金原ひとみが語る、新作小説のインスパイア源 バクシンのライブで体験した「特別な感覚」
Rolling Stone Japan / 2024年10月9日 17時0分
小説家・金原ひとみによる書き下ろしの長編小説『ナチュラルボーンチキン』が10月1日に刊行された。本作は、これといった楽しみもなく日々を波風立てずに生きる45歳事務職・浜野が、ホスト通いにハマる彼氏持ちのパリピ編集者・平木という、同じ職場にいながら決して交わらないタイプの女性とひょんなことから交流を深め、インディーバンド「チキンシンク」のライブをきっかけに人生を取り戻していくストーリー。「この物語は、中年版『君たちはどう生きるか』です」と金原本人がコメントしているように、40代という人生の新たなステージで「生きづらさ」を感じていた主人公が、家族や友情、恋愛などではカテゴライズできない新たな関係性を模索する姿に共感し、心動かされる人は少なくないはずだ。前回のインタビューで「長女と一緒にハマってる」と話していたバックドロップシンデレラのライブからも、大きなインスピレーションを得たという金原。本作に込めた思いを語ってもらった。
【写真】金原ひとみ
─今作は、いつ頃どのような着想を得たのでしょうか?
金原:コロナ禍に、私の担当編集者と少人数で飲みに行ったのがきっかけですね。その編集者が「外で人とご飯を食べに行くのは一年ぶりくらいだ」と言っていて、私はその頃も割と飲み歩いていたので、その言葉にすごく驚いたんです。食事も、毎日家で肉と野菜を焼肉のタレで炒めて食べているって言うんですよ。
─まさにこの小説の主人公・浜野さんですね(笑)。
金原:そうなんです。しかも、それでじゅうぶん幸せそうに見えたんですよ。「久しぶりに人と会った」と言いながらも楽しそうだったのがすごく印象的で。「決まりきった生活の中でも、こんなに満たされている人がいるんだ」って気づいたことが、この作品の着想の一つですね。
それと、あるとき神楽坂を歩いていたら、スケボーに乗って電話しながら楽しそうに滑っている女の子を見かけたんです。「ゴロゴロゴロゴロ」って、大きな音を立てて通り過ぎて(笑)。私の別の担当編集者に、ちょっとはっちゃけた女性がいるんですけど、そのスケボーの子と彼女を組み合わせたら面白いキャラクターになるんじゃないかなって(笑)。
─それで生まれたのが、編集者・平木直里さんだったのですね。
金原:はい。浜野さんと平木さん、この二人を組み合わせたら、面白い化学反応が起きそうだなと思って、そこから書き始めたのがこの小説です。
─プレス資料に「この小説は、中年版『君たちはどう生きるか?』です」とありました。これは宮崎駿さんの方を指しているのでしょうか。それとも、コペル君が主人公の小説の方?
金原;小説の方ですね。ちょっと前にコミック版が出たじゃないですか。あれがすごく売れていたので、私としてはそちらの印象が強くて、そっちのイメージで言いました。中年になると、もう「どう生きるかなんて分かっているよ」っていう風に見えるかもしれませんが、実際はみんな「老い」を含め、これまでにはなかった課題が降りかかってきて。例えば介護や自分自身の老い、離婚など新しいフェーズに入ることで戸惑っている部分があると思うんです。でも、それを表には出せない雰囲気もありますよね。
─確かに。
金原:若者だった頃とは違う「生きづらさ」や「生きにくさ」に直面している中年層が多いと感じていたし、だからこそ「中年版『君たちはどう生きるか?』」という比喩がしっくりくるかなと。「これからの人生、これまでの人生も、もう一度立ち止まって考えてみよう」という気持ちも込めて、この言葉を使いました。
─ルーティンを重んじて、波風を立てぬよう生きている浜野さんは、金原さんとは全く違うタイプの人ですよね? 彼女を書いてみたいというモチベーションはどこからきたのですか?
