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ザ・クロマニヨンズ、待望のライブハウスで作った「宇宙で一番すげえ夜」

Rolling Stone Japan / 2023年10月13日 19時45分

ザ・クロマニヨンズ(Photo by 柴田恵理)

ザ・クロマニヨンズが、ライブハウスツアー「ザ・クロマニヨンズ ツアー 月へひととび」の東京公演を2023年10月3日(火)、恵比寿LIQUIDROOMで行った。

【画像】ザ・クロマニヨンズのロックンロールショー(全8枚)

ライブハウスでのワンマンライブは2019年の「ザ・クロマニヨンズツアーPUNCH 2019-2020」以来ということもあり、9月4日(月)の山梨 甲府CONVICTIONから始まった13公演のチケットは、全公演即日ソールドアウト。いかにライブハウスで体感するザ・クロマニヨンズのロックンロールをファンが待ち望んでいるかがよくわかる。また、アルバムリリース後のレコ発ツアーではないこともあり、どんな曲が飛び出すのか期待に胸が高鳴った。

この日も、歴代のザ・クロマニヨンズツアーTシャツを着たファンたちでフロアはギッシリと埋め尽くされていた。スタッフの「東京のクレイジー・ロッケンロール・ピープルのみなさん! 心の準備はいいですか!? 狂喜乱舞の名のもとに、今夜は爆音を響かせる。月に向かって、爆ぜろ、ぶっ飛べ、ぶっとばせ! 紹介します、ザ・クロマニヨンズです!」との開演を告げる煽りから、月へのロケット発射を思わせるアナウンスに続きスペーシーなSEが流れ出すと、大きな手拍子に迎えられて甲本ヒロト(Vo)、真島昌利(Gt)、小林勝(Ba)、桐田勝治(Dr)の4人がステージに登場。「オーライ! ロッケンロール!」と、ヒロトの掛け声でライブは「キラービー」でスタートした。

爆音に乗せて〈ブーン ブーン ブブーンブーン ブーン ブブーン〉と歌う、1stアルバム『ザ・クロマニヨンズ』の1曲目を飾った曲をオープニングに持ってくるところに、特別なライブであることが感じられる。最新アルバム『MOUNTAIN BANANA』からの「ランラン」では、切れ味鋭いバンドのブレイクに体が疼く。片足をモニタースピーカーに乗せてフロアに身を乗り出しながら歌うヒロトにフロアから一斉に手が伸ばされ、「暴走ジェリーロック」ではタイトルを叫ぶサビでヒロトがマイクを向けると拳が上がる等、ライブ開始後10分ほどで会場は一体となっている。まさに大型バイクのごとく爆音を鳴らす演奏が痛快な「オートバイと皮ジャンパーとカレー」まで4曲を突っ走ると、最初のMCへ。



「ありがとう! よく来てくれました。アホみたいに騒いで帰ってくれ! 宇宙で一番すげえ夜だから! 最後まで楽しんで行ってくれよな!」(ヒロト)

グッとBPMを落としてのポップチューン「キスまでいける」では、珍しく間奏明けの歌い出しを間違えたヒロトの苦笑いにも、オーディエンスは大盛り上がり。「”月へひととびツアー”へようこそ!」のセリフから「ムーンベイビー」へ。小林の太くて強烈なベース、桐田のタイトなドラムが重たく地を張って体を揺らす。オブリガードを入れながらのバッキングを聴かせていた真島の、この日初めてのギターソロがブルージーに決まると大歓声が起こった。「I LOVE YOU」と歌うと「COME ON BABY」と返すオーディエンスとのコール&レスポンスも息ピッタリだ。



