TEAM SHACHI大黒柚姫、主催イベントでももクロ高城れにらと会場を沸かせまくる
Rolling Stone Japan / 2024年7月31日 9時4分
TEAM SHACHIの大黒柚姫が出演するYouTube番組「柚姫の部屋」発のライブイベント「柚姫の部屋フェス 2024」が、7月28日(日)に、東京のZepp Shinjukuで開催された。
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「柚姫の部屋」は、大黒柚姫と瀬戸口俊介(SCRAP)がMCを務めるYouTube番組。毎週月曜21時から、TEAM SHACHIの公式チャンネルで生配信されている。「柚姫の部屋フェス」は、番組発のライブイベントとして、2021年にスタートして今回で4回目。ここでは、同フェス1部・2部 両部の模様のオフィシャルレポートを掲載する。
まずは、スターダストプロモーションの女性アイドルセクション「STAR PLANET」(スタプラ)のアイドルグループが集結した1部のレポートから。今回、1部2部共に、ウェルカムルームアクトとして登場したのは、ル・マイグロ。内藤るなと春名真依、そして、大黒柚姫という3人によるスペシャルユニットで、昨年に続き2回目の出演となる。
3人は、赤のチェックの衣装を身に纏って登場し、モーニング娘。の「シャボン玉」とAKB48の「言い訳Maybe」という王道アイドルソング2曲のカバーを披露。アイドルオタク3人で結成されたというル・マイグロらしい、ド直球の選曲でオープニングから大きな盛り上がりを見せる。ライブ後のMCでは、選曲のみならず、振り起こしから歌割りまで3人で担当したことが語られ、年に一度のル・マイグロの活動をメンバー自身も楽しんでいる様子が伝わってきた。
続いて、ステージに登場したのは、4人組ガールズグループのAMEFURASSHI。J-POPでもなく、K-POPでもない”JK-POP”を掲げるAMEFURASSHIの曲が流れ始めると、会場の空気は一変。今年の夏フェスから着用している白の新衣装で、クールなダンスと共に「Fly Out」、「イニミニマニモ」、「SPIN」といったライブ定番曲と新曲を立て続けに披露。「イニミニマニモ」と「SPIN」の間奏の4人のダンスパートでは、ひと際大きな歓声が上がった。
そして、市川優月が「もっともっと盛り上がっていきましょう」と客席を煽りながら、夏のライブ定番曲「ALIVE」へ。団扇を扇ぐ振りや盆踊り風の振りも相まって、熱いパフォーマンスの中にも一瞬”涼”を感じられるような時間に。さらに、横移動しながら踊るカニダンスがSNSで注目を浴びた「Drama」、コール&レスポンスを挟んで「DROP DROP」へと続く。そして、最後は早口言葉が組み込まれたライブでの大定番曲「Tongue Twister」。この曲では、大サビの前に大黒がステージに登場し、一緒にパフォーマンスするという展開に。客席からの「ハイ!ハイ!ハイ!…」というコールに煽られながら、さらにAMEFURASSHIメンバーからの無茶振りを受けながら、大黒が早口言葉を次々とクリアしていくと、会場からは大きな拍手と声援が送られた。
次にステージに登場したのは、第1回から連続出演中のばってん少女隊。九州を拠点に活動するスタプラの姉妹グループだ。1曲目、メンバー6人が円の形に並ぶと「さがしもの」からライブがスタート。水曜日のカンパネラのケンモチヒデフミが手掛けたこの曲は、歌詞にも曲のアレンジや展開にも遊び心が溢れている。特に、サビの「ててて てて てて てって」という部分で、1本指を高く掲げてジャンプするのがライブではお決まりだ。さらに、大黒のリクエストで「ジャン!ジャン!ジャン!」を披露。どちらもライブの鉄板曲ということもあり、頭2曲で一気に会場をひとつにすると、2日前にリリースされたばかりの新曲「トライじん」へ。ライブハウスでは初披露ということだったが、1曲目の「さがしもの」同様に、ケンモチが手掛けた楽曲のキャッチーさもあり、小刻みなクラップで初見のファンも巻き込んでいくと、コールやジャンプ、ヘドバンなどがライブハウスで映える人気曲「おっしょい!」へと続く。