金原:まずルーティンそのものが、とても面白いなと思ったんですよね。さっき話した私の担当編集者もそうですし、私の今のパートナーもすごくルーティンを重んじるタイプなんです。朝の歯磨きからご飯まで、時間通りに決めて毎日同じ電車に乗るっていう。
私はそんな生活をしたら絶対に発狂しちゃうんですけど(笑)、彼は逆にそうしないと発狂しちゃうタイプなんです。イレギュラーなことが苦手で、それに対処できない人もいるということを間近で実感したんですよ。その安定感を突き崩すものが現れた時の驚き、衝撃を、ルーティンな人に与えてみたいと思ったんです。
─浜野さんは、そうした安定感の中に「幸せ」を見出していて、一方の平木さんは「楽しい」を追求しながら生きている。じんわりと噛み締めるような「幸せ」と、とにかく刺激を求める「楽しい」は似て非なるものというか。その違いを考えながら読んでいたら、「楽しい」と「幸せ」っていったい何なのだろう、片方だけじゃダメなのかな?と思ってしまって(笑)。
金原:なるほど(笑)。でもやっぱり、楽しさと幸福のバランスが大切なんじゃないでしょうか。楽しいって瞬間的なことですよね。「ライブが楽しい!」とか「お酒を飲んでて楽しい」みたいな。でも、それって何かしらの安定の上に成り立つものだとも思うんです。あまりにも自分が窮地に追い込まれている状況だと、楽しさすら感じられなくなりますよね。
もちろん平木さんみたいに、どんな辛い状況でもその瞬間を全力で楽しめる人もいると思います。そういう意味では人それぞれではあるけれど、やはり多かれ少なかれ自分の中で一定のバランスを保っていないと、楽しさと幸福は両立しないと思いますね。
─軸があり、命綱もしっかり握っているからこそ、飛距離を伸ばしてはっちゃけられるというか。軸も命綱もないまま「楽しさ」へ飛び込んでいくのはなかなか勇気が要ります。
金原:そうですよね。それでも楽しめる人はいるかもしれないけれど、特に日本では少ない気がします。平木さんのような人は、かなり希少な存在じゃないかな(笑)。
─彼女はホストに通っているけれど、確かに世間一般の「ホスト狂い」とは違って悲壮感があまりないですよね。むしろハマっている自分を楽しんでいる。そのあたりは何か意識されましたか?
金原:実は、さっき話したはっちゃけた担当編集者というのがホスト狂いで(笑)、彼女がいつも「聞いてくださいよー!」って楽しそうに話してくれるんですよ。周りからは「気をつけた方がいいよ」とか「お金のことをしっかり考えてね」なんて言われているのに、本人はとても楽しそう。私なんかは「いくところまでいっちゃえ!」って思うし、そう話しているんですよね。彼女も平木さん同様、彼氏もいますし。世間では「ホスト狂い=堕ちるところまで堕ちる」みたいな負のイメージがありますけど、楽しみ方次第でいろんな風に変わるのだなと思い、今回は明るいホス狂いの様子を描いてみました。
─平木さんに誘われた浜野さんは、バンド「チキンシンク」のボーカリスト、かさましまさかさんと出会うことで人生の歯車が動き出します。ルーティンが壊れていくというか、今までとは違う変化が訪れる部分がとても面白かったです。まず、この「チキンシンク」にはモデルとなるバンドはありましたか?
金原:モデルは「バクシン(バックドロップシンデレラ)」ですね。
─前回のインタビューで、娘さんに教えてもらって一緒にハマったとおっしゃっていましたよね。
金原:はい。娘が聴いていて、確かサーキットイベントの時に初めてライブを観たんですよ。最初は「何これ、怖い!」って思いました(笑)。本当にちょっと怖かったんですよ。「こっち来ないで!」って感じで。
─はははは。小説の中にも登場するような、ウォールオブデス(ライブ中、 観客がモーセの十戒のように左右に分かれ、アーティストの合図でぶつかり合うこと)を観てですか?
