廃れないスタイルだし、特にギターはタイムレスな楽器だと思います。直接的に感情を表すことができるところに魅力を感じます。

ザ・キラーズと日本への愛

―2021年にEP『(L)only Child』を発表された際に取材をさせてもらったのですが、その時にはバラードは歌わないと仰っていた……。

セイレム:ええ、覚えていますよ(苦笑)。でも今回歌ってるバラード「Ketchup」は、2分くらいの短い曲でシンプルだし、ほとんどインタールードのようだから。でも大好きな曲なんです(笑)。

―アルバムのデラックスバージョンには、「Taylor Made」というナンバーも。何やら気になるタイトルですが……(笑)。

セイラム アハハハ! そうそう、テイラー・スウィフトに捧げた曲なんです。ずっと彼女の曲を聴いて育った私にとってテイラーは憧れの人物。ソングライターとしても優れているし、人柄も見習いたいし、ビジネスの才覚もあって、全てに関して完璧じゃないかと思えるほど。彼女の曲を通して恋愛や失恋などもたくさん学ばせてもらいました。彼女の歌に救われたことも何度かあります。今でもはっきり覚えているのが、初恋が終わった時のこと。泣きながら、ずっとテイラーの曲を聴いて慰められていました。この曲は如何にテイラーが私を救って育ててくれたかということを歌っています。つまり、私はテイラー・メイド(笑)。この曲で少しでも彼女に愛のお返しができればと思っています。

―レディー・ガガやリナ・サワヤマを手掛けるクリスタル・ロックハートも関わっていると聞きました。具体的にはどういう形で?

セイラム クリエイティブディレクターとして関わってもらっています。元々音楽に関して私は強い拘りを持っているのだけれど、ビジュアル的なことに関しては、どうにも二の次になってしまって。アルバムのジャケットやアーティスト写真はとても重要なアイテムだと思います。でも私はついついハッピーで楽しいキラキラのポップガールを演じようとしてしまって……本当はもっと暗い一面もあるし、奇妙なぬいぐるみが大好きだったり、ロックも大好きだし、落ち込んで部屋から出れない日もあるし。そんな一面をクリスタルが上手く引き出して、ビジュアルで表現してくれています。

―最近のミュージックビデオのビジュアライザーも、パソコン画面がモチーフになっていたり、これまでとはかなり違っていますよね。

セイレム:随分変わったと思います。私らしさをより的確に表現していて、アルバムのサウンドとも合っているのではないかと思います。ヘアスタイルをツートーンにしたり、メークも黒っぽくして。これまで躊躇していた自分らしさの一面を、クリスタルのおかげで発揮できるようになりました。彼女からは「100%自分らしくあること。他人が思うキャラを演じるのではなく、自分らしさや自分の個性を打ち出すことを考えて」と最初に言われて、目から鱗でした。彼女とはすごく楽しく仕事が出来ています。



―先ほどチラッと話に出たvaultboyとの「dont shop when ur hungry!!」での共演は、どのような経緯で?

セイレム:彼とは以前にも一緒に曲を作ったことがあり、すごく才能がある人で、相性がいいんです。共作するのがとても楽しくて。今回もゲストとして参加してほしいとメッセージを書いて一緒に曲を送ったら、すぐにステキなヴァースを作って送り返してくれました。

―彼もあなたもSNSでバズって注目を浴びましたが、中にはライブ経験があまりなくて苦労しているアーティストも少なくないです。でもあなたはまったく問題なさそうですよね。

セイレム:そう言ってくれてとても嬉しいです。私は9歳からライブを経験していて、それこそ最初にみんなの前で演奏した時に、私のやりたいのはこれ、情熱を捧げたいと思ったぐらいライブが大好きです。曲作りに負けないほど。いや、同等かな? 曲作りは暗い部屋に1人で篭って、ずっと8時間くらい作業をすることもあるわけですが、完成した曲をツアーやライブで披露するのは最高のご褒美なんですよね。スタジオでの苦労が、やっと報われたという感じで。私にとってライブこそが命なんです。



―10月の来日コンサートは、どのようなライブになりそうですか?

