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バステッドが語る、結成20周年を経て進化したマインド、全英1位が示す影響力

Rolling Stone Japan / 2024年10月17日 17時30分

バステッド

2002年にデビュー、全英2位を記録した1stアルバムと2ndアルバム(2002年の『Busted』と2003年の『A Present for Everyone』)で一世を風靡したバステッド。2005年の解散以降、ソロ・プロジェクト、別のバンドやマクフライと合体したマクバステッドでの活動、再結成、活動休止などを経てきたが、2023年にバンド結成20周年を記念するツアーを行い、最初の2枚のアルバムを再録した『Greatest Hits 2.0』をリリースして、完全復活となった。『Greatest Hits 2.0』は初の全英1位を獲得し、様々なアーティストが参加した『Greatest Hits 2.0 (Guest Features Edition)』もリリース。この勢いのまま、7年振りとなるジャパン・ツアーで来日し、東京・名古屋・大阪を回る。ジェイムス・ボーン、マット・ウィリス、チャーリー・シンプソンの3人に話を聞いた。

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ー7年振りに来日しますが、日本では2004年の初来日の時から大人気ですよね。2003年にはチャートで1位になったし、TV番組の「笑っていいとも!」にも出ましたよね。

マット バステッドにとって日本は特別なところなんだ。最初にバンドとして行って食らったところだし、本物のファンベースが出来たところだ。日本に到着した時に、地球の裏側にも僕たちを愛してくれる人たちが存在することを知って、あれほど最高だと思えたことはなかったね。その気持ちは今もずっと続いてる。日本のファンは最高なんだよ。

チャーリー 日本はイギリス以外で最初に僕たちを認めてくれた国だ。2004年に初めて日本に行った時のことは今でも頭に焼き付いてるよ。日本人は素晴らしいし、ファンベースも最高だし、誰もがリスペクトを持っている。ライブをやる時も特別なものを感じるんだよね。2017年の来日は『Night Driver』のツアーだったけれど、今回は『Greatest Hits 2.0』のUKツアーの延長線上にある感じだ。ファンの大好きなヒット曲をたくさんやるから、かなり楽しいものになると思うよ。

マット みんなが聴きたいのは『Greatest Hits 2.0』のライブ版だよね。これはバステッドが20年を経て進化した姿を見せるものだ。イギリスで行ったツアーは、バンドの20周年をお祝いするものになったし、今の僕たちがどれだけ強力なのかを見せることができた。今回のセットリストはかなりヤバいものにしたいから、完璧なものを作ってる。これは僕たちのためのツアーというよりも、ファンみんなのためのツアーだ。ファンの求めてるものをわかってるから、それをやりたいだけなんだよね。



ーファンのみんなとお祝いするビッグ・パーティになりますね。

チャーリー まさにその通りだよ! パーティなんだ! それに僕たちは以前よりも良いライブ・バンドになった。プレイヤーとしても良くなったから、今の方が良いライブができるんだ。

ー『Greatest Hits 2.0』では、自分たちの昔の楽曲に改めて向き合うことになりましたが、ノスタルジーがありつつも非常にフレッシュなアルバムになりましたね。これまでの音楽の旅を経てきて、今回何を一番強く思いましたか?

ジェイムス 『Greatest Hits 2.0』で昔の曲を改めてレコーディングして、ライブでも改めてプレイした時に、曲のことがより明確にわかるようになったんだ。20年間慣れ親しんだ曲で、今僕たちに何ができるのか、それがよくわかるんだよ。レコーディングの時もどうすべきなのかわかったし、自分たちがどうつながるべきなのかもわかった。何をトライして、何をすれば上手くいくのかがわかるようになったんだ。

マット ほとんどの曲は僕たちが16歳から19歳の間に作った曲なんだ。レコーディングした時の僕たちはまだキッズだったんだよ。だから今の僕たちの方が完璧にできるわけなんだ。

チャーリー あと、今回のプロジェクトで最もワクワクしたことなんだけど、いろいろなアーティストに歌で参加してもらったんだ。バステッドのデビュー以来、数多くのバンドが登場してきたよね。オール・タイム・ロウ、シンプル・プラン、ジョナス・ブラザーズといったバンドは、バステッドから影響を受けてるんだ。