金原:そう。左右に分けたり、サークルを作ったり……小説のような星形のサークルは作っていなかったけど、しかも、でんでけあゆみさん(バックドロップシンデレラのVo)がMCでは喋らないで演奏中だけ煽りまくるので、その様子も異様で。音源だけ聴いている時はそこまでハマってなかったのですが、その日のライブ以降は私も長女もエンドレスで(バクシンを)聴いている状態。それから何度かライブに足を運ぶうちに、心から楽しめるようになりました。
あの中で感じた恐怖感や、わけのわからなさに全ての思考が乗っ取られる感覚って、ライブならではだなと。これは是非とも小説の中で描きたいと思ったし、あの体験を浜野さんにしてもらいたいと思ったんですよね。
─以前のインタビューで、コロナ禍に入ってから、人とぶつかり合ったり汗だくになったりすることに対して「気持ち悪いな」と感じたとおっしゃっていました。その時と比べると、ライブに対する感覚も変わりましたか?
金原:そうですね、あんまりもみくちゃにはならないようには気をつけていますけど(笑)。この間、久しぶりにMONOEYESとTOTALFATの対バンをEBISU LIQUIDROOMに観に行ったんですよ。今や、あの規模の会場で彼らのライブを観る機会なんて滅多にないので、その時はテンション上がって突っ込んじゃいましたけど(笑)。
言葉や名前でくくれない関係性
─「付き合っていない体(てい)で付き合いましょう」とまさかさんが提案する濱野さんとの関係性も印象的でした。40代になった2人が、これまでの恋愛関係とは違う、新たな形を探る姿がとてもリアリティがあって。
金原:今って「名前のない関係」に注目が集まっているじゃないですか。例えば「結婚してるのかしてないのか」とか、「子供がいるのかいないのか」などといったステータスではなくて、純粋に自分と相手が求める関係を、個人対個人で築いていく。それが受け入れられるような土壌がようやくできてきたというか。
言葉や名前でくくれない関係性を、正直に受け止めて作り上げていくこと。私自身、これまでの小説でも少しずつそういったテーマを捉えてきたつもりですが、今回はより個人的で、ふわふわした関係性が描けたんじゃないかなと思います。
─そういえば前回のインタビューでも、「恋愛が一番トップに来る時代ではなくなり、多様なつながり方が生まれつつある」というお話をしましたよね。趣味で繋がるとか、男女でも同性でも、それが必ずしも恋愛に定義される必要はないし、されてもいい。そういったテーマをさらに追求したのが今回の作品だなと思いました。
金原:そうですね、厳密に言えば、浜野さんとまさかさんの関係は恋愛じゃないかもしれない。それでも構わないっていう。お互いが一緒にいたいと思うときに一緒にいる、そういう関係を大事にしようとしていますよね。今、人々がどんどん自由になっていく中で、縛られるものが少なくなっている。だからこそ、自分が何を求めているのか、人に対してどういう関係を築きたいのかを改めて考えるべきだし、この作品がそのきっかけになればいいなと思っています。浜野さんとまさかさんの関係を、「こんな形もありましたとさ」という一つのサンプルとして捉えてもらえたら嬉しいです。
─ただ、実際にはお互いが同じ考えでないと、その関係性を維持していくのは難しいかもしれないですね。「これってどういう関係なの?」と定義づけたくなってしまったり、「こういう関係ならこれはしないでほしい」「こうだったらこうあるべき」みたいなルールを定めたくなったり、結局は既存の関係性を求めてしまうケースが多い気がします。そこから自由になって、お互いがいい意味で特別な関係になれるのがベストなのでしょうけど。
金原:少し前にポリアモリー(関係者全員の同意を得て複数のパートナーと恋愛関係を築く生き方)に関する本を読んだんですよ。その本にはポリアモリーの様々なケースが紹介されていて、最初からポリアモリーとして付き合うというケースもあれば、付き合っている途中で他に大切な人ができて、ポリアモリーに移行したいというケースもありました。