セイレム:このアルバムからの新曲ももちろん披露したいし、私もギターを弾くつもりです。スプーヴ(デイヴィッド・カミンスキ)というギタリストが別にいて、あとジェイコブ(・ヘレリック)というドラマーもいる3人編成です。全員が複数の楽器を演奏できるので、曲によって楽器を持ち替えながら共同で作業する感じです。私はピアノも弾くし、パッドを使ってステージ上で即興でトラックを作っていこうかなと計画しています。

―昨年のサマーソニックではザ・キラーズの「Mr. Brightside」をカバーされていましたが、今回もカバーを?

セイレム:今回もキラーズの曲をカバーしようかなと考えています(笑)。でも他の曲。まだ曲名は明かせません。私が歌うと全然キラーズとは違った雰囲気になるので、それも面白いと思うんです。私に似た女性ポップシンガーの曲をカバーするよりも、ずっとクールでユニークじゃないかと思います。

―カラオケでキラーズを歌うというアーティストはけっこう多いんですよね。

セイレム:でしょ! でしょ! 私のカラオケの十八番ももちろんキラーズの「Mr. Brightside」だし、2週間ほど前にも歌ったばかり。サマソニの時も歌ったその日の夜に、東京でカラオケに行って、またその曲を歌ったんです(笑)。マネージャーから「さっき大観衆の前で歌ったばかりなのに、またこの曲を?」とか言われて。そんな彼は「Mad at Disney」を歌ってました(笑)。

―来日時に楽しみにされていることはありますか?

セイレム:絶対にまた行きたいのがミニ豚のカフェです。前回は一度しか行けなくて、でも今回はできるだけ何度も通いたいです。とにかくあのカフェが大好き。最高の思い出です。お寿司や和食もいっぱい食べたいし、そうそう、前回ハマったのがビタミンCのドリンクでした。アメリカに帰ってからも100本ほど取り寄せて、全部すぐに飲んじゃったくらい大好き(笑)。日本は私がこれまでに訪れた中で最高に好きな国。もし半年どこかに住んでいいと言われたら、絶対に東京に住みたいです。日本のファンとも直接会って、いろいろお喋りするのも楽しみです。私の曲に如何に影響されて、励まされたかという話などを聞くと感激させられます。満面の笑みになってしまいます。あともう少しで日本。今から待ちきれません。






セイレム・イリース来日公演

2023年10月9日(月・祝) ビルボードライブ大阪
1st:Open 17:30 Start 18:30
2nd:Open 20:30 Start 21:30
▶︎公演詳細・チケット購入はこちら

2023年10月11日(水) ビルボードライブ東京
1st:Open 17:30 Start 18:30
2nd:Open 20:30 Start 21:30
▶︎公演詳細・チケット購入はこちら

チケット:
サービスエリア 8,400円
カジュアルエリア 7,900円(1ドリンク付)



セイレム・イリース
『HIGH CONCEPT』
配信:https://salemilese.lnk.to/HighConcept


【チケットプレゼント】
セイレム・イリース

10月9日(月・祝)にビルボードライブ大阪、10月11日にビルボードライブ東京で開催される来日公演の1st / 2nd Stageに、Rolling Stone Japan読者2組4名様ずつご招待します。

【応募方法】
1)Twitterで「@rollingstonejp」と「@billboardlive_t」(東京)「@billboardlive_o」(大阪)をフォロー
2)ご自身のアカウントで、下掲のツイートをリポスト

【〆切】
2023年10月1日(日)
※当選者には応募〆切後、「@billboardlive_t」「@billboardlive_o」より後日DMでご案内の連絡をいたします。

【チケットプレゼント東京】
セイレム・イリース#salemilese

10/11(水)ビルボードライブ東京
1st/2nd 2組4名様ずつご招待

@rollingstonejp @billboardlive_t をフォロー
②このツイートをリポスト

▼詳細は記事末尾にてhttps://t.co/odONlrj32D — Rolling Stone Japan (@rollingstonejp) September 26, 2023
【チケットプレゼント大阪】
セイレム・イリース#salemilese

10/9(月・祝)ビルボードライブ大阪
1st/2nd 2組4名様ずつご招待

@rollingstonejp @billboardlive_o をフォロー
②このツイートをリポスト

▼詳細は記事末尾にてhttps://t.co/odONlrj32D — Rolling Stone Japan (@rollingstonejp) September 26, 2023

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください