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オアシス再結成を巡って どうしても気になる6つの疑問

Rolling Stone Japan / 2024年8月27日 7時45分

Photo by Marco Prosch/Getty Images

オアシス再結成ツアーの噂がネット上で広まり始めたとき、イギリスのマスコミがまたもやでっち上げた噂だと片付けるのは簡単だった。ザ・スミスやキンクスの再結成が報じられながら実現に至らなかった例は、これまでにも何度もあった。しかし、今回の報道はデイリー・ミラーやデイリー・エクスプレスといったタブロイド紙から発信されたものではなく、れっきとしたタイムズ紙によるものだ

"業界関係者は来年の夏、ノエルとリアム・ギャラガーが2009年8月22日にスタッフォードで開催されたVフェスティバル以来、初めて同じステージで再会することを固く信じている。「オアシスは2025年の夏、マンチェスターとロンドンで、それぞれヒートン・パークとウェンブリー・スタジアムで大規模なライブを行う予定だ。ある噂によると、後者の会場は10日間予約されているようで、そうなると今年テイラー・スウィフトが打ち立てた8公演の記録は、わずか12カ月しか持たないことになる"

リアム・ギャラガーは、サンデー・タイムズ紙のツイートに「ステージで会おう」と返信し、火に油を注いだ。オアシスの公式Instagramアカウントが「2024年8月27日-午前8時」と書かれたティーザー動画を投稿する瞬間まで、オアシスのフロントマンがただふざけているだけだと思われたが、それをノエルとリアムがそれぞれのソーシャル・アカウントでシェアしたことによって、厳密には再結成が確証されたわけではないが、いよいよ真実味を帯びることになった。

しかし、この再結成を巡る噂は多くの大きな疑問を残している。そのうちの6つを紹介しよう。



◎公の場で仲違いが続いていたリアムとノエルが再結成に至った動機は?

短く答えるなら"お金"だろう。もう少し長い答えは"とんでもない額のお金"となるだろう。もしギャラガー兄弟が数年間ツアーに費やすことを厭わなければ、最近のスタジアム・ツアーが大物アーティストにもたらしてきた3億ドル(約430億円)程度は稼げるだろう。ノエルは妻サラ・マクドナルドとの離婚の余波を受け、800万ドルの邸宅に加え、2500万ドルを失ったと言われている。ノエルが再結成することを決断したのだとしたら、様々な理由があったと思われるが、高額な離婚金が大きな要因であることは間違いない。一方のリアムは、再結成を熱望していることを何年も前から明らかにしている。彼はおそらく、それほど突っぱねる必要はなかっただろう。



◎ギャラガー兄弟は良好な関係を取り戻したのか?

オアシスは2009年、フランスのフェスティバルのバックステージで危うく殴り合いになるところだった。その後、2人は一切の関係を断ち切り、主にプレスを通じて、お互いを中傷する様々なコメントを発表してきた。昨年、ローリングストーン誌がノエルにオアシス再結成の可能性について質問した際、ノエルは弟とはまだ話していないと答えた。「彼(リアム)は『シュレック』に登場するスペインの小さな猫のような、涙ぐんだ目をした絵を描くのが好きなんだ。『ファンのために今すぐやってやる。愛してるよ。じゃあ、電話してよ』って感じ。でも、あいつは電話してこない。ヤツが電話してくるまで、この話はどこにも進まない」。

彼らは電話で話し合ったのだろうか? この再結成は弁護士とマネージャーによって交渉されただけなのか? 彼らはリハーサルの前に話すのだろうか? リハーサル中も話すのだろうか? ヴァン・ヘイレンやジャーニーのように、互いを軽蔑し、オフステージでの関係もないままツアーを行なうような状況になるのだろうか? それとも、ブラック・クロウズ(オアシスがかつてツアーを共にした、もうひとつの有名な兄弟バンド)のように、実際に席について問題を解決するのだろうか? その答えはいずれわかるだろう。

◎再結成オアシスでは誰がギターを弾くのか?

ポール・”ボーンヘッド”・アーサーズは、1991年の結成から1999年までオアシスでギターを弾いていた。彼の後任はゲム・アーチャーで、彼は2009年のほろ苦い解散劇までずっとグループに在籍した。近年、ボーンヘッドはリアムのツアー・バンドの一員となっている。一方、アーチャーはノエル・ギャラガー率いるハイ・フライング・バーズのメンバーだ。このことは、再結成のラインナップを決める際に、かなり微妙な交渉になるかもしれない。オアシスの熱心なファンは、ボーンヘッドが90年代の全盛期に在籍していたことから、彼に特別な思い入れがあるが、アーチャーの方がオアシスのカタログには精通している。1999年にEストリート・バンドが再結成されたとき、ブルース・スプリングスティーンは、スティーヴ・ヴァン・ザントとニルス・ロフグレンの2人を呼び戻し、同じようなジレンマを解決した。しかし、オアシスに3人もギタリストが必要だろうか? サウンドを濁してしまうのではないか? 簡単には答えの出ない茨の道だ。



◎誰がドラムを叩くのか?