ポリアモリーの場合、2人だけでなく複数の関係になることもあるので、全員が同じルールを共有するのはなかなか難しいみたいです。ルポを読む限りでは、短期間で別れるケースが多かったり、メインのパートナーは安定しても、それ以外のパートナーがうまくいかなくなったり。
─想像に難くないですね。
金原:なので「名前のない関係性」も、1対1ならまだ可能かもしれませんが、複数人や家族が絡むとなると問題が起きやすいのかもしれません。この小説で描いた浜野さんとまさかさんは、子供を作らないつもりだし、親にも紹介しなくてもいいという設定で、いわゆる「こういう夫婦ならこうあるべき」というものをどんどん外していった先で、新しい関係性を見つけ出しました。この関係がいつまで続くのか、見守るような気持ちで書いていましたね。
─小説には不妊治療の話も出てきます。なぜ書こうと思ったのでしょうか。
金原:私自身、子供はいますが、一時期二人目ができず悩んだことがありました。その時、配偶者は他人事だったのですが、私自身は「妊娠できなかったら何も手にしていないのと同じだ」という強い脅迫観念に駆られていました。あれはホルモンの影響だったと思うのですが、その切迫感は今でもよく覚えています。
実際、不妊治療をしている人の切迫感について、たやすく語ることはできない。私の友達にも、不妊治療をして40代で初めての子供を授かった人がいて。その友達はのんびりやっていたと言っていましたが、不妊外来にはものすごいものが渦巻いていたと色々なエピソードを聞いていて、いつか不妊治療をテーマに書いてみたいと思っていたんです。
─自分は男性なので、子どもを産むことはできない。小説を読んでいて、共感はせずともやはり男性側の気持ちに身につまされる部分は少なからずありました。金原さん自身は男性側の気持ちについて、どんなふうに考えて書かれていましたか?
金原:浜野さんの元旦那については、モデルが数人います。小説の中では「有害な男性」として描かれていますよね。彼のような存在が抱えるトキシック・マスキュリニティ(有害な男らしさ)に、特に30代や40代の女性たちは苦しめられ、それを乗り越えていかなければならない立場にいると以前から感じていました。浜野さん自身も、そうしたものに苦しめられ、結果的には排除しルーティンで自分を守ってきたという過去があります。
浜野さんの元旦那のような有害なデフォルトマン(無自覚なまま自分たちこそがあらゆる価値や文化の評価基準であるという考えの男性のこと)にとって、今のこの時代の変化についていくのはとても難しいことだと思うんです。でも、そのままだと今度は現実と自分自身の間で歪みが生じてしまうはずで、それを個人の中に抱え込むのは相当辛いことだと思います。そういう時代の変化を分かりやすく書くことも、この小説で挑戦したかった一つの要素です。
─ただ、自分のうちにあるマチズモやホモソーシャルに自覚的であろうとする人でないと、そもそもこういった本を読まない場合が多いですよね。
金原:それは本当にそうですね……。何も響いてこなかった人たちの末路が、浜野さんの元旦那の姿だと思います。とはいえ、社会がそういう行動を許さなくなってきているので、徐々にそういう人たちは減っているという実感はあります。もちろん、まだまだ苦労している女性の話も多く聞きますけどね。
ただ、今の若い男性は、かなり多様な生き方をしているなという印象があります。これまで強制されてきた「男性らしさ」から解放される方向に進んでいる人たちが増えていて、私も影響を受けることがあります。自分が凝り固まっていたと気付かせてくれる存在はありがたいので、男女関係なく、そういった新しさを吸収していけたらいいなと思います。
─様々なものを失ったり、掴み損ねてしまったりした浜野さんとまさかさんが、そのことを共有しながら言葉を交わすラストは感動的でした。あのシーンはどのように思いついたんですか?
