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テディ・スウィムズが語る、5億回再生突破した「Lose Control」を生んだジョージアの魂

Rolling Stone Japan / 2024年3月18日 18時30分

テディ・スウィムズ

昨年リリースされたデビューアルバム『I've Tried Everything But Therapy (Part 1)』収録曲「Lose Control」がBillboard Hot 100で2位、全世界で5億再生回数を超えるヒットを記録している米アトランタ出身のシンガーソングライター、Teddy Swims(テディ・スウィムズ)。高校生の頃から様々なジャンルのバンドを経験してきたというテディの楽曲は、クラシカルなソウル/R&Bのムードを纏いながらも、ロック、ファンク、メタル、カントリー等のエッセンスが感じられる。何より心を奪うのは、情感豊かな歌だ。これまでに、メーガン・トレイナー、イレニアム、MK、BURNS、そしてONE OK ROCKからもその歌声を求められ、コラボレーションしてきたことでも知られるテディ・スウィムズにインタビューした。

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―昨年リリースされたデビューアルバム『I've Tried Everything But Therapy (Part 1)』に収録されている「Lose Control」が大ヒットしています。「君がいないと僕は自分をコントロールができない」という感情が歌われた楽曲ですが、どういったところから生まれた曲なんでしょうか?

テディ:ある年の2月に楽曲制作のための合宿に行きました。当時、付き合っていたパートナーとかなり不健全なライフスタイルを送っていて、共依存関係のようなものに陥ってしまっていました。そこからなかなか抜け出すことができないという葛藤を描いた曲です。恋愛関係は必ずしもポジティブなものではなく、お互いのためにその愛を手放した方がいい場合があるということを歌った曲です。



ーこの楽曲が多くの人に求められた理由をどう捉えていますか?

テディ:自分の音楽に対して正直に向き合って、自分の気持ちを正直に伝えることは、曲を聴いてくれた人の癒しになり、共感を呼ぶのだと思いました。

ーソウルやブルース、ゴスペルの要素が感じられますが、サウンド面ではどんなことを意識しましたか?

テディ:僕は子供の頃からソウルやR&Bを聞いてきたので、魂を込めたソウルミュージックであることを目指しました。

ー他にも様々な音楽に夢中だったそうですが、特に影響を受けたアーティストというと誰になりますか?

テディ:僕が育ったジョージアは、R&B、ラップ、ロックンロール、カントリーといった様々な音楽が盛んで、レジェンドと言われる人たちもたくさん輩出しています。そういった環境もあって、多くの音楽を吸収してきました。シンガーとして一番影響を受けたのはオーティス・レディングです。本当に素晴らしいシンガーです。あと、スティーヴィー・ワンダーやマーヴィン・ゲイからも強い影響を受けました。

ーヘヴィメタルも好きだと聞いたのですが、どんなメタルアーティストが好きなんでしょう?

テディ:子供の頃からメタルバンドをやっていました。今一番好きなのはARCHITECTS(アキーテクツ)です。

ーいろいろジャンルのバンドをやる中で、ソロアーティストとして活動しようと思ったのはどうしてだったんですか?

テディ:非常にいい質問ですね。今のソロのスタイルは、自由にいろいろな音楽ができる環境だと実感しています。


「音楽は人を癒すことができる」

ー2022年にはON OK ROCKの「Free Them feat. Teddy Swims」にフィーチャリングされました。どんな体験になりましたか?

テディ:本当に最高の体験でした。そもそもタイラー・カーターという僕の友人が ONE OK ROCKのTakaさんのことを知っていたことをきっかけにコラボをすりことになりました。「Free Them」は深い感情を引き出す強く心を打たれる曲でした。共感できる部分が多くあったので、とても良い経験になりました。あの曲がきっかけでTakaさんと友達になり、食事に行く仲になりました。一緒に新年を迎えたこともあります。本当に良くしてくれるんです。



ーONE OK ROCKのどんなところに魅力を感じましたか?

テディ:とてもクールなバンドですよね。僕は長年音楽を聞いてきましたが、彼らは成功もしているし、本物のロックンロールバンドだと感じました。僕たちは違う文化の中で育ってきましたが、人に対する愛とか持っているものは結局同じなのかなと思いました。

ー『I've Tried Everything But Therapy (Part 1)』はアルバムを通して、あなたの存在の大きさが歌われていると感じました。どんなアルバムになったと思いますか?

テディ:以前は、ここまで無防備に自分をさらけ出すことはありませんでした。それによって自分のスタイルが明確になったと思いますし、多くの人と自分の感情を共有することができたのがとても嬉しいです。自分をオープンにしようと意識したところはありましたが、その結果、多くの人が受け入れてくれたことが励みになって、これからも進んでいける、そういう気持ちになりました。

ー自分をさらけ出すことには晴れ晴れしい気持ちがあったのか、辛さが伴うものだったのか、どちらでしたか?

テディ:両方ありました。自分にとってセラピー的な意味合いがあったと思うんです。すべてをさらけ出すということは難しい場合もありますが、それができたことによって癒しに繋がりました。

ー『I've Tried Everything But Therapy (Part 1)』というアルバムタイトルには今話してくれたような思いが反映されているのでしょうか?

テディ:まさにそうです。セラピーは人のためになる。そういうことを皆さんで分かち合ってほしいという思いを込めました。

ー(Part 1)と付いているのは?

テディ:やはりPart 2が控えているからです。まだまだ歌うべきことがあると思っています。

ー「フジロック24」への出演が決まりました。どんなライブにしたいと思っていますか?

テディ:昔から知っている最高のバンドメンバーと一緒に初めて日本でライブをする。しかも、最高のフェスに出演できるのですごく興奮しています。

ーONE OK ROCK以外で好きな日本のアーティストはいますか?

テディ:いや、あまり知らないので、フジロックでいろいろとライブが見られるのが楽しみです。

ー音楽活動を行う上で大事にしていることがあれば教えてください。

テディ:オープンな気持ちでベストな形で活動していきたいと思っています。自分には趣味もないですし、本当に音楽しかないんです。周りにいる友達もみんな音楽が好きです。このまま音楽一筋でやっていきたいです。

ー音楽のどんなところに一番惹かれるのでしょう?

テディ:自分も含めてすべての人にとって、何か悪いことが起きても音楽の力でポジティブな方向に向くことができる。例えば、大きな別れを経験したとしても、音楽の力で乗り越えられる。音楽は人を癒すことができるということは世界共通だと思っています。







デビュー・アルバム
『Ive Tried Everything But Therapy (Part 1)』
テディ・スウィムズ
ワーナーミュージック・ジャパン
配信中
https://japan.lnk.to/TSI

1.Some Things I'll Never Know
2.Lose Control
3.What More Can I Say
4.The Door
5.Goodbye's Been Good To You
6.Last Communion
7.You Still Get To Me
8.Suitcase
9.Flame
10.Evergreen

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