ENHYPENが語る、『ORANGE BLOOD』で表現した愛の物語
Rolling Stone Japan / 2023年11月21日 19時30分
今年の夏にはサマーソニックの出演も果たし、日本でも精力的な活動を行っているグローバルグループ、ENHYPEN。2度目となるワールドツアー『ENHYPEN WORLD TOUR FATE』(以下、「FATE」)では前回のワールドツアーより一層規模を拡大させ、日本では初のドームツアー、そしてなんとK-POPボーイグループの中でデビューから史上最速で東京ドーム公演も実現させた。2023年が残り僅かとなった今も、彼らの勢いは止まらない。
【写真を見る】ENHYPENのメンバー
11月17日には、5th Mini Album『ORANGE BLOOD』がリリース。前作の『DARK BLOOD』に連なる「BLOOD」シリーズの第2作となっており、今作では世の中の「有限さと必滅性」に気づいた少年の「カルペ·ディエム」愛、そして愛する存在と再び繋がることができ幸せに満ちた少年たちの物語が描かれてる。
本稿では『ORANGE BLOOD』の各楽曲やこの夏の活動について語ってもらった。
―8月に初出演されたサマーソニックは、いかがでしたか。
NI-KI:初めて出演することができて、とても嬉しかったです。
JAKE:熱気を感じながらの野外でのステージは、とても楽しくて。多くの方に僕たちのパフォーマンスを観て、音楽を聴いていただける、とてもいい機会でした。
NI-KI:暑かったですが、野外で楽しくできたので良い思い出になりました。
―この夏には、2度目となるワールドツアー「FATE」も開催していましたよね。世界中を回ったなかで、どのようなことが印象に残っていますか。
JUNGWON:アメリカツアーで西部から東部へ回ったのですが、ツアーが続くほど、同じ国なのにどんどん寒くなっていくのが不思議で。アメリカが大きい国だということを改めて実感しました。
JAY:僕は全体的にすべての地域の方々が熱く反応してくださっていたのが印象的ですね。とても幸せな公演になりました。
―1度目のワールドツアーと比較して、どのような点が進化したと思いますか。
SUNOO:経験を積んだ分、ステージでの姿勢が成長して、ENGENEの皆さんとより一緒に楽しめるようになりました。
HEESEUNG:1回目のツアー以上に、一緒に楽しむ気持ちがもっと強くなったと思います。
―K-POPボーイグループ史上、デビューから最速で東京ドーム公演を実現させたことに関しては、どのように感じていますか。
JAKE:とても光栄です。すべてファンの方々のおかげだと思います。
HEESEUNG:ステージを通して、ENGENEの皆さんにもっと大きな恩返しをしようと決心しました。
―東京ドーム公演で、特に印象的だったことはなんでしょうか。
SUNGHOON:会場が本当に大きくて不思議だった記憶あります。
NI-KI:最終日に、サプライズで日本オリジナル曲の「BLOOSOM」を披露したとき、ENGENEの皆さんがとても喜んでくださっていて、本当に良い思い出になりました。
SUNGHOON: ENGENEの皆さんと一緒に過ごすことができて、本当に幸せでした。
『ORANGE BLOOD』収録曲をメンバーが解説
―続いては、5th Mini Album 『ORANGE BLOOD』についても訊かせてください。ENHYPENは作品と自身の結びつきが強いアーティストかと思いますが、今作はメンバーのどのような想いや考えが作品と繋がっているのでしょうか。
JUNGWON:僕たちのENGENEに対する温かい想いがこめられたアルバムといえます。今作にこめられた”有限な時間の中で最善を尽くす”というカルペ・ディエム的な愛の物語は、「最善を尽くしてファンの方々を愛したい」という僕らの気持ちに繋がっているというか。自分にその資格があるのか、まだ何かが足りないのではないかと考えてしまうこともありますが、そういった感情も乗り越えて、ENGENEとの繋がりをもっと強めていきたいです。
―今作のコンセプトトレーラーも印象的でしたが、撮影時にはユ・グァンギン監督から、どのような指示やアドバイスがありましたか。
SUNOO:撮影を進行する度に、監督が方向性を詳しく教えてくださりました。
SUNGHOON:どんな感情で臨まなければならないのか教えてくださり、その感情に没頭できるようにサポートもしてくださったので、楽な気持ちで撮影できました。