オアシスの約20年にわたる活動を通して、多くのドラマーがバンドに参加しては去っていった。最初はトニー・マッキャロルと一緒にスタートしたが、彼は1995年に脱退し、後に未払い印税を巡ってバンドを訴えた。長年にわたり、ノエルは単にグループにとどまるだけの才能がなかったと示唆してきた。彼が戻ってくるとはとても思えない。アラン・ホワイトは1995年に加入し、2004年まで在籍した。彼の後任であるザック・スターキーが、ザ・フーに専念するため2008年に身を引かなければならなかった。オアシス最後の勇姿では、クリス・シャーロックがキットの後ろにいた。ファンの多くはホワイトのバンド復帰を望んでいるが、シャーロックは現在ハイ・フライング・バーズのドラマーだ。そのことは彼に大きなアドバンテージを与えている。我々はシャーロックに賭けている。



◎オアシスはいつまで続くのか?

メガバンドの再結成には多くのモデルケースがある。ピンク・フロイドは2005年のLIVE 8で、24分間しか一緒にプレイすることを我慢できなかった。レッド・ツェッペリンは2007年にフルコンサートを行なったが、ツアーの話が持ち上がるとロバート・プラントが立ち去った。一方、ガンズ・アンド・ローゼズは2016年の衝撃的な再結成以来、基本的に終わりのないツアーを続けている(その結果、彼らは大金を手にした)。オアシスは2025年の夏をヨーロッパのサッカースタジアムで演奏して過ごし、大金を手にしたら永遠に去ることになるのかもしれない。1年間、地球上をツアーしてから解散するかもしれない。もしくは、ピクシーズのようなバンドになって、ずっと活動を続けるかもしれない。現時点では、彼らはおそらく自分たちの動向を決めかねている。



◎オアシスはニューアルバムをレコーディングするのか?

ガンズ・アンド・ローゼズのように新作のリリースを予告し続ける例もあるが、再結成したバンドのほとんどはわざわざ新しいアルバムをレコーディングしない。オアシスはチケットを売るための新曲を必要としない。彼らにはいつまでもスタジアムを満員にするのに十分な名曲があるからだ。 しかし、ノエルが多作家であることに変わりはない。彼はオアシスを永遠のノスタルジー・マシーンに変えるというアイデアが気に入らないのかもしれない。 もしそうなら、2008年の『Dig Out Your Soul』以来となるオアシスの新作を聴くことができるかもしれない。ほんの数日前には想像もできなかったことだが、この(実現すると思われる)ツアーも同様だ。そして、彼らが8月27日午前8時(日本時間午後4時)に何を発表しようとも、ツアー初日の夜にバンドが動き出すまでは、私たちは彼らの復活を完全には信じられないだろう。

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From Rolling Stone US.



オアシス
『Definitely Maybe』30周年記念デラックス・エディション
2024年8月30日リリース

Monnow Valley(モノウ・ヴァレー)スタジオでの幻に終わったオリジナル・レコーディング・セッションからの楽曲のほか、コーンウォールのSawmills(ソーミルズ)スタジオで行われた最終的なアルバムのレコーディング・セッションからの貴重なアウトテイクが多数収録

<2CD>
■豪華ハードカヴァー・デジブック×三方背スリーブケース仕様
■日本盤のみの仕様
・高品質Blu-spec CD2仕様
・英文ライナー訳/歌詞・対訳/新規解説 (妹沢奈美) 付
税込¥4,400 【完全生産限定盤】
購入:https://SonyMusicJapan.lnk.to/Oasis_2cd

<4LP>(輸入盤国内仕様)
■日本盤のみの仕様
・英文ライナー訳/歌詞・対訳/新規解説 (妹沢奈美) 付
・日本語帯付き
税込¥16,000 【完全生産限定盤】
購入:https://SonyMusicJapan.lnk.to/Oasis_4lp

<デジタル>
配信予約:https://SonyMusicJapan.lnk.to/Oasis_dm30ade


リヴ・フォーエヴァー:Oasis 30周年特別展
会期:2024年11月1日(金)~11月23日(土)
会場:六本木ミュージアム
主催:ソニー・ミュージックエンタテインメント、ソニー・ミュージックレーベルズ、ソニー・ミュージックパブリッシング
後援:ブリティッシュ・カウンシル 協賛:ADAM ET ROPÉ
公式サイト:https://oasis-liveforever.jp/

オアシス日本公式サイト:https://www.sonymusic.co.jp/artist/Oasis/

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