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ATEEZが語るコーチェラ出演の舞台裏、ストーリー性豊かな音楽の背景

Rolling Stone Japan / 2024年5月30日 16時0分

コーチェラのステージに立つATEEZ(©KQ Entertainment)

韓国の8人組ボーイズグループ、ATEEZが男性K-POPグループで初めて「コーチェラ・フェスティバル(Coachella Valley Music and Arts Festival)」出演を果たした。米カリフォルニア州インディオで4月13〜15日、20〜22日と2週にわたって開催された同フェスは、毎年20万人以上の観客を集めるアメリカ最大規模の音楽フェスティバル。コロナ禍前からアメリカでもアリーナツアーが完売したり、昨年12月に発売した正規2集『THE WORLD EP.FIN : WILL』はアメリカ Billboard200で1位を記録。更にATEEZは、来る7月に北米ツアーを通してスタジアム公演を実施するなど、全世界的に人気が高い彼ら。今回、一糸乱れぬダンスと激烈なパフォーマンスでコーチェラに爪痕を残した8人に初インタビュー。当日のセットリスト、バンド編成でのパフォーマンス、他アーティストとの交流などについて語ってくれた。(質問作成:DJ泡沫 取材・構成・リード作成:上野拓朗)

【写真を見る】コーチェラのステージに立つATEEZ

ーコーチェラへの出演が決まった際はどう思われましたか?

YUNHO:コーチェラのステージに立つのは難しいことだと思っていたので、初めて話を聞いた時はすごく緊張しましたが、メンバーたちと頑張って無事に終えられたので、本当によかったです。

SAN:僕たちはコーチェラに初めて出演するK-POPボーイグループだったので、責任も大きかったですが、パフォーマンスに自信がありましたし、学べることもあると思ったので、光栄でした。

ーそもそも、コーチェラにはどんなイメージを持っていましたか?

SEONGHWA:コーチェラは僕たちがデビュー前から夢に見ていたステージでした。多くの人が来る本当に大きなフェスティバルですし、それだけの影響力を持つイベントだと思っていました。 そして、尊敬していたアーティストや、その年の一番ホットなアーティストが招待されるので、僕たちもいろんな意味を感じながら、準備してきました。

SAN:すべてのアーティストにとって夢の舞台だと思いますが、僕たちは毎回これが自分たちにとっての最後のショーだと思いながらステージに立っているので、いつもと同じようにやろうと心がけました。

ー先ほどもお話しいただきましたが、K-POPボーイグループとして初めてのコーチェラ出演だったわけで、その点はどう考えていましたか?

WOOYOUNG:それだけ責任感を感じて準備をしましたし、幸いうまくいったと思うので、誇らしかったし、メンバーたちとのこれからのモチベーションにもなりました。

ーセットリストを作るにあたって、ATEEZのどんな部分を見てほしいと思いましたか?

YUNHO:僕たちのパワフルで力強いパフォーマンスをお見せしたかったです。

HONGJOONG:僕たちの曲の中からフェスティバルに合っている曲を選んで、バンドとアレンジすることで、ATEEZのステージを初めて見た方や他のジャンルが好きな人たちにも楽しんでもらえるステージを作ろうと思い、セットリストを構成しました。

ー1曲目がデビュー1年目にリリースされた「Say My Name」でしたが、コーチェラ初出演だから選んだのでしょうか?

JONGHO : 「Say My Name」という曲はデビューしてまもない時に発表した曲ですが、僕たちのイメージとカラーをよく見せられる曲なので、1曲目にすればATEEZがどんなグループなのかが分かってもらえると思いましたし、僕たちのステージを楽しんでもらえると思いました。

SEONGHWA:本当にたくさん悩みました。新しいものを見せるのが正しいのか、それとも何か特別なステージを作るのが正しいのか、いろいろと考えましたが、ATEEZにとって初めてのコーチェラ出演だったので、ATEEZを一番よく見せられるような構成が適していると思い、セットリストを構成しました。



ーバンド編成でのパフォーマンスはいかがでしたか。普段と何か違いを感じましたか?

SAN:バンドとATEEZの音楽のシナジーは大きいと思います。より完璧なステージになったのではないでしょうか。

ーこれからもバンドと一緒にパフォーマンスをしたいですか?

SAN:もちろんです。バンドとのシナジーは本当に大きいと思うので、機会があればまたやりたいです。

ーステージの演出に関してはどんな意図がありましたか?

HONGJOONG:演出的にはATEEZの8人が一番よく見えて、楽しめるものにしようと思いました。イントロでお見せする映像で、ATEEZがその日に行うステージのネタバレを少ししてから、本編を始めました。そういう部分も、ライブ・セットをより完璧にできるような演出だったんじゃないかと思います。

SEONGHWA:「ARRIBA」という曲ではメンバーがステージ上で実際にウイスキーを飲んでいるような演出をしましたが、ファンの方たちには新鮮だったようで、反応がよかったです。ちなみに、本物のウイスキーではありません(笑)。



ーコーチェラの会場は砂漠地帯ですけど、環境的にはどうでしたか?