金原:あの二人は「何も持たないこと」に価値を見出しているんです。人間は本来、みなそうであるはずなのですが、権力やお金、子ども、今の環境などに固執したり、自分が「何かを持っている」と勘違いしたりしてしまう。そうではなく、私たちはみな「一つの個」として生きているだけなんだということを、浜野さんとまさかさんはよく理解しているわけです。だからこそ、お互いに自分をさらけ出し合い、お互いに「この人になら殺されてもいい」という気持ちにまで到達したのだと思いますね。
Photo by Mitsuru Nishimura
最近気になる音楽や映画
─それにしても、金原さんの文章は相変わらず読んでいてテンポがよく、句読点の位置や段落の使い方にもグルーヴを感じます。
金原:ありがとうございます。特に会話文では、自分や人が話すテンションをそのまま書こうと意識していますね。文法的に「だから」の後に読点を入れたくなりますが、話している時のリズムでは入っていない感じがするんですよ。特に今回はオーディブルでも配信するので、言葉のリズムというか、「本当に会話している感じを出したい」と強く考えました。
─音楽を聴くことが、そういったリズム感に影響していると思いますか?
金原:どうなんでしょうね。でも、リズムやグルーヴを意識するという点では音楽の影響もあるかもしれません。リズムやテンポには初期の頃からすごく気を使ってきましたし。
─ちなみに最近、金原さんを夢中にしたバンドはバクシン以外にありますか?
金原:最近はAge Factoryがすごく好きです。あと、さよならポエジーも聴いていますね。パートナーが好きでよく聴いていたのですが、私は正直あまりピンとこなかったんですよ。だけどこの間ワンマンに行ったらすごくよくて、「あっという間に終わっちゃった」と感じたくらい。それ以来ずっと聴いていますね。こういう、生で聞いたらハマる経験は貴重です。
─映画の話では、前回のインタビューで『怪物』がすごく衝撃的だったとおっしゃっていましたが、最近では何かありますか?
金原:最近観た映画で、『システム・クラッシャー 家に帰りたい』がすごくよかったです。父親から「絶対観に行きな」と言われ(笑)、そんなにいいのかと思って観に行ったんですが、かなりショッキングな内容でした。手に負えない子供がいろんな施設をたらい回しにされて、行く先々で問題を引き起こしていく。爽快感も共感もあって、この世界の形に自分を当てはめていかなければ社会不適合とされる苦しみを、久しぶりにリアルに味わうことができました。辛いけれど、あの苦しみは描くことに意味があると思います。
─お話を伺っていると、以前も感じたことですが、金原さんは実在する人や出来事を組み合わせて作品を作っていらっしゃるように見えます。その一方で、金原さんの周りにはユニークな人たちが集まってくるのか(笑)、あるいは金原さんがそういう人たちを敏感に観察しているのか、どちらなんだろう? って思うんです。
金原:(笑)。私のパートナーは普通の会社員なんですけど、私が「今日こんな話を聞いて」と話すと、「自分の会社ではそんな面白い話は一切聞かない」と言いますね。やっぱり出版社界隈にはちょっと変わった人が多いのかもしれません。あと、私には絶対に批判されないと思っているのか、「誰にも話したことがないんだけど…」という話をしてくれる人がたまにいます。
─そういう話を聞いた時、金原さんは否定も肯定もせず、そのまま受け入れるような対応をされるんですか?
金原:もちろん、許せないことは「許せない」って言いますけど、ホスト狂いとか不倫とかを責めるようなことはないですね。圧倒的に「そうせざるを得なかったんだね」という話の方が多いですし。そうやっていろんな人の話を聞きながら、「この話とあの話を繋げられないだろうか」とか、常に考えています。
─今、考えているこれから書きたい作品などはありますか?
金原:今、中編を書いているところで、嫁姑関係をテーマにしています。しかも、とんでもない姑の話なんです(笑)。楽しみにしていてください。
Photo by Mitsuru Nishimura
<INFORMATION>
『ナチュラルボーンチキン』
金原ひとみ
河出書房新社
発売中
ルーティン女、イレギュラーに出会う。45歳ひとり暮らしの労務課勤務・浜野文乃とホスクラ通いの破天荒編集者・平木直理、ふたりの奇跡がいま始まる。
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