すると、ここで、最近のライブやフェスではほとんど歌っていないという「コトバテニス」と「BAIKA」を披露。ミラーボールが回る中で歌われたメロウなこの2曲、ペンライトを振りながらじっと聴き入っているファンの姿がとても印象的だった。しかし、しっとりとしたままでは終わらせないのがばってん少女隊のライブ。最後は、「御祭sawagi」を披露し、コールやクラップでまさにお祭り騒ぎの盛り上がりを見せた。
そして、1部のトリはもちろん、イベントの主催者でもある大黒率いるTEAM SHACHI。おなじみのSE「OVERTURE~ORCA~」に乗って登場すると、1曲目は「START」。イントロ直前のクリックが鳴っただけで、勘のいいファンから歓声が上がり、イントロから「ヴォイ!ヴォイ!」という大きなコールが加わっていく。毎回、咲良菜緒の落ちサビでクラップによる一体感が生まれるのだが、今回はそこに青の照明の演出も加わり、大サビへの展開がいつも以上にエモーショナルに響き渡った。さらに、イントロから重低音のベースが唸る「FANTASTIC MIRAI」へ。全力疾走しているような振り付けと骨太なバンドサウンドで観ている者を熱くさせると、さらに「抱きしめてアンセム」へと続く。まさに、ライブハウスで映えるTEAM SHACHIを代表するアンセム3曲での始まりにタフ民(ファンの呼称)も歓喜し、全力のコールで応えていく。特に、この3曲の流れの中で聴く「抱きしめてアンセム」の最後のサビのフレーズ「勝つまで終わらせない!」という言葉が心に響いたタフ民も多かったのではないだろうか。まさに全力で走り続ける今のTEAM SHACHIのアイドルとしての矜持や思いが込められているようなブロックとなった。
最初のMCパートでは、大黒から、TEAM SHACHIのライブパートに向けて、オープニングからずっと気持ちを高めてきたこと、そして、会場にいる誰よりも大黒自身が今日のフェスを楽しんでいるということが語られると、他のメンバー3人も納得の表情を見せ、会場のファンからも温かい拍手が送られた。
後半戦では、8月7日にリリースされる新EP「待ち合わせに、飽きもと。」の収録曲を立て続けにパフォーマンス。まずは、8月末に愛知県で開催される「にっぽんど真ん中祭り」の新総踊り曲となっている「まつりびと~カキツバタ~」を関東のライブでは初披露。さらに、撮影可能タイムとして「のんあるすいけん feat.炒飯」を披露し、会場を盛り上げる。最後は、大黒の「まだまだ沸き足りないよね?この曲で声帯痛めてくれますか?」という斬新な煽りから「沸き曲」へ。途中から、ステージ袖で観ていたAMEFURASSHIの4人をステージに呼び込み、予定外のコラボレーションに。そして、「WA WA WAI WA WA WAI WA WA WAI-WAI」の大コールで、この日一番の盛り上がりと一体感を見せる。まさに、「沸き曲」という楽曲が持つパワーとTEAM SHACHIとタフ民との絆の強さを感じるようなエンディングとなった。
さらに、フィナーレとして、出演メンバー全員がステージに登場し、TEAM SHACHIの「エンジョイ人生」をコラボ。全出演者が楽しそうにパフォーマンスする中、アドリブでTEAM SHACHIメンバーとMCの瀬戸口俊介のダンス対決も繰り広げられる。最後に一言求められた瀬戸口の「アイドル最高!」という言葉が心に残るエンディングとなった。
このように1部は、スタプラ勢を迎えての安定感と安心感溢れるホームのようなライブとなったのだが、そんな中でも、各グループが攻めのセトリで臨んでいたため、ファンも全力のコールや振りでステージにパワーを送り、魂のぶつかり合いのようなライブが繰り広げられていたという印象に。そして、2部への期待値も高まるライブになったのではないだろうか。
続いては、2部のレポートへ。2部は「柚姫の部屋フェス」の新たな試みとフェスとしての可能性を感じるようなラインナップに。大黒が憧れの存在だと公言してきた、ももいろクローバーZの高城れにがソロで初出演。さらには、他事務所から高嶺のなでしこが初出演を果たした。高嶺のなでしことは、アイドルフェスなどで何度も共演しており、TEAM SHACHIは、高嶺のなでしこの「公式お姉ちゃん」ということで、両グループのファンの間でも認められている存在だ。1部では大黒と各グループのコラボが見られただけに、期待して2部に臨んだファンも多かったことだろう。