YUNHO:風がたくさん吹いて少し大変でしたが、メンバーたちと一緒に頑張って準備したので全然大丈夫でした。

SAN:むしろ風が良い効果になってくれました。

SEONGHWA:ライブの前に水をたくさん飲む方なのですが、コーチェラの時はいつもより多く水を飲んでステージに入りました。

ー以前、南米でコンサートをされたとき、高地トレーニングをして準備をしたそうですね。今回は何か特別な準備はありましたか?

WOOYOUNG:私たちが一番自信を持っていて、オーディエンスの皆さんにもかっこいいと言ってくれる曲たちでセットリストを構成しました。続けて練習しながらセットリストに適応する時間を持てたと思いますし、それぞれが体力をつけるためのトレーニングをしたり、ウエイトトレーニングをしたりして自己管理しました。

SAN:練習やリハーサルの時にも、全力で取り組みながら、コンディション・チェックやクールダウンもしっかりして、ディテールに注意しました。

ーステージの上から見て、観客の反応やパフォーマンス面で1週目と2週目で違いを感じましたか?

SAN:1週目は僕たちも緊張しましたし、終わった後には悔しさを感じたりしましたが、2週目は余裕が出てきて、より完璧なステージになりました。そのおかげもあってか、2週目はより多くの観客の皆さんが集まってくださいました。

MINGI:コーチェラ1週目は僕たちも初めてのコーチェラだったので、ATEEZが今までやってきたやり方でパフォーマンスをしました。2週目は他のアーティストのパフォーマンスを見ながら、コーチェラではこんなこともできるんだと参考にすることも多々あったので、余裕も生まれましたし、面白い要素も少し足せたと思います。

HONGJOONG:2週目は1週目に比べて、より多くの方の関心が集まってることを実感しましたし、それが私たちがパフォーマンスをうまくやっているという証拠だったと思うので、気分がよかったです。あと、1週目に他のアーティストのライブを会場で見たのですが、そのアーティストの方々がATEEZのステージを見に来てくれて、一緒に楽しんでくれている姿を見て、私たちのステージが皆で楽しめて、他の人たちが興味を持ってくれるようなものであるということを改めて感じました。


©KQ Entertainment



J. バルヴィンとの交流

ーどんなアーティストのライブをチェックしましたか?

HONGJOONG:J. バルヴィンさんやタイラー・ザ・クリエイターさんです。J. バルヴィンさんは僕たちのライブも見に来てくれました。これまで映像でしか知らなかったアーティストのライブを実際に見て、新しい何かを感じることが出来ました。

ーJ. バルヴィンとは何か話をしましたか?

HONGJOONG:僕たちのステージが終わってからJ. バルヴィンさんが来てくれて、お互いに感想を伝えたり、パフォーマンスや音楽に関する話をしたりしました。

MINGI:Blxst(ブラスト)さん、The Roseさんは、僕が好きなアーティストなのですが、ATEEZのライブを見にきてくれて、話もたくさんしましたし、とても嬉しかったです。

SAN:僕は韓国のバンド、The Roseさんのライブを見ましたが、バンドの雰囲気と歌声、会場のロケーションとすべて完璧なライブで、これこそがロマンだと思いました。

SEONGHWA:僕はドージャ・キャットのライブを見て楽しみました。

ー自分たちの音楽が世界に通じているという手応えは、今回改めて感じましたか?

HONGJOONG:僕たちはデビューしてからずっと、自分たちがうまくできると思っていたし、自分たちがやりたかった音楽やパフォーマンスをお見せしてきましたが、コーチェラでたくさんの人が見てくれて反応がよかったこともうれしかったですし、このライブをきっかけに新しいことに挑戦してみてもいいんじゃないかという自信を得ました。

ーコーチェラに出る前と後で心境に変化はありましたか?

SAN:コーチェラに出る前は、大きなステージに立つことに対する緊張もありましたし、うまくやらなきゃというプレッシャーが少しだけありましたが、コーチェラに出てみて、これまで以上に多様な姿をお見せできるだろうという自信が生まれました。

JONGHO:僕はコーチェラに出る前はワクワクが大きかったです。緊張もしましたが、緊張は私たちが準備した分だけ乗り越えられるものだと思ったので、ワクワクした気持ちでやりましたが、その気持ちがうまく表現できたので、終わってからスッキリしたし、すごく気分がよかったです。これからも一生懸命頑張ろうと思います。

YUNHO:K-POPのボーイグループで初めての出演だったので、ファンの皆さんが「いいパフォーマンスを見せてほしい」という気持ちで、大きな舞台に僕たちを上げさせてくれたんだと思いましたし、これからもいい音楽とパフォーマンスをお見せしなきゃと思いました。

HONGJOONG:何よりもコーチェラを通じて、これからはより多くの方がATEEZの名前を知って、僕たちのステージを見守ってくれると思うので、今までよりももっとかっこよく、もっとうまくやれるようになりたいです。

