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渡辺直美が語る、全米ツアーで得た感覚 お笑いの「間」は世界共通

Rolling Stone Japan / 2024年9月6日 17時10分

渡辺直美(Photo by Mitsuru Nishimura)

2021年4月から活動の拠点をアメリカ・ニューヨークへ移した、渡辺直美。昨年は初の全米ツアー「Naomi Takes America -The Podcast LIVE-」を開催し、全7都市にて笑いを掻っ攫った。海外での活動を広げる一方で、日本のファンに対する想いも強い彼女は、今年5月にファンクラブを開設。世界中を駆け巡りながら今何を思っているのか、日本に一時帰国しているタイミングで取材を行なった。

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マスメディアからひっぱりだこにもかかわらず、渡辺直美は2019年より日本とニューヨークの2拠点生活をスタートさせて、2021年に本格的に移住。昨年は全米ツアーや他国での仕事もあり、ニューヨークの自宅で過ごした期間はたった2カ月程だったという。最近は「天下」と呼ばれた地位を目指すこと以外の道で活躍する芸人が増えているが、そもそも渡辺は、なぜ世界へ出ることを決意したのだろうか。

「私は、やったことないことをやるのが好きなんだと思います。自分の人生でやったことがないし、先輩たちもやったことがないような道の扉を、『どんな感じなんですかね?』って、コンコンと叩いてみる感じ。好奇心旺盛で、挑戦もしたいタイプ。精神的にはドMなのかもしれないですね(笑)」

これまでも固定観念に捉われず、ビヨンセが手がけるブランドの広告モデルを務めるなど、お笑い芸人として活躍の場を切り拓いてきた。さらに女性としての「かわいい」や「かっこいい」の価値観も塗り替えることで世間を魅了し、斬新なファッションやメイクを纏った写真だけでなく時にはすっぴん姿も見られるInstagramのフォロワー数は、1000万を超える。

「自分で切り拓いているつもりはないんですけどね。何事もそれぞれの人間のパワー次第だと思っているので、『芸人だからやっちゃいけない』『女だからやっちゃいけない』ということはないと思っています。自分が挑戦を続けた先で、後輩たちが、何のしがらみもなく、周りの目も気にせず、『自分のやりたいことや好きなことをやっていいんだ』と思えていたらいいなと思います。やり続ければ、絶対に誰かが応援してくれますから。やってみてダメだったということも、それはそれで成功だと思う。そこから違う道へ行くのも全然ありだし。休みたい時は休んでもいい。私は、自分が選択した道に無駄なことはないと信じているんですよね」

そんなチャレンジ精神から彼女は昨年、初の全米ツアー「Naomi Takes America -The Podcast LIVE-」を開催。たった一人で舞台に立ち、お客さんから受けた質問やテーマにアドリブで答えるトークライブを繰り広げた。まだ英語が完璧ではないにもかかわらず、恥や失敗を恐れず果敢にステージに立つ姿はとてもかっこいい。



「かっこよくないですよ! 英語をちゃんと勉強してしゃべれる人の方がやっぱりすごいなと思います。でもどうやってもネイティブにはなれないし、英語がペラペラになるまで何もしないという考えはあまり好きではないので、今の片言の状態でも舞台に立ちたいなと思ったんです。そうやっていると、同じように語学を勉強されている方々から『すごく勇気をもらいました』『完璧じゃなくてもコミュニケーションは取れるんだと思いました』といったことを言ってもらって、それそれ!って。日本中の語学を勉強されている方の勇気になれたらなと思いますね」

全米ツアーで得た感覚を通して、彼女は新たな目標を見つけた。

「日本人のお客さんだけでなく、意外と現地の方や私のことを知らない方まで来てくださっていた中で、最初は『どうなるのかなあ』と思ったんですけど、いざやってみると日本人も現地の人も笑ってくださったんですよね。その光景がすごく面白くて。お笑いの『間』は世界共通なんだなと思いました。そこで私が目指そうと思ったのは、日本人もアメリカ人も関係なく、みんなが笑えるお笑いをやること。アメリカに来てから、日本人であることを誇りに思うようにもなりました。『日本からやってきました』ということを堂々と言えるように、日本のみなさんが応援してくれるお笑いを向こうでできたらなと思います」


Photo by Mitsuru Nishimura



フォロワー数1000万の理由

インタビュー中、日本のファンの応援がどれほど心の支えになっているかを何度も語っていたことが印象的だった。そんな想いから、今年5月、オフィシャルファンクラブ「NAOMI CITY」を開設。「日本のファンは直美さんにとってどういう存在か?」という質問に答える渡辺は、友達に向けるような笑顔を浮かべていた。

「遠いんだけど、近い存在。日本では単独ライブを10年くらいやっていないので、ライブで会えるわけでもなかったんですけど、Instagramのストーリーズを上げるとみんながDMをくれたり、YouTubeライブを見てくれたりする中で、距離が近くなっていることを感じます。アメリカに行ってもう3年経つのに、アメリカの仕事も応援してくれるし、日本に帰ってきたら日本の仕事も応援してくれるので、なんて言うんですかね……地元の親友みたいな感じです。上京して一人で頑張っているけれど、離れていても連絡は取り合って、『帰ってくる時は言ってね!』みたいな(笑)」

Instagramのフォロワー数が1000万を超える彼女に「ファンを増やすために意識していることは?」と聞いてみると、意外にもシンプルな答えが返ってきた。

「ありのままの自分のキャラクターで行くことしかないです。自分が楽しいと思ったことをみんなに共有する、ということだけを意識していますね。『こんな面白いことがあったよ!』って、友達に伝える感じです。昔から、自分は芸能人だという感覚がなくて。もちろんいざという時はしっかりやらなきゃいけないと思っているんですけど、今日もいっぱい写真を撮ってくださって『ええっ……ありがとうございます!』みたいな感じなんですよ(笑)」

10月28日には、東京にて、初のファンミーティング「第1回 渡辺直美 うにょファンミ ~ NAOMI CITY ~ 」を開催する。世界に挑み続ける渡辺直美の笑いを目撃できる貴重な機会だ。

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「アメリカでもまたライブを打とうと思っている中で、日本のファンのみなさんに対しても、思いっきりライブをやりたいなと。今回はトークライブをやるんですけど、いずれはコントライブとかも久々にできたらいいなと思っています」

好奇心とチャレンジ精神を持つ開拓者・渡辺直美の挑戦は、この先も続く。きっと、私たちが想像もしていないようなことを成し遂げるのだろう。

「まずはアメリカのコメディハウスとかでネタをやりたいなと思いますけど、その先で、コメディ映画の主演をやって賞を獲りたいです。そこまで命を懸けて、魂を込めてやりたいなと思います。そういった活動を通して、今応援してくれている日本のファンのみなさんの喜ぶ顔が見たいですね。いつかは、火星でライブがやりたいです。宇宙人がどんな笑い方をするのかを見てみたいですね!」


Photo by Mitsuru Nishimura

第1回 渡辺直美 うにょファンミ ~ NAOMI CITY ~
10月28日(月)東京ドームシティホール
17:30開場/18:30開演/20:00終演予定

※劇場チケット完売
※オンラインチケットは販売中

<オンラインチケット概要>
配信日時:10月28日(月)18:30~20:00
販売期間:8月30日(金)12:00~10月30日(水)12:00
見逃し視聴期間:配信終了後~10月30日(水)18:30 
【チケット料金】3000円

▼購入ページ
https://naomiwatanabe-fc.com/feature/fanmeeting2024

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