ーNeck Deep、You Me At Sixといった新世代のポップ・パンク・バンドが参加しているのも素晴らしかったです。

チャーリー Neck Deepのメンバーは、バステッドが最初に買ったレコードだって言ってたよ。あと、ダッシュボード・コンフェッショナルも参加してくれたんだよね。20年前の僕たちは、ツアーバスの中で彼らの1stアルバムをよく聴いてたんだ。あのアルバムは特別なもので、あの時代を象徴している。僕たちのプロデューサーがクリス・キャラバと知り合いで、クリスに曲を送ってみたところ、参加してくれることになったんだ。





ジェイムス あれは今回の制作で最高にクールな瞬間だったね。ダッシュボード・コンフェッショナルは最高にクールなバンドだし、クリスは最高にクールなシンガーだ。クリスは面識がなかったのに、曲を聴いた上で歌うって言ってくれたから、心地良くて、温かくて、ほっこりした気持ちになったんだよね。ジョナス・ブラザーズにしても、元々「Year 3000 2.0」で参加してほしかった。彼らの始まりから歴史を共有してるから、参加してくれたのは本当にうれしかったね。



ー1997年のハンソンのヒット曲「MMMBop」をカバーしているのもいいですね。

ジェイムス あの曲は90年代の最高の曲の一つだよ。ある時ハンソンがライブでサポートを務めてくれたんだけれど、サウンドチェックで僕たちの曲「Night Driver」をカバーして、ライブでもやってくれたんだ。それが本当に素晴らしくて、フリートウッド・マックみたいだったんだよね。僕たちがライブでやらない曲なのに、ハンソンがやると大ヒット曲のように聴こえるんだ。彼らにもアルバムに参加してもらって、一緒にライブをやってもらえたら最高だと思ったんだ。



ーそう言えば、「BUSTED VS McFLY」の2025年のツアーが発表されたばかりですね。キャッチコピーが「Every saga has an ending(すべての物語には結末がある)」ですが、何故、結末を迎えるのですか?

マット バステッドとマクフライには長い歴史があるからだ。ある意味、バステッドがあったからマクフライが生まれたようなものだ。僕たちは合体してマクバステッドというバンドもやってたけれど、バステッドが再結成したことで、別々のバンドとしてやっていこうってなったんだ。このツアーはそれの始まりを意味するんだ。

チャーリー 壮大な離婚記念パーティだよ! このツアーは今までとは違うライブにするつもりだから、楽しみなんだ。

ー昨年、「Good One」「One of These Days」と2曲新曲をリリースしましたが、これはバステッドの今後の方向性を示唆するものですか?

チャーリー 「Good One」は『Half Way There』(2019年)の時に作った曲なんだけど、未完成のままだったから完成させたんだ。『Greatest Hits 2.0』にはフレッシュな新曲も入れたかったからね。この曲はファンにも評判が良くて、ライブでも盛り上がるよ。「One of These Days」は『Greatest Hits 2.0』の制作中に作った曲で、これも新曲を入れたくて作ったものだ。この2曲が次のアルバムにつながるかどうかはわからない。今はまだエクスペリメントの段階だからね。







今回のライブがバステッドの今のチャプターの最後になると思う

ー今、元ブリング・ミー・ザ・ホライズンのジョーダン・フィッシュと一緒に曲作りをしているんですよね。

マット ジョーダンと一緒にスタジオ入りして、何曲か作ってるよ。ジョーダンは知り合いだし、本当に素晴らしい人で、スタジオで一緒に制作するのも楽しいんだ。次のアルバムは急いで作らないで、時間をかけて間違いのないものを作りたいと思ってる。どうしたらより良いものになるのかをずっと考えてるよ。

ー結成してから24年間、ソロ活動や他のバンドでの活動もありましたが、バステッドとして目指すグッド・ミュージックとは何になるのでしょうか?

マット 僕たちがソングライターであることには変わりがないから、どれだけ良い曲を書けて、どれだけ良いサウンドにするのか、そこに尽きると思うね。これからのバステッドをどういうバンドにするのか、音楽のスタイルに関しては、今は時間をかけて追求してるところだ。良いアイデアはたくさんあるし、素晴らしい曲も作ってる。今のところ、いくつかの方向性があるから、僕たち自身どうなるのかはまだわかっていないんだ。

ジェイムス 次のアルバムは僕たちにとって非常に重要なものになる。ただそこに対してあまり張り詰めた気持ちでいてもしょうがないし、自分たちが気持ちの良いと思えるものを作るべきだと思ってる。

ー今、20年前の自分自身に向かって何かを言うとすれば、何になりますか?