YEOSANG:僕もコーチェラを経て自信が生まれましたし、これからもかっこいいパフォーマンスをしなきゃと思いました。

MINGI:コーチェラに立つ前は、コーチェラは憧れの舞台であり、憧れのアーティストの方々と一緒にできること自体がとても嬉しく、光栄でした。コーチェラに出た後の今の気持ちは、世界的なアーティストの方々と同じ舞台に立てたという自信もありますし、そして、ATEEZがこれから見せる音楽やパフォーマンスを考えたとき、私たちのやりたい音楽が今よりもっと世界的にも受け入れられるだろうという確信が持てました。

SAN:コーチェラの後でATEEZのことを知っている人が増えたと思うので、もっと完璧な姿を見せたいと思います。

JONGHO:コーチェラのパフォーマンスの練習をする前は、「これは僕たちを応援してきてくれたATINYとATEEZが共にして来たことへのプレゼントなんだ」と考えて来ました。そうやってたくさんの意味を感じながら練習をしましたし、終わった後にはオーディエンスや他のアーティストたちが僕たちを認めてくれてありがたい気持ちと、ステージに立たせてくれたATINYの皆さんにかっこよく応えられた気がするので、ありがたい気持ちが大きかったです。


©KQ Entertainment



韓国の”粋”を活かせたパフォーマンス

ーATEEZの「表現」について話を聞かせてください。ときには激情的で、ときには演劇的なあのパフォーマンスは、一体どうやって生まれてくるのでしょうか?

SAN:さっきも話しましたが、僕たちはいつも「この舞台が僕たちの最後のステージだ」と思ってパフォーマンスをしているからだと思います。

YUNHO:メンバーの皆がステージに対する誠意を持ってやってきたから、そういうパフォーマンスが出来ているとも思います。

JONGHO:普段メンバーたちと一緒にいるときは他愛のない20代の青年ですが、僕たちは本当に家族のように仲良くしていると思います。そういう雰囲気がステージ上で思いきり表現できる原動力になっているんじゃないでしょうか。いつも気兼ねなく親しく過ごしていることが、ステージでの表現の土台になっていると思います。

ーハードなダンスもありますが、身体のメンテナンスはどうしてますか?

SAN:僕は運動が好きなのですが、ダンスで重要なのはコアだと思うので、腹筋のトレーニングをして、身体を軽くしています。

YUNHO:コンサートは3時間くらいあるので、メンバーたちと一緒にジムに行っています。SEONGHWAさんはランニングマシンでランニングしながら歌の練習をしています。

ー走りながら歌うんですか?

SEONGHWA:はい。コーチェラでは10曲続けて踊る必要がありましたし、体力面も重要なので、よくSANと一緒に運動しています。デビュー初期には強烈なパフォーマンスが大事だと思ったので、どうすれば安定感を持ったままライブができるか考えた結果、極限までやってみようということでランニングと歌の練習を同時にやってみました。

ー凄いですね! 韓国特有の美を取り込んだ「The Real 멋」では鉦、太鼓、チャング、太平小など伝統楽器の音が使われています。ATEEZの音楽や演出には韓国的な要素が取り入れられているものもありますが、そのような表現をこれからもATEEZの武器にしていきたいと思っていますか?

SEONGHWA:コーチェラでは韓国の「'멋'(粋)」を最大限ステージに込めようと表現してみましたし、全世界からストリーミングで見てくれたり、実際に見にきてくれたりした人が、そんなことを感じてくれたらいいなと思い、多様なアイデアをまとめました。これまでの中で、韓国の”粋”を一番活かせたパフォーマンスじゃなかったかなと思います。

HONGJOONG:メンバーたちは皆、韓国で生まれ育ってきたので、活動をしたり、アイデアを出したりする過程で自然と出てきたんだと思います。これからも韓国の趣や韓国らしい美が似合う曲やコンセプトがあれば、そういう一面を表現していきたいです。”趣”という意味では、「The Real 멋」はそういう想いを凝縮した曲の一つで、これからもそういう曲に挑戦してみたいですが、以前とは違う感じでやってみたいですし、音楽だけでなく、ファッションや映像美など多様なところで、そういうことを試せればと思います。



ーATEEZのパフォーマンスはデビューからストーリー性のある世界観で繋がっているという特徴がありますが、これからはどんなストーリーを見せたいですか?

SEONGHWA:もうすぐカムバックしますが、その作品がATEEZの新しいシリーズの始まりになる予定です。期待していてください!

HONGJOONG:ATEEZを長編小説や長いシリーズのドラマで例えるなら、これまでインパクトのある場面が出てきましたが、これからの展開では(前半の)インパクトのある場面についての補足の説明が入ってきたり、新しいアイコニックな場面が出てきますよね。なので、(これからの作品には)今までお見せしたATEEZのストーリーを説明してくれる要素があるかもしれないし、多様な方向性をお見せできると思うので、期待して欲しいです。

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