中盤、早くも代表曲の1つ「エイトビート」が飛び出して、オーディエンスは「ウォー!」と歓喜の声を上げると、サビの大合唱で物凄い盛り上がりに。「グリセリン・クイーン」は、真島がギターをストラトキャスターにチェンジしてのコードストロークも相まって軽やかに響いた。終盤で披露された「紙飛行機」などもそうだが、強烈なリズムを繰り出す演奏の中にも時折顔を覗かせるフォーキーなニュアンスがとても暖かく感じられる。それはザ・クロマニヨンズの楽曲が持つ特徴で、そこに4人が醸し出す人間味が出ているように思える。


甲本ヒロト(Vo)


真島昌利(Gt)

「今日はみなさん元気がよろしいです。(お客さんが)やっと声が出せるようになったし良かった。どさくさに紛れて、大好きな人の名を叫んでください。今日は自由に、自分の楽しいことに使ってください。それで万が一、俺たちのことが大好きだったら、俺たちの名前もデカい声で呼んでやってくれ!」

そう照れくさそうに話すヒロトのMCに、各メンバーへの声援が飛んだ。「ここから勝治は最後まで叩きっぱなしです!」と告げたシャッフルナンバー「底なしブルー」では、ヒロトのブルースハープと真島のギターが掛け合うシーンに痺れ、続く「暴動チャイル(BO CHILE) 」では、ジャングルビートに乗ってさらにヒロトのブルースハープがフィーチャーされて最高に興奮させられた。「まさに今日は、宇宙で一番スゲエ夜!」と、「GIGS (宇宙で一番スゲエ夜)」へ。真島による歌詞〈薄暗い楽屋で 狭苦しい楽屋で ドキドキしながら 弦を張りかえる〉は、今もなおロックンロールの初期衝動に衝き動かされながらステージに立つバンドマンの気持ちが伝わってくる。本編最後に演奏されたのは、そんな彼らが2006年に発表したデビュー曲「タリホー」だった。


小林勝(Ba)


桐田勝治(Dr)

アンコールでは、ヒロト、真島、小林が上裸で登場。4人でツアータオルを拡げると、オーディエンスもタオルを掲げて応える。「もう少しやらせてくれ!」と始まった「イノチノマーチ」のサビで客電がつくと、フロアで汗だくになった人々が照らされ、まさしく命が息づいている感動的な光景に映った。「今日は最高ー!」とヒロトが叫べば、当然曲は「ギリギリガガンガン」。大合唱は続き、最後は「yeah!」「yeah!」とコール&レスポンスで一体となり、「ナンバーワン野郎!」を大声で会場中が歌って、ヒロトが「またやるぞ! ロッケンロール!」と言い残し、21曲を突っ走ったライブは終了となった。

ザ・クロマニヨンズは10月18日にライブアルバム『ザ・クロマニヨンズ ツアー MOUNTAIN BANANA2023』をリリースすることも決定している。シングル「イノチノマーチ」を含むアルバム『MOUNTAIN BANANA』全収録曲に加え、この日のライブでも大盛り上がりとなった「タリホー」「紙飛行機」「ギリギリガガンガン」、「ナンバーワン野郎!」など全23曲を収録。彼らのライブをいつでも体感できる作品となっている。また、12月13日にはニューシングル『あいのロックンロール』の発売も控えており、ここから2024年に向かって精力的な活動が期待できそうだ。 

ザ・クロマニヨンズ ツアー 月へひととび
2023年10月3日(火)恵比寿LIQUIDROOM
〈セットリスト〉
1. キラービー
2. ランラン
3. 暴走ジェリーロック
4. オートバイと皮ジャンパーとカレー
5. キスまでいける
6. 犬の夢
7. ムーンベイビー
8. 雷雨決行
9. エイトビート
10. 生きる
11. グリセリン・クイーン
12. 底なしブルー
13. 暴動チャイル(BO CHILE)
14. エルビス(仮)
15. どん底
16. GIGS (宇宙で一番スゲエ夜)
17. 紙飛行機
18. タリホー
アンコール
19. イノチノマーチ
20. ギリギリガガンガン
21. ナンバーワン野郎!

公式ページ http://www.ariola.jp/

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