ジェイムス 「20年後の世界は今とは全く違う世界になる」って言いたいね。ちょうどイーロン・マスクがローンチしたロボタクシーを見たばかりだけれど、500年後に登場しそうなくらい未来的で、サイバートラックが古臭く見えてしまったよ。未来は予測不可能だし、僕たちはそれに対して何も用意ができていない。20年後にはAIがバステッドの最高傑作のアルバムを作ることだってあり得る。だけど僕は人間が作るものを大切にしていきたいね。

ー「BUSTED VS AI」の時代になりそうですね(笑)。

ジェイムス そのコンセプト、最高だね! このツアーの10周年ツアーはそれにしよう(笑)。日本のタワーレコードでも映えそうだ。

マット 20年前の自分には、「あまり未来を心配するな。すべてはいい感じで行くから」って言いたいね。20年間を心配ごとでいっぱいにしたくないから。

チャーリー マットの言う通りだね。20年経って、今もこうして活動できてるし、ファンベースだってちゃんとある。今の音楽業界は20年前よりも厳しい状況だから、新しいバンドが世に出ていくのは大変なんだ。僕たちは恵まれてると思うし、すべてを楽しむべきだと思ってる。

ー日本のファンへのメッセージと、今回日本に行ってやりたいことを聞かせてください。

マット 日本に行く時はいつも忙しすぎるから、もっとクールな日本をいろいろ見て回りたい。おすすめのものがあれば是非教えてほしいな。あと、今回のライブがバステッドの今のチャプターの最後になると思う。これが終わった後は新しい時代のバステッドの始まりになるんだ。今のバージョンのバステッドが好きな人は、今回は見逃さない方がいいと思うよ。みんなが求めるものを僕たちはすべて見せるつもりでいるから。

チャーリー 長年のファンのサポートに対しては本当に感謝の気持ちしかない。今回のセットリストは最強だから、間違いなく楽しめるライブになると思う。是非ライブに遊びに来てほしい。

ジェイムス 渋谷の回転寿司に行きたいね。猫カフェにも行きたい。

マット 前に渋谷でジェイムスとはぐれたことがあったね。探したんだけど、全然見つからなくて。それでビルの上を見上げたら、カフェの窓際に猫に囲まれたジェイムスがいて、猫を抱いたまま僕に向かって笑顔を見せてるんだ(笑)。ジェイムス、東京ディズニーランドに行こうよ。

ジェイムス ミスター・ミヤギ(映画『ベスト・キッド』の登場人物)の故郷である沖縄にも行きたいな。



BUSTED JAPAN TOUR 2024

【大阪】 10月23日(水) GORILLA HALL OSAKA
開場 18:00 / 開演 19:00

Ticket ●オールスタンディング:¥9,800(税込/1ドリンク)/ ●VIPアップグレードチケット:¥12,000 (税込)
<問> キョードーインフォメーション:0570-200-888 ※未就学児(6歳未満)入場不可

【東京】 10月24日(木) EX THEATER ROPPONGI
開場 18:00 / 開演 19:00

Ticket ●スタンディングA(前方):¥1,3000(税込/1ドリンク)/ ●スタンディングB:¥9,800(税込/1ドリンク)
●指定席:¥13,000(税込/1ドリンク)/ ●VIPアップグレードチケット:¥12,000(税込)
<問> クリエイティブマンプロダクション 03-3499-6669 ※未就学児(6歳未満)入場不可

【名古屋】 10月25日(金) BOTTOM LINE
開場 18:00 / 開演 19:00

Ticket ●オールスタンディング:¥9,800(税込/1ドリンク)/ ●VIPアップグレードチケット:¥12,000(税込)
<問> キョードー東海 052-972-7466 ※未就学児(6歳未満)入場不可

企画・制作・招聘:クリエイティブマンプロダクション
https://www.creativeman.co.jp/event/busted-24/

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