まずは、2部もウェルカムルームアクトのル・マイグロからスタート。1曲目はももいろクローバーZの「MOON PRIDE」のカバーを披露。高城への愛とリスペクトが込もったパフォーマンスに。意外な1曲目の始まりに、高城ファンからも盛大なコールが巻き起こる。そして、2曲目は≠MEの「チョコレートメランコリー」のカバーを披露。大黒の趣味が反映された選曲だと思われるが、壮大なコーラスで始まり、ドラマチックに展開するこの曲は、ももクロの「MOON PRIDE」と並ぶことでより映える1曲となったのではないだろうか。2部も1部同様に、「柚姫の部屋フェス」らしい熱い幕開けとなった。
そして、2部の本編は、TEAM SHACHIからスタート。SE「OVERTURE~ORCA~」が流れ始めると、秋本帆華がNO MORE 映画泥棒の被り物を被って登場。続いて、大黒が「この曲、動画撮影OK!」と書かれたプラカードを持って登場する。TEAM SHACHIらしい遊び心溢れるオープニングとなった。1曲目は、1部でも披露した新曲「のんあるすいけん feat.炒飯」でスタート。撮影しながらも、スマホ越しに熱い視線を送るファンの姿が印象的だった。続いて、チームしゃちほこ時代の人気曲「J.A.N.A.I.C.A.」と「いいくらし」を披露。イントロが流れる度に、古参ファンが思わず唸るような2曲が続く形に。そして、次の「あなたのトリコ~究極の愛~」では、「トリトリ」と「プリプリ」のコール&レスポンスが沸き起こる。2部の前半戦のセットリストは、エモーショナルなロックアンセムで固めた1部とはガラっと変えて、コミカルな歌詞やチャーミングな振りが際立つ、TEAM SHACHIらしい新旧のポジティブソングが並べられていたので、1部2部通して参加したタフ民も大満足だったに違いない。そして、ゆったりとMCパートに入るかと思いきや、2部は曲を詰め込んだので、この後もぶっ通しで楽しんで欲しいと語り、すぐさま後半戦へ。
大黒の「最後まで一緒に遊びましょう!」という煽りから、2部はここで「沸き曲」を披露。曲の中盤、咲良が担当する『クイズ$ミリオネア』を想起させるような3択クイズパートでは、MC瀬戸口俊介が所有するメガネの本数がクイズ問題に(正解は4本とのこと)。こうした細かい遊び心も忘れてはいない。さらに、「BURNING FESTIVAL」と「乙女受験戦争」というライブでの大定番曲を畳み掛ける。「BURNING FESTIVAL」での「1、2、3」「フォー!」というコール&レスポンスと「乙女受験戦争」のサビでのペンライトを回す振りで、会場に一体感が生まれ、完全に沸き上がったところで、TEAM SHACHIのライブは終了した。
続いては、高嶺のなでしこが登場。通称たかねこは、HoneyWorksがサウンドプロデュースを手掛ける10人組アイドルグループ。公式姉妹という関係性もあって、初めて「柚姫の部屋フェス」に他事務所のアイドルグループが参加することとなった。アイドルグループでは珍しい3拍子のOVERTURE「OVERTURE~We are TAKANE NONADESHIKO~」が流れると、会場からは自然と2拍目と3拍目に手拍子が巻き起こる。そして、10人がステージに並ぶと1曲目は「可愛くてごめん」でスタート。いきなりのキラーチューンで、会場を一気にたかねこ色に染めてゆく。さらに、「ヒロインは平均以下。」、「すきっちゅーの!」とHoneyWorksがSNSでバズを起こしてきたキュンキュン系、青春系の人気曲を立て続けに披露。そして、「ツインテール あなたの好み」という歌い出しで始まる「男の子の目的は何?」へと続くと、大黒がツインテール姿で登場し、2組のコラボレーションが実現。11人でのフォーメーションに、ファンはもちろんのこと、TEAM SHACHIの他のメンバー達も熱い視線を送っていた。最後に「だから大好き」という歌詞で曲が終わると、すかさずファンから「俺も~!」のコールが送られるというお約束の展開に。