SUNOO:集中できるように音楽をかけてくださったのも、とてもありがたかったです。
―『ORANGE BLOOD』収録曲について、聴きどころや気に入っている点を教えてください。
JUNGWON:「Mortal」は”永遠に生きることはできない”という意味を持つ”Mortal”がそのままタイトルになっています。今回のアルバムで唯一ナレーションがあるので、韓国語・日本語・英語の3カ国語ナレーションに注目して聴いていただきたいです。
JAY:「Sweet Venom」は、ENHYPEN歴代最高のタイトル曲。世の中の有限さと必滅性に気付いた少年が、全身に毒が広がっても”君”の傍で耐えると誓うストーリーが描かれています。絢爛たるボーカルとパフォーマンス、そして中毒性のあるリズムに耳を傾けてほしいです。僕が初めて作詞に参加した歌詞にも、注目していただけたら嬉しいです。
HEESEUNG:「Still Monster」は、過去の影を抱えながら苦しむ怪物と、その怪物を愛する”君”について歌ったナンバー。穏やかさと激情的なポイントを同時に感じられる良い曲だと思います。
SUNOO:”君”という太陽によって目が眩んだとしても、”君”に対する欲望と執着が止まらない様を表現しているのが「Blind」(原題:멀어)。ENHYPENが今までやったことのないスタイルなので不慣れに感じるかもしれませんが、すごくいい歌なので、多くの方々に聴いていただけたら嬉しいです。
NI-KI:「Orange Flower (You Complete Me)」は”君”に対する感謝や愛に対する確信、勇気、誓いをオレンジの花に喩えた曲です。暖かさを感じられるので、早くコンサートでENGENEの皆さんと一緒に歌いたいです。
JAKE:英語バージョンは初めてだったのですが、僕は英語圏で幼少期を過ごしたので、個人的に「Sweet Venom (English Ver.)」は、とてもスムーズにレコーディングできて良かった記憶があります。単に韓国語の歌詞を英語に翻訳したのではなく、新たに英語で作詞された曲なので、原曲との違いも楽しんでもらえたら。
SUNGHOON:「Sweet Venom (Feat. Bella Poarch)」では、アメリカの人気歌手ベラ・ポーチさんとコラボレーションさせていただきました。海外アーティストの方とコラボするのは初めてでしたし、原曲とは違う印象を与えることができると思います。
―「Sweet Venom」は計3つのバージョンに挑戦したかと思いますが、一つの曲を多様な意味と歌声で表現する難しさはありましたか。
JUNGWON:英語バージョンの歌詞は、ただ翻訳されたのではなく新たに作詞されたので、むしろ違う感じでアプローチできて、大きな難しさはなかったと思います。
HEESEUNG:原曲と英語バージョンはそれぞれ別の歌詞なので、各曲の魅力を感じながら歌うことができました。多様なバージョンで歌えて良かったです。
―「Sweet Venom」のパフォーマンスでセクシーさや感受性を表すために、どのようなことを意識しましたか
JAKE:パフォーマンスや曲の雰囲気を上手く表現するために、一生懸命研究しました。
SUNOO:表情が大事だと思い、少し図々しい表情や少し笑う表情なども練習しましたね。
JAKE:似たような雰囲気を出しているアーティストの方々の映像を見て、インスピレーションをたくさん受けました。
―この曲は ”感覚的な振り付け”がポイントでしたよね。
JAY:全身を使った難しいリズムが多かったので、NI-KIさんを見ながら練習をたくさんしました。
NI-KI:アイソレーションが必要な振付があってディテールを合わせるのに苦戦しましたが、その甲斐あってかっこよく仕上がったと思います。
―最後に、ENHYPENがここからもう一回り成長するために、どのようなことが必要だと思っているか教えてください。
JAY:新たな刺激と果てしない情熱、努力が必要だと思っています。
SUNGHOON:何事にもさらに積極的に臨むこと。そして、いつも謙虚な姿勢で、努力しなければならないと思います。
ーありがとうございます。これからの活動も楽しみにしています。
(P)&(C) BELIFT LAB Inc.
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