MCパートを挟み、後半戦は「LOVE ANTHEM」でスタート。たかねこには珍しいEDM調のダンスナンバーだ。ミラーボールが回る中、ジャンプをしながら力強く歌う姿が印象的だった。そして、メンバーが口々に「柚姫さん大好き!」と大黒への感謝の気持ちを伝えながら、人気曲「ファンサ」へと続く。今回は、1曲目からHoneyWorks節が効いた可愛い楽曲で攻め続けるセットリストだったが、最後は、アイドルとしての覚悟を歌ったたかねこオリジナルのメジャーデビューシングル「美しく生きろ」で締め括った。横一列に並んだメンバーがステージ前方へと歩いてくるイントロのパフォーマンス、メンバー1人1人の真っ直ぐな視線と表情、歌詞に込められたメッセージに、心を掴まれたファンも多かったのではないだろうか。
そして、2部のトリを飾ったのは、ももいろクローバーZの高城れに。大黒が憧れの存在だと公言し続けてきたスタプラの先輩の「柚姫の部屋フェス」への出演を待ち望んでいたファンも多かったことだろう。会場に、ももクロのおなじみの「OVERTURE」が流れ出すと、紫一色となったフロアからは全力のコールが鳴り響く。そして、ステージに登場した高城が1曲目に披露したのは「沸き曲」。先輩からの粋な演出に、最初はファンも驚きを隠せない様子だったが、1部2部通して、この日三度目「沸き曲」ということで、曲が始まれば会場は一気にひとつになった。途中から、高城のパフォーマンスを盛り上げようと、TEAM SHACHIの4人もステージに登場したのだが、曲中盤の三択クイズパートでは、高城からさらに粋なサプライズが。「今日は特別に、柚姫の好きな所を3つ紹介します。”かわいい””スタイルがいい””紫”、大好きだー」というアドリブを放り込むと、大黒含むメンバー全員が感激し、その後のパフォーマンスに集中できないほどに。まさに耳に脳に胸に心に残るコラボレーションとなったのではないだろうか。
ここからは、高城れにワールド全開の「everydayれにちゃん」、「ポジティブ・アテンションプリーズ!」へと続いていく。全国のライブハウスを回るソロコン10周年ツアーのテーマ曲でもある「ポジティブ・アテンションプリーズ!」は、”コールありき”の楽曲ということもあり、高城ファンが初見のファンを引っ張って盛り上げていく。そして、「Tail wind」、「孤独の中で鳴るBeatっ!」の2曲を続けて披露。今回のセトリの中で唯一のももクロ楽曲となった「孤独の中で鳴るBeatsっ!」は、神聖かまってちゃんのの子が手掛けた人気曲。ももクロがロックフェスでもたびたび披露している、フェスには欠かせない曲だけに、高城のソロバージョンでも大きな盛り上がりを見せる。それぞれの曲の落ちサビでは、紫一色に染められたペンライトが大きく揺れる圧巻の景色も見られた。
そして、最後の楽曲は「一緒に」。サビの「生きてく強さになれるなら」、「生きてく強さになりたくて」という歌詞は、高城のファンのみならず、全グループのファンにやさしく響いたことだろう。全曲を通して、ポジティブオーラ全開のパフォーマンスで高城のライブパートが終了すると、2部も最後は全出演者がステージに登場し、「エンジョイ人生」でフィナーレを迎えた。
今年の「柚姫の部屋フェス」は、1部も2部も見所満載の熱いフェスになったのだが、大黒と高城の共演を心から喜び、涙するTEAM SHACHIの他のメンバーの姿が特に印象的だった。そして、大黒が最後に「来年もフェスを開催できるようにがんばりたい」と語る姿も心に残った。今回フェスに参加した人も参加できなかった人も是非、今後の「柚姫の部屋」での感想戦を楽しみにチェックしてみて欲しい。
この夏、TEAM SHACHIは、実に6年ぶりのTIF(TOKYO IDOL FESTIVAL)への出演を経て、8月7日には新EPをリリース。そして、8月10日11日の2日間、埼玉の東武動物公園 イベントステージHOLA!にて、夏恒例のライブイベント「SHACHI SUMMER 2024(シャチサマ)」を開催する。「柚姫の部屋フェス」でも1部2部でまったく違ったセトリを展開したように、シャチサマでも2日間まったく異なるセトリと演出でライブを行う予定だ。TEAM SHACHIが今年の夏をさらに熱く沸かせまくることは間違いないだろう。
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